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たかまつ競輪

TAKAMATSU KEIRIN

71#

検車場レポート

  • 1/29 Wed.  (前検日)
  • 1/30 Thu.  (1日目)
  • 1/31 Fri.  (2日目)
  • 2/1 Sat.  (3日目)

1R

 12月大垣FIで落車失格を喫した柴崎俊光は心身ともにリフレッシュして20年の初戦を迎えた。
 「落車の怪我はもう治ったので大丈夫です。体のケアをしっかりやって、気持ちの面もしっかりリセットしてきた感じです。今回は新車です。サイズは違うんですが、練習の感触は良かったです。1レースは久しぶりですね。いつも練習している時間なんで大丈夫でしょう」
 佐藤幸治は昨年11月武雄FIの落車の影響で今年に入ってから精彩を欠いている。
 「怪我は肋骨2本の骨折と左の肺気胸です。入院してわりとすぐに退院できたんですけどね。(1月)奈良、和歌山記念とあんまり良くなかったです。力が入らない感じですね。でも、ここまで空いてしっかり練習はできたので、前回よりいいと思います」

2R

選手の写真です。
大石剣士選手
 大石剣士(写真)は12月立川FI、1月防府FIと思うような戦果を挙げられていない。
 「ちょっと最近は成績が良くないですね。前回の防府はセッティングをいじりすぎて失敗しました。今回は元に戻してみてどうかですね。初日は相手が強いんですが、先行基本にしっかり出し切って勝ちたいです」
 久米康平は目立った活躍こそないが、状態は上向いている。
 「ずっと配分が詰まっていて、最近はまとまった練習ができてなかった。12月は13走してますからね。久しぶりに間隔が空いたので、やりたい練習ができました。体は仕上がったと思います」

3R

 川村晃司は大きな着も目立つ近況だが、勝ちパターンに持ち込んだ時は強さを発揮している。
 「前回の向日町は新車だったんですが、感触は良かったです。終わってからは普通に練習してきました。状態は変わらないと思います。自力でしっかり頑張ります」
 今期初S級の菅原大也は初戦の1月小田原の準決勝で逃げ切って金星を挙げた。初の記念参戦でファンにアピールする。
 「小田原の準決勝はたまたまです。警戒されてなかったし、内が空いて脚を使わずに先行できたので。前回の防府はダメでしたけど、S級はやっぱり楽しいです。今回は初めての記念なんで頑張りたいですね。初日からテレビでいつも観ている選手が相手ですが、気持ちで負けないように行けるところから思い切って行きます」

4R

 高久保雄介は約4カ月ぶりの記念参戦。前回の宇都宮FIから2週間空いて、しっかり準備してきた。
 「記念は本当に久しぶりですね。緊張します。最近は着以上に自分の感触はいいです。ここに向けて、しっかり練習もできました。後ろは信頼できる先輩なので、ラインで決まるようにしっかり走ります」
 高木翔は落車からの復帰戦。できる限りのことはやってきた。
 「落車で何カ所か打ったけど、骨折はなかった。打撲と擦過傷ですね。入院したけど2日で退院して、1月9日から毎日、自転車には乗ってました。やっと最近は普通にもがけるようになってきました。久しぶりのレースなんで不安はあるけど、何とか頑張ります」

5R

 取鳥雄吾は12月立川FI、1月松山FIと連続優出。調子、成績とも右肩上がりだ。
 「調子はだんだん上がってますね。脚は問題ないと思います。前回から間も空いたんで、しっかり休んで練習もやってきました。3月に地元の玉野記念があるので、そこに向けてもっと上げていきたいです」
 福島武士は3年連続の地元記念出場。準備は万端だ。
 「今年は初戦の平で決勝に乗れたし、感じはいいですね。地元記念に向けて、しっかり練習もしてきました。今年で地元記念を走るのは3回目ですね。そろそろ決勝に乗りたいなって思ってます」

6R

選手の写真です。
不破将登選手
 不破将登(写真)は前回の名古屋FIで落車。昨年の終盤戦から成績が下降線を辿っている。
 「ちょっと最近は流れが良くないですね。(12月)別府の落車からガタガタきてしまっている。前回もまた名古屋でコケてしまいましたからね。怪我自体はそんなに大きくないんですが、バランスは崩してます。練習の感じはコケる前くらいのところまで戻って感触はいいです。あとはレースでしっかり力を出し切りたいと思います」
 1月立川記念で落車した藤田竜矢は前回の宇都宮FIで結果を残せなかったが、表情は明るい。
 「怪我のほうは全然、大したことなくて大丈夫です。自転車が少しゆがんでしまって、宇都宮はその影響が少しあったかもしれませんね。今回はセッティングをしっかり出して走りたいと思います」

