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NARA KEIRIN

53#

検車場レポート

  • 4/28 Wed.  (前検日)
  • 4/29 Thu.  (1日目)
  • 4/30 Fri.  (2日目)
  • 5/1 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
岩谷拓磨選手
 オープニングレースの1番車で注目を集めるのは岩谷拓磨(写真)だ。ここ3場所で優出2回。自慢のスピードを存分に発揮している。
 「1レースの1番車は2回目。(昨年12月)佐世保記念の時はボコボコにやられました。前回函館の2日目からギアを3.93に上げました。踏み出しはひっかかるけど、スピードに乗ってからは伸びる。感覚的には悪くないので、自信を持って走りたいです」
 小原唯志はここに来て先行回数が増加している。
 「(4月)川崎の落車はもう大丈夫です。最近は組み立てが自然と先行になるようになってますね。ここからもう1度、先行でやっていきたいです」

2R

 久木原洋は充実一途の近況。強烈なまくりを主武器に各地で奮闘している。
 「最近は流れに乗って行ければいいレースができています。前回が終わってからバンク練習して、感じは良かったです。2月の奈良記念は初日にダメだったけど、2日目からいい着が取れました。初日は行けるところから自力でしっかり仕掛けたいですね」
 佐々木則幸は堅実な戦いぶりが光っている。
 「最近は決勝にほとんど乗れてないんですが、展開が向けばいい着が取れる感じです。吉武(信太朗)君とは何回も連係がある。強いのでしっかり付いていきます」

3R

 小埜正義は目立った活躍こそないが、調子は上向いてきている。
 「最近は着以上に動けているので、悪くないですね。前回の宇都宮のあとは普段通りの生活で、練習とケアをやってきました。奈良はけっこう好きですね。難しいバンクですが、いつも通り自力自在に前々に攻めるレースをします」
 低迷している早坂秀悟はここで浮上のきっかけをつかみたい。
 「奈良はいい時と悪い時がけっこうはっきりしているんです。いい時は抜群にいいんですけどね。FI優勝もしているし、記念の決勝も2回くらい乗っています」

4R

選手の写真です。
佐山寛明選手
 佐山寛明(写真)は地元G3初出場。徹底先行のスタイルを崩さず挑戦する。
 「S級でもバックはしっかり取れています。最初の頃は自分でもオーバーペースだと感じることが多かったけど、最近は落ち着いて踏めるようになってきました。前回の西武園記念は初日、2日目は結果が出なかったんですが、4日間、しっかり自分のレースができました。状態は問題ないです。地元G3ですが、まずは自分のレースをしっかりやって勝ち上がりたいですね」
 山本直は好相性を誇る当地で結果がほしい。
 「奈良はいいイメージがあります。普段は直前に兄(奨・94期)と練習することが多いんですが、今回は刺激を入れるために兄と、同期の月森(亮輔)さんと一緒にやってきました」

5R

 佐藤幸治は4月川崎記念でシリーズ3連対。その後も好調をキープしている。
 「前回の広島も悪くなかったし、手応えとしては変わらずきている。終わってから期間はなかったけど、やれることはしっかりやってきました。奈良はけっこう呼ばれているので、悪いイメージはないです。33(バンク)なんでしっかり対応して、行けるところから仕掛けられればいいですね」
 武井大介は3月ウィナーズカップの落車のダメージが思った以上に大きかった。
 「落車でちょっと膝が良くなくて、治療しながらやってます。前回の小倉が良くなかったし、思うように練習できてないんですが、前回よりは良くなっていると思います」

6R

選手の写真です。
長尾拳太選手
 長尾拳太(写真)は初日予選で連勝中。前回の小田原FIから中3日でも状態面に不安はない。
 「ここも小田原と同じ33(バンク)なんで、状態を維持するような感じで疲れを取りながら調整してきました。最近は点数が上がってきて、初日は本線で組んでもらえることが多くなりました。奈良はいいイメージなので、しっかり結果を出したいですね。車番もいいので、まくりでも先行でも相手に応じて、しっかり走ります」
 小原丈一郎は勝ち星から遠ざかっているが、レース内容、動きともに悪くない。
 「ここ最近は勝ててないんですが、手応えは少しずつ良くなっています。逃げれているし、内容はいいですね。こういうレースを続けていければ」

