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たけお競輪

TAKEO KEIRIN

84#

検車場レポート

  • 9/14 Thu.  (前検日)
  • 9/15 Fri.  (1日目)
  • 9/16 Sat.  (2日目)
  • 9/18 Mon.  (3日目)

1R

選手の写真です。
諸橋愛選手

 オープニングレースから機動型がズラリ。三谷竜生は7月福井記念で落車負傷。復帰戦の9月向日町記念は準決勝で敗退した。


 「前回はまだちょっと自分が思っている状態よりもよくなかったです。1回走って、感じは分かりました。間は空いていたんで、しっかり練習はできました。あんまりバンクには入らずに街道で乗り込んできました。しっかり頑張ります」


 諸橋愛(写真)は7月弥彦記念を制覇。前回の弥彦F1もオール連対で優勝を飾った。


 「前回の決勝は前(阿部大樹)が先行してくれたけど、俺の後ろはみんな強い選手ばかりだった。結果、勝てたんでよかったです。終わってからやることはやってきたけど、疲れを取るような感じですね。問題なく、変わらずに来れたと思います。初日は単騎でしっかり見極めて、うまく走ります」


 成清貴之は前回岐阜記念の決勝で平原康多のインまくりを差してV。14年千葉以来、2度目の記念制覇を果たした。


 「初日以外はいい感じで走れました。決勝も平原はバックを踏まないんで、意外に自然に付いていけました。恵まれました。今は自力の練習もしています。今の競輪は昔と違ってマーク屋もタテ脚が必要ですからね」

2R

選手の写真です。
木暮安由選手

 木暮安由(写真)は8月の平オールスターで落車。今シリーズは約1カ月ぶりの実戦になる。


 「落車で左の横突起にひびが入りました。2週間ぐらい休んで、それから様子を見ながら練習してきました。もがけるようになったけど思いどおりというわけにはいかなかったので、影響はあると思います。自力でしっかり頑張ります」


 田中晴基は前回の小田原記念で一次予選敗退。最近の成績はパッとしないが、徐々に復調している。


 「小田原は初日がよくなかったんですけど、そこから修正して日に日によくなりました。終わってからもその失敗を生かして、練習してきたので、前回よりはいいと思います。武雄は相性がいいです。ラインで決まるように頑張りたいですね」


 和田健太郎は差し脚好調。戦歴は高いレベルで安定している。


 「最近の成績は前の選手の頑張りのおかげです。前回の向日町記念も石井(秀治)さんや近藤(隆司)が前で頑張ってくれて、決勝に乗れました。終わってから久しぶりに空いたんで、1日休んで、それから練習はしっかりやってきました。状態は変わらずいいと思います」

3R

選手の写真です。
大塚健一郎選手

 期待を集める九州コンビはともに精彩を欠いている。大塚健一郎(写真)は7月高松の落車から結果を残せていない。前回の岐阜記念で二次予選敗退を喫した。


 「岐阜は今のセッティングと状態を考えたら、あれが精いっぱいですね。終わってから落車のことも加味して、それなりに練習はしてきました。今回もセッティングはいじります。らしい走りをしたいですね」


 中川誠一郎はなかなか成績が上がらず、フレストレーションがたまっている。


 「小田原記念の後に、ここに向けて武雄で九州合宿に参加しました。疲れがあったわけじゃないけど、前回の岐阜はダメでした。感じは悪いですね。原因もよく分かりません。立て直すのは難しいです」


 堀内俊介は7月伊東のサマーナイトフェスティバルに続き、2度目のビッグレース挑戦。小さなレースはしない。


 「サマーナイトで力の差を感じて、今は先を見すえて練習しています。だから前回の小田原記念も疲れがちょっと残ってました。終わってから新人訓練が奈良であって、それから中3日でここに来ました。しっかり力を出し切るレースで先につなげたいと思います」

4R

選手の写真です。
長島大介選手

 長島大介(写真)は6月久留米で記念初制覇。その後も7月宇都宮、9月平塚で優勝を飾るなど勢いはさらに加速している。


 「記念を獲っても特に変わったことはないですね。最近は流れがよくて、結果が出ています。前回の平塚の前に追い込んだ練習をしたので、ここ向けては調整程度です。鈴木(竜士)君の番手は2回目。自信を持って走ります」


 飯野祐太は前回の平塚F1で決勝進出を逃したが、状態面に不安はない。


 「平塚はいつもと違うフレームを使いました。感触は悪くなかったんですけど、まだちょっと修正が必要な感じなので、今回はいつものフレームに戻します。練習はいつもどおりやってきました。自力でしっかり力を出し切ります」

5R

選手の写真です。
深谷知広選手

 深谷知広(写真)は8月平のオールスターで優出。前回の豊橋記念は決勝で師匠の金子貴志とワンツーを決めた。好調時の迫力が戻っている。


 「地元記念が終わって配分が空いたので、レース勘は心配ですね。ナショナルチームの合宿に参加したので休めていない。強い人たちと練習できているので、デビューしたころの新鮮な気持ちを持ててます」


 山崎芳仁は地元の平オールスターで1年ぶりのG1優出を果たしたが、前回の岐阜記念は決勝進出を逃してしまった。


 「岐阜の成績はそんなによくなかったけど、感触は悪くなかったです。それから中3日で台風も来ていたので、練習は調整程度です」


 岡村潤は前回の岐阜記念で決勝進出。追い込みとして着実にステップアップしている。


 「先行選手が頑張ってくれるし、最近の成績は展開だと思ってます。終わって中3日なので、次の日だけ休んで練習はしてきました。状態は変わらずいいと思います。山崎さんとは前回も連係しました」

6R

選手の写真です。
海老根恵太選手

 海老根恵太(写真)は8月千葉で落車。そこから徐々に立ち直っている。


 「オールスターは落車の影響があったんですけど今はもう大丈夫です。前回(岐阜)のエボリューションはちょっと難しかったです。終わってから練習はふつうにやってきました。(渡邉)雄太がいるんで、しっかり位置を守って頑張ります」


 渡邉雄太は8月小田原のブロック7で優勝。前回の青森FIでも優出するなど調子は右肩上がりだ。


 「ここに向けてふつうに練習はやってきたので、調子は大丈夫です。先行基本に頑張ります」


 伊藤成紀はFIシリーズでコンスタントにV争いを演じている。前回の弥彦FIも決勝2着と好走した。


 「前回は体調があんまりよくなかったですね。新車だったんですけど、セッティングを出すのが大変でした。最終日にやっとよくなった感じです。今回も同じフレームでいきます。初日は(稲川)翔とどちらが前でもよかったんですが、今回は自分が前でやります」

7R

選手の写真です。
井上昌己選手

 前回の岐阜記念は準決勝こそ残念だった井上昌己(写真)だが、シリーズ3連対。地元地区のビッグレースへ仕上がりはよさそうだ。


 「岐阜記念の前に共同通信社杯の合宿で2泊3日、武雄競輪場に入った。いい練習ができたし、岐阜ではまだ疲れがあったので、ここまでは軽めにやってきた。平のオールスターから新車を使ってるけど、平ではまだセッティングが出てなかった。今回は煮詰めてきたし、出てくれると信じて。地元地区のビッグだし、盛り上げたいですね」


 稲垣裕之は地元記念決勝で敗れた悔しさを今大会にぶつける。


 「(地元は)結果を残さないといけなかったし、悔しい。でも、しっかり気持ちを入れ替えてきました。直前もいい練習ができたし、引き続き状態はいい。太田君にはオールスターに地元の決勝と続けてやられてるんでね。しっかりと勝ち上がれるように」


