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たけお競輪

TAKEO KEIRIN

84#

検車場レポート

  • 4/21 Wed.  (前検日)
  • 4/22 Thu.  (1日目)
  • 4/23 Fri.  (2日目)
  • 4/24 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
松岡辰泰選手
 3月のルーキーチャンピオン(若鷲賞)ではVを逃した松岡辰泰(写真)が、S級特進後、初めてのグレードレースの挑む。
 「地元の青柳(靖起)君もいるんで、まさか自分が1レースの1番車とは、ビックリしました。前回が終わってからは(中12日)空いてたんで、トレーニングとケアをしました。体調はバッチリです。(9車立ての)ルーキーチャンピオンは番手戦だったけど、9車の不安はないです。まぁ、初日は8車立てですしね」
 勝ち星から遠ざかっている松岡貴久が、近況のジャッジをくだす。
 「いまの競輪に自分の体調と年を考えながら、まだそこに適応できてない。いろいろと試しながらっていう感じです」

2R

 コンスタントに1着を重ねている森山智徳は、中6日のローテーション。
 「前回はあんまり内容が良くなかったんで、(今回は)そこをしっかりと考えてやります。自分は競走(の間隔)が詰まった方が調子がいい。1月の岐阜から決勝に乗ってないんで、決勝に乗りたい」
 伊原克彦は直近の初日を3連勝中。前回の奈良FIの準決では別線の踏み合いはあったものの、先行策で神田紘輔とワンツーを決めている。
 「まだまだ一歩、一歩ですけど、だんだん良くなってきている。いいころに戻すっていう感覚ではなく、いまはいまですね。勝ち上がることを第一優先にと思っているのが、いい方向に(動けて)いってるんだと」

3R

 前回の高松FIで昨年10月以来の優勝を飾った宮本隼輔だが、コメントは慎重だ。
 「(脚力は)もうちょっと欲しい、全体的にですね。優勝した時はもちろんうれしいけど、だからってそれが(練習のモチベーションになる)ってことはない。普通に練習もやってきた。あとは自分の気持ち次第です」
 フレーム変更を考えている岡崎智哉に変わり身があるかもしれない。
 「(初日は)フレームを換えようかと。新車じゃないけど、練習で乗ってたらいままで使ってた時とイメージが違ってた。それでと。感覚も悪くないんで、練習の時の感覚をいかに出せるかですね」

4R

 このメンバーでは先行での決まり手が一番多い片岡迪之は、前回の小倉FIを174着。逃げた準決は、目標不在の諸橋愛にまくられた。
 「(前回も)感覚は良かったんですけど、諸橋さんが強かった。そのあとはここまでやりたいこと(練習)ができた。でも、(脚力的には)まだまだ足りないところが多いですね」
 津村洸次郎は、ここ2場所の6走で5勝の固め打ち。
 「練習のメニューとかセッティング、自転車を変えたりはしてない。ただ、レース中の感覚がつかめてきた。そこが一番大きいと思います。あまり考えすぎると失敗するんですけど、ここっていうところで(仕掛けて)行けている気がする」

5R

 来月に41歳を迎える矢口啓一郎は、神山雄一郎、高木隆弘のタイトルホルダー2人を付けてに自力に迷いがない。
 「ヘビーウェイトですね(笑)。でも、昔よりも、そこまで後ろがっていうことはない。自分もいい傾向になっている。この年でも先行ができるようになっているんで。仕掛けられる感覚が戻ってきた。ただ、9人制が全然走ってない。久々なんで、あとはそこですね」
 中井俊亮は前回の地元、奈良のFIシリーズを323着。
 「(前々回のウィナーズカップでは)やりたいことはできてるけど、(位置を取ったりしたあとの)そこからが。先輩にアドバイスをもらったりして、練習をしています」

