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36#

検車場レポート

  • 8/25 Wed.  (前検日)
  • 8/26 Thu.  (1日目)
  • 8/27 Fri.  (2日目)
  • 8/28 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
杉森輝大選手
 オープニングで同県の早坂秀悟とタッグを組む杉森輝大(写真)は、前回のオールスターでは3走目にまくりで白星を挙げた。
 「(オールスターは)久々のGIでもう少し戦いたかった。ただ、自力を出しながら、次につながるレースはできたかなと。そのあとは普通通りに練習してケアをしてきた」
 山下一輝は、サマーナイトフェスティバル796着、オールスター6569着と2場所続いたビッグでは成績が一息だった。
 「(オールスターには)自分のなかでは手応えがあった。自分自身も期待していたけど、甘くなかった。返り討ちにあいました。課題を見つけて、そこを埋められるようにやってきた」

2R

選手の写真です。
川口公太朗選手
 近況はFIでの戦いが続いている久木原洋は、3場所前の富山Vを含めて高いレベルでまとめている。
 「(前回は)ちょっと空いてたんで、レース勘とかが初日は良くなかった。そのあとは雨とかもあったけど、バンクにも入れたし、やれることはやってきた。33バンクは今年に入って成績がいいんで、(33バンクとの相性は)いいのかなと思います」
 勝ち星こそ挙げられなかったオールスターだったが、川口公太朗(写真)にとっては1走、1走が貴重な経験になった。
 「(オールスターは)みんなが強くて、自分もまだまだだと。悔しい思いもして、勉強になりました。(オールスター後は)1、2日休憩してから、気持ちの切り替えをして(練習を)やってきた」

3R

 前回の岸和田FIでは17年9月の青森FI以来の優勝を飾った堤洋は、岸和田の決勝で積極策に出た同県の三ツ石康洋をたたえる。
 「5月くらいに元のフレームに戻したら、調子がいいです。(岸和田の優勝は)三ツ石のおかげです。久しぶりだったし、ビックリですね。(そのあとは)雨も多かったり、(小松島が)開催中でバンクではあんまり乗れなくて、室内とウエートトレーニングでやってきた」
 前々回の前橋FIでS級2度目の優勝を遂げた染谷幸喜は、前回の伊東FIを142着。
 「3場所前の弥彦からフレームを換えた。それでスピードが出るようになったけど、踏んだりやめたりが難しい感じがありますね。(初日も)仕掛けどころを逃さないようにしたい」

4R

選手の写真です。
野田源一選手
 落車明けだった前回の防府FIが746着だった野田源一(写真)は、そこから中12日。状態はどうか。
 「(落車の影響は)自分的にはないと思ってたけど、多少なりともあったのかもしれない。(前回は)2分戦みたいな形も多くて、なかなかまくりが決まらなかったし難しかった。(初日はラインが)3車ですし、緩んだら(仕掛けて)行きたい」
 稲村成浩は直近の2場所の岐阜FIを223着、京王閣FIを633着とまずまずの成績を残している。
 「(中6日で)日程なりのトレーニングをして、(体調は)普段と変わりはない。(小田原は)普通の33バンクなんで、クセはないと思います。(初日は)あとはもう(小林)令にお任せです」

5R

 6月末の久留米記念の決勝で落車に見舞われた吉本卓仁は、復帰場所となった前回の別府FIの176着から中20日で今シリーズを迎える。
 「(落車の怪我は)骨盤とか肩(の打撲)がひどかった。別府が終わってからは、体が動くようにはなってきたけど、まだちょっと痛いところもある。それにフレームが壊れちゃったのも痛い。別府から新車なんですけど、なかなかセッティングが出ないですね」
 オールスターでは53586着と思い通りの成績を残すことができなかった柏野智典は、冷静にこう分析する。
 「ちょっと自分のレベルと周りとのレベルの差を感じました。そこに対応していかないと、いまのままだと厳しいかなと。(初日の吉本とは)最近はないけど、何回も(連係が)あります」

6R

選手の写真です。
小原佑太選手
 小田原に初登場となる小原佑太(写真)は、久々の33バンクでの戦いだが、伊東を例にあげてプラスにとらえる。
 「デビューしてから結構、伊東が入ってた。そこでの(33バンクの)感覚が鈍ってなければ(小田原でも)っていうのがあります。ナショナルチームの方で練習をやってきて、(感触は)全体的には悪くなかった」
 オールスター678着と一息だった要因を佐藤友和は、こう打ち明ける。
 「僕のなかでこうしたらいまの競輪合うんじゃないかと思ってやったことが、みごとに外れた。(前々回の落車は)全然大丈夫で、トレーニングの仕方が間違っていた。だから、そのあとからトレーニングを変えました」