 太田竜馬は新車と3.93のギアがピタリとマッチ。前回の向日町記念では連日、力強い走りを見せた。


 「新車にしたついでにギアを上げただけなんですけどね。(反応をよくするために)ちょっとサイズを小さく作ったけど、逃げてもいい感じでした。(自分自身も)強くはなっていってると思う。最近、稲垣さんとの対戦が多いですね。(これまでは先着しているが)いつ逆になるかわからないので、気を付けます」

8R

選手の写真です。
村上義弘選手

 村上義弘(写真)は練習中の落車による欠場から地元、向日町記念で復帰した。2勝は挙げたが、決勝進出はならず。悔しさをにじませる。


 「(万全の準備をするには)期間的に短いのもあった。精一杯やりましたけどね。体の痛みもあったし、プレッシャーもありながらだったけど、結果としては残念でした。チャンピオンユニフォームを着て地元ファンの前で走る機会はそうそうあるもんじゃないから。ベストコンディションでいければよかったけど、なかなかうまくいかなかった。明日(初日)は自分で頑張ります」


 2月の奈良記念に始まり、落車続きの吉澤純平。それでも失格とはなったが8月小田原記念の初日に1着、続く弥彦でも決勝進出と着実に状態を戻している。


 「(落車で)怪我もしたけど、そこからうまく立て直すのも勉強になったし、悪いとこだけではないなと。今年はあまりまともに走ってないし、レースを走って上積みして。今回も今年やってきたことを出せれば。オールスターは中途半端なレースだった。小田原は失格になったけど1着取れたし、そのあと(弥彦)も自力を出してレースできたんで、状態は上がってきてます」


 場所ごとに勝ち星を挙げている和田真久留のスピードも魅力だ。


 「体調は問題ない。今回は中3日なので、調整をメーンにやってきた。最近はスピードとかはいいんですけど、あとは自分のタイミングで仕掛けられるように持って行けるかどうか。うまく出し切れればいいですね」

9R

選手の写真です。
渡邉一成選手

 渡邉一成(写真)は地元オールスターで2度目のGI制覇。続く小田原記念はひざ痛による練習不足を押しての参戦だったが、今回は不安もなさそうだ。


 「(小田原のあとも)練習だけはずっとしてました。小田原は責任感だけで走ったレースだったけど、今回に関しては練習できたのでいいと思う。初日は(坂本)貴史に任せます。最近は見ててもいいレースをしてますからね」


 原田研太朗は平オールスターで2度目のGIファイナルを経験した。大きな着もあるが、その後も2場所で3走を挙げるなど破壊力は健在だ。


 「前回(弥彦)は進みが悪かった。最終日も雨だったのもあって、重たかったです。まずは走ってみてですね。ここまではまんべんなく練習して休んできた。悪くはないと思います。オールスターで久々にGIの決勝に乗れて、いいモチベーションでトレーニングもできてます。まだ(成績に)ムラがあるんで、それを少なくできたら」

10R

選手の写真です。
山田英明選手

 自動番組の妙で、地元の山田兄弟は初日から同じレースとなったが出した結論は分かれてのレース。兄の山田英明(写真)は平オールスターの落車から今回が復帰戦だけに、まずは状態が気がかりだ。


 「(庸平に)どうする?って聞いたら『自分のレースがしたい』って言うし、(別線は)仕方ないですね。怪我はそんなにないけど、落車すると狂うというか、何か影響が残る。とりあえず治してはきたけど、走ってみてですね。僕は尻上がりタイプなんで、とりあえず勝ち上がらんことには。まず初日を勝ち上がりたいです」


 別線という形になったが、山田庸平にとってもここは大事なシリーズだ。


 「なるかもしれないなと思ってたけど、いきなり一緒でしたね。僕は単騎で。最近は自分のレースとかを考えてるし、そういうのを見つけていこうかなと思ってるので。開催が決まってから毎日のようにここを意識して練習をやってきた。状態はいいと思う」


 渡部哲男は小田原記念で決勝2着。前回の弥彦準決勝でも原田研太朗のまくりにしっかり続くなど、調子を上げている。


 「ずっと練習はやってたのに結果が出なかった。7月末ぐらいから行きだしたマッサージの効果ですね。今はむしろ練習量を落としてるくらいなので。前回は研太朗のまくりについて行ければ調整法が間違ってないと思えるし、大事なシリーズだった。ついて行けたし、悪くないなと思います」

11R

選手の写真です。
新田祐大選手

 新田祐大(写真)は準優勝だった地元オールスター以来、1カ月ぶりのシリーズ。ここまでも伊豆でナショナルチームの練習をみっちりとこなして来た。


 「疲れはありますね。調整なしでハードな練習をしてるんで、疲れっぱなしです。日ごとに抜ける? 疲れっぱなしで終わるんじゃないかな。今回も抜けることはなさそう。最近はずっとそうだけど、何とか気持ちで乗り切ってる。オールスターもそうだけど、たくさんの人の応援が力になったので頑張れてます」


 昨年大会の覇者は竹内雄作だ。「過去のものです」と本人は素っ気ないが、相性のいい大会で浮上のきっかけをつかみたい。


 「それで強くなる訳でもないですし、(優勝は)過去のことなんで。また上を目指していくだけです。優勝したあとも失速があったし、それで色々考えさせてもらったりした経験がプラスになると思う。(岐阜記念から中3日だが)レースが続く方が自分は好きなんで」


 村上博幸は前回の向日町記念で決勝4着。地元で結果を残せなかった悔しさはあるが、同時に手ごたえもあったようだ。


 「地元だったし残念だったけど、しっかり調整して久しぶりにちゃんと走れた。脚の感じが戻って、内容のある地元記念でした。前回でかなり疲れたんで、ここまでは疲れを残さずやってきた。(前回で)反省するところもあったけど、色々な感じで見えてきた部分もありました」

12R

選手の写真です。
平原康多選手

 選考順位1位は平原康多(写真)。初日はメーンの12Rで吉田拓矢とタッグを組む。


 「岐阜は(オールスターの落車明けで)無理やり走った感じだったけど、構えることなくレースはできた。後ろ(成清貴之)が優勝したし、よかったと思います。(今回も)100%ではないけど、あとは気持ちで。岐阜のあとはやり過ぎない程度にやってきたけど、上積みがあるかはわからないですね」


 このレースは107期の自力型が3名。吉田拓矢はいきなりの同期対決に目を輝かせる。


 「面白い番組というか、僕は精一杯走るだけですね。調子はいいので、自信を持ってしっかり行きたい。こないだの新人訓練で一緒にやってきたのでお互いの状態も分かってる。平原さんと(一緒になること)もあると思ってました。2人で決められるようにですね」


 ここへ来て調子を上げている柏野智典も注目の一車だ。


 「去年の今頃よくなくて、このままだと大きい変化はない。そこから考えて、そうなればなと思ったのが、そうなってくれてくれてよくなりました。考えたら脚をためて突っ込むのが僕の生命線だった。そこを意識するようになって、6月ぐらいに形になってきた。前より強くなった感じがありますね」

1R

選手の写真です。
成清貴之選手

 単騎の櫻井正孝が赤板の2コーナーで先頭に立つと、小川真太郎が打鐘をめがけて一気に仕掛けて主導権。先に動いて3番手をキープした桐山敬太郎は三谷竜生の巻き返しに合わせて最終2コーナーからまくり上げると、番手の成清貴之(写真)が諸橋愛の中割りをしのいで抜け出した。


