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TAKEO KEIRIN

84#

検車場レポート

  • 4/22 Wed.  (前検日)
  • 4/23 Thu.  (1日目)
  • 4/24 Fri.  (2日目)
  • 4/25 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
小林泰正選手
 前々回のウィナーズカップで落車した小林泰正(写真)は、続く小松島FIで予選敗退。状態面はどうか。
 「落車で腰を痛めて、小松島はあまり良くなかったですね。でも、今回はやれない感じではないと思います。同期の同級生がたくさんいる開催なんで頑張りたいです」
 その小林泰と今年5度目の連係となるのが、同県の小林大介だ。
 「(小林)泰正とはウィナーズカップの初日も同じだったし、多いですね。泰正は前回が悪かったみたいだけど、練習仲間で強いのは知っているので離れないように気を付けます」

2R

 平塚記念と豊橋FIが中止となり、森山智徳は40日ぶりのレースとなる。
 「レース勘は心配ですけど、調子の方は大丈夫だと思います。(追加の連絡は)一週間前には来ていたので、調整もしやすかったです。調子の良さは変わってないと思うので、点数は落とせないですね」
 1月伊東FI以降は優出がない山形一気だが、前回の4月小田原FIでは2連対を果たした。
 「最近の調子は悪くないんですけど、展開が向かなかったりですね。今回の追加の電話は、昨日(前検日前日)の朝10時くらいにきました。それまでずっと練習していたので疲れは気になりますけど、チャンスはあると思います」

3R

 3月松山記念で復帰した藤原憲征は、前回の玉野FIで復帰後初優出。中3日での参戦だ。
 「玉野の初日は試したかったことをやってみたんですけどイマイチだったので、2日目と最終日は元に戻しました。(開催中止が相次ぐ中)こんなに短期間で走れるのはありがたいですね。玉野からはすぐに帰って、練習してから来ました」
 ここ2場所は優出を逃している谷口遼平だが、調子に問題はないと話す。
 「前々に踏んで行くイメージを持てるようになってからは、そこまで崩れることなく走れていると思います。(前回の玉野FIからは)軽く練習してきたので、調子も変わらずです。去年の武雄記念は(1915着)悪くなかったので、今年も良いイメージで走りたい」

4R

 伊藤信はウィナーズカップの最終日に太田竜馬をまくって白星を挙げた。前回の川崎FIは準決勝で敗れたが、今回は持ち前のパワーを発揮したい。
 「(前回から中15日で)上り調子だったところで、少し開催が空いてしまいましたね。コロナウイルスの影響でジムが閉まっていたりして、いつも通りとはいかなかったですけど練習はできました」
 林慶次郎は前回の奈良FIを欠場して、今シリーズを迎える。
 「持病の喘息が出てしまって一場所休みました。一週間ちょっと練習はできたし、今は戦える状態になったかなと思います。最近は後手を踏んでしまうことがあるので、そこを気を付けて走りたいです」

5R

選手の写真です。
野口裕史選手
 野口裕史(写真)はウィナーズカップの2日目に落車するも、最終日まで走り切った。その後は開催中止が続いていて、久々のレースとなる。
 「2場所中止になってしまったので、今回はありがたい追加ですね。(新型コロナウイルスの影響で)松戸競輪場が使えないし、ジムも使えなかったので、家とか街道で練習しています。トルク系の練習はできていますけど、スピード系ができてないので不安はあります。落車はもう大丈夫です」
 地元の松山記念で落車した門田凌は、復帰予定だった名古屋FIが中止となり、今回が復帰戦だ。
 「(3月)立川は決勝2着だけど、太田(竜馬)に付いて行っただけだし、最近はずっと良くないです。イメージだけは良いイメージを持って走りたいですけどね。落車はほぼ無傷でした。練習はできているし武雄の成績は良い方なので、ここで流れを変えたい」

6R

選手の写真です。
藤根俊貴選手
 ウィナーズカップは3日目で帰郷となった藤根俊貴(写真)だが、その後の練習で手ごたえを感じている。
 「パワーが戻ってきて、力が出せるようになってきました。今までは踏むことしかできなかったけど、回せるようになってきました。これで結果がでれば、気持ちも変わりそうですね」
 FI戦で手堅く決勝に進んでいる内藤宣彦が藤根をマークする。
 「久留米が中止になったので1カ月以上空きましたけど、まともに休んだのは1日だけで、あとは冬季移動先の千葉で宮倉(勇)さんのグループで練習をさせてもらっていました。変わらず練習できているし、問題ないです」