7R

選手の写真です。
渡邉一成選手
 オールスターで5走をこなした*渡邉一成(写真)は、2勝をマークしたものの、シンガリも2回経験した。
 「(オールスターではコンディションが)日に日に変わってきたんで、その辺はうまく付き合っていかないとっていうのがあります。雨で練習ができない日もあったけど、基本的にはやりたいことはやってきました」
 *芦澤辰弘は、5745着のオールスターを振り返り、自身の現状を見つめ直す。
 「(オールスターは)みんな強かった。自分はほぼ、すべて流れ込みで、いいところがなかった。そのあとはとりあえず(6日間開催の)長丁場だったんでゆっくりして、あとは1日も休まずに(練習を)やってきました」

8R

 東京五輪、ケイリン種目のペーサーを務めた伏見俊昭は、その後の地元のオールスターを7325着。
 「地元のGIがあったので、練習にも身が入ってた。直前にオリンピックの誘導で2日間くらいそこに費やした。それがどうなるかと思ってたけど、自分としてはプラスにとらえていました。(オールスター後は)雨も多かった。でも、普通に練習ができました」
 前回の西武園FIでは準決で落車に見舞われた渡辺十夢だが、最終日は2着に入った。
 「最終日は(松岡篤哉に)付いていくだけみたいになったけど走れた。そのあとはしっかりと練習もできたし、回復しているかなと。もう(落車の影響が)ないつもりで来ました」

9R

 前回の地元、西武園FIではオーバーワークの影響もあった阿部大樹だが、134着と成績をまとめた。
 「(西武園の前が)30日くらい空いてたんで、その前にすごく追い込んで練習をやってた。西武園はその疲れが出ちゃったのかなっていうのがあります。(西武園のあとは)平原(康多)さんに練習をみてもらったり、セッティングをみてもらったりして、良くなってきたかなと」
 当所との相性が上々の志村太賀は、昨年3月が524着、9月が234着と小田原バンクで堅実にまとめている。
 「自分の感触は悪くないですね。小田原はいつもいいかなと思うし、それくらいの成績なら自分としては十分です。(阿部)大樹君は久々ですけど、信頼して付いていきます」

10R

 前々回の高知記念で通算2度目のGIII制覇を遂げた長島大介は、前回のオールスターから中9日。
 「(オールスターは)自分なりに最低限の走りはできたかなと。状態は変わらないし、そのあともいつも通りやってきました。(初日に対戦する)城戸(俊潔)君とは初めてなので、しっかりと自分のタイミングで仕掛けていきたい」
 3場所前の前橋FIに次いで前回の伊東FIでも優勝を飾った*齋藤登志信は衰え知らず。しかしながら、齋藤自身は慎重にコメントする。
 「もう年なんで感触がどうとかじゃなくて、いつも同じように乗るだけですね。年齢なりに、自分なりに努力はしている。雨もあったりしたけど、やれることをやってきた」

11R

選手の写真です。
渡部哲男選手
 サマーナイトフェスティバル981着、オールスター8238着と納得できる成績ではない渡部哲男(写真)だが、自身も物足りなさを感じている。
 「最近はずっと悪いんですけど、オールスターに関して言えば少しは上向いてきたかなと。ずっと試してきたことがあって、それを煮詰めてきた。ここは33バンクなんで、難しい流れにはなると思ってます」
 オールスターの3走が989着だった佐々木豪は、大敗後に気持ちの切り替えをして今シリーズに臨む。
 「みなさんの強さというか、自分の立ち位置みたいなものがこういうもんなんだって。しっかり気持ちの整理はしてきた。全体的に力不足ですけど、自分がやってきたことと、みなさんがやってきたことを比べて煮詰めてきました」

12R

選手の写真です。
松井宏佑選手
 落車明けのオールスターだったが、決勝にコマを進めた*平原康多は、単騎での決勝は4着に終わった。
 「(練習中の怪我で)骨折をしてから2カ月くらいだったんで、(オールスターは)そのなかで最低限の状態で戦えたかなと。そのあとは練習もしたし、落車の影響をなくすためのケアをかなりしてきた」
 オールスターではドリームレースを制した清水裕友だったが、一次予選2のシンガリが尾を引いたのかシリーズを19498着と2走目以降は精彩を欠いた。
 「(オールスターは)2走目ですね、仕掛け自体が雑になった。あそこでしっかりとしたレースができていれば、また違ったかもしれない。あれがすべてでした。それを引きずって気持ちの弱さが出た。33バンクも好きだし、初めて記念の決勝に乗ったのもここだし、初心に返るじゃないけど、そういう気持ちで走りたい」
 昨年の当所記念準Vの松井宏佑(写真)は、決勝でラインを組んだ郡司浩平、和田真久留がともに欠場。今シリーズは地元記念の重責を担う立場だ。
 「(オールスターは)準決までは結構いいレースができたけど、大事なところで…。新田(祐大)さんっていうすごい強い人を相手に、競輪の甘さが出た。脚だけじゃ勝てないっていうのを感じました。オールスターが終わってからは、ナショナルチームでオフをもらって、自分で練習をして今週の月曜日からまたチームで始めた。郡司(浩平)さん、和田(真久留)さんがいなくなった穴は大きいですけど、しっかりと(優勝を)狙っていきます」