 「桐山が俺のために(補欠から)繰り上がってくれた。頭が上がらないです。1Rだったので体が起きてなくて、反応が悪い。今日は桐山に勝たせてもらいました。脚は溜まっていたし、平原(康多)の後ろで(前回の岐阜記念を)勝っているから、負けるわけにはいかないでしょ」


 2着には俊敏に立ち回った諸橋愛が食い込んだ。


 「恵まれました。状況判断もできているし、レースも見えていた。脚は悪くない。最後内へ行った時に一回止まってから入っていったので、タイミングが合わなかった。それがなければ突き抜けていたかも」


 先まくりを打った桐山敬太郎が3着に踏み止まった。


 「風がキツかったですね。櫻井が追い付いていかないので、びっくりした。ここに向けて調整していたので、結果が出てホッとしました。冷静に見極めて走れました」

2R

選手の写真です。
澤田義和選手

 木暮安由、坂本亮馬の順に動いたところを、すかさず中井太祐が叩いて打鐘から主導権を握る。後方から巻き返した田中晴基だが3番手で坂本とからんで外に浮く。3コーナーからは木暮が外を伸びてきたが突き抜けることはできず、中井マークの澤田義和(写真)が好展開を生かした。


 「最終ホームで中井君がしっかりと踏んでくれたので、他のラインが仕掛けられなかったね。日韓競輪に参加したばかりで、朝の早いレースだったから少し体がフワフワした感じだった」


 木暮安由は坂本に切られて後方に置かれたが、3コーナーからのまくりで2着に届いた。


 「(オールスターで)落車をしていたので変な緊張感があった。包まれるのは避けたかったので、外を踏もうと思っていた。感じはそんなに悪くなかったので、しっかりと体調を整えれば大丈夫だと思う」


 果敢に逃げた中井太祐は懸命にこらえて3着に逃げ粘った。


 「先行することは決めていた。最終ホームは風もありキツかったけど、全開で踏みました。最終バックでは脚にきてたけど、最後は澤田さんが残してくれましたね」

3R

選手の写真です。
鈴木裕選手

 後ろ攻めから早めに動いた堀内俊介を打鐘過ぎに才迫開が叩いて主導権を握る。この4番手を確保した鈴木裕(写真)がバック前から力強くまくって快勝した。


 「ピンク(8番車)が目立ちました(笑)。ホームで行く勇気がなかったですね。行ってれば(神山雄一郎と)決まっていたかもしれない。でも、行く気持ちがあったので、あの位置が取れたんだと思います。運がよかったです」


 人気の中川誠一郎は勝負どころで立ち遅れて8番手。直線で大外を鋭く伸びて2着に入った。


 「(鈴木裕が)仕掛けたときに堀内君が下がってきて、タイミングが取れなかったです。(鈴木に)付いていって、その外を仕掛けたかったんですけどね。余裕はあったんですけど、かみ合ってないです。自分のレースができなかった」


 態勢を立て直して6番手からまくり上げた堀内俊介は3着まで。


 「自分が甘かったですね。全部、中途半端でした。先行しないといけなかったし、先行できなくても中団は取らないといけない。もっとしっかり組み立てて、もう少し早く仕掛けたかったです。しっかり反省して、二次予選につなげたいです」

4R

選手の写真です。
鈴木竜士選手

 後ろ攻めの松谷秀幸が動くと、金子貴志を警戒しながら鈴木竜士(写真)が打鐘から先頭に立つ。そこを金子がすかさず叩くが、岩津裕介の口が空き、代わって番手には鈴木が入る。鈴木は2コーナー手前から番手まくりを打つと、6月取手以来となる久々の勝ち星を挙げた。


 「ラッキーだったですね。ホントは先行したかったけど、金子さんがすぐ来たんで。どうしようかなと思ったら、うまくはまれてラッキーでした。1センターからはとにかく早く、後ろは見ないで先に仕掛けようと思った。金子さんも踏んでたけど、そこは力勝負しようと思ってました」


 鈴木後位で立て直した岩津迎え入れられた金子貴志が2着に粘り込んだ。


 「迷いながらだったけど、(鈴木ラインは)2車なんで行けるかなと思ったら、結構踏まれてキツかった。後ろは分かってました。来たら一緒に(踏もう)と思ったし、来たのは分かったけど、3コーナーに入ればよかったですね。岩津が入れてくれたけど、キツかった。もううまく回らなかったです。引き続き状態はいいと思います」


 何とかリカバリーした岩津裕介だが、金子との連係を外したことを悔しがる。


 「しっかり付き切らないと。悔しい。(ファンに)予想されてたレースができなかったのは反省です。(金子がまくられたあと)自分だけ1着行っても違うなって感じだった。みんなで決めるって考えたら、ああするしかなかった。甘くないですね」

5R

選手の写真です。
高橋和也選手

 深谷知広が打鐘の2センターで中井俊亮を叩くと、山内卓也は遅れてしまい、最終ホームでは近畿勢が3、4番手にはまる。深谷が最終バックを先頭で通過すると、番手の高橋和也(写真)が中井の巻き返しをけん制しながら抜け出した。


 「深谷君が頑張ってくれたおかげです。どんどんかかっていきました。出切ったら深谷君の後ろだけに集中していました。1着を取れているし、道中脚を回せているので調子はいいです」


 2センター、6番手から大外を鋭く伸びた山崎芳仁が2着に食い込んだ。


 「伸びは悪くないと思う。余裕があったから届きました。自力のときは着がまとまっていますね。武雄は前回決勝に乗っているし、相性がいい」


 中井後位から愛知コンビの中を割った南修二が3着に入った。


 「中井が頑張ってくれました。最後はワンテンポ遅かったので、2日目以降修正します」

6R

選手の写真です。
浅井康太選手

 伊藤成紀が渡邉雄太にフタをすると、浅井康太(写真)は先に上昇して打鐘で先頭に立つ。そこを伊藤が叩いて出ると、浅井は3番手を確保する。渡邉の巻き返しを2度、3度とブロックした稲川翔はバックから番手まくり。続いた浅井がゴール前で逆転した。


 「レースの組み立てはよかった。後ろの援護もありラインでうまく戦えたと思う。神山君も勝ち上がれれば最高だったけど。僕の状態は岐阜記念が底で、不調から復調してきた感じかな。上向いている感覚なので気分は悪くない」


 大阪同士の伊藤を再三のブロックで援護した稲川翔だが、3着の結果に表情は晴れない。


 「けん制や前へ踏むタイミングなど判断が難しかったけど、そこの部分も含めて実力なので。1着ならば(伊藤の)気持ちに応えてってことになるんだろうけど…。体の状態は2日目以降よくなっていくと思う」

7R

選手の写真です。
小松崎大地選手

 後ろ攻めの稲垣裕之が早めに動いて赤板前に誘導の後位に入る。前受けから7番手まで下げた太田竜馬は打鐘過ぎから反撃に出るが、稲垣が一気にペースを上げて主導権。この3番手にすんなり収まっていた小松崎大地(写真)は車間を詰める勢いで最終1コーナーからまくる。バックで稲垣をねじ伏せた小松崎が力強く押し切った。


 「後ろが成田(和也)さんなので、うまいこと主導権を取れればって思ってましたけど、完全に想定外でした。でもそのおかげというか、展開は向きましたね。詰まった勢いで仕掛けました。やっぱり後ろが成田さんだと安心感がある。それが大きいですね。自分のできることはしっかりやれました」