7R

選手の写真です。
野口裕史選手
 野口裕史(写真)は相変わらずの先行力を発揮している。久しぶりの記念で迷わず攻める。
 「ヤンググランプリの落車で打撲がけっこうひどくて、2、3日歩けない状態になりました。だからもうちょっと悪くなるかなって思っていたけど、この2場所は思ったより走れてます。前回の小倉が終わってからは強めに練習しました。やりすぎたんで、この2日間は軽めにしたけど、疲れがちょっと心配ですね。自力でしっかり力を出し切ります」
 尾形鉄馬は今期S級初昇格。初戦の四日市FIは大敗を喫したが、気持ちは沈んでいない。
 「(12月)前橋で落車して打撲と擦過傷がけっこうひどくて…。その後にインフルエンザになったり、練習があまりできてなかった。だから四日市の成績は仕方ないと思ってます。それから練習もできて、状態も上がってます。今回からと思って頑張ります」

8R

選手の写真です。
島川将貴選手
 島川将貴(写真)は昨年の終盤戦から好調が続いている。初日は4連勝中。今シリーズも好スタートを決める。
 「去年の前半はけっこうウエイトをやっていたんですが、6月の終わり頃から少なくして、バンク中心の練習にしました。それから感触が良くて、成績も上がってきました。いろんな人のアドバイスのおかげです。前回の立川から空いて、練習はしっかりやってきました。初日は先行して、しっかりラインで決めたいですね」
 池田憲昭は前回の宇都宮FIの決勝で失格したが、地元記念へ気持ちは切り替えてきた。
 「前回の失格は仕方ない。ここに向けて練習はやってきたので、調子はいいですね。いまの島川は本当に強いですから。しっかり決めたい」

9R

 天田裕輝は今年初戦の伊東FIで1年3カ月ぶりの優勝を飾った。
 「伊東は展開が大きかったけど、正直、優勝できてびっくりしました。練習でも調子自体は上がってきていると思います。結局、脚ですからね。これからもっと上げていきたいです」
 武田豊樹は怪我に苦しみながらも徐々に復調している。
 「和歌山(記念)はけっこういいと思って行ったんですけど、なかなか結果が出ないですね。展開も後方に置かれることが多かった。終わってからは疲れていたので休みながらやってきました。マイペースでいろいろ考えながら練習してます。前回よりはいいと思います」

10R

選手の写真です。
新山響平選手
 新山響平(写真)は怪我からの復帰戦だった前回の伊東FIの決勝でまたも落車に見舞われた。
 「(11月)競輪祭の落車で鎖骨を骨折しました。手術して、次の日からできるメニューを組んでもらって練習しました。足は前より太くなったと思います。脚力は前と変わらないですね。伊東でまた転んでしまったけど、怪我は全然、大したことなかったので大丈夫です。初日はライン3人でしっかり決まるようにしたいですね」
 阿部力也は記念初制覇を果たした昨年9月の向日町以来となる久々の記念参戦だ。
 「記念は本当に久しぶりですね。今年に入って成績的にはまとまっているけど、決勝に乗れていない。何かいまいちですね。新山君にまずはしっかり集中して付いていきます」

11R

選手の写真です。
香川雄介選手
 香川雄介(写真)は地元で今年初戦を迎える。12月伊東記念の落車からしっかり立て直してきた。
 「肋骨3本やったけど、怪我はもう治ったから大丈夫。練習はわりとできたし、感じも悪くなかった。でも練習と本番は違いますからね。(松本貴治に)しっかり食らいついていきます」
 松本貴治は昨年末の立川ヤンググランプリ2019を制して若手の頂点に立った。今年はさらなる飛躍が期待される。
 「ヤンググランプリを獲ってそこまで変わったことはないんですが、やっぱり周りから少しは注目されるので、気は引き締まります。前回の防府はあんまり感触が良くなかったです。いつも通り練習はしてきたし、しっかり力を出し切りたいと思います」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 松浦悠士(写真)は今年初戦の和歌山記念で優勝。SS班として最高のスタートを切った。
 「プレッシャーとかは全然、感じてない。今までよりも楽しみながら走れてますね。和歌山もしっかり動けました。ここに向けての練習の手応えはあんまり良くなかったんですが、走れば大丈夫だと思います」
 太田竜馬は昨年の当地記念の覇者だ。大会連覇に向けて、初日からパワー全開だ。
 「前回の向日町は久しぶりのレースで新車を使ったんですが、あんまり感触は良くなかったです。決勝はあの展開で無理でした。今回は前の自転車でいきます。練習はいつも通りやってきて、調子は普通ですね。しっかり力を出し切ります」
 吉澤純平はFIシリーズで安定した戦いぶり。久々の記念参戦。初日は単騎戦で強敵に挑む。
 「成績はまとまっているんですが、もう少し足りないですね。やっぱり1着が少ないです。いまは全日本選抜に向けて、自転車2台をいろいろ試しながら使ってます。初日はいいメンバーですね。単騎なんで立ち遅れないように走ります」