1R

 赤板手前で先頭に立った佐伯辰哉が先行態勢を取るが、6番手の早坂秀悟が巻き返して打鐘2センターで叩く。早坂ラインの3車が出切り、番手の杉森輝大に流れが向く。杉森は栗山俊介のまくりを張りながら、早めの追い込みで抜け出した。
 「余裕はあったので、明日(2日目)以降も問題なく走れると思います。早坂君には申し訳ないですけど、前に踏ませてもらいました。自力の感覚も脚の感覚も良くなっている。去年は落車が続いて苦しかったですけど、良くなってきていますね」
 茨城コンビに付けた地元の武田憲祐が、杉森に流れ込んで2着。
 「早坂君の得意パターンでって思っていました。わかっていてもキツいくらいのダッシュでした。杉森さんが踏んでくれたので2着に入れました。感じは悪くないと思います。初日をクリアできたんで、これをキッカケにしたいですね」

2R

選手の写真です。
岡光良選手
 赤板手前で出た小森貴大は、緩めることなくそのままレースを支配して、後続を一本棒にして駆ける。久木原洋が4番手をキープ。阿部架惟都は打鐘の4コーナーから踏み込むが進まない。逃げる小森との車間を空けた川口公太朗は、詰めながら久木原のまくりをブロック。久木原マークの岡光良(写真)は、最終3コーナーで川口が空けたインから追い込んで1着。
 「久木原君のやりたいようにと思っていたし、理想の展開でした。ただ、川口君が車間を空けていたんで、(まくった)久木原君もうまくスピードが乗らなかったんじゃないかと。(川口は)脚があるから結構、もってくだろうと思ってました。(自分はあのコースを入って)傾斜を使えたんで楽でした」
 久木原のまくりを止めた川口公太朗は、岡にはすくわれはしたが小森を交わして2着に入った。
 「小森君はハナを切ったら誰も出させないっていう強気の走りだった。自分もそれに応えようと。でも、自分の技術不足ですね。内は来るかなと思ってたけど、戻り切れなかった。感じはだいぶいいと思います」

3R

選手の写真です。
近藤俊明選手
 染谷幸喜にフタをしてから先頭に立った吉田智哉がペースを握るが、赤板の1センターから染谷が逆襲に出る。飯尾主税は付け切れず、染谷、近藤俊明(写真)の2車で叩き切る。インを進出した荻原尚人は5番手までで最終回。車間を詰める勢いで3番手からまくった吉田は不発。地元の近藤が、粘り込む染谷を差し切った。
 「(染谷は)どんな展開になっても主導権を取ってくれると思っていたので信頼していました。(前々回の)前橋で離れていたので、その時の教訓を生かして付け切れたと思う。調子も悪くないですね」
 持ち前の先行力で打鐘の3コーナー過ぎに吉田を叩いた染谷幸喜は、地元の近藤とのワンツーをメイクした。
 「1番車だったので、(別線の)どっちが前でも中団からって思っていました。切った上をなるべく早く叩こうと。(吉田に)フタをされたので、どれくらいやる気か見てから行く感じになりました。今回は中4日だったのでケアを中心にしてきました。普段、松戸で練習をしているので33バンクは問題ない」

4R

 6番手の鈴木陸来は、タイミングを取って赤板から踏み上げる。鈴木、小島歩で出切り、小林令が3番手に飛び付いて眞原健一はさばかれる。後方の野田源一は最終ホーム手前からのロングまくりで、逃げる鈴木に襲い掛かる。スピードの違いで前団を仕留めた野田が人気に応えた。
 「鈴木君の先行1車みたいなもんだから、(後ろから)切りにいって突っ張られちゃうとキツいかなっていうのがありました。前回の防府は7車立てで失敗してるんで、いったん動きのある状態にしてからと思ってました。自分の持ち味は地脚なんでちょっとでもピッチを上げて、あとは緩んだら行こうと。(まくりのタイミングは)自分のなかではドンピシャだったんですけど、スピードがそれほどなくてマズいパターンかなっていうのはありました」
 野田の踏み出しを離れながら追いかけた中村圭志は、2車身差でゴールに流れ込んだ。
 「(野田の)踏み出しが良くてキツかった。けど、(松本)大地さんが付いてるんで必死に踏みました。ゲンさん(野田)が踏むのはわかってたんですけど、ゲンさんが強かった。自分は着はまとまっているけど、いろいろ試していて、まだかみ合ってない」