 成田和也が好マークから迫って2着。福島ワンツー決着となった。


 「ラッキーでした。前々に踏んでいくという大地の気持ちがよかったですね。後ろから来るのを警戒してました。直線が長いんで、抜ければよかったんですけどね」


 単騎の伊勢崎彰大は初手から福島コンビを追走。そのまま2人を追って3着に流れ込んだ。


 「単騎で楽でした。先手を取るのはこのラインかなって。稲垣が駆けて厳しいかと思ったけど、たまたま大地がまくれたからよかった。読みはちょっと悪かったですね。でも3着なら上等ですよ」

8R

選手の写真です。
山田義彦選手

 赤板前から菊地圭尚にフタをされ続けた吉澤純平だったが、打鐘で菊地が先頭に出ると4コーナーからすかさず叩いて出る。ライン3車できれいに出切ると、番手を回った山田義彦(写真)がゴール前で逆転。節目の200勝を決めた。


 「吉澤さんはめっちゃ強いですね。今日はついて行くことしか考えてなかったし、決まってよかった、マジで。(最後は)行けないかなと思って踏んだけど、直線が長かった。200勝よかったです。ホッとしました。今日でテンションが上がり切っちゃってるんで、2日目はまたテンションを上げて。勝ち上がれるように頑張ります」


 1周駆けた吉澤純平は2着に粘った。


 「(菊地と)併走のときにもっと脚をためられればよかったけど。赤板過ぎだったし、引かずに勝負かなと。引いたら圭尚さんにラッキーだし、村上(義弘)さんも1回切ると思った。1周脚を使ってるんで悪くはないと思う。すんなりの展開だったんでよかったです」


 3番手を回った後閑信一がきっちりと続いて、関東ラインで上位を独占した。


 「今日は吉澤任せです。何も言うことはないし、心強い。(菊地に飛びつかれそうになったが)あそこは当たられても流れをもらってるので。吉澤もかかってるし、山田も落ち着いてた。俺も内を締めてるだけだったし、余裕はありましたね。山田は200勝だったの? 200勝だし、ラインで決まったしよかった」

9R

選手の写真です。
杉森輝大選手

 原田研太朗の上昇を前受けの坂本貴史が赤板ホームから突っ張る。原田が車を下げると、2コーナー山おろしを使って土屋壮登が単騎で商同県を握る。番手に入った坂本は車間を詰めてバックからまくったが、東龍之介にすくわれ外に浮いた渡邉一成に切り替える形で5番手まで上げていた杉森輝大(写真)が原田の巻き返しに合わせて3コーナーからまくって混戦を制した。


 「車の出もよかったし、まくれる感じがありました。2コーナー前あたりから仕掛けて踏んでいきました。落ち着いていたし、体の反応はよかった。今日は緩んだら仕掛けようと決めていました。脚も溜まっていましたよ」


 後方8番手になった原田研太朗だったが、最終バックから懸命に踏み込んで2着に食い込んだ。


 「打鐘過ぎの4コーナーで仕掛けて行けたらよかったんですけど。ワンテンポ早く仕掛けたかったです。坂口(晃輔)さんが付いてくれてラインができたのが大きかったし、なんとかしのげました」


 原田マークの坂口晃輔が3着に流れ込んだ。


 「後方になってしまい、絶対絶命だと思いました。2コーナーで気づいたら前が密集していて、外が流れる感じになっていました。内もコースがあったけど、なぜか外を踏みましたね。原田君に連れて行ってもらいました」

10R

選手の写真です。
山田英明選手

 打鐘前でスローペースの前団を守澤太志が押さえて前に出ると、3番手に山田庸平が入り、山田英明(写真)は4番手をキープ。林巨人が6番手に切り替えて、山形一気は7番手に置かれた。後方からの仕掛けはなく、守澤がホーム前からペースを上げる。山田英が車間を空けてタイミングを計ると、3コーナーから一気にまくりを決めて幸先の良い白星スタートを飾った。


 「地元のビッグレースなので結果を出さないとね。今日の流れならば山形君より前の位置にいれば大丈夫だと思って組み立てた。(前に弟の山田庸がいたがの問いに)弟だけど、一人の選手として見ていた。今まで人をアテにしてもロクなことがなかったし、仕掛けたときに前を一気に飲み込むつもりでしたよ。それより早く前が仕掛ければその動きに対処するだけなので。余裕はあったのでそうなっても問題なかったと思います」


 昨年はS級S班も務めた園田匠がきっちりと続いて九州ワンツー。圧倒的な一番人気に応えた。


 「オールスターで失格をしたけど、このワンツーで流れが変わってくれればね。今回はフレーム、セッティングなど一新して臨んだけど全く問題なかった」

11R

選手の写真です。
村上博幸選手

 打鐘前に切った山田久徳を竹内雄作がすかさず叩いて先制。前受けから6番手まで下げて態勢を整えた新田祐大は最終2コーナーから踏み出すと、圧巻のスピードで前団を飲み込んだ。


 「きつくて限界です。雨が降って、先行しやすいコンディションだった。竹内に駆けやすいところで上手く駆けられてしまった。1回休んで、それから行きました。ゴールまで持つような感じで踏みました。運がよかったです。疲れはありますね」


 勝負どころで3、4番手の好位置に収まった京都コンビ。村上博幸(写真)が冷静なコース取りから2着に突っ込んだ。


 「(山田が)前々に踏んでくれたおかげです。新田よりも先に仕掛けてほしかったですけどね。スピードが違ってました。平安賞からの精神的な疲れは取れていると思います」


 竹内を受けて3番手を確保した山田久徳はなかなか仕掛けられず。直線勝負で3着に食い込んだ。


 「最低限の位置は取れたんですけど、ちょっと大事にいきすぎました。すんなり1周以上、3番手だったんで余裕はありました。前もかかっていたので、ビビッて行けなかったです。感触は悪くなかったですね」

12R

選手の写真です。
吉田拓矢選手

 107期3名が激突したこのレースは戦前の予想どおり激しいものに。赤板過ぎに誘導員を下ろした取鳥雄吾を2コーナーで新山響平が叩くと、そこに打鐘から吉田拓矢が襲いかかる。新山は吉田を出させずハイペースで飛ばすが、平原康多のアシストで中団に迎え入れられた吉田はすかさず1センターから再度仕掛ける。続いた平原康多は3コーナーから外に持ち出すと、直線鋭く抜け出した。


 「(ホームで吉田を迎え入れるのが)一番キツかった。すごいバック踏んで入れたので。吉田は止まってる感じがしたので、様子を見ながら踏んだ。(判断が)難しかったですね。(吉田が)3着までに残ってくれてよかった」


 伊藤正樹の動きをはばんで前に踏んだ菅田壱道が平原を追う形で2着に入った。


 「新山も早めなら楽に出させてくれると思ったけど、取鳥にけっこう抵抗されたんで。あれが予想外でしたね。それでもスピードもかかりもよかったので、吉田は2発目で止まると思ったけど、その外に平原さんがいたので持っていけなかった。自分の技量不足ですね。3番手空いてたのが見えたので、ひと振りして自分のコースを確保しました」


 苦しいレースをしのいだ吉田拓矢(写真)は3着で二次予選Aに駒を進めた。


 「みんな積極的なタイプだし、前々にいないとダメだと思ってすぐに仕掛けた。タイミングよく行けたし、踏み出しもよかったんですけどね。合わされて苦しかった。まくり切れたのはよかったけど、突っ張られたのは悔しい。でも、ずっと踏めてる感じはありますし、脚の感じはいいと思うので、また頑張ります」