1R

選手の写真です。
竹内雄作選手
 後ろ攻めから上昇した佐藤幸治を前受けの阿部拓真が赤板過ぎに突っ張る。前団がもつれたところを竹内雄作(写真)が踏み込んで打鐘から主導権を取る。そのまま軽快に駆けて別線を完封。逃げ切りで今年初勝利を挙げた。
 「朝一でちょっと重たかったですけど、だいぶ体は動くようになってきました。ちょっとずつ上向いてますね。あとはそれを自転車にうまく伝えられれば、もうちょっと余裕を持ってレースができるようになると思います」
 脚を使って4番手を確保した阿部拓真が追い込み勝負で2着に。
 「1回突っ張って脚をかなり使いました。踏んで合ったところって思ってました。終始、いっぱいでしたけど、勝ち上がれて良かったです」

2R

 後ろ攻めの松岡篤哉が赤板過ぎに切ると、打鐘を目がけて一気に踏み上げた大石剣士が先制する。2コーナーから久米康平が巻き返してくるが、これをけん制しながら合わせて踏んだ東龍之介が久米との1着争いを制した。
 「大石君が頑張ってくれた。頑張ってくれたから(久米君を)止めたかった。1回振った時に(久米君が)鈍ったから止まると思ったけど、止め切れなかった。思い切り当たれば良かったかも。そこはVTRを見て反省してきます」
 7番手まくりの久米康平は東の執ようなけん制を耐えて外を伸びた。
 「いいスピードは出た。レースはしょうもなかったけど。無理に行けるポイントはあったけど、大石君もけっこう踏んでいたので、落ち着いてと。後ろには迷惑をかけてしまったけど。あかんかったら振られたところで外にふわっとしてダメだったと思うけど、へばりつけたのは練習の成果だと思う」

3R

選手の写真です。
田中誠選手
 赤板の1コーナーで切った津村洸次郎を菅原大也が2コーナー過ぎに押さえて先行態勢を取る。川村晃司が追い上げて中団争いに。川村ともつれた状態で内にもぐりこんだ津村は柏木伸介をどかして3番手を奪取。3コーナーから踏み上げた津村を太刀川一成がけん制すると、空いた内を突いた田中誠(写真)が鋭く伸び切った。
 「津村は3番手を取って後ろを見るんじゃなくて、すぐに仕掛けないとダメですね。ストレスのたまるレースだった。正月開催(の佐世保FI)でフレームがダメになって前場所(向日町FI)から新しいフレームを使っている。ちょっとセッティングが違うなって感じて、今回いじったら走りやすくなりました」
 最終バック9番手の厳しい展開から松村友和が2着に突っ込んだ。
 「バックを踏んで付け直して9番手だったんでキツかったです。たまたまですけど、コースは見えていたし、何とか突っ込めました。結果オーライですね。デキはいいと思います」

4R

 後ろ攻めから動いた高木翔を内で残した櫻井学が打鐘前で突っ張ると、中近勢にとっては絶好の流れに。すかさず高久保雄介が叩いてペースに持ち込むと、別線は身動き取れず。番手の村田雅一がゴール前で抜け出した。
 「だいぶ余裕がありましたね。高久保君のかかりは良かったですけど、バックが向かいで重そうだったので車間を空けて。いつもならあの展開でも抜けるか抜けないかなんですけど、風の影響でしょうね」
 2着に粘った高久保雄介は納得の表情でレースを振り返る。
 「重いバンクは好きなんで。ここぞとばかりに仕掛けました。最近は長い距離を踏めているから早めに出ても怖くないし、(結果に)つながってますね。村田さんには(準決勝で連係し、村田が失格した1月)平で迷惑をかけてしまったので決まって良かった」