5R

選手の写真です。
柏野智典選手
 後ろ攻めから上げた吉本卓仁が、青板バックで誘導を切って前に出る。そこを叩いて箱田優樹が赤板2コーナーから先行勝負。すんなり3番手に収まった吉本は、巻き返してくる菅原大也に合わせて最終ホームからまくる。2コーナーで先頭に立った吉本をゴール寸前で交わした柏野智典(写真)が1着を奪った。
 「ちょっとスタートがイメージと違ったので。(吉本)卓仁やりづらいかなって思ったんですけど、箱田君が押さえてきた時の反応と判断が良かったですね。自分も余裕はありました。今回からオールスターで一度だけ使ったフレームに換えたんですけど、大き目のフレームなのでレースが流れてくれれば楽ですね」
 ロングまくりで2着に粘って1番人気に応えた吉本卓仁もホッと一息。
 「自分がスタートで失敗してしまったので、もう自分で取り返すしかないと思っていました。後ろは点数上位の柏野さんでしたし、簡単に後手は踏めないなと。思ったよりも箱田君が踏んでくれたので良かったですね。久留米の落車でエース機が壊れて前回から新車に換えたんですけど、ゲンさん(野田源一)にみてもらいながらって感じです」

6R

選手の写真です。
佐藤友和選手
 中団から先に切り来た角令央奈を掛水泰範が突っ張って、小原佑太にとっては仕掛けやすい流れに。赤板手前でスピードに乗せて出た小原が主導権を握り佐藤友和(写真)まで出切るが、掛水と鈴木誠で3番手はもつれる。そのまま小原が逃げて、鈴木に押し込まれた掛水は最終ホームで落車に見舞われる。アクシデントを避けて4番手で立て直した久米良が追い込むも、結果は佐藤が小原を交わして北日本ワンツー。
 「(鈴木)誠さんが失格で残念な結果になった。僕も余裕がなくて、後ろを確認はしたけどやっと(小原を)抜けました。(前回はそれまで)やっていたトレーニングが悪い方向に出てしまって、また考え直してやったトレーニングがいい方に出た。それでとりあえずひと安心です」
 2周以上を駆けた小原佑太は、久々の33バンクに戸惑いはあったものの、さすがのスピードを披露した。
 「(掛水が角を)まさか突っ張るとは。それでも慌てず逃げられたのは良かった。誠さんがからまれてしまったんで、自分が上バンクに上がらなければ(ラインの)3人で決まったのかなと。久々の33バンクだったんで、流すところとか踏むところを試行錯誤した。暑かったのも含めて、それを考えながらやれば、(2日目以降はもっと)いいパフォーマンスになるかなと」

7R

選手の写真です。
芦澤辰弘選手
 後ろ攻めから上昇した渡邉一成は、中団の鶴良生に併せ込んだ後、赤板で前団を押さえる。主導権を握った渡邉はペース駆け。藤井將の中団まくり、鶴の後方まくりを不発に終わらせて直線へ。最後は芦澤辰弘(写真)が、余裕を持って差し切った。
 「(渡邉)一成さんが強かったですね。前を取れれば前からで、後ろからなら押さえて駆けるって感じだったので想定した展開になりました。あの形になればあとは自分がしっかりと仕事してって思っていました。(最終)2センターで後ろを確認しても来てなかった。自分は余裕はありましたね」
 渡邉一成は33走路を丸2周逃げて2着。
 「前か中団からしか考えていなかったので、後ろ攻めになったのはビックリ。顔見せから暑くてキツかったですね。鶴君が中団だったのでフタをしてから出れば、あとはタイミング次第で突っ張るか考えようと。普段やらない押さえ先行だったので、ペースがわからなくて前半に踏みすぎましたね。こんなにキツいのは久々ですね」

8R

 赤板1センターで出た北野良栄が様子を見るようにペースを落とすと、石塚輪太郎はそのタイミングを逃さず踏み込んで主導権を奪う。3番手の北野を離して、石塚がリズム良く風を切る。北野は空いた車間が詰まらず、山内卓也が最終バックから踏んで近畿勢を追いかけるが、勝負は近畿の2人。番手の渡辺十夢がゴール前で交わした。
 「(石塚は)力で強引に行ってくれた。自分はしんどかったけど、しっかり付いていけたし、最後は交わせた。正直、残り半周くらいまではしんどくて、余裕がなかった。(石塚とは)やっぱり相性がいいと思ってた通りでした」
 前回の向日町FIでは連勝で決勝に進出していた石塚輪太郎は、引き続き上々の動きを見せて2着に逃げ粘った。
 「細切れで33なんで、7、8番手にだけはならないように。あそこで構えちゃうと絶体絶命なんで、思い切って行った。最終バックくらいまでは踏めてたけど、4コーナーからはタレた。もうひと粘りですね。でも、前回の向日町で(3場所前の)岸和田からの新車が結構、いい感じになった。それでキッカケをつかんだ感じがあった」