7R

 なかなか波に乗れない南潤だが、徐々に復調している。
 「練習での感覚はいいんですけど、それが成績につながってないですね。33(バンクの)イメージはデビューしてからずっと良くないので、緊張しますけど、やれることをやるしかないです。初日に勝ち上がれれば流れに乗れると思うので頑張りたいですね。しっかり先行したいと思います」
 栗山俊介は落車、失格続きの悪い流れを地元で変えたい。
 「地元G3は久しぶりなので、気合を入れて頑張りたいです。いつも通りしっかり練習はしてきました。2回失格をして点数が厳しいので、ひとつでも上のレースを走りたいです」

8R

選手の写真です。
石原颯選手
 石原颯(写真)は中国地区のホープ。2月高松記念以来、2度目のG3挑戦で飛躍が期待される。
 「前回の函館はちょっと力が足りない負け方だったので、終わってからしっかり練習してきました。練習ではすごい調子が良かったです。奈良は初めてで、33(バンク)自体もデビューしてから初めてです。前に出れないと終わることが多いので、そこだけ気をつけて。今回は狙っていこうかなって思ってます。せめて決勝には乗りたいですね」
 濱田浩司は4月小倉FIで今年初優出。落車のケガから立ち直りつつある。
 「良くはなってきているけど、もう少しほしいというのが正直なところですね。石原君は強いけど、付いていくことはできると思います」

9R

選手の写真です。
元砂勇雪選手
 元砂勇雪(写真)は4月西武園記念で精彩を欠いたが、地元G3に向けて、できる限りのことはやってきた。
 「(3月京王閣のあとは)痛風で2週間くらい寝たきりでした。前回の西武園は結果通り良くなかったので、終わってから練習をけっこうやってきました。それがどこまで出せるか、戻っているか、走ってみないと分からないですね。最低、準決勝には乗りたいけど、前回が悪すぎたので、いい感じで走り切りたいです」
 三谷政史は2月当地記念を欠場した悔しさを今シリーズにぶつける。
 「1月のケガもだいぶ抜けてきている。前回の宇都宮は体が重くて良くなかったけど、終わってからここに向けてしっかりやってきました。どんな展開でも着にからめるような状態です」

10R

 門田凌は3月玉野記念in広島で3勝を挙げると、同月ウィナーズカップでは準決勝に進出した。
 「ウィナーズカップは結果を出せたという感じではないですね。ここに向けては特に変わりなく、いつも通り普通にやってきました。33(バンク)は苦手なイメージがありますけど、今回はもちろん決勝を目指して頑張ります。初日はラインで決められるように」
 福島武士は4月四日市G3で優出するなど好調だ。
 「最近はセッティングや乗り方を毎場所、変えて走って感じはいいですね。練習の感じも悪くなかった。門田君としっかり決めたいですね」

11R

選手の写真です。
中井太祐選手
 中井太祐(写真)は2月当地記念で優出。今シリーズも地元G3で結果がほしい。
 「2月の記念の時とは気持ちも違って、今回はメンバー的にもしっかり結果を出さないといけないと思ってます。いつも通り練習、調整はやってきました。目の前のレースをひとつずつしっかり走って決勝には乗りたいですね」
 三谷将太は4月大垣FIで今年初優出を果たした。
 「2月の奈良記念の時が一番、調子は良かった。前回の大垣は久々に決勝に乗れたし、終わってからも練習はしっかりやってきた。獲るつもりできました」

12R

選手の写真です。
杉森輝大選手
 杉森輝大(写真)は調子、成績とも右肩上がり。シリーズトップの競走得点を誇る今シリーズは期待が大きい。
 「今回は練習して、ケアもしっかりやってきたので、感じは良くなってます。体の動かない部分をほぐしながらやって、自転車に乗っていても感触はいいです。最近は後輩が出てきて、後ろを回る機会が増えているので上手くやっていきたいですね。自分で動く時にしっかり動けるように、準備はしています。山賀(雅仁)さんに任されたので、自力で頑張ります」
 山賀雅仁は明るい表情。杉森の番手ならチャンスは十分だろう。
 「一昨年の共同(通信社杯)で落車して、肩甲骨に器具を入れたんですが、前回の宇都宮が終わってから、それを抜いてきました。それから動きが良くなって、めちゃめちゃ調子はいいですね。疲れはあるけど、初日には間に合うかなって思ってます。南関ひとりで、普段はあまり他地区の人には付けないけど、杉森君は入院仲間なので任せます」
 中西大は4月大垣FIで準Vと好走。シリーズ屈指の先行型だ。
 「いつも通り練習して、調子は上がっていると思います。33(バンク)の9車なので、少しでも立ち遅れたら点数上位でも負けてしまう。今回はメンバー的にもチャンスなので、優勝を目指して頑張ります」