5R

選手の写真です。
取鳥雄吾選手
 打鐘過ぎから泉谷元樹、山本紳貴で踏み合いになる。打鐘前まで山本にフタをされていた取鳥雄吾(写真)だったが、前団の隊列が短くなってまくり頃の展開に。ホームからまくって押し切り、ラインで上位独占も決めた。
 「(最後)振り過ぎてしまった。悪さをしちゃいましたね(笑)。重かったですね。でも見えているし、4番手の位置も取れた。あの展開になるとモガき合いますよね。もしフタをされたままならもうひとつ、ふたつしゃくっていくつもりだった。出が良くなかったのは修正しないと。最近、こういう番組でチョンボすることが多かったので、クリアできて良かった」
 ゴール前、取鳥に迫った福島武士だが、逆転はならなかった。
 「抜かないとダメですね。余裕を持って走っていたけど、最後ハウスして、それもあって差し切れなかった。別線が踏み合ってくれたので、バックでは仕掛けてくる人はいないだろうと思ったので安心して追走した。ガチガチの番組で緊張した。抜けなかったのは修正する。脚自体は悪くないので。二次予選から厳しくなってくると思うので、集中してひとつひとつ勝ち上がっていきたい」

6R

選手の写真です。
山口富生選手
 赤板過ぎに切った瀬戸栄作を古川宗行が2コーナーで押さえる。前受けから7番手まで下げた不破将登はすかさず反撃。打鐘の2センターで古川を叩いて逃げる。藤田竜矢は近藤範昌を弾いて、この3番手にスイッチ。後方からジワジワとまくり上げた瀬戸を山口富生(写真)が軽く振ってから追い込んだ。
 「ジャンで古川がけっこう踏んでいたのに、(不破は)強引に行ってくれた。よく頑張ってくれました。全部、向かい風でキツかったと思う。後ろが藤田で瀬戸が来たのも見えたので、最後は締め気味に踏んだ。二次予選はレベルが高くなるので、気合を入れて走ります」
 瀬戸のスピードをもらった菅原晃が2着に強襲した。
 「絶好の展開になったと思って踏んだら脚がカクカクした。練習はやってきているので状態はいいですね」

7R

 山本直、尾形鉄馬が切ったうえを打鐘から一気に野口裕史が踏み上げて最終ホームで先頭に。内藤秀久と接触してバランスを崩した近藤俊明が内によれると尾形が落車。近藤も離れてしまう。落車を避けた菊地圭尚が詰め寄るが前の2人には届かず。逃げた野口が力強く押し切った。
 「自分にはちょっと風とかよく分からなかったですね(笑)。押し切れたし、いいコンディションだったと思いますよ。本当はジャンで行きたかったんですけど、引いているときに踏まれたのでおっおっおってなって、ちゅうちょしてしまった。でも3番手の近藤さんまで脚があるからタイミング的に悪い登りで仕掛けても付いてこれるだろうって」
 8分の1輪差で逃げ切られてしまった内藤秀久は悔しがることしきり。
 「ホーム過ぎに(近藤と接触して)ジュっていってそのあとガシャンって。ヤバいかなって思ったけど、野口君の動きについて行っただけだったので。最後は寸前で差し切れると思ったんですけどね…。自分から買ってくれたファンには本当に申しわけないです」

8R

選手の写真です。
池田憲昭選手
 後ろ攻めの小林申太が赤板過ぎ出る。いったん中団に入ろうとした島川将貴だが、打鐘前から一気に踏み込んで主導権を取る。3番手の西田雅志は離れるが、池田憲昭(写真)を連れて別線を引き離して最終バックを通過。ゴール前で池田がわずかに交わして地元記念で白星スタートを決めた。
 「島川が強かった。ジャンのところも対応できた。後ろを見ないつもりだったが、後ろを確認したら誰もきていませんでしたね。余裕はありましたし、体も問題ない。前回(宇都宮)3日間も動けていたし、その後に練習したのもあって、思った以上に仕上がっていますね。静かに決勝までいければ。今日(初日)脚を使っていないので、明日(2日目)以降、脚が残っている」
 島川将貴は別線を突き放すスパートを決めて2着の結果にも改善点がある様子。
 「小林さんが踏んだので、ジャン前で中団に入ろうとしたけど、八谷さんも内から来ていたので、思い切って仕掛けようと。粘られることも考えて上の方を踏みました。アップの感じが良くなかったのでどうなるかと思った。久々のレースだったのもあるのかな。もうひとつガツンと踏める感じをつかめればいいんですけどね」

9R

選手の写真です。
山形一気選手
 赤板過ぎに切った今野大輔を天田裕輝が打鐘前に叩いて出る。天田が少し緩めた隙を逃さずに元砂勇雪がスパート。ホームで天田を叩いて主導権を握るが、今野が2コーナーからすかさずまくって前団を飲み込む。続いた山形一気(写真)が直線で逆転。久しぶりの勝ち星を挙げた。
 「展開的には苦しかったけど、みんな早く動きましたからね。今野は無理やり行って、出が悪かったんで、どうなるか見ながらでした。セッティングを元に戻して楽になった。バックから余裕はありました。久しぶりの1着。(通算200勝まで)あと3勝か」
 まくった今野大輔が2着で四国ワンツー決着。久しぶりの記念参戦で初日をクリアした。
 「(展開が早くて)目が回った。脚はないけど頑張りました。奇跡に近いです。何も考えてなくて、タイミングを逃さずに行こうと思っていたけど、後ろになってしまった。冷静さはなかった。とりあえず良かったです」