1R

選手の写真です。
東口善朋選手

 赤板の2コーナーでハナに立った渡邉雄太はそのまま徐々にペースアップ。すると畑段嵐士が打鐘過ぎ2センターから内に切り込んで、小坂敏之から3番手を奪う。畑段はバックからまくったが、和田健太郎の横で失速。和田が番手絶好かに、畑段マークの東口善朋(写真)が直線で鋭く突き抜けた。


 「畑段君のおかげです。自分は脚を使っていなかったし、畑段君がいい位置を取ったあと仕掛けていったけど、進んでいる感じがしなかったので前に踏ませてもらいました」


 2着には和田健太郎が食い込んだ。


 「雄太があそこまで逃げてくれているし、残そうと思っていた。でも東口さんの脚がよかったです。自分が外に振れば、東口さんは内を突いてくると思っていたし、あまり外には振れなかった」


 逃げた渡邉雄太は3着に踏み止まった。


 「今日は先行していこうと思ってました。踏み直しもイマイチだったし、キツかったです。2日間とおして脚は普通だと思います」

2R

選手の写真です。
池田良選手

 山田庸平にフタをされて8番手まで下げた取鳥雄吾が、打鐘過ぎ4コーナーからカマシで主導権を奪う。中団の長島大介も反応して中国勢を追うが、2コーナーで山田のけん制を受けて失速。最後は取鳥マークの池田良(写真)がキッチリと差し切った。


 「組み立ては初手の位置取りも含めて取鳥君にお任せ。今までも頑張ってくれているから。雨だったけど僕はあまり気にならなかった。ワンツーが決まってよかった」


 取鳥雄吾は初日で早々と勝ち上がりの権利を失ったことで笑顔はないが、先行しての中国ワンツーにホッと胸をなでおろす。


 「初日の反省点はありますね。まだまだ修正することは多いけど、今日は自分で7割程度の踏み出しで出切れた」


 中国勢を追えず外に浮いた長島大介は9着惨敗。


 「体が動いていないのかも…。打鐘で切ればよかったんだけど」

3R

選手の写真です。
椎木尾拓哉選手

 赤板の2コーナーで切った池田勇人を稲毛健太が打鐘で押さえて先制。徐々にペースを上げていく。椎木尾拓哉(写真)は車間を空けてガード。池田勇人の内をすくって4番手を確保した小川真太郎バック前からまくる。これをけん制しながら椎木尾が鋭く追い込んだ。


 「(稲毛は)ずっと回している感じでした。でも、ちょっと距離が長かったですね。ラインでワンツースリーを決めたかったけど、難しかったです。(小川を)しっかり止めたかった」


 中団確保から鋭くまくり上げた小川真太郎は2着。ビッグレースで初めて連対を果たした。


 「全部、山形(一気)さんに操縦してもらいました。椎木尾さんが車間を切っていたので、ちょっとびびっちゃいました。あんまり早く行くと止められてしまうと思って…。センターぐらいなら我慢できるかなと。でも、直線で引っかけられてスキルの差を感じました。オールスターは情けなかったんですけど、今回は思ったよりやれていると思います」


 打鐘先行の稲毛健太は末の粘りを欠いて3着に敗れた。


 「踏み合いも覚悟して、逃げるつもりはありました。距離は長かったけど、もうええかなって思って。落ち着いて行けたと思います。初日のほうが軽かった感じがしますけど、感触は悪くなかったです」

4R

選手の写真です。
太田竜馬選手

 前受けになった太田竜馬(写真)は土屋壮登の上昇に対して車を下げると2日続けての7番手に。それでも最終ホームから伊藤成紀がまくり、さらに飯野祐太がバックからまくると、この動きに続く形で外を伸びて辛くも1勝を挙げた。


 「突っ張ろうと思ったけど、6番(土屋)がめちゃくちゃ早くて、無理と思って引くしかなかった。前だとそれ(突っ張り)しかないなと思ったんですけどね。(雨で)前も見えなかったし、誰かのまくりについて行くしかない。運頼みでした」


 バックまくりの飯野祐太が2着に粘った。


 「雨のなかでやったほうですね。すごい降ってたし。脚は悪くない。でも、結果、太田君に力負けですね」


 2センターから内に切り込んだ井上昌己だったが、コースが空かず3着まで。


 「(太田が)3コーナーでバック入れてるから、無理だなと思って…。内に行ったら入りすぎて一人でバック踏んでました。入るのが早すぎた。もうちょっと待てばでしたね。日々勉強です」

5R

選手の写真です。
菊地圭尚選手

 打鐘を合図に新山響平が一気にスパートすると、叩かれた久米康平と北コンビを追った田中晴基で3番手は併走になる。マイペースで駆けた新山を番手絶好の菊地圭尚(写真)が差し切り、長期欠場明けから復帰して2戦目で嬉しい初白星をゲットした。


 「新山君との連係は離れるか抜き過ぎるかだったので、ワンツーが決まってよかった。おそらく初めてだね。この1勝がきっかけになってくれれば。少しずつ調子を取り戻していきたい」


 理想的なペースに持ち込みながらも菊地に差された新山響平は浮かない表情。


 「モニターで3番手が併走になっていることは見えていたし、落ち着いて先行できたんだけど…。ペースで踏んで差されたんだから、僕の力が足りないということ」


 久米康平は田中との3番手争いを制して3着をキープした。


 「駆けたかったけど、打鐘から叩き合いをしてもね…。新山君とは初対戦で、次の青森記念も一緒なので走り方とかは体感したかった。ビッグレースの補充参加は微妙だけど、適度な緊張感なのでいいかもしれない(笑)」

6R

選手の写真です。
竹内雄作選手

 好位が欲しい松浦悠士と山田久徳が打鐘で踏み合うと、そこを竹内雄作(写真)が叩く。和田真久留も反応よくその動きに続くと、打鐘過ぎ4コーナーからさらに加速してホームで竹内を叩き切ってしまう。叩かれた竹内は3番手で態勢を立て直すと、後方からのまくりに合わせて踏み込み、中バンクを鋭く突き抜けた。


 「叩かせるつもりはなかったけど…。初日に『流し過ぎている』と周りからアドバイスがあり、そこを意識してある程度は踏んだつもりだった。今は中間速のペース配分が課題ですね。今日の踏み具合で叩かれているのだから修正しないと。追い込みの決まり手が付いたことは特に意識しないけど、レース自体は小さい内容になってしまった」


 外併走からカマした和田に乗った伊勢崎彰大が2着に。


 「竹内君は(和田を)出させないように踏んでいたからね。和田君はすごいよ。もっとシビアに踏めば1着かもしれないけど、やはりラインで決めたいし(和田を)残したかったから。そのあたりは踏み方の判断など難しかった」

7R

選手の写真です。
渡邉一成選手

 中井太祐が早めに動いて赤板から先制。4番手に収まった坂本亮馬は打鐘前に1車すくって、渡部哲男から3番手の位置を奪う。7番手となった坂本貴史は最終ホーム前から反撃。三谷竜生が2コーナーで坂本貴を大きく外に振ると、空いたインコースを坂本亮が踏み見上げる。坂本貴マークから自力に転じた渡邉一成(写真)が急追。ゴール寸前で坂本亮を捕らえた。


 「貴史のレースではなかったですね。僕がうまくアシストできればよかったんですけど。打鐘前の流れたところでカマしていればラインで出切れたと思う。あそこで先行してもらえないようでは番手選手としてはまだまだですね。(2コーナーから)外、外を回ってしまったのは反省です。貴久が気になって、焦りもありました。1着を取れた以外はすべて反省です。調子は悪くないけど、この2日間、なんか煮え切らないですね」