9R

 水谷好宏の上昇を曽我圭介が誘導を切って突っ張る。いったん、8番手に戻った水谷は打鐘で一気に巻き返して主導権を奪う。ごちゃつく展開となりかけたが、中団に抜け出した阿部大樹はすぐに巻き返す。最終ホーム過ぎに水谷を叩き切った阿部には、内をすくって後位を取り切った藤田大輔、志村太賀で続く。そのまま直線に戻ってくると、ゴール前で中を割って志村が1着。
 「情けないレースをしてしまいました。自分の後ろが藤田君だったので入ってくるかなって意識はしていたけど…。当たってもこないし自分から当たれば遅れて(阿部)大樹に迷惑を掛けると思って…。難しかったですね。結果なんとかリカバリーはできたけど、内容的に納得できないですよね」
 休まずロングまくりに出た阿部大樹は2着に粘った。
 「今日(初日)はもう行けるタイミングから仕掛けようと思っていました。ちょっとちゅうちょしてしまったのが、最後タレてしまった原因ですね。後ろが藤田さんだとは気づかなかったです」

10R

選手の写真です。
長島大介選手
 長島大介(写真)は青板のバック過ぎに東矢昇太を突っ張ってから、岡山コンビを受けて3番手をキープする。城戸俊潔が駆けるが、3番手の長島が打鐘の2センターからスパートする。力の違いで余裕をもって出切った長島は、ラインを上位独占に導くロングまくりで断然の人気に応えた。
 「作戦はなにも考えてなくて、バックを取る競走を心がけていた。(東矢に)あのスピードで押さえに来られたら、しっかり踏んでおかないと、仕掛けが遅くなっちゃうんで。レースの流れは全部見えてました。予選なんで(脚が)たまった位置から、しっかりと仕掛けようと思ってた。相手を考えずに自分のタイミングで行こうと。そういう風にやってかないと、上の方で戦った時に。そういうイメージを視野に入れていかないと」
 長島に付けた齋藤登志信は、半車輪まで詰めたところがゴール。長島をたたえて、こう振り返る。
 「(長島に)離れるか離れないかは俺次第だと。でも、そこまで苦しいっていうのはなかった。自分にある程度余裕があったのも、長島君がそういう走りをしてくれたからだと思います」

11R

 前受けした佐々木豪は、青板バックで押さえにきた坂本周輝を突っ張って主導権を渡さない。先に降りた新山将史らに迎え入れられた坂本が中団に入ると、今度は後方となった幸田望夢が赤板2コーナーから反撃に出る。好スピードで上がってきた幸田と佐々木で激しいモガき合いとなるが、最終1センターで幸田を振り切って佐々木が逃げまくる。坂本は内に詰まって動けず、愛媛勢ペースで終始し、番手の渡部哲男が有利に抜け出した。
 「佐々木君が1回突っ張ってくれて、ジャン前にはもうひとつのラインが来ると思っていました。けど、来なかったので、駆けてくれましたね。最近は気持ちの面が大きいと思いますけど、しっかりと戦って結果を出して自分に自信を取り戻していければと思っています」
 2着も別線を出させなかった佐々木豪で、愛媛ワンツーが決まった。
 「ギリギリのタイミングで来れば出させても良かったですけど、遅かったので突っ張りました。もう少しカンって(スピードを)上げても良かったかもしれないですけど、2周半自分のペースで踏み切れたので悪くないですね。前回、前々回とダメだったけど、今回はしっかりとやってこれたので。ワンツーが決まって良かったです」

12R

選手の写真です。
守澤太志選手
 8番手でタイミングをうかがっていた松井宏佑は、青板の3コーナーから踏み上げる。前受けから合わせて踏み込む深谷知広から松井が主導権を奪って飛ばす。6番手から清水裕友も仕掛けるが、3番手の深谷もペースを上げて松井に襲い掛かる。最終ホームで出切った深谷に、北日本勢が続く。1コーナーから眞杉匠がようやく踏み上げるが、先行策の深谷の掛かりがいい。番手の守澤太志(写真)が計ったように深谷を差して、96期の同期ワンツーで決着した。
 「(深谷は)しっかりとペースを上げて、本当に強いレースでした。めちゃめちゃ強いのは知っているし、やっぱり強かった。自分も付き切ってからも余裕があったんで悪くない」
 一度は松井に叩かれた深谷知広だったが、3番手から主導権を奪い返して2着に粘り込んだ。
 「自分のなかでは松井を合わせにいったんですけど、松井も強かった。しっかり踏み合って結果の位置だと思う。そこから仕掛けていけたんで、自力選手としてやるべきことはできたかなと」
 思惑が外れて後方に置かれた眞杉匠は、まくりで3着に届くも主導権を握れず二次予選から仕切り直し。
 「(周回中は)後ろ中団で(一番後ろのラインが)切ったところを叩いて先行しようと思ってた。そしたら流れで、ああなっちゃいました。今日(初日)は風を切ってないので(調子は)わからないけど、(2日目は)しっかりと主導権を取れるように」