10R

 赤板過ぎに飛び出した船瀬惇平を新納大輝が打鐘で叩いて逃げる。人気を背負った新山響平は前受けから引いて7番手に構える。最終バックで新納の番手から屋良朝春が自力を発動。さらに三登誉哲も船瀬を見切って自ら踏み込んだが、新山が大外を豪快にまくり切った。
 「ジャンで1回、先行できるポイントがあったのに見てしまいました。7番手からのまくりなので反省が多い。最近はまくり主体になってしまっているし、もっとバンバン主導権を取っていけるようにしないとダメですね。車の出は思ったより良くなかったので、セッティングを微調整します」
 新山に続いた阿部力也が2着をキープして北日本ワンツー決着。
 「差すどころか千切れそうになった(苦笑)。ほんと離れなくて良かったです。登りなのに加速がヤバかったですから」

11R

 久木原洋が赤板過ぎに押さえ、前受けから下げた松本貴治はすんなり5番手に収まる。打鐘の2センターから一気に踏み上げた松本が合わせて踏んだ久木原を最終ホームで叩き切る。ライン3車でしっかり出切って完全に四国勢のペース。最後は粘る松本を香川雄介が鋭く差し切った。
 「ホッとしました。松本君がポイントで仕掛けてくれて、あとは差すだけだなって。肋骨は痛みはあったけど、すぐに治ったし、大丈夫ですね。松本君が出切ってからはまくってくる人はいないだろうと。木村(直隆)君のまくりも見えたが、松本君ならまくられないだろうと。勝てて良かったです」
 松本貴治は別線を完封する逃げで、ラインを上位独占に導いた。
 「行けたのは行けたんですが、もっと早く行けるタイミングがあったのに、そこで見てしまいました。香川さんと決まったのは良かったです。感触は悪くなかったです。明日(2日目)もラインでの役割を全うしたい」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 後ろ攻めから動いた岩本俊介が赤板の1コーナーで切る。7番手となった太田竜馬は2コーナーから一気に踏み込んで主導権を奪う。これを受けた岩本が4番手に収まり、三谷竜生が7番手で最終ホームを通過。ハイピッチで駆ける太田に対し、岩本が2コーナーから襲いかかる。車間を空けて準備していた松浦悠士(写真)は懸命にブロックするが、止まらないと判断するや早めに追い込んだ。
 「太田君がフカして、岩本さんが来たのが見えて、出ないといけない苦しい判断になりました。けっこう持っていったんですが、あれ以上は持っていけないし、ああなった以上は前に踏まないといけなかった。止まんなかった。太田君には申しわけなかったです。終わってみれば、もう少しなんとかできたんじゃないかと思いますね。でも高松のバンクは踏んだ感じが合ってます」
 岩本マークの和田健太郎が松浦にスイッチする形で2着に入った。
 「岩本が頑張ってくれたおかげです。位置を取って、しっかり仕掛けてくれたので。あれで行ければ良かったんですけどね。乗り越えられない感じだったので、切り替えさせてもらいました。イレギュラーな展開だったし、状態は何とも言えないですね」
 不発になったとはいえ、岩本俊介のスピードは光っていた。
 「まくりの展開になったけど、しっかりレースを作って仕掛けられました。松浦君に前に踏まれてしまったのでキツかったです。でも力は出し切れました」

6R

選手の写真です。
齋藤登志信選手
 川村晃司は中団の八谷誠賢にしばらくフタをして赤板の2コーナーから一気に踏み上げる。櫻井学がこの後位に飛び付いて木村直隆と競り合う。木村が最終ホームで櫻井を内に押し込んで番手を死守するが、中団をキープしていた単騎の齋藤登志信(写真)が2コーナーから好回転でまくり上げる。バックで川村をあっさり抜き去って快勝した。
 「自分でしっかりやることをやってダメならお客さんも納得してくれる。後ろに八谷(誠賢)君がいたし、先に行かれてしまったら内に詰まってしまうんで1着を取ろうという気持ちで行きました。最後は抜かれたと思いましたけどね」
 齋藤を追いかける形になった八谷誠賢がゴール前で迫って2着に。
 「タイミングを取って行こうとした時に、ちょうど同じタイミングで齋藤さんが仕掛けた。そのまま行ってゴールした感じ。齋藤さんが格好良かったですね。すごい強かったです。ずっと鳴かず飛ばずだったし、記念の準決勝はいつ以来か覚えてない。うれしいです」