 坂本亮馬は厳しい立ち回りで2着。準決勝進出を決めた。


 「どっちか(のライン)の3番手、早ければ4番手を考えてました。(三谷の)番手まくりを期待して3番手、哲男さんの位置を上手い具合に取れました。(三谷が番手から)出ると思ったけど、上がってしまったんで。1回待ってから行きました。難しかったんですけど冷静に走れたと思います」


 坂本亮にさばかれた渡部哲男は懸命のリカバリー。最終バック最後方から3着に突っ込んだ。


 「厳しい流れでした。遅れてしまったのは反省です。来そうな感じはしていたけど、亮馬は先行争い待ちかなと。甘かったですね。内を締めきれなかった。脚の感じはよくなりました」

8R

選手の写真です。
稲垣裕之選手

 後ろ攻めから赤板ホーム過ぎで先頭に立った稲垣裕之(写真)は堀内俊介のカマシを受けて3番手を確保。バック手前からまくると続いた南修二とワンツーを決めた。


 「昨日、長い距離をモガけたんで、その成果が今日出た。状態はいいですし、新しい自転車の感じもいい。あとはもう少しセッティングを調整して。(向日町記念は)悔しい結果で終わったので、もう1回気持ち入れ直して頑張ります。今日のメンバーで1着取れてるんで。どんな展開でも対処できるように、もう2日準備したい」


 続いた南修二は稲垣の強さを褒めちぎった。


 「ついて行けてよかったし、追走に集中してた。稲垣さんはただただ強い。(2走した感じは)脚力どおりです」


 稲垣ラインに乗った守澤太志は3着で準決勝進出を決めた。


 「何もしてないですけどね。(あの位置で)深谷(知広)がカマしてきたときにどうしようと思ったけど、来なくてよかった。ああなると稲垣さんについて行ってかな。人任せだけど、僕の脚だとしょうがないんで」

9R

選手の写真です。
村上義弘選手

 赤板の2コーナーから一気に踏み込んだ中井俊亮が、打鐘の2センターで先頭に立つと叩かれた桐山敬太郎は飛び付き策に出る。村上義弘と桐山で番手がもつれながら最終ホームを通過。2コーナーで桐山をキメた村上が単独の番手回りで最終バックを通過するが、3コーナーで内に斬り込んだ坂口晃輔が最後は村上の内をこじ開けて鋭く突き抜けた。


 「どんな展開か分かっていなくて、吸い込まれる感じで体が反応してくれました。脚以上に気持ちが付いてきてくれました。最近点数が上がっていることで、自信がついてきています」


 2着には気迫のこもった走りで番手を守った村上義弘(写真)が食い込んだ。


 「中井君が本当にいい競走をしてくれました。結果的に中井君を残すことも、自分が1着を取ることもできなくて、自分の技量不足です。(明日以降も)とにかく一戦一戦力を出し切る」


 直線外を追い込んだ松谷秀幸が3着に入った。


 「桐山君は付いていて気持ちがいいですね。一車でも前々へって感じで気迫がすごかったです。同級生ながら尊敬しますよ。冷静に見れているし、今日のほうが感じは楽でした」

10R

選手の写真です。
原田研太朗選手

 赤板から鈴木竜士が吉田拓矢、磯田旭を連れて一気に主導権を握る。打鐘ではハイペースの流れに。最終ホームから菅田壱道が懸命に巻き返すも、山田英明のけん制で勢いが止まる。最終2コーナー過ぎから吉田が番手まくりを放ったが、最後方に置かれていた原田研太朗(写真)が大外を鋭くまくり上げて1着をさらった。


 「前の人たちにスピードをもらっているけど、外を踏み届いたのだから悪くないでしょう。(タイムは11秒3と聞いて)かなり外を踏んでいたからそんなもんでしょう。最終ホームで9番手だったし、バンクは重く感じました(苦笑)」


 番手まくりを放った吉田拓矢は真っ先に鈴木に対して感謝の意を表す。


 「ルーキーチャンピオンレースでも僕の前で駆けてくれていますからね。そのときも2着で今回も勝てなかった。先輩(同期だが年上)に頑張ってもらい申しわけない気持ちです。あれだけ駆けてくれた以上は出ないわけにいかない」

11R

選手の写真です。
新田祐大選手

 後ろ攻めから早めに動いた高橋和也が赤板から先制。人気の新田祐大(写真)は前受けから8番手まで下げる。後続の出方を警戒しながら徐々にペースを上げる高橋に対し、最終2コーナーから新田が反撃。マークの成田和也が離れるほどのスピードで瞬く間に前団を抜き去った。


 「打鐘前に緩んでいて、そこで悩んでいたんですけど、そこで行けなかったです。疲れもあって、そこで勝負するっていう気持ちになれなかった。そこですね。自分は1着ですけど、成田さんと決められなかったのが悔しいです。自分で思い描いたストーリーをしっかり形にすることができなかった」


 高橋の先行をフルに利した金子貴志が2着に入った。


 「和也のおかげですね。かかっていました。オーロラビジョンを見たら、(新田が)8番手だったんで、さすがに来れないだろうと思ってました。でも、来ましたね。(高橋と)2人で決めたかったんですけど難しかったです」


 4番手を確保していた稲川翔は最終バックから内を1車すくって3着に食い込んだ。


 「(澤田義和と)2人でチャンスがあるように力勝負するか、最低限の位置を取るかのどちらかでした。自分だけのレースになってしまった。自分の力のなさを痛感しました。力というよりも思い切りが大事ですね」

12R

選手の写真です。
木暮安由選手

 打鐘過ぎ2センターで山崎芳仁を叩いた吉澤純平が先行態勢に入るが、すかさずそこをホームから平原康多がまくって出る。平原はバックで吉澤を飲み込むと、続いた木暮安由(写真)が直線抜け出した。


 「自分なら中団で併走して仕掛ける。でも平原さんはホームから仕掛けたんで、自分にも(今後自力で戦うときに)いいプラスになったと思います。勉強になりました。(落車欠場明けで)体はちょっと動きはいまいちかなと思うけど、自転車のほうは進んでるんで。あとは気力で頑張ります」


 単騎の岩津裕介は周回中から平原ライン3番手に続くと2着で準決勝へ勝ち上がった。


 「(平原は)ナンバーワンですから。そこにとりあえずいて。でも(コメントは)単騎と言ってるし、そこでじっとしてるつもりはなかった。タイミングがあれば僕もと思ってたけど、タイミングがなかった。そのくらいレースは流れてました。吉澤がもっとすんなり駆ける展開になるかなと思ったら、山崎さんも動いて、その分レースが流れた。キツかったです」


 赤板から山崎の動きに続いた鈴木裕はバックで平原ライン4番手にスイッチ。そこから外を踏んで3着に入った。


 「流れがいいですね。山崎さんは行くと思ってたんで、とりあえずは山崎さん任せで。ホームで行くか行かないか迷ったけど、すかさず(平原が)来てた。バックで3番手に飛びつきたかったけど、岩津さんもピッタリついて来てた。脚を使ってないけど、動けてるからいいかな」


 ホームから早めの仕掛けを見せた平原康多は4着に。


 「同地区で意地の張り合いみたいになったけど、体が勝手に動いた。純平とはいつも連係してるけど、敵同士でいい勝負ができた。風もあったので、バックではもう一杯でしたね」

1R

選手の写真です。
林巨人選手

   池田勇人が打鐘でハナに立つと、後方から伊藤成紀がすかさず巻き返す。最終ホームで池田を叩いた伊藤が軽快に駆けてバックを先頭で通過すると、4コーナーを絶好のハコで迎えた林巨人(写真)がきっちり差し切った。