6R

選手の写真です。
青柳靖起選手
 3月の広島FIで3場所連続の完全VでS級に特進。S級2場所目の今シリーズの地元記念になんとか間に合ったルーキーの青柳靖起(写真)。
 「(前回のS級初場所は)A級とスピードも違って、ちょっとあたふたした感じもあった。なんとか走って感覚がつかめたらいいなと。養成所にいたころから、(ホームバンクの武雄は)4月に記念があるので、目標として1年以内にS級に上がって地元記念と思っていた。昨日(前検日の前日)も一緒に練習した成松(春樹)さんに付いてもらえるので、ワンツーができるように」
 前回の伊東FIでは中のコースを鮮やかに突き抜けて優勝の竹内智彦が、コンディショニングの難しさをこう口にする。
 「(前回の優勝は)あれは不思議ですよね、自分でもわからない。満身創痍だった。展開が恵まれたけど、あそこから優勝は無理かなと思った。(前々回の落車で)体にきていたんで。そこからリフレッシュした。ただ、どんだけ絶好調でもダメな時はダメだし、自分でもわからないところがある」

7R

選手の写真です。
林慶次郎選手
 弟、昂(119期)が5月にデビューする林慶次郎(写真)は、状態面でもアップ。こう気合を入れる。
 「下(弟)が出てきたんで負けられない。うかうかしてたら、僕がまくられる。自分も一時期よりもバックが取れるし、粘れるようにもなってきた。ちょっとずつですけど、練習の感じもいいんで、あとはそれがレースで出せるかですね」
 フレームを変更する山岸佳太だが、心配はなさそうだ。
 「この前(前回)はあんまり良くなかった。フレームをデカいのにして、それで4日間いこうって思ってやりました。それで今回は元々(使ってた)のに戻した。あとは(仕掛ける)タイミングですね」

8R

選手の写真です。
山田庸平選手
 昨年の当所、地元記念では一次予選敗退も2日目以降を3連勝の山田庸平(写真)は、地元のアドバンテージを味方にしたい。
 「ここは練習でもやってるんで、クセとか走りやすさとかわかっている。そういうのを生かせたら。(最近は)腰の調子がずっと良くなくて、それをみながら練習をしてきました。思った通りにはいってないんですけど、それに対処しながらやってきました」
 初のビッグだった前回のウィナーズカップが689着だった伊藤颯馬が、山田に前を託された。
 「やっぱり7車の方がやりやすいですけど、ボチボチ9車にも慣れないと。ここに来る前は車の出が悪かったけど、たぶん疲れじゃないかと。当日(初日)までには良くなると思う」

9R

 小川真太郎は、前回の小倉FIを611着。昨年3月の平塚FI以来の優勝を竹内翼との連係で決めた。
 「(前回の決勝は)竹内さんがすごい頑張ってくれた。絶対に優勝しないとって。そのあとは天気も良かったんで、サイクリングばっかりでゆっくり乗りました。前回もそうですけど、ダービーに向けて気持ちも入っている。今回もダービーに向けてセッティングだったりを煮詰めていきたい」
 前回の福井FIは連勝で優出と伊藤信が、徐々に本来の動きを取り戻してきた。
 「腰を痛めてたんですけど、2月くらいにやっと良くなって痛みが引いてきた。そこから練習量を増やせているのが、(成績に)つながっているのかと」

10R

選手の写真です。
神田紘輔選手
 神田紘輔(写真)は、直近の3場所で2V、準V1回とFIシリーズながらも抜群の成績を残している。
 「2月の大垣からフレームを換えてからずっと調子がいい。展開に助けられている部分もあるけど、練習をしていても調子がいい。(中6日で)1日休んだくらいであとはずっと練習をしてました」
 3場所連続の優出と竹内雄作は、高いレベルで安定している。
 「しっかりと乗って、バンクでもスピード練習をしてきたんで悪くない。(同地区に)若い子も出てきたし、そこに付くためにもいろいろとできないと。(前回は)硬いフレームを試したけど、それが合わなくて今回は戻してきた」

11R

選手の写真です。
荒井崇博選手
 当所記念4度の優勝と地元に強い荒井崇博(写真)だが、年齢とともに照準を合わせる難しさを痛感しているようだ。
 「昔だったら(ここに合わせてって)そうだったんですけど、年を取るとそうもいかない。3月前半くらいまでは追い込んで(練習を)やってきて、あとは神頼みですね」
 荒井と数多の連係をこなしてきた中川誠一郎が、一次予選からタッグを組む。
 「(前回の)別府ではだんだん良くなってきた感じ。(逃げ切り優勝は)長かったんでキツかった。そもあとも結構(練習が)できました。これからデビューする弟子がいるんで、それでバンクに行くんで成績がいいのかもしれないですね」