7R

選手の写真です。
柴崎俊光選手
 土屋壮登が切ったうえを筒井裕哉が打鐘で叩いて出る。正攻法の構えから引いて態勢を整えた不破将登が一気のカマシを敢行。中村昌弘との競りをしのいだ柴崎俊光(写真)が番手を守り切ると、ゴール寸前で交わして今年初勝利を手にした。
 「昨日(初日)絶好の展開でハコ4くらってなんで差せるんやって思われるかもですけど、(竹内)雄作の番手は難しいし、独特で脚がたまるどころか削られる。今日(2日目)は風も強かったし、不破もキツそうだったので。競りってのもあって気持ちが入りましたね。連日、試練続きですけど勝てて良かった」
 連日の積極策で2着に粘った不破将登が久々に記念の準決進出を決めた。 
 「ここ最近は長い距離を行けてなかったので、しっかり仕掛けようと思って。昨日(初日)より今日(2日目)のほうがいい感じで駆けられたと思います。ただ風が強かったのでキツいはキツかったです」

8R

選手の写真です。
武田豊樹選手
 中団から先に動いて切った松岡孔明を泉谷元樹が打鐘前に押さえて逃げる。中団は武田豊樹(写真)と松岡で併走に。外併走を耐えて2コーナーからまくった武田が豪快に前団をひと飲み。力の違いを見せた。
 「(自力戦で)厳しいかなと思ったが、自力でやっていた時も後ろにならないように走っていたし、その頃を思い出して走った。(最近は)番手戦が多いので、厳しかったけど自分を奮い立たせた。果敢に逃げる選手をどうまくり切るかのレースでしたね。こういう一戦を大切に走りたい」
 武田ラインの3番手を回った近藤俊明は直線で番手の飯嶋則之を外から交わして2着に入った。
 「(勝ち上がれて)良かったです。2着と3着では大きな違いなので。武田さんなら絶対にまくり切るからゴール前勝負だと思っていた。道中は外併走になったので、変なタイミングでからまれないようにだけ気を付けていた。最後は飯嶋さんのヨコに並んだ時点で行けるかなと」

9R

選手の写真です。
池田憲昭選手
 後ろ攻めの岩本俊介が赤板過ぎに切って出る。竹内雄作と中団の外で併走となった松本貴治は2コーナーから一気に踏み込んで主導権を握る。外を追い上げた竹内は岩本と中団併走の形からまくり上げるが、四国3番手の山形一気のけん制で後退。これで絶好となった地元の池田憲昭(写真)が粘る松本をきっちりとらえた。
 「松本が落ち着いてましたね。岩本も早駆けするタイプじゃないし、竹内が内にいたんで。後ろで山形がけん制してくれているのも見えていたし、あとは坂口(晃輔)を警戒して。僕は練習みたいな感じで付いていた。松本はもうワンスピードほしいね。僕の調子が良すぎるのかな(笑)」
 松本貴治は2日間、しっかり主導権を取ってラインで上位独占を決めている。
 「(初手は)岩本さんが前だと思っていたら全然違いましたね。でも、落ち着いて行けました。上手く駆けられたと思います。初日よりも感触は良かったです。ラインで決まったのが一番ですね」

10R

選手の写真です。
香川雄介選手
 後ろ攻めの阿部拓真が赤板の1コーナーで切ってペースを緩める。高久保雄介が3番手、太田竜馬が5番手に。8番手まで下げた野口裕史は打鐘過ぎの3コーナーで外を踏んだが、太田ラインに上がられてしまい元の位置に戻る。最終ホームから巻き返しに出た高久保に村上博幸は離れてしまう。冷静に戦況を見極めていた太田が最終1センターから好回転でまくると、続いた香川雄介(写真)が直線で逆転した。
 「まさか抜けるとは(笑)。初めてちゃうん? すんなり先行ならあってもまくりはない。めっちゃうれしいですね。踏み出しに集中してました。タイミング的に(村上)博幸のところで合っちゃうんじゃないかって思ったけど良かったです」
 ライン決着に導いた太田竜馬が2着に粘って準決勝への切符をつかんだ。
 「あそこ(打鐘)で焦って仕掛けても(野口を)引き出してしまうだけなんで、ステイ、ステイって自分に言い聞かせて。高久保さんにも行って欲しくなかったけど行ってしまったので目標にする感じで仕掛けました。なんか重いですね。きつかった。自転車じゃなくボディー(体)の問題だと思うんで休めます」