7R

選手の写真です。
根田空史選手
 根田空史(写真)は3月松山記念で決勝にコマを進めるなど復調ムード。しかし、近況の練習環境に不安があるようだ。
 「松戸競輪場が使えなくて、家とかトレーニングルームで練習をしています。ずっとバンクで練習をしていたから、それがなくなるのはキツイですね。調子が良いか悪いかは走ってみないと、ちょっと分からないですね」
 曽我圭佑は、前々回の小田原FIで19連勝中だった寺崎浩平を破ってS級初勝利を挙げた。
 「自分でもビックリですよ。寺崎さんに勝ったこともですけど、村上義弘さんを差せるとは思わなかったです。今回も大穴を開けられるように頑張りたいですね。走れる時にしっかり点数を上げて行きたいです」

8R

 今年の記念開催は準決勝が壁となっている稲垣裕之だが、徐々に状態は上向いている。
 「前回の福井は新車を試したけど、まだ乗りこなせなかったので戻しました。でも、試せたのは良かったですね。今はダービーを考えながらやっているので疲れはありますけど、良い感じに来れていると思います。武雄は去年優勝していますし、走りやすさは感じます」
 横山尚則は3月玉野FIと4月小田原FIで続けて優出を逃したが、予選や同格戦では白星を上げている。
 「(参加予定だった)平塚記念がなくなって、結構時間が空きました。それでもトレーニングは気持ちを切らさずにできたと思います。レースを走れるのはありがたい。せっかくなので良いレースをして盛り上げたいです」

9R

選手の写真です。
山崎賢人選手
 全日本選抜で復帰した山崎賢人(写真)は、徐々にリズムを取り戻している。
 「練習拠点の静岡からは昨日(前検日前日に)戻ってきました。疲れはないし、問題ない。脚の状態も悪くないと思います。競技用の自転車に乗っているので、競輪用に乗ってどうかって感じですね。そこは競技をやっている以上、しょうがないので対応していきたいです」
 その山崎を目標にするのが、堅実な大坪功一だ。
 「前回の小倉の前はバンクが使えなかったんですけど、終わってからはバンクが使えているし悪くないと思います。(山崎は)ナショナルチームで練習しているから、ダッシュが良くなっているだろうし、集中して走りたい」

10R

 高橋晋也はウィナーズカップでGII初出場、初優出を果たした。
 「優勝しか見てないです。深谷(知広)さんと戦いたいですね。僕は最近、競輪を走っているので2週間くらいナショナルチームの練習には行ってないですけど、送られてくるメニューをこなしている感じです」
 山崎芳仁は1月平記念で高橋の番手から地元優勝を飾っている。
 「(高橋)晋也とはもう何度も連係しているし、普段は付いて行きやすいタイプだけど、(2月)川崎の時は離れ気味になってしまった。でも、付き直してワンツーだったので、今回も問題はないかなと思います」

11R

選手の写真です。
荒井崇博選手
 深谷知広は昨年のオールスター以来、約8カ月ぶりの競輪参戦。世界レベルのスピードを披露できるか。
 「追加は先週に来て、走りたい気持ちがあったので受けました。開催されるからには、自分たちは一戦一戦全力で戦うしかないです。世界選のあとは少し休んで、予定通りトレーニングできています。自分の走りをしっかりして、力を出し切ります」
 ディフェンディングチャンピオンの荒井崇博(写真)は、地元記念連覇に向けて集中力を高める。
 「騒がず、焦らず勝ち上がろうと思ったけど、初日から(深谷の番手は)ドキドキやね(笑)。とりあえず付いて行くことに集中して。(地元記念が予定通り開催されることは)いろんな意見があるやろうし、良かったとは言えんよね。でも、少しでも市とかの財政が潤えば寄付も行くやろうし。なんとか開催になったんで、俺らは与えられたところでやるだけ」

12R

選手の写真です。
山田英明選手
 ウィナーズカップを制した松浦悠士は、今年の記念シリーズを3場所中2V。抜群の安定感を誇っている。
 「最近は自粛してて、やりたい練習がなかなかできない部分はありましたけど、ウィナーズカップの時より調子は良いと思います。(宮本)隼輔とはウィナーズカップでも走ったし、全日本選抜でも連係した。いつも頑張ってくれるし、相性も良いので信頼して頑張ります」
 村上博幸は全日本選抜以来の決勝進出を目指す。
 「どこが開催をやって、どこが中止かっていうのは難しいですけど、そこに向けて調整はしています。でも、このあとはダービーなので、今は調整をしても仕方ないというか、悔いのないように淡々と練習をやれる時にやろうと思ってやっています」
 前回の京王閣FIは無傷で優出するも、決勝で落車に見舞われた山田英明(写真)。今回は気持ちを切り替えて地元に挑む。
 「初日特選は僕より強い人ばかりなので、当たって砕けろ精神で、砕けないようにですね。普通の開催ならチャレンジ精神でいきたいですけど、地元なんでそういうのも踏まえて走りたい。落車では肘を縫いました。グランプリレーサー相手に、万全の状態で勝てるかどうかなので、今回は意地で頑張りたい」

