北津留翼が打鐘手前で藤田勝也を押さえると、この3番手が鈴木竜士と藤田で併走になる。先頭の北津留は2センター過ぎから加速して、中団がもつれた状態で最終回へ。後方で反撃のチャンスをうかがっていた山中秀将(写真)は、ホームから一気に仕掛ける。ごちゃつく前団を3コーナーでまくり切ると、後続を振り切って8月富山以来の記念決勝にコマを進めた。
「結果、ひとまくりして感じよく見えますけど、(展開次第で)紙一重だったと思います。(鈴木)竜士が外併走になったんで、外に飛んで来ないでくれって思っていました。あとは、駆けている番手が小倉(竜二)さんだったんで、そこを警戒していました。松戸(千葉記念in松戸)、別府と走って、いい感触はあって、今回は結果が付いてきて、競輪祭に向けて弾みが付きましたね。(自転車と脚に)しっかり引っかかりがあって、力が伝えられているので、調子は悪くないです」
山中の踏み出しに車間が空いた和田健太郎(写真)だったが、最終2コーナーで付け直し、バックで山中に切り替えてきた小倉との踏み合いを制して2着に続いた。
「初手の位置は思っていたのと違ったんですけど、山中は落ち着いていましたね。あそこから行けるあたりは調子がいいんでしょうね。自分は山中が仕掛けるって分かっていても、遅れてしまいました。(今シリーズの)直前に山中と練習ができていたんで良かったです」
中近ライン3番手の林巨人は、最終2コーナー手前で武田豊樹の後位に切り替えて、直線で大外を強襲。3着まで届いた。
「最後あんなに伸びて自分でもビックリです。道中は冷静に前を見ていて、武田さんが前にいたんで、どうにかしてくれるかなと思ってスイッチしました。最近にない伸びだったし、自信になります」
外併走になった鈴木竜士は、最終バックから千葉コンビに続く形になり、2センターから外を踏んだが4着がいっぱいだった。
「ああなるなら先行でしたね。中途半端なことをしてしまいました。やるべきことをやれなかった。力を出し切れなかったです」
<最終日・6R KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)>
10月熊本記念in久留米で1131着と、2年ぶりの地元記念制覇を果たした中川誠一郎。決勝は最終バック8番手から上がりタイム10秒8の快速まくりを披露した。ここも持ち前のスピードで人気に応えよう。
「(競技は)元本職ですからね。カーボン(フレーム)は、練習でけっこう乗っています。ここに向けての調整は特にしてない。今は競輪祭に向けて、自分の脚と体調を整えているので。今回は勝たないといけないっていうのがあるんで、なんとか期待に応えたいです」
中西大は、近況のFI戦を堅実に優出している。
「地区プロの時のセッティングを見直して来ました。最近は、カーボンフレームも練習でちょっと使い始めたんですけど、まだセッティングが出ている感じではないですね。練習はしているし、調子は悪くないと思う。誘導が上がって行くと思うから、難しいレースになりそうですね」
10月立川FIは腰痛で欠場した櫻井正孝だが、続く11月富山FIでは538着と、決勝にコマを進めた。
「(腰が)良くなったと思ってウエイトをしたり、負荷をかけたら、また痛くなってって感じなので、その辺を見ながら練習をやっています。(カーボンフレームは)前に持っていたのがあったんですけど、セッティングがなかなか出なくて2、3週間前に買った新しいのを持ってきました。中川さんは外国人選手みたいなものなんで、そこを意識しながらうまく走りたいです。枠もいいので」
今期からS級に上がった恩田淳平にも注目したい。器用なレース運びで強敵に挑む。
「これといった競技の経験はないんですけど、タイミングよく仕掛けたいですね。カーボンフレームにはけっこう、乗って来ました。タイムも納得いくくらいは出ていました。中川さんが抜けている存在だと思うので、考えて走りたいです」
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