6R

選手の写真です。
北津留翼選手
 前受けから突っ張り気味に踏む北津留翼(写真)を久木原洋が押さえて先頭に立つと、その上を小原佑太が出て主導権。隊列は一本棒でレースが流れる。小原のペースで最終ホームを通過して、7番手の北津留は2コーナー手前からまくりを打つ。中団の久木原を乗り越えて、直線で小原をとらえた北津留が1着。
 「突っ張らないといけなかったけど、久木原さんに出切られちゃいました。2コーナーの出口の向かい風がちょっと誤算でした。組み立ては失敗です。踏み出しもイマイチの気がした。たぶん暑さのせいかなと」
 北津留の踏み出しにきっちり続いた渡部哲男が2着に入り、ラインでのワンツー。
 「(久木原に)カマシ気味に出られたんで、(北津留は)仕方ないですね。(今シリーズ1、2着は)流れに恵まれている部分が大きいけど、自分はいまそこ(成績)が一番ないので、勝ち上がっていくことが少しでも自分にとってはいい薬になる」

7R

選手の写真です。
眞杉匠選手
 人気の眞杉匠(写真)は5番手に構えて、鈴木陸来が主導権を握る。インを進出した野田源一と眞杉が併走になって打鐘を通過。野田に張られた眞杉は、態勢を立て直して最終2コーナーからまくり上げる。逃げる鈴木をスピードの違いで仕留めた眞杉が後続をちぎった。
 「前を取って突っ張れれば突っ張ろうと思っていたんですけど…。(佐藤一伸に)追い上げにも来られてしまって、(野田に)しゃくられてしまった。余裕はなかったですけどなんとか。昨日(初日)も今日も風を切れていないので明日以降がちょっと不安ですね。前よりは先行できなくても、落ち着いてまくれるようにはなりましたけど」
 あおりを受けた芦澤辰弘が眞杉との連結を外して、逃げた鈴木マークから差し脚を伸ばした田中晴基が2着。
 「眞杉君に来られていたら厳しかったですけど、なかなかこなかった。自分もしゃくられてしまった時にいかれてしまったんですけど、眞杉一人だったのでなんとかなりました。余裕はなかったですけど、(鈴木と)ツースリーで勝ち上がれたので」

8R

選手の写真です。
松井宏佑選手
 松井宏佑(写真)を後方に置いて、石塚輪太郎が先行態勢を取る。4番手の阿部大樹が赤板で踏み込むが、石塚が突っ張る。松井は2コーナーからの山降ろしで仕掛けて、抵抗する石塚を最終ホームで叩く。松井、成田和也で出切るが、中田雄喜は付け切れない。松井が成田の追撃を半車輪退けて押し切った。
 「車番も良かったんで、前を取って誰も来なかったら突っ張ってと。来たら引いて行けるところから。(いずれにしても)先行したかったです。出切るまでに予想以上に脚を使ったけど、初日よりはいいと思う。初日はいい感じで出切ったのに末脚がなかった。今日(2日目)は最後まで踏めるようにっていう感じでした」
 後続を引きつけた成田和也は、直線勝負で詰めるも及ばずの2着。
 「(松井は)しっかり追走していきたい選手ですし、今日もしっかりと追走できた。あとは8番(石塚)が入ったのもわかった。自分にも余裕はあったけど、松井君が思ったよりも踏み直してました」

9R

選手の写真です。
鈴木裕選手
 佐伯辰哉が先頭に立つが、まだペースは上がらない。7番手の深谷知広は、赤板手前で楽に主導権を握ってレースを支配する。後続に反撃の隙を与えないハイペースで深谷が風を切り、流れは南関ライン。番手の鈴木裕(写真)が、ゴール前で交わした。
 「深谷君にすべてを任せていたので、付いていくことだけ考えていました。メンバー的に自分のところに粘る選手しかいないと思ったので、そこだけ集中していた。でも、あれだけ2周も駆けたら、粘れないですよね。ほぼ(深谷の)後輪だけ見てました。あの掛かりじゃ、まくってこられるのはワッキー(脇本雄太)くらいじゃないですか。いや、ワッキーでも厳しいかも。自分は自転車を戻して感じは良かった」
 初日特選に続いて次元の違うパワーを披露した深谷知広は、ラインを上位独占に導いて2着に残った。
 「今日(2日目)はもう先行だけでした。自分のもつ距離をしっかり。(ラインで決まって)それが一番ですね、3番手は地元の選手(近藤俊明)ですし。感じは良くないんで、勝負どころで踏めているだけって感じです。コンディショニングが難しい」