1R

選手の写真です。
小林大介選手
 赤板の1センターでハナに立った高橋和也を、小林泰正が打鐘で叩いて先制。グングンとスピードを上げる小林泰に、中団の高橋、7番手の小川祐司も反撃できないまま最終バックを通過する。前と車間を空けた小林大介(写真)は、2センターから踏んだ高橋に合わせるように踏み込んで、きっちり小林泰を交わした。
 「(小林)泰正が気持ちよく行ってくれたお陰ですね。泰正は前回(小松島FIで)失敗していた分、今回は先行したい気持ちが強かったし、いいレースをしてくれました。ワンツーだったら良かったんですけどね。(勝てたのは)ああなれば自分の展開なので。脚は問題ないですね」
 群馬コンビの後ろに付けた水書義弘が2着に入った。
 「前のお陰です。(小林泰が)気持ちよく行ってくれたし、(小林)大介も仕事をすると思っていたから、自分は内だけ締めておこうと思っていました。膝が良くなってきたんで、(昨年の)年末くらいまで調子を戻していきたいですね」

2R

 8番手から動いた山本直が前受けの横関裕樹を押さえて先頭に立ち、3番手に荻原尚人が続く。5番手外併走で打鐘を迎えた森山智徳は3コーナーから反撃に出るが、番手の坂本晃輝が遅れて、最終ホームで山本が番手にはまる展開に。援軍を失った森山だったが、すぐさままくってきた山本を合わせ切り、直線で迫ってきた山形一気を振り切って白星を挙げた。
 「荻原君が(山本を)切ると思ったけどね。少し迷ったけど、仕掛けるしかないと思って行きました。3コーナーの上りで行ったので、後ろが離れたことも分かった。最終ホームでは少し待ったけど…。バックは向かい風が厳しい中で(山本がまくって)来たけど、出られたら終わりなのでそこは頑張りました。最近は時間があったので、自分が調子の良かった頃の練習だけしていましたよ」
 山本マークの山形一気は、最終2コーナー8番手からまくってきた横関を2センターでブロック。直線で伸びて2着に入った。
 「(山本)直が全部やってくれました。飛び付いて、バックで仕掛けているんで。(横関の)まくりが良いスピードだったけど、そこをブロックした分、1着には届かなかったですね。でも、それで直は(3着に)残ったと思うので」

3R

選手の写真です。
谷口遼平選手
 赤板の1コーナーでハナに立った長島大介を打鐘手前で格清洋介が押さえて先制。5番手の谷口遼平(写真)は2センターからスパートすると、最終1センターで格清をとらえて先頭に躍り出る。長島は2コーナーからまくって前団に迫ったが、谷口が直線でも力強く踏み直して押し切った。
 「細切れだったんで、行けるところから行こうと思っていました。緩んでいたところを良いタイミングで行けましたね。思った以上に最後まで踏めました。前回(玉野FI)も悪くなかったんで、今回もいい感じで走れています」
 まくった長島大介が2着でゴールした。
 「いい位置が取れたけど、思った以上に出ていけなかったです。想像以上に脚が削られていました。久しぶりのレースで緊張しちゃいました。バンクがもう少し軽くなれば、修正できそうです」

4R

 赤板の2コーナーで切った伊東翔貴を林慶次郎がすかさず押さえて主導権を取る。林は後ろを見ながら徐々にペースを上げて最終ホームは一本棒で通過。2コーナー、6番手からまくった本多哲也に合わせて伊東が4番手からが踏み込むが、両者ともに不発。軽快に駆けた林がそのまま押し切るかと思われたが、8番手から大外をまくり追い込んだ伊藤信が前団をごぼう抜きした。
 「(8番手に置かれたが)それも考えていたので。けっこう外々を回されたのでギリギリ届くか届かないかって感じでした。神田(紘輔)には申しわけなかったですね。来る前はカーボンでしか練習していなかったので少しスカスカしましたけど、修正できる範囲内なので問題ないです」
 打鐘前からペースで駆けた林慶次郎は伊藤の強襲に屈して2着。
 「周回中はけっこう風が強くて残れるかなって感じだったんですけど、強いわりには流れる風だったので落ち着いて踏めました。ほんと粘りが心配だったんですけど、最後まで踏み切れました。自分の中では久し振りにまともな先行ができた感じです」