12R

選手の写真です。
山田英明選手
 9人いる地元勢のなかでただ一人の特選スタート。山田英明(写真)は、単騎でも存在感アピールする。
 「地元だし優勝を狙って。調子は走ってみないとわからないんで、その辺りは慎重に。ただ近況だけで言うとちょっとずつ戻ってきた感じがある。(初日は)野原(雅也)もいるけど、ここまで自分を通してきたんで(単騎で戦う)。位置を取って、仕掛けられるように」
 一昨年は準V、昨年は優勝と当所記念で結果を残している松浦悠士は、清水裕友に前を委ねてシリーズのスタートを切る。
 「ここは去年も一昨年も2、3日目から軽いイメージがある。初日がそこまでいいっていう感じがないけど。(前々回の)ウィナーズカップが調子の底。それでも決勝で3着に入れたし、力自体は去年より上がっているのかと。前回はウィナーズカップの反動があってしんどかったけど、そのなかで走れた」

1R

 前受けの松岡辰泰は6番手に引いて反撃のタイミングをうかがうが、先行態勢に入っていた神田龍がペースを上げる。神田の先行で最終回へ。松岡辰は2コーナー手前からまくりを打つと、逃げる神田を直線半ばでとらえて初記念で白星スタートを切った。
 「前を取って引いて、行けるところからって思っていました。あまり考えないようにはしていましたけど、少し緊張しました。(最終)ホーム手前で緩んだところでいけるかなって思った。でも、ちょっと怯みました。車の出は良かった。野村(典嗣)さんが車間を空けているのに気づかなくてちょっと遠かったですね」
 松岡辰に流れ込んだ松岡貴久がなんとか2着に入り熊本ワンツー。
 「普通が5だとしたら3、4くらいですね。半年くらいずっとこんな感じですね…。(松岡辰が)途中で行けるんかなって感じで見てしまって、後ろには申し訳なかったです」

2R

選手の写真です。
森山智徳選手
 押さえて出た森山智徳(写真)は、関東ラインを受けて3番手を確保。6番手の伊原克彦は動けず、主導権を握った笠松将太が最終ホーム手前からペースを上げる。車間を空けた森山が詰める勢いでまくるが、笠松も合わせる。直線まで続いた踏み合いを森山が制して1着。
 「あれで(伊原に)カマされたらキツいなと。そしたらスイッチしないといけなかった。(笠松が)強かったけど、あそこまで行ければどうにかなるかと思った。本当はもっとスコーンと行く感じで踏んだんですけど。でも、前回の小倉も初日はそんなに良くなくて、2日目、3日目っていう感じだった」
 新車を投入した笠松将太は、先行策での2着を振り返る。
 「とりあえず前々にいれば、伊原さんなり、森山さんが来るかと。なんとか粘れたけど、(逃げて)キツかった。今回から新車なんですけど、もうちょっと修正しないと」」

3R

 抵抗する山口敦也を宮本隼輔が強引に叩いたが、そこを畑段嵐士が最終2コーナーまくりでひとのみに。続いた岡崎智哉が好展開をモノにした。
 「(畑段)嵐士が申し分ないレースをしてくれたおかげですね。最近は番手回りが増えてますけど、まだまだなので日々更新していかないと。まだ隙だったり課題が多いけど、脚力的には余裕がある感じで走れている」
 まくった畑段嵐士も2着で、近畿ワンツーが決まった。
 「やっぱり(宮本は)力が違うので。踏み合いになったというより上をいっちゃった感じになった。でも、落ち着いて自分のタイミングで力勝負ができた。悪かったら前々に踏んでいるんですけどね。練習の感じも良くっているのでシンプルにタテ脚で勝負をしようと思っていました」