10R

選手の写真です。
守澤太志選手
 赤板過ぎに後方から渡邉一成が踏み上げると、3番手の小森貴大も合わせて動く。渡邉が打鐘手前で出て、遅れ気味の守澤太志(写真)を待つようにしてペースを調整する。3番手に小森が粘って、藤田大輔と併走。長島大介は包まれて、最終回へ。逃げる渡邉との車間を空けた守澤が、抜かりなく追い込んで1着。
 「(渡邉が)すごかった。自分はミスしてしまって、待ってもらったんで申し訳なかった。6番(高橋清太郎)がしゃくってきたんで、それで口が空いてしまった。キツいところでのダッシュだったけど、そこを付かないといけない。自分の脚は申し分ないですね」
 意外な展開になった渡邉一成だったが、小森を制して積極策でラインの守澤とのワンツー。
 「バックを踏んで脚がいっぱいだった。藤田君が浮いてるのが見えて、その後ろがどうなってるのかわからなかった。まくりが来るとしたら、いいスピードだろうから(踏み出しを)待てなかったです」

11R

選手の写真です。
平原康多選手
 青板のバックで中村圭志が落車。根本哲吏が先頭に立ち、平原康多(写真)は5番手で別線の様子をうかがう。1人になった東矢昇太がインを押し上げると、平原に続き、東矢との併走から佐々木豪も打鐘手前で仕掛ける。堤洋は追い切れず、根本を叩いた佐々木には平原が続いて、3番手以下が離れる。平原が後ろとの間合いを確認しながら、余裕をもって抜け出した。
 「誰が落車したのか確認してからって思ったんですけど、6番(東矢)がすくってきてタイミングが狂いましたね。無我夢中で踏んでいたので(後ろの状況は)わからなかった。(佐々木の番手に)入れたので無理はせずにと。昨日(初日)は後方すぎてちょっと脚の感じはわからなかったですけど、今日はレースを組み立てようと思っていた。まずまずかなと」
 平原の仕掛けに合わせて動いた佐々木豪は、ラインの援護を失うも逃げて2着に残った。
 「落ち着いて自分の順番が来るまで待ちました。根本さんが出てから流したので、テンポがズレましたね。後ろはわからなかったです。(最終)4コーナーを回って平原さんが抜きにきたので、そこでわかりました」

12R

選手の写真です。
柏野智典選手
 赤板2コーナー過ぎに染谷幸喜が主導権を握るが、清水裕友が打鐘の3コーナーから前団に襲い掛かる。染谷も全開で風を切るが、清水が力の違いで出切る。清水に柏野智典(写真)、久米良まで続いて、直線は3車の勝負。ゴールは横一線になったが、番手の柏野が清水をわずかに交わした。
 「(清水)裕友は最近、タイプが変わってきているのもあるし、(踏み出しで)口が空いたけど離れちゃうなって感じではなかった。最後は(清水を)抜けたというより、抜かせてくれたという感じですかね。体調は問題ない。(今回から)フレームを換えたんですけど、それがいい感じです」
 構えることなくスパートして、ラインを上位独占に導いた清水裕友は、S級S班としての責務を果たして2着。
 「無理くり(仕掛けて)行けたけど、ちょっと持ち味が出てない。あそこからもうひと加速できれば。トルク感がないのが最近の悩みですね。力を入れているだけで、流れている感じがない。いままでの感覚だと(最終)ホームで出られるかなってのがあったけど、これホンマ出られるのかなっていうのがあった。ちょっと課題は多いですけど、(準決も)しっかり頑張ります」