11R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 後ろ攻めからゆっくり上昇した新山響平が赤板の2コーナーで先頭に立つ。徐々にペースを上げる新山に対し、8番手となった島川将貴が打鐘の3コーナーから襲いかかる。新山がこれをしっかり合わせ切ったが、中川誠一郎(写真)が8番手から豪快にまくり切った。
 「新山君と島川君が先行で、三谷(竜生)君が中団、中団と思ったので、後方でいいかなと。島川君が仕掛けたとこも行き切りそうな感じならスイッチしようかなと思っていた。島川君の動きを見ながらまくりにいった。島川君の外に差してからは外に浮かずに真っ直ぐ走ってくれと思った。久し振りのまくりは予想より出た。これしかできないですからね」
 新山の番手で絶好となった菊地圭尚は中川に伸び負けて2着。
 「(新山が)行ってくれましたね。走る前は良くて4、5着かなと思っていた。でも、あんなに良い展開になるとは。目の前のチャンスを生かしていければ。明日(3日目)もチャンスがくれば、それを生かしたいですね。徐々に状態は戻ってきています」
 3番手で島川と激しくからんだ三谷竜生は3着に入るのが精いっぱいだった。
 「作戦的には前々に踏んでいく感じでそれはできた。でも外にいた島川君を早めにどかそうとしたけど、意外としつこくて邪魔でしたね。組み立て自体は悪くなかったけど、そこが誤算でした」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 後ろ攻めの今野大輔が赤板過ぎに切って出る。前受けの取鳥雄吾がこの3番手をキープしたが、最終ホーム前から一気に踏み込んで主導権奪取。松村友和は離れて、今野が3番手に収まる。車間を空けて別線の反撃に備えていた松浦悠士(写真)が取鳥をしっかり抜いて先頭でゴール。連勝でしっかり人気に応えた。
 「(取鳥は)気合が入ってましたね。3番手でヨシヨシと思っていたら、まさかホームから行くとは。前が緩めていたので、いい仕掛けをしてくれました。(取鳥)雄吾は2コーナーから踏み上げていく感じだったので、自分は空けるというよりそこで付いていかずに、後ろをしっかりけん制しようと。ちょっと空きすぎましたね。しっかりワンツーを決められたので、昨日(初日)と全然気持ちが違います」
 取鳥雄吾は松浦の献身的なサポートもあって2着に逃げ粘った。
 「緩んでいたんで、あそこでもう行きました。苦しくて重かったです。だいぶ松浦さんにかばってもらいました。わりとしっかり動けているんで状態は大丈夫です」
 6番手からまくり上げた吉澤純平は3着まで。
 「ちょっとゴチャゴチャしましたね。タイミングを取りながら仕掛けました。昨日(初日)の松浦君のレースも見てるので、今野君のところでちょっと休んでから最後は踏みました。何とも言えないけど、悪くはないと思います」

10R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
選手の写真です。
菊地圭尚選手
 赤板過ぎに飛び出した津村洸次郎に新山響平が自慢のダッシュで襲いかかる。3番手の齋藤登志信は離れてしまったが、中川誠一郎(写真)をすくって菊地圭尚の後ろに付け直す。すくわれた中川と八谷誠賢の間に前輪を差し込んだ太田竜馬が接触して落車、地元の池田憲昭も乗り上げてしまう。最終ホームから巻き返しに出た津村を出させることなく新山が軽快に飛ばしたが、北日本勢の後位にスイッチしていた中川が直線で突き抜けた。
 「津村は頑張ってくれましたね。でも新山がすごいスピードで来てしまったので、出られるのは仕方ない。そのあとすくわれて戻ったらハウスしてしまったので焦りましたね。2コーナーから行こうと思ったけど、ハウスしていた後輪に不安があったので止めました。何とか届きました」
 番手絶好展開を生かした菊地圭尚(写真)が2着で約2年ぶりの記念優出を決めた。
 「自分に余裕がなかったですね。新山はかかっていましたよ。けっこう踏んでいたので最後はタレましたね。焦って早く踏んでしまいました」
 菊地に付け直した*齋藤登志信がしぶとく踏み込んで3着に続いた。
 「ちょっと(新山が)出切れないかもって思ってしまって…。失敗ですね。何とかリカバリーできたけど良かったのはそこだけです」