1R

 後ろ攻めの小原唯志が中団の岩谷拓磨にフタをしてから赤板過ぎに踏み込んで主導権を握る。これで6番手となった岩谷は打鐘の4コーナーから反撃。前団を抜群のスピードでまくり切って人気に応えた。
 「(昨年12月)佐世保(記念)は1レース1番車で失敗していたので、緊張したけど、冷静に戦えました。33(バンク)は早めにいかないといけないから最終ホームまでに仕掛けてバックまでには出ようと。最後は菅原(晃)さんが横に見えたけど、直線が短くて良かった。ぶっつけ本番で3.92ギヤを使った。51×13のギヤ比も初めてだったけど、踏み出しもいいからこれでいこうかと。奈良は流れる感じがありますね」
 菅原晃は逆転こそならなかったが、岩谷にきっちり続いて2着に入った。
 「岩谷君が強かったですね。抜けんかった。後ろの状況はわからなかったですね。バンクが滑るから雨のときは気をつけないと。交わしに行ったときに滑りましたから」

2R

選手の写真です。
久木原洋選手
 後ろ攻めから前に出た小林史也を吉武信太朗が赤板前に押さえて先行態勢を取る。前受けから6番手まで下げた久木原洋(写真)は打鐘前からロングスパート。佐々木則幸の厳しいけん制を乗り越えて最終2コーナーで出切ると、そのまま力強く押し切った。
 「小林君があんなにあっさり(吉武を)出させるとは思わなかったので、ちょっと焦りました。ペースも上がってなかったし、叩ける感じだったので行きました。(佐々木に)けっこう持っていかれたけど、出切れる感じはありました。奈良はけっこう相性がいいと思っている。雨だけは気になりましたが、バンクは軽く感じました」
 金子真也は最終2センターで吉武と接触して車体故障しながらも久木原を懸命に追って2着をキープした。
 「久木原に任せていました。付いていっただけですね。久木原がいつもより早めに行ってくれた。それが一番ですね。(吉武と接触して)後輪はボロボロですが、2着に残れて良かったです。離れなかっただけでも調子はまぁまぁじゃないですか」

3R

選手の写真です。
小埜正義選手
 青板バックで佐伯辰哉が押さえると、前受けの早坂秀悟は7番手に引き、小埜正義(写真)は中団位置を確保。早坂が打鐘で巻き返すタイミングを逸したために絶好展開が巡ってきた小埜は最終1コーナーからのまくりで、逃げる佐伯を仕留めた。
 「先行基本に早坂君がカマしてこなければ駆けて、行かれたら飛び付いてって感じの作戦でした。でも中団を取れて、佐伯君も行く気満々な感じだったので、このまま中団でいいやと。佐伯君がかかっているところで仕掛けてキツかったので、まくり切れて良かった。感触も悪くないですね」
 佐伯の番手を回っていた池田良の飛び付きを許さず、勝瀬卓也が小埜に続いて南関ワンツー決着。
 「佐伯君が押さえたところを叩いて早坂君への飛び付きも考えてって感じだったけど、小埜君がレースの流れで行かずに中団のままでしたね。結果的にいい流れになりましたね。交せる感じではなかったし、小埜君がいい感じで踏んでいた。小埜君のおかげだし、後方になった時や、もつれたときはどうかなって感じです」