 「伊藤さんがいいタイミングで仕掛けてくれました。久々のいい展開だったので、しっかり勝たないとって思いました。周回中から脚の感じがよかったし、ローラーでアップしている時もよかった。展開が悪くても3着までにと思って突っ込んだり、切り替えたりしてるけど、(ここ最近は)それがなかなかできなくて6、7着になっていた。(いいきっかけにして)練習をしっかりして次も頑張ります」


 連日積極的に攻めていた伊藤成紀が2着に粘り込んだ。


 「昨日しっかり自転車の調整ができたので。もっとホームで(スピードを)上げられる意識はあったけど、脚を回して置きにいきました。帰りたくない気持ちが強かったし、仕掛けるところは仕掛けていこうと思っていました」


 

2R

選手の写真です。
山内卓也選手

 後攻めの土屋壮登が打鐘で主導権を奪取。中団をキープした海老根恵太がバックからまくるが進みは悪く、すかさず内に切り込んだ畑段嵐士、岡部芳幸とからんだ小坂敏之はバランスを崩して大きく外に膨らみ松岡孔明、北津留翼とからんで3人で落車。番手を回った神山拓弥に絶好かに、落車で大きく目の前が開けた山内卓也(写真)が大外を突き抜けた。


 「レースの流れから小坂さんのけん制もある感じだったのでそこはよく見て。落車がなければどうなったかわからないけど、車は伸びてくれた。最近はビッグレースの1着は簡単に取れないし、これがいいきっかけになれば。僕の年齢になると、(順延で)1日休みができるの好都合ですよ(笑)」


 果敢に先手を奪った土屋壮登は懸命に逃げ粘り3着。


 「天気が回復したし、3走したなかで一番軽くいい感じだった。ラインも3人だったので、今日は逃げないといけないと思い後攻めから押さえて駆けました」


 海老根恵太はイメージどおりにまくりが進まず首を傾げる。


 「ニュートラルに入った感じがなくて、後ろから畑段君の仕掛けも見えたのでタイミングを取れなかったこともあるけど、(車の進みが)悪いですね。このあとも大事な3連戦(松戸記念、千葉記念、小倉競輪祭)があるので、最近は20代の気持ちで練習も目一杯やっているのに…」


 

3R

選手の写真です。
神山雄一郎選手

 才迫開、山田庸平、田中晴基の順で切って打鐘を迎えたところで長島大介が一気に仕掛けて主導権を握る。最終2コーナー、4番手からまくり上げた田中を神山雄一郎(写真)が好ブロックで止めると、返す刀で鋭く追い込んだ。


 「長島が頑張ってくれました。あの展開になってくれればね。本当に恵まれました」


 6番手となった地元の山田庸平は直線外を伸びて2着に。


 「長島君が一番強いのに、3車で先行させては厳しいですね。先に仕掛けないといけないと思っていたけど、あの展開で待って、待ってになってしまった。2着に届いたのはよかったけど、レース内容としてはダメですね」


 最終バックどん尻から直線で中コースを強襲した山中貴雄が3着。


 「神山さんも横に動くだろうし、内は空くだろうなって思ってました。3コーナーからコースは見えていたんですけど、ちょっと狭くて、怖いというか、ツーテンポぐらい入るのが遅れました。脚の感じは悪くないですね」


 

4R

選手の写真です。
井上昌己選手

 堀内俊介の先行に対して最終ホーム手前から稲毛健太が巻き返しに行くが桐山敬太郎のブロックで不発に。その上を踏んだ取鳥雄吾が前団を飲み込むと、続いた井上昌己(写真)が鋭くとらえた。


 「(取鳥が)強えーっす。瞬発力というか、若さの踏み上りというか。稲毛も強いし、いい感じの展開になると思ってた。差せる感じはあったし、(自分も)抜けてるからいいっすよね。取鳥はまくり強いから」


 まくった取鳥雄吾は初日の大敗から2日目、3日目と2着を並べた。


 「逃げ(先行争い)に参加せずだったので展開に恵まれた。(順延もあって)脚的にはすごく軽い。脚はいいけど、あとは気持ちですね」


 桐山敬太郎は「あの2車(取鳥ライン)は合わせ切れん。雨で(1日空いて)桐山は緊張する時間が増えたんだと思う」と苦笑いでレースを振り返った。


 

5R

選手の写真です。
久米康平選手

 小川真太郎が打鐘から全開でスパートすると、人気の新山響平は後方8番手に置かれて一本棒で最終ホームを通過。4番手の中井太祐が2コーナーから仕掛けると、久米康平(写真)が番手まくりで応戦し、後続の追撃を振り切った。


 「(小川には)自分が付いているからとかではなく、しっかり力を出す組み立てをして欲しいと言ってあった。思った以上に駆けてくれてありがたかったです。車間を切りたかったけど切れなくて…。いい弟子を持ちました。ありがたいですね」


 徳島3番手を回った山形一気がきっちり食い下がって2着を確保。


 「状態が悪いなりにワンツーが決まってよかったです。余裕はなかったですね。小川君も緊張していたみたいでした。バックでよく久米君が反応してくれました」


 

6R

選手の写真です。
渡邉雄太選手

 打鐘前の2コーナーで坂本貴史が先頭に立つ。7番手になった太田竜馬はすかさず2センターから仕掛けたが、最終ホーム手前で岡村潤にけん制されると出足が鈍る。渡邉雄太(写真)は1コーナーで太田を張ると、2コーナーからまくって北日本ラインを飲み込んだ。


 「事故点も多く組み立てが制限されて難しい面もある。最近はまくりの決まり手が多いことも少し気になっていますね。岡村さんが仕事をしてくれたこともわかったので、仕掛けなくちゃと思って踏んだら外にいた感じでした」


 渡邉に続き2着キープの岡村潤は安どの表情を浮かべる。


 「(渡邉)雄太が強かったし、全部やってくれたから。アイツは普段にもっと長い距離を踏むから、あのまくりならタレませんね。雄太が頑張ってくれるからあれくらい(のけん制)はしないと。評価してもらえたなら嬉しいですよ」


 

7R

選手の写真です。
山崎芳仁選手

 打鐘前に切った和田真久留をすかさず菅田壱道が叩いて先制。そのままハイペースで飛ばしていく。4番手外併走の態勢から吉澤純平がまくり上げると、山崎芳仁(写真)がこれに合わせるように最終バックから番手まくり。人気に応えて快勝した。


 「壱道と成田(和也)さんのおかげですね。恵まれました。吉澤が見えたんで踏んだんですけど、伸びて来る感じで強かったです。思ったよりは踏めているし、自転車も伸びています。(成田と)ワンツーが決まってよかったです」


 成田和也がしっかり続いて福島ワンツー決着となった。


 「人気に応えられてよかったです。やっぱり山崎は脚がありますね。抜けなかったけど、2着なんでよかったです」


 山崎に合わされた吉澤純平だが、諦めずに踏み続けて3着に踏ん張った。


 「(北日本勢が)2段駆けでしたけど、行くしかなかったです。(4番手で)1回、休んでから行きました。まくり切れなかったのは悔しいですね。でも、最後まで頑張った結果なので」


 

8R

選手の写真です。
三谷竜生選手

 先行態勢に入った鈴木竜士を打鐘から高橋和也が叩きに行く。番手競りをしのいだ近藤龍徳が続いて2車で出切ったが、この動きに乗った三谷竜生(写真)がバックまくりで後続を千切った。