4R

選手の写真です。
片岡迪之選手
 近畿コンビが先頭に立ちペースを緩める。3番手は津村洸次郎と片岡迪之の併走で打鐘を通過する。外併走でタイミングを取った片岡が、4コーナーからカマす。中四国ラインの3車で鮮やかに出切り、番手の山中貴雄が片岡を交わした。
 「(片岡は)道中からすごい落ち着いている感じだった。あとは連結だけ外さないように。どこまで外で待つのかなって思ってたら、いいところで行ってくれた。粘られないように行ってくれた感じもあった。自分は最近のデキが悪かったんでどうかなっていうのがあった。1着で気持ち的に楽になる」
 仕掛けのタイミングが絶妙だった片岡迪之(写真)は、津村にレースをさせずにラインでの上位独占をメイクした。
 「前が(角)令央奈だったんで、そんなに早駆けはないと。それよりも津村の方が怖かったんで、ギリギリまで引きつけようと。疲れが抜けてないのか、重たく感じた。レース前はヤバいなって。あとは日に日に(疲れが)抜けるんじゃないかと。(自分の感じが)悪いなかで、いいレースができたんで収穫はあった」

5R

選手の写真です。
金子貴志選手
 赤板過ぎに前に出た中井俊亮は橋本瑠偉、矢口啓一郎に次々切られて6番手に。それでも矢口がペースを緩めているところを打鐘過ぎ4コーナーから仕掛けて出ると、番手の金子貴志(写真)が展開有利に抜け出した。
 「中井君が落ち着いて、いいタイミングで行ってくれましたね。(最終)1センターで掛かっていったので脚を溜められました。久々の1着なのでうれしいですね。状態は上向いていると思います。(64周年大会の決勝で荒井崇博の前で先行したことが)懐かしいですね。また決勝に上がれるように」
 1周駆けた中井俊亮も、しっかりと2着に粘った。
 「前が踏み合ってくれて、そのあと1回緩んだのでいいところで行けました。今日(初日)は相手の動きを見て行く場所を決めずに、自分のタイミングでと思っていました。脚を使わずに出切れてラインで決められたので。1着が良かったですけど、仕掛けて出た結果なので。前回に続き体はいいと思う」

6R

選手の写真です。
山本伸一選手
 山本伸一(写真)は、打鐘手前で主導権を握った加賀山淳ラインを受けて中団をキープする。青柳靖起が巻き返すも、加賀山がペースを上げて合わせる。浮いた青柳を弾いてコースを確保した山本が、抜かりなくまくって1着。
 「加賀山が来るのがもうちょっと遅かったら、突っ張りもと思ってた。そのあとも(青柳の)動きも見られてたし、体は動けている。できれば青柳君をさばいたと同時に(仕掛けて)行けたら良かった。そしたら富永(益生)さんも付きやすかったんじゃないかと。自分は自転車と体がマッチしていいと思う」
 スタイルを貫き積極策に出た加賀山を利した竹内智彦だったが、3着が精いっぱい。
 「(山本のまくりは)わかってるんだけど、ちょっと不甲斐なかった。(山本に)当たって、そのあとに番手(渡辺十夢)にいくんだけど、それもできなかった。戻ろうとしたら、加賀山にハウスした。自分の調子は全然悪くないんですけど」

7R

 赤板過ぎに先頭に立った林慶次郎は打鐘過ぎから徐々にピッチを上げて主導権。別線の巻き返しを完封して力強く押し切った。
 「また小岩(大介)さんのおかげですね。勝ち上がりの1着はFIも含めて久々なのでうれしい。ここ最近の中でも掛かりは良かった。ホームの追い風でしっかりとスピードに乗せて、バックの向かい風に耐えられた。ハンドル回りのセッティングを変えていい感じですね」
 山岸佳太をキメて中団を確保した坂本修一は、最終2センターからの仕掛け。小岩大介のけん制で空いた内に俊敏に切り込んで2着に食い込んだ。
 「まったく狙っていなかったですよ。むしろ転びそうでしたから。ちょうどです、ちょうど。すれすれで前輪に当たらなかったので、とっさに入ってすり抜けられました。車間が空きすぎてキツかったですけど、なんとか勝ち上がれました」