4R

選手の写真です。
高橋陽介選手
 後ろ攻めから切ろうとした高橋陽介(写真)を前受けの佐山寛明が青板のバック過ぎに突っ張る。赤板で叩きに出た山本直は佐山に合わされて3番手の外で粘る。後方で態勢を立て直した高橋が最終2コーナーから二の脚を使って豪快にまくり切った。
 「車番的に前か後ろからしかないですからね。突っ張られないように脚を使って切りに行ったんですが…。しょうがないです。正直、突っ張られて苦しい展開だったので、もう1回、自分でもあんなに行けるとは思わなかったです。刺激が入りました。ここ1、2カ月、考え方を変えて、いままで避けてきたような苦しい練習をしている成果が出ました」
 安部貴之がしっかり2着に流れ込み、北日本ワンツー決着となった。
 「(高橋が)積極的に動いてくれて、何も言うことはないです。1回脚を使ってから、力で勝った感じですね。自分は付いていっただけです。いいタイミングで仕掛けてくれて、からまれる感じもなかったけど、抜く脚はなかった。実戦を離れていたのがどう出るかと思ったんですが、ホッとしました。新車はもう少し微調整します」

5R

 青板バック通過と同時に佐藤幸治が押さえてくると、前受けの金子哲大は突っ張る。両者で踏み合いとなったが、佐藤幸マークの紫原政文が離れると、金子は冷静に佐藤幸の番手に入る。そこを奥出良、村上卓茂でカマして打鐘前から主導権を奪取。佐藤幸、金子は3、4番手で、最終2コーナーから佐藤幸がまくると、追った金子はゴール寸前で逆転。
 「初手はあの並びになると思っていた。佐藤(幸治)さんが押さえにきたら全部突っ張るつもりだったけど、一人だったので出させた。紫原さんがもう一度上昇してきたら合わせて外を踏むつもりでした。4番手取れてからはワンテンポ早くいければ良かったけど、気持ちが弱かった。久しぶりに奈良を走って直線が短いなと。練習はやれているので頑張るだけですね」
 援軍を失った佐藤幸治だったが、慌てず自分の競走で2着に入った。
 「初手は中団を取れればと思っていた。金子君に突っ張られてキツかったけど、前々にいけた。奥出君と金子君がやり合うことまで想定していた。紫原さんが離れていたのは把握していた。かぶる前に行こうと思っていたし、いい感じに踏めた」

6R

選手の写真です。
松崎貴久選手
 後ろ攻めから先頭に立った小原丈一郎を長尾拳太が赤板で叩いて出る。前受けから7番手まで下げた岡崎景介は打鐘前から一気に踏み込んで主導権奪取。広島コンビを受けて3番手をキープした長尾だが、仕掛けられない。長尾マークの松崎貴久(写真)が直線で中のコースを強襲した。
 「長尾君が強いので、任せて最後、突っ込めたらと思ってました。(長尾は中村昌弘に)けん制されて、難しかったと思います。脚の感じはいいので、あとは展開をしっかりモノにできたらと思ってます。常に固定した練習で無駄な練習をしないようにしてから、ずっといい状態をキープできています」
 伏兵の岡崎景介が2着に逃げ粘って高配当を演出した。
 「(長尾が)待っている感じもあったので行きました。後ろの人に迷惑をかけずに2、3着に入ることができた。状態は前回よりもいいですね。奈良は苦手だったんですけど、歳を取るにつれて、走りやすくなっています」

7R

選手の写真です。
南潤選手
 南潤(写真)が快速を披露。青板バック過ぎに松岡孔明が切った上を、渡邉豪大が叩いて赤板先行に出る。前受けから引いた南は打鐘2センターから反撃を始め、自らブロックして止めにくる渡邉を最終バックでまくり切ると、あとは後続を引き離してゴールした。
 「取れた位置からだったけど、前を取れれば引いて駆ければいいと。踏み出しのポイントは前回から変わっていないけど、外に振られた後の踏み直しはできていたと思う。最後まで踏み切れていた。あとは仕掛けどころ。今日(初日)もワンテンポ見てしまっているので。初日は勝てているけど、明日(二次予選)以降はいつも負けているから今回は頑張りたい」
 南に口が空きながら何とか2着を外さず。栗山俊介は安どの表情を見せる。
 「南君が強かった。練習してきて脚は悪くないけど、それ以上に南君が強かった。トルクが凄い。佐藤(成人)さんには迷惑かけたけど、今日(初日)、キツかったぶん、明日(2日目)以降は楽になると思う」