5R

選手の写真です。
大塚玲選手
 赤板手前から一気に踏んでハナに立った門田凌を、打鐘で野口裕史が叩いて先行態勢に入る。隊列を一本棒にしてハイスピードで逃げる野口に対し、最終2コーナー8番手から土屋壮登、バックからは6番手の北野良栄が仕掛けるが、なかなか車は進まない。中団を確保した門田も2センターから踏み込んだが、絶好の展開で4コーナーを回った大塚玲(写真)が、直線で鋭く伸びてゴールした。
「野口君は後ろ攻めでやる気満々の感じでした。強かったです。(別線が)まくりに来なかったので仕事をする必要もなかったけど、最後は抜けなくて、外から食われるんじゃないかと一瞬は思ったくらい。レース間隔が空いた上に、自粛等で普段の生活や宿舎などが違うので、ちょっと変な感じですね」
 4着まではゴール前で横一線となったが、逃げた野口裕史が2着に粘って南関ワンツーが決まった。
 「(先輩に)4着かもだけど、ガッカリするなと言われたので良かったです(笑)。前回までの反省で、太ももの前側ばかりで踏んでいて、早い段階で脚がいっぱいになっていたので、お尻のほうで踏むような駆け方を意識して練習してきました。今日(一次予選)もそこに気を付けて先行しました」

6R

選手の写真です。
宗崎世連選手
 打鐘手前で宗崎世連を切った中川勝貴を、3コーナーで藤根俊貴が叩いて先制。後方になった山田庸平はすぐさま反撃に出るが、藤根とモガき合った末、力尽きて最終2コーナーから後退する。藤根マークの内藤宣彦はバックからまくってきた中川に2センターでけん制すると、直線で藤根をきっちり差し切って白星を挙げた。
 「見ての通り藤根のお陰です。顔見せの時は風が無くて軽かったけど、本番は風が出てきていたから、(藤根は)先行だとキツイんじゃないかと思いました。でも、山田を合わせ切っているんで調子を落としていた時の藤根とは違うと思う。僕は無風だったんで、すごい軽かったです。この感じが続いてくれるといいんですけどね」
 宗崎世連(写真)は最終バックから仕掛けた中川に乗り、3コーナー過ぎからまくって2着に入った。
 「僕が行こうとしたタイミングで、たまたま中川君がいいスピードで行ってくれたんで、スピードをもらって踏めました。ここは直線が長い方だし、1着まで行きたかったですけど…。本当は早めの仕掛けでどこまで残れるかっていうレースがしたいですけど、レースなんで展開もありますし、そこは落ち着いて行けたかなと思います」

7R

 赤板で上昇した坂本修一を筒井裕哉が押さえると、根田空史が打鐘前に叩いて逃げる。そのまま隊列に動きはなく、最終ホーム手前から根田がペースアップ。8番手に置かれた曽我圭佑がバックで仕掛けるも車は出ず、4コーナーを絶好の展開で迎えた中村浩士が根田を差し切り白星スタートを切った。
 「色々想定していた中でのひとつでそれがはまった感じですね。『根田空史』の真骨頂というレースでかかりも良かった。この重い状況で1周半駆けてくれたので。自分は綺麗に付け切れたし、堀(政美)さんのコースも空けながら。結果的にライン全員で勝ち上がれたので良かった。久しぶりのレースでしたけど調子は大丈夫です」
 根田空史が打鐘からの先行策で師匠とのワンツーを決めた。
 「展開は作戦通りいけましたね。バンクコンディションが重いのと、4コーナーを回ってからが長くてキツかったですね。今日(初日)はどうやっても中村(浩士)さんに差されると思っていたので。練習はずっと室内だったので、もがいた感じはイマイチ。これからの練習方法も考えないといけないですね」

8R

選手の写真です。
古川貴之選手
 赤板過ぎに後攻めの稲垣裕之が誘導員を降ろすと、2コーナーで横山尚則が押さえて先頭へ。前受けの金ケ江勇気は7番手まで下げたが、打鐘を合図に猛然と巻き返して主導権を奪取。3番手の郡英治は離れて横山がはまり込み、稲垣は6番手となった。2コーナーから稲垣がまくると、その動きを見た横山は車を横に振る。動きがやや大きくなると、稲垣は瞬時の判断で横山の内にコースと取り3番手の位置へ。2センターで外へ張り横山にトドメを差して、再び踏み込むが、弟子である金ケ江の番手で絶好の態勢となった古川貴之(写真)が4コーナーから追い込み、地元記念で嬉しい勝利を飾った。
 「金ケ江が良く仕掛けてくれたね。記念の勝ち上がりで1着を取れたのが初めてで、それも地元なので嬉しい。もう少し残したかったけど、稲垣さんの姿が見えたので踏んでしまった」
 稲垣裕之は位置取りこそ失敗したが、瞬時のレース判断でコースを見極めて二次予選Aの権利を確保。
 「前々に踏む意識はあったんですけどね。横山君が横に動いたので、そこはシビアにコースを突いた。勢いを殺さずにそのまま踏めれば、アタマまであったと思うけど、一回はブレーキがかかっているので。前(金ケ江)のかかりも良かったし」