8R

選手の写真です。
山田庸平選手
 菅原裕太が押さえて出たところを、伊藤颯馬がすかさず叩いて主導権。7番手からロングまくりを打った小玉拓真が前団に迫るが、最終2センターで力尽きる。番手の山田庸平(写真)は、伊藤の余力を計りながらきっちりと抜け出した。
 「(伊藤は)しっかり動いて、しっかり(仕掛けて)行ってくれた。颯馬が一番脚力があるし、まくられることはないと思って(小玉の)様子を見ていた。自分は思うように練習ができてないけど、それでもしのいでいかないといけない」
 前回のウィナーズカップでハイレベルな戦いを経験した伊藤颯馬は、反応よく仕掛けて先頭に立ち風を切った。
 「(後ろは)地元の先輩だし早めに(仕掛けよう)と思ってた。(GIIの)ウィナーズカップを走ってたんで展開的には楽に感じた。感じもいいですね」

9R

 小川真太郎が打鐘過ぎ2センターから先行態勢に入ると、前受けから伊藤信を突っ張った松田大は小川後位でイン粘り。これをしのいだ三宅達也がゴール前で小川をとらえた。
 「伊藤君が横まで来たら止めようと思ったけど、その前に止まった。感じはずっといいし、展開にも恵まれてますね。たしか去年の佐世保記念の準決で付けた時にカマシに離れて迷惑をかけてしまったから、それだけはないようにと思っていました。今日(初日)は大恵まれですよ」
 逃げた小川真太郎はしっかりとペースに入れると、伊藤のまくりもシャットアウトした。
 「粘られましたけど、三宅(達也)さんは脚もあるし大丈夫だと思っていました。伊藤さんは絶対にまくってくるので、そこに合わせて踏むよりも落ち着いて自分のペースで踏みました。前回の小倉みたいに力まず、サーって踏めました。ちょっと重かったところもあったので、ローラーに乗って修正点を探します」

10R

 赤板2コーナーから素早く巻き返した竹内雄作は、根本哲吏がペースを上げると中団併走で小休止。タイミングを取ってから再び踏み込んで、最終ホーム手前で主導権を奪って逃げる。絶好の展開が訪れた神田紘輔が、きっちりを差し切った。
 「(竹内が)しっかりと主導権を取ってくれたんで、あとは(別線が)来たら僕が止めるっていう感じだった。でも、竹内君が強くて(誰も来なくて)僕はただ付いてただけ。自分は調子もいいんで、余裕をもって走れている感じがある」
 組み立て面での進境を見せた竹内雄作だったが、こう反省する。
 「ちょっと体がフワフワして行く自信がなくて、あそこで休んでしまった。ただ、併走してからは出られると思った。ラインで出られたし、そこが大前提だったので安心した。ゴール前は神田さんに涼しい顔で抜かれたんで、まだまだですね(笑)」

11R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 今岡徹二の先行で中川誠一郎(写真)は一本棒の7番手。打鐘の3コーナーを含めて何度かタイミングを逸した中川は、最終1コーナーからロングまくり。力の違いで前団をのみ込んだ。
 「情けない、荒井(崇博)さんを付けてあのレースじゃ…。ちゅうちょしたぶん、踏み出しが悪かった。2回くらいちゅうちょした。あれなら(今岡ラインに)付いていって切った方が良かった。ああいうレースをしてしまったのが申し訳なくて、不完全燃焼でした」
 流れ込んで2着の荒井崇博が汗をぬぐう。
 「(中川に)よく付いていった。タテ脚を練習していて良かった。(中川)誠一郎となら共倒れするにも、勝ち上がるにも納得できる」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 前受けから清水裕友も踏み上げるが、吉田拓矢が押さえて出る。その上を叩いて出た郡司浩平がレースを支配。最終1コーナーからまくった清水を番手の岩本俊介がけん制すると、松浦悠士(写真)、野原雅也が内を突いてもつれる。野原をキメて直線で鋭く伸びた松浦が1着。
 「ちょっと(清水と)息が合ってなくて、僕も変に脚を使った。ヒデさん(山田英明)はだいぶ横に来て前に踏む感じじゃなかった。それで自分は内にいって、それが(清水)裕友のじゃまになったんじゃないかと。そこは反省ですね。(脚は)周回中はどうかなと思ったけど、モガきだしたら余力はあった」
 岩本のアシストもあったが、先行策で2着に粘り込んだ郡司浩平が上々の動きを見せた。
 「初心に返るじゃないけど、岩本さんに前を回してもらって消極的にならないようにっていう思いはありました。今日(初日)は出切っていっぱいで重かった。正直、感触はわからない。ただ、長い距離を踏んでいるぶん、多少は2日目から楽にはなるかと」
 地元の山田英明は、南関勢に続いて3番手を確保。清水に合わせるようにまくったが、思うように伸びず不発のシンガリ負け。
 「自分が用意できたら仕掛けようと思ってた。それで仕掛けたけど全然出なかった。調子のバラつきみたいのもあるし、(まくりが出なかったことの)思い当たるふしもある。なにかかみ合ってないので、とにかく修正します。(初日)特選でこんなに悔しいのは久しぶりです」