8R

 石原颯が力強い逃走劇で他を圧倒した。後ろ攻めから青板のバックで上昇。赤板から絶妙のペースで駆けて押し切り、力の違いを見せた。
 「(残り)2周半から行くって決めてました。ちゃんと行けました。ずっとペースだったので、(感触は)あんまり分からなかったですね。(初めての33バンクは)直線が短くて、すぐコーナーが来るので走りやすい。今日(初日)みたいに力で勝てるのが一番いいですね。(ラインの)みんなで勝ち上がれたのは良かったです」
 濱田浩司が2着にきっちり流れ込み、四国ワンツーが決まった。
 「(石原との連係が)初めてだったので、どういう感じか分からなかった。しっかり自分のスタイルで行ってくれたので、安心して付いてました。ずっと同じペースで行ってくれて、後ろはこの雨のなか巻き返しは厳しいだろうと思ってました。石原君はいい選手ですね。最近の自分の体調は良かったり、悪かったりです。久々の33(バンクで)微妙に感じが違うので、自転車も調整して修正します」

9R

 青板バックで前団を切った大川龍二を、赤板で叩いて南関勢が先制。4番手にはそのまま大川が収まり、地元の元砂勇雪は6番手に置かれる。打鐘3コーナーから元砂が反撃を始めると、引き付けて大川は最終ホームからまくる。藤田昌宏は踏み遅れ、元砂が後位にハマる形となったが、追撃を許さず大川がアタマ。
 「(車番が良くなかったので)スタートは前か後ろからでした。2車で先行は難しいけど、隙を見つけてその瞬間を逃がさないようにしようと。後ろからの仕掛けは意識せずに自分の間合いで行って出切れれば勝ち上がりはあるかなと。思ったよりは一杯一杯。前に行く気持ちが着に繋がって気持ちいい」
 まくり切った大川、元砂の後ろに切り替えた土屋裕二がゴール前で伸びて2着に突っ込む。
 「元砂君が強いから彼に駆けられると僕たちは用無しになる。チャレンジャーなので、先制してゴチャつけばと。遠藤(勝弥)君が気合入れて頑張ってくれた。タレてきていたから悪いけど、切り替えさせてもらった」

10R

選手の写真です。
福島武士選手
 赤板前に切った吉田茂生を伊藤勝太が叩いて出る。前受けから6番手まで下げた門田凌はすかさず反撃開始。打鐘の3コーナーで伊藤を叩いて駆ける。これで完全に四国勢のペース。最後は福島武士(写真)が粘る門田を鋭く差し切った。
 「(門田が)引いてすぐ行ってくれました。僕も千切れないか不安はあったので、駆け出しは集中してました。前とのスピード差があったので、粘られても大丈夫かなと。出てからは僕も余裕があったので、けん制しながら付いてました」
 門田凌はラインを上位独占に導く先行策で2着に粘った。
 「(吉田が)けっこう踏んでいたので出させて、次に行けるチャンスで行こうと。気付いたらゴールという感じでした。脚が三角に回っていて、いいとは言えないですね。33(バンク)の成績が良くないのは、やっぱり上手く回せていないからなんでしょう」

11R

 後ろ攻めから切った市橋司優人を花田将司が赤板前に押さえる。前受けから下げた中井太祐はすかさず踏み上げると、赤板の2コーナーで飯田辰哉の内をすくう形から花田を叩いて逃げる。打鐘の4コーナーでこの3番手がもつれて、福岡両者が落車。後続のもつれを尻目に中井が逃げ切り、圧倒的な人気に応えた。
 「内に行ったのは咄嗟の判断ですね。空いているのが見えて、降りた感じです。出てからはペースで踏めて押し切れているから調子はいいと思います。後ろがどうなっているのかは分かっていなかったですね。状態は問題ないです」
 三谷将太が懸命に食い下がり、地元ワンツー決着。
 「雨でゴチャついていたし、雨が気になった。あとでVTRを見直します。兄貴(政史)がコケていたので、気負い過ぎていたけど、明日(2日目)以降はもう少し良くなっていくと思う」

