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28#

GⅢ被災地支援 鳳凰賞典レース

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次回開催

F1

2/23 ・24 ・25

決勝戦レポート

北津留翼(福岡・90期)

北津留翼が17年最初の記念を制覇

 シンプルな組み立てが北津留翼にでっかい福をもたらした。無傷で勝ち上がった平原康多、稲垣裕之、新田祐大。輪界屈指の機動力を備えるSS班3人が、単騎での戦い。3車のラインが存在しない難解な細切れ戦のなかで、北津留は前受けからの勝負を選択した。
 「できるだけ前で、取れたところをと思っていた。そしたら岩津(裕介)さんが取ってくれたんで、自分は脚を使わずにいけました」
 単騎の稲垣が切って出て愛知コンビを受けると、北津留は4番手の内でじっと我慢。最終バックまで続いた小埜正義との併走をこらえる。前の稲垣がまくりを放つも車の出は一息。内から1車押し上げた北津留は、稲垣をけん制した吉田敏洋に続いて、逃げる深谷知広の空けたスペースにも俊敏に反応した。
 「稲垣さんが仕掛けたんですけど、付いていくのがいっぱいだった。脚がないんで内を行くしかなかった(笑)。正直、空くとは思ってなかった。ただ、岩津さんに付いていただいているので、内でバックを入れることだけはしないようにした」
 直線の入り口で内から深谷を抜き去った北津留は、岩津の追い込みを振り切って先頭でゴールを駆け抜けた。
 「一年に一回のラッキーを使っちゃいました(笑)。今年の目標ですか?去年よりいい着をたくさん取れればなって」
 いまでは新田、浅井康太のSS班2人をかかえる90期。そのなかでも逸材と呼ばれた北津留も、気がつけば今年の4月に32歳を迎える。
 「脚がないんであきらめて、それで冷静に回りを見ようって。32歳って、もうおじさんですよ。いまは2人の子どもが自転車にはまって、練習仲間になってます」
 デビュー12年目、記念優勝で幕を開け、これ以上ないスタートを切ったが、これからもマイペースに変わりはない。
 
 平原と絡んだ岩津裕介だったが、北津留との連結はキープ。最終3コーナーからの北津留のコース取りにもソツなく続いて2着に入った。
 「(北津留と)ワンツーなんで100点満点。(北津留は)言った通りというか、落ち着いてレースをしてくれた。自分もこのメンバーで2着なんで、ヨシとします」
 
 最終2コーナーで岩津に弾かれた平原康多は、バックで7番手からの立て直し。北津留ラインを追いかけて、直線で詰め寄るも3着。脚を余しての消化不良のレースを振り返る。
 「石井(秀治)さんが行ってくれて、その流れでと思っていたんだけど…。最後は内しかなかった。うまいこといきませんでした。悔しさしかない。(クール)ダウンの必要がないくらい(脚を)使ってないです」
 
 稲垣の3番手まくりは不発。逃げる深谷の番手で願ってもない流れが訪れた吉田敏洋だったが、最後の詰めを誤った。
 「全部、俺のせいですね。稲垣さんは3コーナーであっさりやめてた。深谷もタレてなかったんで、4コーナー勝負と思った。(北津留)翼も見えていたんですよね…。しばらく後悔します」
 
 「掛かりは悪くなかったと思う。軽いコースを探して、(内が)空いちゃいました。最後はしょうがない、失敗です。でも、手応えはつかんでいる」と、逃げた深谷知広は、気持ちを切り替え帰り支度を始める。
  • 優勝者の写真です
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レース経過

 スタートで岩津裕介が出て、北津留翼―岩津で前受け。以下は石井秀治―小埜正義、平原康多、稲垣裕之、深谷知広―吉田敏洋、新田祐大での周回。
 青板3角で深谷が動きだすと、稲垣も上げて、先に北津留に並び掛ける。そこを深谷が打鐘で叩いて先制。千葉勢に平原、新田も切り替えて続く。一方、稲垣は愛知の2人を出させ、石井と併走。稲垣の後ろには北津留―岩津。3番手を稲垣と取り合う態勢から、最終ホームを過ぎて石井がまくるも、車が出ずに2角で後退。バック手前で今度は稲垣がまくりにいくが、こちらも深谷の掛かりの前に思うように進まず。だが、このときに北津留が内に入ってくる。北津留は2センターで吉田の内まで上がると、4コーナーで深谷の内も空いたのを見逃さなかった。直線入り口で先頭に躍り出た北津留は、同じコースを辿る岩津、平原を追撃を許さず押し切った。

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 8 北津留  福岡 90期 S1 11.4 追込み
2 2 岩津 裕介 岡山 87期 SS 1W 11.3 マーク
3 1 平原 康多 埼玉 87期 SS 1/2B 11.2 マーク
4 5 吉田 敏洋 愛知 85期 S1 1B 11.7
5 9 新田 祐大 福島 90期 SS 1W 11.2
6 7 稲垣 裕之 京都 86期 SS 1B 11.8
7 3 深谷 知広 愛知 96期 S1 3/4B 12.1 H B
8 4 石井 秀治 千葉 86期 S1 1B1/2 11.5
9 6 小埜 正義 千葉 88期 S1 1/2W 12