9R

 後ろ攻めから動いて赤板手前で誘導員の後ろに入った木村幸希を2コーナーで山崎賢人が押さえる。そこを打鐘の3コーナー過ぎで隅田洋介が叩いて主導権。山崎は最終ホームから反撃に出るが、隅田の必死の抵抗でなかなか前に出切れない。後方の木村は2コーナーから一気にまくり出すと、4コーナー手前で山崎をとらえる。最後は番手の桑原大志が絶好の展開をモノにして1着でゴールした。
 「木村君が冷静に頑張りましたね。一発あると思っていたけど、やっぱり点数以上に強かったです。僕は何もしてないし、風を受けてなかったので。今回は宮本(隼輔)とか、松浦(悠士)君がいるので、少しでも上のレースを一緒に走ってアピールしたいです」
 前団を一気にまくり切った木村幸希が3着。中四国ラインを上位独占に導いた。
 「(初手は)山崎君が前からだろうから、僕は隅田さんより先に動いて中団を取れたらいいなって思っていったけど、スタートしたらまさかの隅田さんが前で、山崎さんが中団になってしまったんで終わった…って思いましたね。山崎君が最終ホームから仕掛けてくれたんで、山崎君のお陰です(苦笑)。(隅田と)踏み合ってくれたんで、ワンチャンスあるかなと思いました。今日(一次予選)はたまたまですけど、ラインで決まったし結果だけはよかったですね」

10R

 前受けの高橋晋也は赤板で誘導を残して、上昇した小笹隼人を受ける。打鐘で飛び出した永井清史を大西祐がホーム前で叩いて出るが、このラインを追いかけた高橋がすかさずまくり上げる。3番手の白岩大助は離れてしまい、高橋はそのまま後続をグングン突き放して直線は福島両者のマッチレースに。番手の山崎芳仁が粘る高橋をきっちり交わした。
 「(高橋)晋也が力を発揮してくれました。ジャンの3コーナーで挟まれる感じになったけど、巧く対応できた。(高橋晋也の)スピードも良かったし、誰も来れないだろうなと思ったら後ろも離れていたので。あとは交わすだけでしたね。脚自体は問題ないです」
 ホームからまくった高橋晋也は山崎芳仁とのゴール前勝負に持ち込んだ。
 「ジャン過ぎにビビッてしまってバックを踏んでしまって。仕掛けてからは風が強かったんで顔を上げないで踏んでいたら全然真っすぐ踏めていなかったですね。状態はいい感じだし、前回と比べても全然いいです」

11R

選手の写真です。
荒井崇博選手
 赤板過ぎで先頭に立った蒔田英彦を、高橋築が2コーナー手前で押さえる。前受けから下げた深谷知広は2コーナーから早めに仕掛けて、打鐘の3コーナーで高橋を叩く。ライン3車で出切って最終回へ入ると、後方になった蒔田は2コーナーから反撃に出るが、バックから高橋も合わせてまくり出す。それでも前は遠く、無風で4コーナーを回った地元の荒井崇博(写真)が好展開を生かして抜け出した。
 「深谷君のお陰です。やったーって言えばいい?(笑)。でも、それしか言いようがない。あそこまで早く行ってくれるとは思わなかった。最近の武雄バンクは今日(初日)みたいにバック向かいで強い風の日が多くて、その中で練習をしていたので、そういう意味では普段通りだった」
 末を欠いた深谷知広は3着でゴールした。
 「前受けは作戦通り。変にけん制などはしたくなかったので。久しぶりの実戦でペース配分が分からなかったですね。残り半周が良くなかったです。このギアでのレースがイマイチつかめてないので、そのあたりの踏み方や乗り方などで修正点もある。一晩ゆっくり考えて改善できれば」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 赤板過ぎに野原雅也、郡司浩平(写真)の順で前を切ったところを、山田英明が押さえて先頭に立つ。郡司はすんなり3番手を確保して、5番手に野原、7番手に宮本隼輔、最後方に小松崎大地で打鐘を迎える。その後も隊列に変化はなく、山田が徐々にスピードを上げると、郡司は最終2コーナー手前から一気のスパート。バックで山田を抜き去って、初日特選を快勝した。
 「ちょっとイメージしていたレースとは違いましたね。思った以上にいい位置が取れました。あとは行けるか、行けないかでした。踏んだ感じは悪くないけど、踏んだ距離が短いのにバンクの重さを感じたんで、なんとも言えないですね。でも、しっかり仕掛けて(松坂洋平)とワンツーが決まっているんで、明日(2日目)以降につながるレースができました」
 松坂洋平はバックから仕掛けてきた野原を止めて、しっかり郡司を追走した。
 「全部、(郡司)浩平に任せていました。良い展開になりましたね。抜ければ最高だったんですけど。付いて行くにはそんなにキツくなかったんで、状態は悪くないと思います」
 目標の宮本はなかなか仕掛けられなかったが、松浦悠士は2センターから鋭く伸びて3着に突っ込んだ。
 「アップの時の感触がすごく悪くて、どうかなって感じだったんですけど、最後は伸びて行ったのでそれだけでも収穫があったと思います」