12R

選手の写真です。
中西大選手
 後ろ攻めの中西大(写真)の上昇を阻んで中団から踏み上げた高久保雄介を前受けの杉森輝大が突っ張る。それでも強引に高久保が出るが、後位にはまる形から杉森が再び仕掛けて赤板過ぎに先頭に立つ。前団がもつれた隙を逃さず中西が一気にスパート。打鐘前から主導権を握って軽快に飛ばす。そのまま中西が後続の追撃を力強く振り切って快勝した。
 「無理やりでも行って出れなかったら仕方ないと思ってました。前がどうなっているか分からなかったけど、行きやすかったですね。とりあえず前に出て、スピードに乗っていたので、そのままいいペースで行けました。感触は上がってきています」
 絶好の展開となった鷲田佳史だが、逆転はならず。
 「この展開は予想外でしたけど、(中西が)ここというところで、しっかり行ってくれました。抜ける感覚はあったんですが、踏み直されました。状態は前回の宇都宮よりもマシですね。走るたびに感じは良くなってます。刺激が入ったので、もっと良くなると思います」

6R

選手の写真です。
渡邉豪大選手
 二次予選最初のレースを制したのは渡邉豪大(写真)だ。3番手から先に動いて切ると、九州勢を出して4番手をキープ。懸命に逃げ粘る岩谷を早めの追い込み勝負で仕留めた。
 「細切れは得意なんで、いい展開は作れるかなって思ってました。作戦通りですね。4番手を取って、あとは行けるところからと。南(潤)君が飛んで来たら一緒に出ようと思っていたけど、来なかったので遅めになりました。もうちょっと早めに行ければ良かったんですけど」
 岩谷拓磨はライン3車の強みを生かして先行勝負。長い距離を力強く踏み切り、2着に粘った。
 「先行1本で考えてました。大塚(健一郎)さんとは初連係で同じ不動会なんで、気持ちを決めて行きました。ホームが思った以上に流れなかったけど、コーナーは流れてくれました。脚の状態は変わらずいいですね。33(バンクは)好きなので走りやすい」

7R

選手の写真です。
久木原洋選手
 青板3コーナーで山本直が前団を押さえて先制。打鐘では引いて6番手の高久保雄介が4番手に追い上げていく。これら一連の動きには乗っていかず8番手に置かれた久木原洋(写真)だったが、最終ホームから怒涛の反撃。追走の飯田辰哉はすぐに離れ、バック手前でまくり切った久木原は独走状態でゴールした。
 「高久保君が行ってくれたのがラッキーでしたね。山本君が切るペースが早くて遠いなってところで行ってくれた。落ち着いていたし、脚をためられたのもある。風強いのもラッキーでした。33(バンク)だと駆ける気になるのがいいのかな。500(バンク)だと構えてしまうので。(成績が上がってきたのは)バンク練習にガラッと変えたのが一番大きいですね。強い人たちとやれていて自信になっている」
 先に久木原に行かれた高久保雄介は、追って仕掛けて意地の2着確保。
 「車番が悪かったから取りたい位置も取れないし、仕方なく前からって感じでした。仕掛けた時に外に浮いちゃうと思ったが、松岡(孔明)さんが離れ気味でそこにいくしかないと。そこからは落ち着きすぎた。久木原さんが来るなと思ったところで来た。脚は悪くないが気持ちがね。集中せなあかん。脚は軽いがピリッとしない。気合入れてやらないと準決は勝ち上がれない。初日、2日目と何もしていないから疲れてはいない」

8R

選手の写真です。
石原颯選手
 石原颯(写真)が赤板前から一気に踏み込んで主導権を握る。3番手に飛び付いた高橋陽介だが、前2人との車間は大きく開いてしまう。石原が軽快に飛ばして香川コンビのマッチレース。福島武士の追撃を振り切った石原がシリーズ連勝を飾った。
 「行くところは決めてました。風はホームだけで、直線が短くて楽でした。昨日(初日)がペースで駆けて、今日(2日目)はハイペースな感じだったんですけど、どちらも使えそうですね」
 番手絶好の福島武士は逆転ならず。
 「(石原は)出てからは余裕を持って駆けてました。ダッシュが良くて後半はスピードが鈍っていると思ったけど、最後はしっかり踏み直してました。勝手に自分でやってくれましたね。練習ではめちゃくちゃ強くて、千切れることもあるんですが、しっかりダッシュに付いていけて余裕はありました」