6R

選手の写真です。
伊藤颯馬選手
 近畿ラインが先頭に立ち、伊藤颯馬(写真)は4番手で小川真太郎と併走で打鐘を迎える。3コーナー過ぎに伊藤が踏み込むと、野原雅也は伊藤ラインを受けて3番手。逃げる伊藤との車間を空けた松岡貴久が、野原のまくりを猛ブロック。リズムよく駆けた伊藤が押し切った。
 「正直、あんまり自信がなかった。けど、結果的に(ラインで)決まったんですごい自信になった。踏み出しは思い切りいって、(野原が)出させてくれる雰囲気だったので、そこからはすんなりでした。脚も軽かったし、バンクも軽かった。(松岡の援護もあって)助かりました」
 真後ろの3番手にいた野原のまくりを止めた松岡貴久は、まだまだ本来のキレのある動きにはないが、さすがの大立ち回りを見せた。
 「(伊藤が)あんなに落ち着いて駆けるとは。突っ張られると思って、(神田)紘輔のところに降りる準備をしていた。まさか出してくれるとは。自分はやることやって、あれで抜ければ良かった」

8R

選手の写真です。
岡崎智哉選手
 打鐘で押さえて出た山田英明がペースを握る。徐々に踏み上げた山田に木村幸希が襲い掛かり両者の踏み合い。中四国コンビを追うようにしてまくりを打った岡崎智哉(写真)が、突っ張り切った山田をとらえて連勝のゴールで準決に進んだ。
 「ざっくりと自分の力を信じて、相手がどうのこうのじゃなくて、自分の力をどうやったら出せるか。今日(2日目)は練習の力を出せたら、結果が出せると思って走りました。余裕が出てきてるんですけど、レースで焦ってそれが出せてなかった。踏んだ感触はいいです」
 武田哲二は岡崎との連結を外す。山田英明は岡崎に続いた矢口啓一郎を最終4コーナーで張って2着に粘り込んだ。
 「(木村を)あそこは出させるつもりはなかった。ペースでいったけど、流しすぎましたかね。木村君を合わせてからすかさず(岡崎が)来たんでキツかった。ただ、ちょっとずつですけど、昨日(初日)よりいいかな」

9R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 注目された岩本俊介とのスピードバトル。8番手でその時をうかがっていた中川誠一郎(写真)は、打鐘の3コーナーからスパートする。松尾信太郎を連れて鮮やかにカマすと、3番手に飛び付いた岩本に影を踏ませず逃げ切った。
 「まだ岩本君が踏んでいなかったので、ペースにはまる前に(仕掛けよう)と思った。昨日(初日)よりも良かったですね。今日の感じが続けば、明日以降もやれそうですね」
 3番手から仕掛けられなかった岩本俊介は、直線で追い込んで2着まで。
 「(中川)誠一郎さんが切らなかったので、とっさの判断で先に動けたのは良かった。あのまま来なければペースで駆けようと思ったけど、すごいスピードで行かれてしまった。車間が思ったより空いてしまってキツかった。差しになってしまって、後ろに申し訳ない」