6R

選手の写真です。
佐藤康紀選手
 赤板過ぎで先頭に立った門田凌を、打鐘の3コーナーで藤根俊貴が叩いて主導権を握る。後方になった横関裕樹は2センターから反撃に出るが、逃げる藤根自らのけん制で失速。同時に、柴崎俊光は最終2コーナーから内に切り込んで、自力に転じてまくり出す。柴崎を先頭に4コーナーを回ると、藤根から切り替えた佐藤康紀(写真)が直線で鋭く伸びて白星を挙げた。
 「藤根の力だと(横関を)合わせ切ると思ったんですけどね…。自分で仕事をしたからビックリしました。本当は自分が仕事をしないといけなかったんで。(柴崎が内に切り込んできた時に)藤根の内まで差し込んでしまっていたんで(切り替えた)」
 北日本コンビに付けた白岩大助が2着に入った。
 「初日も今日(2日目)もラインのお陰ですね。(最終バックで)佐藤さんを入れるか一瞬、判断に迷ったけど、冷静に走れたと思います。初日は前から離れているのでいい状態とは言えないですけど、最後まで諦めないのが僕のポイントだと思うので、勝ち上がれてよかったです」

7R

選手の写真です。
笠松信幸選手
 後ろ攻めから動いてハナに立った天田裕輝を、金ヶ江勇気が打鐘手前で叩いて先行態勢に入る。前受けから下げた高橋和也は、最終ホームからスパートすると、バックで金ヶ江をとらえて先頭に躍り出る。最後はピタリと続いた笠松信幸(写真)が絶好の展開をモノにして二次予選Bを1着で突破した。
 「高橋君が全部やってくれたお陰ですね。ジャンの前のところで内に差していったんでヒヤっとしましたけど、その後は落ち着いて仕掛けてくれました。初日はいいところがなかったですけど、今日(2日目)はその分良かったと思う」
 目標の金ヶ江がまくられた大坪功一だったが、最終3コーナーで笠松の後ろに切り替えて2着に入った。
 「金ヶ江君が頑張ってくれました。本当は彼と決めたかったんですけど、しょうがないですね。伸びはもう少し出るかなと思ったんですけどイマイチでした。バンクコンディションのせいだと思うし、いつもならもう少し伸びてくれるので問題ない」

8R

選手の写真です。
深谷知広選手
 6番手から上昇した山本直が、赤板の1コーナーで深谷知広(写真)を押さえる。前受けから7番手まで下げた深谷は打鐘から反撃に出て、2センターで山本から主導権を奪取する。ライン3車で出切って最終回へ入ると、その後は別線に反撃の隙を与えず、そのまま堂々と押し切った。
 「後ろ(北野武史)がしっかり連れていけよってうるさいので、巻き返すポイントだけに集中していました(笑)。まだ物足りない点はあるけど、初日よりだいぶマシになったと思うし、ようやく戦えるかなと思います。乗り方など修正できた部分はあります。やはり実戦を走らないと、練習だけではつかめない力みや緊張感があるので」
 巧追した北野武史が2着に続いた。
 「(深谷が)上手に走ってくれた。(2着で)十分ですよ。バックの強風で前と詰まったので、(まくりがくれば)仕事しなきゃかなと思ったけど、その後にギュイーンってすごい加速でした。走りながら、ああ、そういうことねって思いました(笑)」