9R

選手の写真です。
杉森輝大選手
 前受けした金子哲大が大川龍二を突っ張って青板バック過ぎから先行勝負に出る。4番手以下がもつれる中、番手を回った杉森輝大(写真)が大きく車間を切って金子を援護。一時は独走状態のようになった金子だったが、徐々に失速していく。後方からまくりで迫る長尾拳太に合わせて車間を詰めていった杉森がゴール前での長尾、佐藤康紀らの追撃を振り切ってしっかり勝利を収めた。
 「前受けからで大川君を突っ張ってそこから考える感じでした。金子君が積極的にいってくれたからどう援護しようかと。別線が来たらけん制しようと思っていた。カカりも良かったから残り半周からうまくできれば良かったんですけど。状態自体は上向き。走っていて問題ない。しっかりと決勝に勝ち上がれるように」
 単騎戦となった長尾拳太だったが、踏むコースが開いた最終2コーナーからのまくりで難局を打開。
 「金子さんが先行するとは決め付けずにしようと。大川さんが出たら切り替えて、突っ張られたら中団、中団を回ろうと。(一車前に位置した)栗山(俊介)さんが遅れて(出られなかった大川に)入られたのは誤算でしたね。栗山さんより前にいれば良かったけど、スタートからあの並びだったので。単騎でも鐘過ぎぐらいから行ける所でいこうと思っていた。初日に比べて感じも良かったですね」

10R

選手の写真です。
山賀雅仁選手
 青板の3コーナーで飛び出した門田凌が徐々に踏み上げる。前受けから8番手まで下げた吉川起也が赤板の2コーナーから一気に巻き返して襲いかかるが、門田が突っ張り切る。前団の混戦を小埜正義が豪快にまくると、続いた山賀雅仁(写真)が直線で鋭く差し切った。
 「小埜(正義)君がしっかり仕掛けてくれたし、ラインのおかげです。付いていっただけで、番組と展開に恵まれました。チャンスがある時はしっかり前を抜こうと思っています」
 まくった小埜正義が2着。南関ラインを上位独占に導いた。
 「自在選手なんで、あんな感じで(組み立てを)考えてました。もう少しスパッとまくれるかと思ったけど、門田(凌)君が強かったですね。後ろ2人がしっかりしているので安心して走れたし、自転車の出もいいと思います」

11R

選手の写真です。
島田竜二選手
 佐藤幸治、中井太祐の順で切った上を早坂秀悟が赤板の2コーナーで叩いて出る。これで7番手となった佐藤もすかさずロングまくりで襲いかかる。最終バックで佐藤が早坂の抵抗をねじ伏せると、続いた島田竜二(写真)が鋭く追い込んだ。
 「良かった。佐藤君にお任せでした。バッチシのところで行ってくれた。下りでいってくれたから紫原(政文)さんが付いてきてくれてワンツースリーまでが理想だったけど、ゴチャつきますよね。33(バンク)は気持ち集中しないと難しい。すぐに勝負どころがくる」
 懸命にまくり上げた中井太祐は2着まで。
 「スタートから作戦通りでしたね。中団にこだわってと思っていました。仕掛けが遅くなってしまったので、苦しかったけど状態はいい。戦える状態ですね」

12R

選手の写真です。
中西大選手
 小酒大勇、佐伯辰哉の順で出た上を中西大(写真)が赤板の2コーナーで叩いて逃げる。3番手がもつれるが、中西は快調なペースで飛ばして別線を完封。危なげない走りでシリーズ連勝を飾った。
 「(佐伯に)見えてるとは思いますが、隠れながら行きました。昨日(初日)はいいタイミングで行ってスピードも良かったんですが、今日(2日目)は周回中からちょっと重く感じました。最後は(三谷将太に)差されたと思いました。ピンピンで勝ち上がれることなんて、FIでもめったにないので、自信を持って走ります」
 地元の三谷将太は好アシストから迫ったが、わずかに届かなかった。
 「(中西)大が頑張ってくれました。落ち着いてスッと仕掛けてくれた。昨日(初日)もだけど、後ろを見る余裕はあるのに1着が取れてない。その辺の感覚がダメ。明日(準決勝は)バックから踏むくらいの感じでいけばちょうどいいかも(笑)」

