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TACHIKAWA KEIRIN
28#
決勝戦レポート
北津留翼(福岡・90期)
北津留翼が17年最初の記念を制覇
シンプルな組み立てが北津留翼にでっかい福をもたらした。無傷で勝ち上がった平原康多、稲垣裕之、新田祐大。輪界屈指の機動力を備えるSS班3人が、単騎での戦い。3車のラインが存在しない難解な細切れ戦のなかで、北津留は前受けからの勝負を選択した。
「できるだけ前で、取れたところをと思っていた。そしたら岩津(裕介)さんが取ってくれたんで、自分は脚を使わずにいけました」
単騎の稲垣が切って出て愛知コンビを受けると、北津留は4番手の内でじっと我慢。最終バックまで続いた小埜正義との併走をこらえる。前の稲垣がまくりを放つも車の出は一息。内から1車押し上げた北津留は、稲垣をけん制した吉田敏洋に続いて、逃げる深谷知広の空けたスペースにも俊敏に反応した。
「稲垣さんが仕掛けたんですけど、付いていくのがいっぱいだった。脚がないんで内を行くしかなかった(笑)。正直、空くとは思ってなかった。ただ、岩津さんに付いていただいているので、内でバックを入れることだけはしないようにした」
直線の入り口で内から深谷を抜き去った北津留は、岩津の追い込みを振り切って先頭でゴールを駆け抜けた。
「一年に一回のラッキーを使っちゃいました(笑)。今年の目標ですか?去年よりいい着をたくさん取れればなって」
いまでは新田、浅井康太のSS班2人をかかえる90期。そのなかでも逸材と呼ばれた北津留も、気がつけば今年の4月に32歳を迎える。
「脚がないんであきらめて、それで冷静に回りを見ようって。32歳って、もうおじさんですよ。いまは2人の子どもが自転車にはまって、練習仲間になってます」
デビュー12年目、記念優勝で幕を開け、これ以上ないスタートを切ったが、これからもマイペースに変わりはない。
「できるだけ前で、取れたところをと思っていた。そしたら岩津(裕介)さんが取ってくれたんで、自分は脚を使わずにいけました」
単騎の稲垣が切って出て愛知コンビを受けると、北津留は4番手の内でじっと我慢。最終バックまで続いた小埜正義との併走をこらえる。前の稲垣がまくりを放つも車の出は一息。内から1車押し上げた北津留は、稲垣をけん制した吉田敏洋に続いて、逃げる深谷知広の空けたスペースにも俊敏に反応した。
「稲垣さんが仕掛けたんですけど、付いていくのがいっぱいだった。脚がないんで内を行くしかなかった(笑)。正直、空くとは思ってなかった。ただ、岩津さんに付いていただいているので、内でバックを入れることだけはしないようにした」
直線の入り口で内から深谷を抜き去った北津留は、岩津の追い込みを振り切って先頭でゴールを駆け抜けた。
「一年に一回のラッキーを使っちゃいました(笑)。今年の目標ですか?去年よりいい着をたくさん取れればなって」
いまでは新田、浅井康太のSS班2人をかかえる90期。そのなかでも逸材と呼ばれた北津留も、気がつけば今年の4月に32歳を迎える。
「脚がないんであきらめて、それで冷静に回りを見ようって。32歳って、もうおじさんですよ。いまは2人の子どもが自転車にはまって、練習仲間になってます」
デビュー12年目、記念優勝で幕を開け、これ以上ないスタートを切ったが、これからもマイペースに変わりはない。
平原と絡んだ岩津裕介だったが、北津留との連結はキープ。最終3コーナーからの北津留のコース取りにもソツなく続いて2着に入った。
「(北津留と)ワンツーなんで100点満点。(北津留は)言った通りというか、落ち着いてレースをしてくれた。自分もこのメンバーで2着なんで、ヨシとします」
「(北津留と)ワンツーなんで100点満点。(北津留は)言った通りというか、落ち着いてレースをしてくれた。自分もこのメンバーで2着なんで、ヨシとします」
最終2コーナーで岩津に弾かれた平原康多は、バックで7番手からの立て直し。北津留ラインを追いかけて、直線で詰め寄るも3着。脚を余しての消化不良のレースを振り返る。
「石井(秀治)さんが行ってくれて、その流れでと思っていたんだけど…。最後は内しかなかった。うまいこといきませんでした。悔しさしかない。(クール)ダウンの必要がないくらい(脚を)使ってないです」
「石井(秀治)さんが行ってくれて、その流れでと思っていたんだけど…。最後は内しかなかった。うまいこといきませんでした。悔しさしかない。(クール)ダウンの必要がないくらい(脚を)使ってないです」
稲垣の3番手まくりは不発。逃げる深谷の番手で願ってもない流れが訪れた吉田敏洋だったが、最後の詰めを誤った。
「全部、俺のせいですね。稲垣さんは3コーナーであっさりやめてた。深谷もタレてなかったんで、4コーナー勝負と思った。(北津留)翼も見えていたんですよね…。しばらく後悔します」
「全部、俺のせいですね。稲垣さんは3コーナーであっさりやめてた。深谷もタレてなかったんで、4コーナー勝負と思った。(北津留)翼も見えていたんですよね…。しばらく後悔します」
「掛かりは悪くなかったと思う。軽いコースを探して、(内が)空いちゃいました。最後はしょうがない、失敗です。でも、手応えはつかんでいる」と、逃げた深谷知広は、気持ちを切り替え帰り支度を始める。
レース経過
スタートで岩津裕介が出て、北津留翼―岩津で前受け。以下は石井秀治―小埜正義、平原康多、稲垣裕之、深谷知広―吉田敏洋、新田祐大での周回。
青板3角で深谷が動きだすと、稲垣も上げて、先に北津留に並び掛ける。そこを深谷が打鐘で叩いて先制。千葉勢に平原、新田も切り替えて続く。一方、稲垣は愛知の2人を出させ、石井と併走。稲垣の後ろには北津留―岩津。3番手を稲垣と取り合う態勢から、最終ホームを過ぎて石井がまくるも、車が出ずに2角で後退。バック手前で今度は稲垣がまくりにいくが、こちらも深谷の掛かりの前に思うように進まず。だが、このときに北津留が内に入ってくる。北津留は2センターで吉田の内まで上がると、4コーナーで深谷の内も空いたのを見逃さなかった。直線入り口で先頭に躍り出た北津留は、同じコースを辿る岩津、平原を追撃を許さず押し切った。
着 | 車番 | 選手名 | 府県 | 期別 | 級班 | 着差 | 上り | 決まり手 | H/B |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | 北津留 翼 | 福岡 | 90期 | S1 | 11.4 | 追込み | ||
2 | 2 | 岩津 裕介 | 岡山 | 87期 | SS | 1W | 11.3 | マーク | |
3 | 1 | 平原 康多 | 埼玉 | 87期 | SS | 1/2B | 11.2 | マーク | |
4 | 5 | 吉田 敏洋 | 愛知 | 85期 | S1 | 1B | 11.7 | ||
5 | 9 | 新田 祐大 | 福島 | 90期 | SS | 1W | 11.2 | ||
6 | 7 | 稲垣 裕之 | 京都 | 86期 | SS | 1B | 11.8 | ||
7 | 3 | 深谷 知広 | 愛知 | 96期 | S1 | 3/4B | 12.1 | H B | |
8 | 4 | 石井 秀治 | 千葉 | 86期 | S1 | 1B1/2 | 11.5 | ||
9 | 6 | 小埜 正義 | 千葉 | 88期 | S1 | 1/2W | 12 |