10R

選手の写真です。
小倉竜二選手
 ルーキーの松岡辰泰が赤板の2コーナーで先頭に立つと、すかさず清水裕友がその上を押さえて出る。松岡は再度、4コーナーから反撃に出るが、清水が力の違いで合わせて逃げる。清水に付けた小倉竜二(写真)は、好展開をモノにして差し切った。
 「(清水は)セオリーというか、行くところをきっちり行って、押さえ先行もできるんで。自分は昨日(初日)が悪くて、(シューズの)サンの位置とかを修正した。それで良くなりました。このあとにダービーがあるんで、維持というか、そこまでにもうちょっと上げたい」
 松岡のレースをさせず、清水裕友が主導権を握って駆ける。湊聖二が付け切れずラインでの上位独占とはいかなかったが、さすがの走りで小倉とワンツー。
 「(打鐘の4コーナーから松岡が仕掛けて来て)あそこでさすがに新人の子を出させるのは。出させるだけでも(自分の)株が下がる。僕がなめられますからね。(2日目に)シューズとチェーンを戻して、どうなんですかね。今日(2日目)みたいに自分のペースになればいいけど、人に合わせると重たい」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 スローペースのなかで5番手の松浦悠士(写真)が、最終ホーム手前から仕掛ける。3番手の中井俊亮も合わせて出て主導権を奪う。渡辺十夢にブロックをされた松浦は、3番手に入り立て直す。笠松将太のまくりは中団までで不発。最終2センターで外に持ち出した松浦が、最後のハンドル投げで中井をとらえた。
 「ジャンで内に行ったのは、あとから考えると失敗ですね。その時は中井君が行くそぶりを見せなかったので、好位を取ろうと思っていきました。小堺(浩二)さんが前に立っている感じだったのでホームで行こうと思ったんですけど、完全に踏み出しが中井君と合ってしまった。山田(庸平)さんに入れてもらう感じになったので、早めに行こうとほぼ休まず仕掛けました」
 ソツない立ち回りから勝負どころで臆することなく踏んだ中井俊亮は、金星ならずも動きの良さが光った。
 「松浦さんが自分の後ろからになったので、出られたらどうにもならないと思って仕掛けました。すぐ外に来ていたのでヤバいと思ったんですけど、先行態勢に入れました。でも、やっぱりすごいですね。そのなかで自分のレースができたのは収穫です」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 林慶次郎が赤板2コーナーで勢いよく飛び出して主導権。一本棒の7番手に置かれた郡司浩平(写真)だったが、打鐘の3コーナー過ぎに仕掛けると、ただ一人違った加速であっさり前団をのみ込む。中村浩士は付け切れず、後続を大きく離した郡司が1着。
 「(中村と神山雄一郎が付いていたんで)本当はなるべく早めに(仕掛けて)引き連れていければ良かった。でも、(S級S班で)受ける立場としては、前から立て直してになってしまったんで、せっかく付いてもらって申し訳ない。あとは緩んだら行こうと思ってた。自分のタイミングがあそこだった。初日に長い距離を踏んで逃げ残れた。いい時はああいうレースができてるんで、今日(2日目)は楽でした。調子自体は普通ですね。まだ次(ダービー)に向けての準備段階なので、まだまだ伸びるところがある」
 林は郡司との車間が詰まらず、津村洸次郎は後続との間合いを計って最終2センターから追い込んだ。
 「あれなら(林と)2、3着に入れるかと思ったけど。(林は郡司を)追っているっていうより、第2先行みたいになっていた。片岡(迪之)さんも来てたし、あそこまで行ってもらったんで自分の着を残さないとっていうのがあった。(番手は)慣れないし、勉強ですね」