9R

選手の写真です。
守澤太志選手
選手の写真です。
松井宏佑選手
 中近ラインが先頭に立って赤板を迎える。4番手の北津留翼は1コーナーから仕掛ける。合わせる小森貴大を北津留が叩くが、すでに反撃に出ていた松井宏佑が前団に襲い掛かる。最終ホームで松井が主導権を奪い、守澤太志(写真)が続く。高橋陽介は遅れて、3番手に北津留が入る。が、北津留はいっぱいで、番手の守澤が別線を引きつけて松井を差し切った。
 「松井君の地元なんで、松井君の好きに走ってくれればと思ってました。昨日(2日目)も今日もダッシュがキツかったけど、付いてからは余裕があった。とにかく初日から毎日、前の選手が強いんで、(踏み出しの)そこだけは集中してるんですけど、それでも離れてしまったりしている。自分の感じは変わらずいい。(グレードで)3連勝で上がったのは、たぶん初めてだと思います」
 松井宏佑(写真)は北津留をねじ伏せる先行策で2着に粘り、まずは地元記念の決勝にたどり着いた。
 「誰も(スタートを)出なかったから前受けをして、それで力勝負で北津留さんに挑もうと。主導権は絶対に取ろうと思ってた。(北津留に)合わされたと思ったけど、なんとかでした。(出切ってからは)一瞬、ペースに入れて、あとは全開でした。疲れはまだ抜けてないけど、ちょっとずつ感じがつかめてきている。自転車とのフィーリングが合ってきた」
 3番手に入った北津留が思いのほか脚力を消耗。柏野智典は、内を突いた伊代野貴照に隙を与えずソツなく3着に入った。
 「(北津留)翼がちょっと色気を出したのか、もうちょっと早めに叩いて松井君と力勝負なら面白かった。ただ、翼は(3番手から)のみ込めると思ってた。翼がアタマかなと。そしたら伊代野君が入ってきたので、締めながらでした。自分はギアを換えたりして、今日が一番感じは良かった」

10R

選手の写真です。
佐々木豪選手
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田中晴基選手
 5番手から合わせて動いた佐々木豪(写真)を制して、根本哲吏が眞杉匠から主導権を奪う。が、眞杉が番手に飛び付いてもつれる。そこを叩いた鈴木陸来が、最終的に先行策。南関勢を追った佐々木が、まくり上げる。田中晴基のブロックでスピードが鈍った佐々木だったが、逃げる鈴木をしぶとくとらえた。
 「気持ちでしか走ってないですね。みんな前々に踏む選手なので、自分は切ってから考えようと思った。でも、落ち着いて組み立て直しました。眞杉君が引いたら、そのままカマしていこうと思ったんですけど粘った。そこは冷静に見られました。そのあともまくり切れて良かったです」
 佐々木を外に張った田中晴基(写真)は、眞杉にすくわれたものの、直線で平原康多との攻防に踏み勝って2着。
 「(鈴木)陸来は、2日目より強くなってますね。やっぱり若いから1日でも成長するんですかね(笑)。いいところで行ってくれたので、2人で決まるかなって思った。ただ、佐々木君が強かった」
 田中と接触した平原が落車して、成田和也も巻き込まれる。あおりを受けながらも久米良が外を踏んで3着。
 「アクシデントがあったので素直には喜べないですけど、記念の決勝は1つの目標としてやってきていた。眞杉君がああするとは思っていなくて、展開が向きましたね。佐々木君とは相性がいい。田中さんにもってこられて離れかけたんですけど、内に来られていてもってこれない感じだったので運があった」

11R

選手の写真です。
清水裕友選手
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石塚輪太郎選手
 中団から先に動いた清水裕友(写真)を前受けから突っ張った小原佑太は、腹を固めてそのままペースを上げる。北日本ラインの主導権で、単騎の石塚輪太郎が4番手に切り替える。巻き返した深谷知広は石塚と接触して、赤板2コーナー過ぎに落車。目標を失った鈴木裕が5番手で、清水は6番手で態勢を整える。石塚が最終2コーナーからまくりを打つと、合わせるように佐藤友和も早めの追い込み。その外を豪快にまくりでのみ込んだ清水が1着。
 「初手で中団が取れたのはラッキーだったけど、小原君に突っ張られたところはキツかった。4番手に入ろうと思ったら、石塚さんがおったんで、5番手になりました。そのあとは冷静に戦えたかなと。ここ最近の感じだと(あのまくりは)浮いて終わってるパターンだけど、そこをねじ込めたのは良かった。今日(3日目)は最近のなかでは、わりとマシでした」
 果敢に風を切った小原の番手で佐藤友和は、最終3コーナー過ぎから石塚に合わせて踏んで2着。
 「(深谷の落車は)自分もわかってなかったし、小原君もわかってなかったみたいですね。それで流すことができなかった。でも、そこは小原君のこれからにつながっていくと思います。自分は初日が感じが良かったんで、今日もそれを信じてっていう感じですね」
 単騎の石塚輪太郎(写真)は、構えることなく先まくりを断行。同期の清水に屈したが、価値ある決勝のキップをつかんだ。
 「小原君が赤板からものすごいピッチで駆けてたんで、かなりキツかった。あとは清水君が来ると思ったんで、自分はそこでかぶるとどうしようもない。ダメもとで行きました。イケる気がしなかったけど、行けているんで調子はいいと思います」