11R

選手の写真です。
松本貴治選手
選手の写真です。
村上博幸選手
 後ろ攻めの吉澤純平が赤板過ぎに切って出る。3番手の外で三谷竜生と併走になった松本貴治(写真)は2コーナーから踏み込んで先制。東龍之介が番手で激しくからんだが、2センターで久米康平が弾いて番手を死守。三谷も後方から早めの反撃に出るが、2コーナーで山形一気にブロックをもらってスピードが鈍る。快調に風を切った松本がそのまま後続の追撃を力強く振り切った。
 「駆けてからは全開で踏みました。打鐘のところは軽い感じがしました。でも感触は2日目のほうが良かったですね。落ち着いて走れました」
 村上博幸(写真)は目標の三谷が不発の展開から2着に突っ込んだ。
 「(三谷)竜生が止まったと思ったけど、そこからの粘りがあいつの持ち味なので。でも松本君が強かったですね。コースは見えていたけど、竜生に当たりそうだったので、恐る恐る入っていった。思い切り踏めばもう少し伸びていたと思う。張りが抜けていない。少し疲れがあるのかな」
 東にからまれながらも番手を死守した久米康平が3着に入り、昨年7月の小松島以来となる2度目の記念優出を決めた。
 「ジャン前のところはちゃんと付いていかないとあかんところ。連係を外してしまった。山形さんが全部してくれた。自分は追っただけになった。松本君が踏み直してくれて、山形さんが三谷さんも止めてくれた。特になにもしていない。追っていただけ。ええところはない。前と後ろのおかげで3着。自分の力ではないですね」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
選手の写真です。
和田健太郎選手
 後ろ攻めから動いた取鳥雄吾が赤板で4番手に入る。野口裕史が7番手まで下げると、取鳥が2コーナーから一気に踏み込んで主導権を握る。打鐘の3コーナーで香川雄介と坂口晃輔がからんで落車。柴崎俊光が乗り上げる。落車を避けた野口は追い付きざまにホームからまくり上げる。3コーナーで取鳥をとらえた野口にスイッチする形から松浦悠士(写真)が鋭く追い込んで3連勝を飾った。
 「ジャンの2センターで香川さんがいなくなったのは分かりました。とにかく取鳥がいいペースだったので、(野口の)まくりを食い止めるのを第一に考えてました。取鳥もまた踏み上がっていったので合わせられるかと思ったんですけどね。(野口に)かなり外をいかれたけど、追いかけて止められたかもしれない。その辺の判断が難しかったです。感触はいいです」
 落車のアクシデントで野口との連結を外してしまった和田健太郎(写真)は冷静なリカバリーから2着に突っ込んだ。
 「落車を避けて離れてしまった。あとは野口がどこまで行けるか様子を見ながらでした。(前にいた)不破(将登)君の動きを見て内にいって余裕はありました。でも、連日何とも言えないですね。(野口と)お互い決勝に乗れたのは良かったけど、なんかスッキリしない。最終的に帳尻を合わせた感じですね」
 まくった野口裕史は3着で昨年6月取手以来となる3度目の記念優出を果たした。
 「前受けなら全部、突っ張ろうと思っていたけど、(初手で)中団になってしまったんで。後ろになっちゃったんですが、落車を避けて仕掛けていけました。松浦君が本当に強いと感じました。ヨコを通過するときに余裕があるなって。タテに踏まれたら厳しかったです。何とか乗り越えられて良かったです」


<最終日・6RS級ブロックセブン>
 昨年の終盤から不振にあえいでいる宮本隼輔は1月大宮記念で2勝を挙げるなど、復調の兆しを見せ始めている。
 「大宮記念はこんなものかなって感じですね。昨年の終盤からあまり自転車に乗らずに体のケアを中心にやっていて、今年に入ってもそんな感じでやっています。大宮記念のあと練習はボチボチやってきました。状態は変わらないですね。こういう一発レースは楽でいいですね。いい枠をもらったので、行けるところからしっかり仕掛けます」
 *荒井崇博は前回の伊東FIで優出を逃したが、好目標を得たここはチャンスだ。
 「(宮本が)頑張ると言ってくれたし任せる。目標がいて助かる。宮本はお祭りタイプな感じがするし、一発勝負は得意だと思う。おれも一発勝負は得意(笑)」
 鈴木謙太郎は、宮本と同様、前回の大宮記念で2勝と上昇ムード。最終日は竹内優作の番手に飛び付く形から鋭く抜け出した。
 「最初から粘るつもりはなかったんですけどね。逆に竹内君を突っ張ることを考えていて、それがはまった感じ。引くに引けない状態になって、たまたまですね。昔は単純に下げても行ける感じはあったけど、レースも変わって、いまは最低でも中団にいないと厳しくなっている。だから最近はそういうレースが増えてます。前回の高松は落車しているので、それを払拭したいですね。優勝しに来ました」