9R

選手の写真です。
内藤宣彦選手
 8番手から動いた野口裕史は高橋晋也にフタをしてから、打鐘手前で森山智徳を叩いて主導権を握る。高橋は野口ラインに乗って、3番手外で森山と併走になったが、4コーナーから加速して、最終ホームで野口から主導権を奪取。その後も別線を寄せ付けず快調に逃げてバックを通過すると、番手の内藤宣彦(写真)が鋭く伸びて連勝で準決勝進出を決めた。
 「野口も早くから(高橋を)押さえに来たし、やる気だなと思ったけど、そこを(高橋は)あっさり叩いたからビックリした。ジャンの辺も4番(森山)とバッティングしたけど、スッと出て行ったんで休んでいたんでしょうね。俺はしっかり付いて行かないとって思って緊張していました。初日にも言ったけど、状態はすごくいい。(高橋)晋也のお陰で無風だったっていうのもあるけどね」
 別線を完封した高橋晋也が2着に逃げ粘った。
 「落ち着いて先行できました。(最終)ホームで野口さんに合わされる感じになるかなって思ったけど、結構すんなり出て行けました。(脚の状態は)問題ないと思う。最後は差されちゃいましたけど、自分的には踏み直せていたと思うんで」

10R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 赤板の2コーナー手前で高橋築が野原雅也を押さえて主導権を握る。6番手で打鐘を迎えた松浦悠士(写真)は2センターから反撃に出るが、最終ホームから仕掛けた野原に稲垣裕之が続けず、松浦が野原の番手にはまる展開に。松浦はバックから徐々に野原との車間を開けると、直線で鋭く抜け出して白星を挙げた。
 「判断は良かったと思うんですけど、脚の感じは良くないですね。まだ昨日(初日)の方が良かったと思う。(最終)バックで前に踏める手応えが欲しいですね。原因はちょっと分からないですけど、開催中に調子は戻しているので、準決勝、決勝と上げていきたい」
 最終バックで俊敏に松浦の後ろに切り替えた小林大介が2着に入った。
 「もっと仕事できれば良かったんですけど、(野原の)スピードが良くて対処できなかったですね。松浦君はチャンピオンだし強かった。自分の調子は変わらないと思います」

11R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 打鐘の3コーナーで小松崎大地を押さえた宮本隼輔の上を、谷口遼平が4コーナーで叩いて先制。中近コンビに続いた郡司浩平(写真)は、最終2コーナー手前から一気にまくる。段違いのスピードで谷口を抜き去り、後続を突き放して圧勝した。
 「脚の状態は悪くないし、組み立ても良かったと思います。打鐘で谷口君が下がっていくのが見えたので、巻き返してくるかなと思いました。その動きに体が反応した感じですね」
 中村浩士は宮本とからんで郡司に続くことができず、郡司を追いかけた谷口の後ろから神田紘輔が伸びて2着に入った。
 「(谷口を)ギリギリまで残したかったけど、待ち過ぎて後ろからごっそり行かれるとダメなので、そこは踏ませてもらいました。脚の状態はバッチリです」

12R

選手の写真です。
山田英明選手
 前受けの林慶次郎は、赤板から小林泰正を突っ張って出させない。さらに、打鐘でも木村幸希を突っ張って、一気にスピードが上がる。後方で立て直した小林は最終ホームか巻き返すが、山田英明(写真)が2コーナーから自力に転じてまくり出す。ライン3番手の古川貴之は遅れてしまい、小林が山田の番手にはまる展開となったが、山田は最後まで力強く踏み切って1着で地元記念の二次予選Aを突破した。
 「(林の)気持ちが伝わるレースでしたね。木村君を出させても何の問題もないレースだったと思うけど、そこも突っ張って行ってくれたんで。2回突っ張って、この風なので(林)慶次郎の力でも厳しいかなと思って行かせてもらいました。昨日(初日特選)は悪くて、今日(二次予選A)は前のお陰ですけど、準決勝も気持ちで頑張りたいです」
 最終ホームから反撃に出た小林泰正は、山田の仕掛けに乗って2着でゴールした。
 「レース内容が最悪ですね。(林を)押さえに行くのが遅かったし、たまたま展開が向いただけです。山田さんがすごいスピードだったので、付いていくのがいっぱいでした。脚自体は悪くないけど、初日と比べたら積極性がなかったですね」

