最終12Rでは深谷知広、金子貴志の師弟コンビが人気に応えるワンツー決着。石塚輪太郎を受けて3番手を確保した深谷が最終ホーム手前から早々と巻き返すと、ゴール寸前で金子貴志(写真)が深谷をとらえた。
「強いっすね。一番いい位置に深谷が入ったけど、すかさず行ったんで。いいタイミングで行ってくれて、踏み上げもすごかった。最後はギリギリだったなと。それだけ強かったです。状態はいいと思います。疲れも大丈夫ですね」
金子に差されはしたが、深谷知広(写真)の走りも力強かった。
「(石塚に)先行させたくなかった。打鐘前は悩んだんですけどね。(打鐘過ぎ4コーナーで)石塚君が上に上がってペースが落ちた感じがしたので、チャンスかなと。そこからすかさず行って自分なりのペースでは踏めました。ここ(決勝進出)は最低限の目標だったんで、決勝もしっかり自力で仕掛けます」
単騎の伊勢崎彰大(写真)は愛知コンビの3番手を取り切ると、きっちり3着に流れ込んだ。
「読みどおりですね。深谷が前(受け)以外なら仕掛けるポイントがワンテンポ早いだろうから。打鐘前に石塚ラインの後ろか迷ったけど、深谷が3番手を取り切ったから深谷だと。併走も苦にならなかったし、3コーナー過ぎに決勝に乗ったなと思いました」
バック8番手から好回転でまくり上げた金子幸央だったが前団は遠すぎた。
「もうちょっと早く動いとけばよかったなと思います。整ってなくて深谷さんより先は無理だったけど、同時くらいに仕掛けてれば…。凡走になってしまって、もったいないことをした」
最終日の9RにはKEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)が行われる。中心は昨年12月の広島でもこの種目で優勝しているデニス・ドミトリエフ(写真)。今年の世界選手権でスプリント優勝の実力を遺憾なく発揮するか。
「カーボンで日本の競輪場を走ると、微妙な違いや違和感がある。それに(使い慣れたカーボンフレームで)やりやすいという気持ちと両方ですね。ここまでは1週間、沖縄で休暇をとってきたので、そこで使ったお金を稼ぎたい(笑)。その前には2週間、新田(祐大)や(渡邉)一成とかナショナルチームのメンバーと詰めたトレーニングをしたし、コンディションはいい」
元砂勇雪(写真)はS級復帰後6場所で4度の優出と乗れているが、カーボンフレームで戦うエボリューションではどうか。
「最近はしっかり練習するようになって、成績も上がってきています。妹(七夕美)のフレームを使います。身長はほぼ同じなので、サドルを少し高くすれば大丈夫。ちょっと乗ってきました。やっぱり鉄のほうがいいけど、流れればスピードは出ます。スタートでいい位置を取りたいんですが、7番車なので厳しいですね。後ろになったら押さえるのは厳しいので、カマシ気味に仕掛けたほうがいいかな」
金子哲大は昨年1月の高松大会で逃げて2着に入っている。
「前回もあまりセッティングとかを調整せずに参加したけど、今回も簡単に来た。(高松のレース後にもう少しセッティングを調整しとけばと悔やんでいたが)そんなこと言ってたのすっかり忘れてました(苦笑)。これから軽く調整したいと思います。(前々回、大宮の落車で)そんなによくはないけど、頑張ります」
競輪の実績なら佐藤友和が一番。持ち前の自在性でドミトリエフに一矢報いたい。
「オールスターのあとはそんなに忙しい感じはしなかったです。普通に練習はしてきました。カーボンフレームも1日ぐらい乗ってきました。状態は問題ないです。エボリューションは初めて。ドミトリエフは世界チャンピオンですから。後ろに入っても抜けないだろうし、前にいてもどうですかね。よく考えて走ります」
地元の小林信晴は1番車という車番を生かして上位に食い込みたい。
「去年はケガで全然ダメだったけど、10月ぐらいから練習できるようになって、最近は成績も調子もいいです。でも、今回は自転車が違って、硬さとか乗った感じが全然違いますからね。エボリューションは初めて。強い選手ばかりで厳しいけど、地元なので頑張ります。1番車を生かして前のほうにいたいですね」
//= nl2br($race['content']) ?>