 「前、2日間よりはいい感じでした。(復帰2場所目で)慣れじゃないけど、感覚とかは戻ってきてると思う。まだ力が入り切ってない可能性はあるけど、とりあえず1着取れてよかった」


 鈴木マークの杉森輝大は三谷のまくりに切り替えると近藤のけん制もしのいで2着に入った。


 「鈴木君が頑張って行ってくれた。ホームで(高橋ラインの)2車かと思ったら三谷君も来てて対応できなかった。難しいですね。(後ろの河野通孝が失格して)厳しい結果になっちゃったけど…。明日また頑張ります」


 打鐘からカマした高橋和也が3着に粘る。


 「難しかったですね、(後ろの競りは)同県同士だし。たまたま出れたんでよかったけど、仕掛けるポイントが悪かった。鈴木君が来たときについて行けばよかったけど、反応できなかったので。最後は一杯で4(着)か5(着)と思いました」


 

9R

選手の写真です。
深谷知広選手

 前受けから下げた深谷知広は打鐘から一気に踏み上げると、2センターで松岡貴久を叩いてしまう。最終ホームで柴崎俊光が内へ斜行し、松岡が落車するアクシデントはあったが、出切った深谷はそのままハイペース。番手の浅井康太は大きく車間を空けて深谷を援護すると、ゴール寸前で差し切った。


 「上手く走れました。全部ひとつひとつ(動作など)確認しながら走っていました。2日目よりも状態はだいぶ上がってきていますね。ビッグに向けて間に合わせていきたい。1日休みが空いていたのはあまり関係ないですよ。200歩くらいしか歩いてないし、あとは布団の中にいました。深谷もいいレースをしてくれたので、車間を空けていました。武雄の直線も考えて予想どおり交わすことができた。脚は動いていないけど、脳は動いています(笑)」


 深谷知広(写真)が2着に粘り込んで中部ワンツーが決まった。


 「とりあえず先行できてよかったです。1日休みだったことで疲れが取れて回復しました。ちょっとずつ思うように動けていると思います。今日はなるべく(バンクの)上を走って別線に粘られないようにと。ハンドルを換えたのはいい方向に出ていると思います。まだ使いこなせていないけど、これから自分のモノにして微調整していきたい」


 

10R

選手の写真です。
村上博幸選手

 後ろ攻めの南関勢の上昇に対して誘導員を残して吉田拓矢が車を下げるが、その吉田を稲垣裕之がフタをする。稲垣が打鐘から前に出ると、すかさず巻き返しに行った吉田は岩津裕介と接触したこともあり加速しきれない。腹を決めた稲垣がペースを上げると、吉田は不発に。稲垣マークの村上博幸(写真)が直線抜け出し決勝進出一番乗りを決めた。


 「今シリーズは(地元の)向日町記念のあとで落ち着いて走れている。ライン3人で決められなかったことは反省点。あれ以上(踏むことを)待つと、(稲川)翔のコースがなくなるので判断が難しかった。前2走が自動番組であったことも自分にとってはよかったと思う」


 近畿3番手を回った稲川翔が直線外を回して2着に食い込んだ。


 「稲垣さんが別線を出させずに駆けてくれたので、最後はしっかりと外を踏んで勝負しようと決めた。結果的にベストの選択だったかはちょっとわからないけど」


 近畿後位に切り替えた木暮安由は2センターから外を踏んだが伸びを欠く。その後ろから直線中を鋭く割った松谷秀幸が3着で嬉しいビッグレース初優出を果たした。


 「最後は落車覚悟で突っ込んだ。(鈴木)裕さんは位置取りもできるので組み立ては任せていた。日頃から最後まで諦めない競走を続けていたから、この結果につながったのかな」


 逃げた稲垣裕之は惜しくも4着で決勝進出を逃した。


 「周りの流れ次第で先行する準備もしてた。(吉田の)巻き返しが遅かったので先行しようと思った。今日の展開なら3着に残らないと。まだまだ力不足です。直線の長い武雄ですし、末が甘くなった」


 

11R

選手の写真です。
新田祐大選手

 赤板の2コーナーで先頭に立った山田久徳を竹内雄作がすかさず叩いて主導権を握る。山田久は坂口晃輔を強引に飛ばすが、前の竹内とは大きく車間が空いてしまう。その隙を見逃さずに新田祐大(写真)が8番手からスパート。車間を詰める勢いで竹内に迫ると、直線一気に抜き去ってシリーズ3連勝を飾った。


 「すごい早くて、目まぐるしい展開でした。打鐘からホームにかけて緩んで、そこでしっかり仕掛けられました。すごく疲れているなかで何とかここまで勝ち上がれました。周りからはすごく調子がいいように見られるかもしれないけど、まったく調子はよくないし、疲れのなかでの戦いです。全レース、気持ちで走っています」


 村上義弘は山田を見切って最終2コーナーから前に踏み込む。北日本コンビを追う形から最後は守澤太志を交わして2着に。


 「久徳が作ってくれた展開のおかげです。(山田久が)苦しそうな感じだったし、南(修二)も付いているので、追い上げないといけないと思いました。怪我をしてまだ1カ月ちょっとなので、ベストの状態ではないけど、徐々によくなってます」


 新田を懸命に追った守澤太志は3着。5月の日本選手権に続き、3度目のビッグ優出を果たした。


 「新田君のおかげですね。一番いいタイミングで、しっかり仕掛けてくれました。新田君を内だけしゃくられないようにして、2着はなんとかキープしたかったけど、(村上に)食われちゃいましたね」


 逃げた竹内雄作は4着で決勝進出を逃した。


 「(新田を)合わせ切れたと思ったんですけどね。強すぎます。自分のペースで駆けて残れないのは力不足です」


 

12R

選手の写真です。
平原康多選手

 打鐘で先頭に立った原田研太朗をすかさず叩いた平原康多(写真)は、小松崎大地を受けて3番手を確保する。バックまくりは渡邉一成に合わされてしまったが、番手に入り直すとゴール前で逆転した。


 「思い切り行ったけど、一瞬で(渡邉に)合わされた。あれだけタテがある人がサラ脚なんでね。勝負に行ったけど、越えるのはなかなか厳しい。まだまだ力がないです。(渡邉につき直してから)そこは意地でいきました。いいレースができてるかは自分で判断できないけど、力は出し切れてるんで」


 2着に敗れたとはいえ真後ろからまくって来た平原を合わせた渡邉一成のダッシュはさすがだった。


 「僕がうまく仕事できればよかったけど、真後ろからだったし、大地さんの気持ちも無にできないので。中途半端に行って(平原に)締め込まれてもダメだし、踏むときは目一杯踏ませてもらいました。(1日休んで)体は楽になりましたね。(決勝は)僕が前で頑張ります」


 平原マークの諸橋愛が3着で決勝戦最後の切符を手に入れた。


 「恵まれました。(平原の)必勝パターンですよね。久しぶりに決まった、康多と。いつも僕と一緒の時に必勝パターンを作ってくれるとありがたいけど(笑)。今日は展開がよかったって感じ。付いてるだけでした。僕もそんなに(状態は)悪くないなと。感触はあるんで」


 単騎の伊勢崎彰大は周回中から関東勢に続く形に。4番手から直線懸命に踏んだが、前を交わすことはできなかった。


 「北の後ろも考えたけど、それじゃ見え見えになるし、平原が3番手なら追い上げても飛ばされると思った。平原の仕掛け待ち、そこのワンチャンスだけでした。仕方ないな。でも楽しみました」