10R

選手の写真です。
野原雅也選手
選手の写真です。
山田英明選手
 赤板の1コーナーでハナに立った野原雅也(写真)を山田英明が切って、その上を小林泰正が押さえて主導権を握る。3番手が山田と野原で併走になり、内の山田は関東勢をすくおうとしたが、前に出切れず詰まってしまう。そのタイミングで最終ホームから野原が反撃開始。グングン加速してバックを通過すると、立て直して追いかけるようにまくってくる山田を振り切って1着で決勝進出を決めた。
 「作戦は特に考えていなかったので、コマ切れだったし展開を見ていこうと思っていました。2周過ぎて思うような形にはならなかったですけど、うまく順番がめぐってきたので。風はホームが向いですけどバックは追っていたので、そこは考えながら落ち着いて踏めました。久し振りに逃げ切れたのもよかったですね」
 山田英明(写真)は最終ホームでは内に詰まって絶体絶命の展開になったが、なんとか立て直して1センターからまくり出し、2着で地元記念のファイナルにコマを進めた。
 「最低限ですね。ジャン過ぎのところで内に行きそびれてしまって、自分の弱さとかが出てしまった。ああいう所で隙なくいければ良かったですけど、反省点ですね。僕が決勝に乗らないと始まらないし、ダービーがなくなって次はいつ走れるか分からない状況。優勝できるように頑張ります」
 最終1センターで中近コンビの後ろに追い上げた山崎芳仁は、2センターで大きくけん制して中川誠一郎をブロック。直線で鋭く伸びて3着に突っ込んだ。
 「ごちゃごちゃしてよく分からなかったですね。ヒデ(山田)が内に行って、野原が外を行ったので追っていって。3着かは分からなかったですけど、やることやったのでいいかなと。さばいて伸びているし悪くないと思います」

11R

選手の写真です。
郡司浩平選手
選手の写真です。
深谷知広選手
 前受けの長島大介は赤板で郡司浩平(写真)を突っ張る。中団から7番手に下げた深谷知広は打鐘から反撃に出て、最終ホームで長島から主導権を奪取する。同時に4番手まで追い上げた郡司は、1センターからさらに加速して深谷に迫る。3コーナーで深谷を抜き去ると、そのまま後続を突き放して初日特選から3連勝で決勝進出を果たした。
 「深谷君を相手にホームから車を持ち出して仕掛けられているし、調子は良いと思います。僕は5月があっせんをしない処置で走れなかったので、今回の開催が決まった時点でここでしっかりと結果を出そうと思って調整してきた。体調やレース判断など申し分ないと思う。最近は人の後ろも多いけど、今回は連日の自力で自分らしいレースができていますね」
 松坂洋平は最終1センターで小林大介のブロックを受けて郡司に続けず、逃げた深谷知広(写真)が2着に粘った。
 「風がすごかったですね。レースとしては、ある程度予定通りで冷静に走れたけど、郡司君が本当に強かった。ハリー・ラブライセン(オランダの選手)が前にいるようで、全然、車間が詰まらなかったです」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
選手の写真です。
大坪功一選手
 8番手から動いた根田空史が赤板の1コーナーでハナに立つ。3番手に続いた稲垣裕之は、前受けから下げた高橋と外併走で打鐘を迎える。中団がもつれたまま最終回へ入ると、後方で脚を溜めた松浦悠士(写真)は2コーナー手前から一気にスパート。猛スピードで前団を飲み込んで快勝した。
 「展開がかなり向きましたね。初日、2日目から修正できた部分もあります。ただ、ゴール前のペダリングが乱れたので、そこは明日(決勝で)修正したい。アップとか宿舎の過ごし方とか、自転車も一度ばらして組み立て直したのもよかったのかもしれないです。(決勝は)相手も仕上がっているけど、負けないように頑張ります」
 松浦を巧追した大坪功一(写真)が2着に続いた。
 「松浦が強かったですね。絶対付いていこうと思っていました。踏み出しは大丈夫でしたけど、あれは抜けないですね」
 3番手以降は車間が開いたが、根田マークの中村浩士が3着でゴールした。
 「戦略の中で考えていた一つにはまったし、誰も来なかったので根田も駆けていけましたね。2車だったし、共倒れはもったいないと思って最後は踏みました。(松浦は)スピードが全然違った。現場が見えているのはいいですけど、昨日(二次予選A)も前と離れているし、イメージを頭の中で塗り替えながら決勝まで上がってこれました」


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 点数最上位の小川勇介は、初連係の今岡徹二をアシストして鋭脚を発揮する。
 「いつも通り、変わらず練習してきました。基本的に街道メインって感じですね。7車立てはエボリューションを走ったことがあるので2回目。(今岡に)しっかり付いて行きます」
 近況は、やや調子を落としている南潤(写真)だが、ここで結果を残して流れを取り戻したい。
 「最近はうまくいってないですけど、なんとか頑張りたいですね。ブロックセブンは初めて。7車立ては特に気にならないです。和歌山は普通にバンクで練習できているので問題ないと思います。いつも通り主導権を取るようなレースがしたいです」
 今岡徹二は今回、追加での参戦だ。
 「調整はできたし、仕上がっています。調子はいいので、主導権を絶対に取るっていう気持ちで走ります。風が強いみたいですけど、(前回の)小松島と比べたら大丈夫だと思う。武雄は直線が長くて難しいですけど、仕上がり的に問題ないかなと思います」