9R

選手の写真です。
石原颯選手
選手の写真です。
久木原洋選手
 前受けから突っ張った石原颯(写真)を久木原洋が強引に押さえると、その上を佐藤幸治が叩いて出る。6番手となった石原は赤板の2コーナーからすかさず反撃。佐藤の抵抗をホームでねじ伏せて最終主導権を握る。そのまま石原が強じんな粘り脚を発揮。シリーズ3連勝でGIII初優出を決めた。
 「前からのレースにも対応したいと思ってました。1着は取れましたけど、もう少し上手なレースをしないとダメですね。結果オーライでした。展開で駆けたけど、変に気負わずに余裕はありました。雨が突然、降ってきたけど集中して走れました。感触はずごくいいです。自信になりました」
 大川龍二が懸命に続いて2着に流れ込み、中四国ワンツー決着。
 「すべて(石原に)任せていました。すごいスピードでした。諦めない気持ちで最後は口が空きながらも、しっかり続けて良かったです。大先輩の佐古(雅俊)さんと、いいスピードを持っている広島の後輩たちに練習でもまれているおかげですね。状態は問題ないです」
 後方からまくり上げた久木原洋(写真)が3着でGIII初優出を果たした。
 「(初手で)思っていた位置が取れず、後ろになってしまった。1回切ってと思ったけど、脚を使ってしまった。立て直して、踏むしかないと思って行きました。進んでいる感じはありました。最後は思い切りハンドルを投げました。FIでも決勝にそんなに乗れてないし、GIIIは準決勝に乗るのも初めてでした。うれしいですね。雨は苦手だったけど、今回で克服できました」

10R

選手の写真です。
福島武士選手
選手の写真です。
鷲田佳史選手
 赤板の2コーナーで前に出た中井太祐を打鐘の3コーナーで渡邉豪大が叩いて主導権を取る。中井は3番手の内で粘る形に。まくりで前団に迫る門田凌を山賀雅仁がけん制するが、佐藤康紀が接触して落車。1位入線の山賀は失格となり、門田のまくりに乗って伸びた福島武士(写真)が1着に繰り上がった。
 「ホームで出しにくかったと思うけど、すぐに行ってくれた門田君のおかげ。2コーナーで飲み込む勢いやなと思ったけど、落車で止まってしまった。途中までは内か外かどっちかなと思ったけど、落車があったので、内やなと。動きも周りも見えている」
 鷲田佳史(写真)が中井マークから繰り上がりで2着に入った。
 「先行か4番手なのか立ち上げの最中だったので下手に動くよりも中井君の動きを見ていた。落車があってコースが開けたので行けるかなと。最後の最後まで中井君を待っていて、コースを選び切ったぐらいでゴールしていた。初日、2日目とサドルが下がってきていたのに気が付いて戻したら良かった。連日、冷静に走れている」
 吉田茂生は繰り上がりの3着で19年4月の川崎以来、2度目のGIII優出。
 「道中は余裕があったけど、しゃくられてしまって。それがなければ長尾君も自分のタイミングで行けたのかなと思って反省ですね。落車を避けるのに必死でした。最後も外踏めたけど、繰り上がりがなければ4着。番手のレースが少ないから色んな人のレースを見て勉強しないと」

11R

選手の写真です。
中西大選手
選手の写真です。
三谷将太選手
 スタートけん制があり、三谷将太が誘導を追っていくが、2コーナー付近で岩谷拓磨、佐伯辰哉の2人が落車のアクシデントに見舞われた。これで7車のレースに。小埜正義が青板のバック過ぎに押さえて駆ける。前受けから5番手まで下げた中西大(写真)は打鐘の2センターからロングまくりで襲いかかると、最終バック前に小埜を抜き去り、シリーズ3連勝を飾った。
 「落車のアクシデントがあったのは残念ですね。後ろのほうで避けて状況は見えていました。自力屋がもう小埜(正義)さんしかいなかったので、落ち着いて走りました。ここからなら持つなっていうところで行きました。連日、何か体は重くなっている感じはするけど、出し切れています。しっかりケアして頑張ります」
 地元の三谷将太(写真)がしっかり続いて2着。初日からオール2着で決勝まで勝ち上がった。
 「(中西)大が落ち着いてましたね。今回は終始、緊張して疲れているけど、決勝に乗れたのは良かった。練習でちょっと追い込み過ぎたかもしれない。回復してくれることを祈ります。優勝を目指して頑張る」
 ライン3番手の松崎貴久がしぶとく3着に流れ込み、中近ラインで確定板を独占した。
 「(落車が)目の前であったけど、避けて立て直してから続きました。3番手でしっかり続くことが仕事だったので。アクシデントはあったんですが、落ち着いて集中して走れました。決勝に乗れているし、状態は問題ないです」