10R

選手の写真です。
山田英明選手
選手の写真です。
清水裕友選手
 岩本俊介を押さえて、打鐘手前で清水裕友が先頭に立つ。が、中井俊亮が襲い掛かる。清水は最終ホームで近畿3車を受けて中団をキープ。2コーナー手前から仕掛けて、前団を仕留める。危なげなく続いた山田英明(写真)が、直線で半ばで清水に並んで抜け出した。
 「格上の清水君が、自分のために気持ちを入れて走ってくれるだけでうれしかった。何度か連係もしていたんで、清水君の走りはわかっていたから、自分も走りやすかった。(近畿ラインを出させたあと清水は)休みたいところだけど、すかさず行ったんですごいなと。あそこで仕掛けるっていうのはすごい。自分だったら乗り越えられるかわからないですから。状態は日に日に良くなっている感触がある」
 近畿勢を沈めて、岩本を寄せつけなかった清水裕友(写真)がさすがの立ち回りで2着。
 「ヒデさん(山田)には練習とかでもお世話になってますし、人としても尊敬できる先輩の一人。なんとしてもヒデさんと決めたいなっていうのがあった。(近畿勢を)1回出させてちょっと休みたかったけど、僕がつぶれてもヒデさんだけはっていう思いもあった。乗り越えるのがキツかったけど、ワンツーでうれしい」
 直線で岩本俊介を押し上げた松岡貴久は3位入線も失格。岩本が3着に繰り上がり決勝に進出した。
 「清水たちに前を取らせる予定だったんで、(前が近畿勢で)中井はどうするんだろうっていうのがあった。そのなかで押さえるタイミングとか工夫として展開をつくった方だと思う。(単騎の)神田(龍)を入れなかったり、(松岡)貴久に当たられて耐えられたのは良かった。車も比較的出ている」

11R

選手の写真です。
小倉竜二選手
選手の写真です。
松浦悠士選手
 赤板過ぎに伊藤颯馬に合わせて竹内雄作が踏んで、4車の九州勢がバラバラになる。伊藤に津村洸次郎まで出切るが、森山智徳をさばいた竹内が3番手に入り、渡辺十夢。6番手でタイミングを取った松浦悠士は、最終ホーム手前から発進する。津村も番手から出るが、松浦がスピードの違いでとらえる。中四国3車で出切り、小倉竜二(写真)が松浦を交わした。
 「タイミングを見ながら空気抵抗がないように踏んで入って踏んで入ってって感じで、(松浦は)うまくまくってくれましたね。初日はしっくりきていなかったけど、シューズのサンを調整して良くなった」
 仕掛けどころを逃さずラインを上位独占に導いた松浦悠士(写真)が2着。
 「竹内さんが前だったので。竹内さんもそれなりに踏むだろうと思ったので相手の動きを見ながらって感じでしたね。(最終)ホームから仕掛けて2コーナーの下りでとらえるイメージだった。その通りに仕掛けられた。最後はタレましたけど、伸びは悪くなかった」
 50歳の室井健一が、前の2人に食らいついて流れ込んだ。
 「ラッキーしたね(笑)。流れに乗って走れたし、はずかしいレースにならなくて良かった。本線の3番手だったので、付いていければどうにかなるかなって思っていた」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
選手の写真です。
山田庸平選手
 打鐘手前で出た松岡辰泰が、そのまま緩めずに駆ける。一本棒の7番手の郡司浩平(写真)は、最終ホーム過ぎから踏み上げる。山田庸平が番手まくりを打つが、郡司が次元の違うスピードで別線を置き去りにした。
 「(最終)バックで普通にまくりに行ったら、合わせられるかと。それだったら早めに踏み出して、早めに加速したら2段駆けが掛かる前にのみ込めるかなと。直線を立ちあがってからの加速が、ここ最近のなかで一番良かった。3日間、納得する自力が出せている」
 マーク屋泣かせの郡司の加速力にも対応した佐藤慎太郎が危なげなく2着。
 「(郡司は)強いっすね、すごく強い…。(最終1コーナーは)後ろにとってはのぼっていくところなんで、やめてくれっていう感じだった。そこからも(郡司の加速は)尋常じゃなかった。そのなかで自分は付いていけてるんで状態は悪くない」
 郡司ライン3番手の田村真広は付け切れず、松岡目標から番手まくりの山田庸平(写真)がなんとか3着に入った。
 「ラインのおかげですね。(頑張ってくれた松岡と松尾)信太郎さんが固めてくれた。それだけです。いつもレースは見ているんで、(あのタイミングで郡司が)来たのはわかった。ただ、全然、スピードが違った。自分の調子は、初日から変わってないと思います」