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NAGOYA KEIRIN

42#

検車場レポート

  • 9/15 Thu.  (前検日)
  • 9/16 Fri.  (1日目)
  • 9/17 Sat.  (2日目)
  • 9/18 Sun.  (3日目)

1R

選手の写真です。
新田祐大選手
 オープニングは福島4車が結束。先頭を務める新田祐大(写真)は、前回の小倉ミッドナイトFIを412着。
 「小倉はミッドナイトだったんで、(生活リズムの)時間を直すのに時間が掛った。福島はなかなか若い選手が出てこないなかで、初心を思い出させてくれるような番組ですね。自分が先頭で福島で一番の若さを出していきたい。ここは(優勝した)高松宮記念杯、オールスターもそうですし、12年にはオリンピック(代表)メンバーが伝えられた場所でもあるんで、印象に残っている競輪場です」
 前回の大垣FIの713着での動きが一息だった松井宏佑は、西村光太とのタッグに光を見出してこう言う。
 「単騎はあまり慣れないし難しい。(西村が付いて)2車になるんで、攻めるレースができると思う。前回はちょっと疲労がひどかった。今回もそこまで調整はしてこなかったけど、疲労が取れてきたかなと。(前回は)いいレースができなかったんで、今回はしっかりと走りたい」

2R

選手の写真です。
浅井康太選手
 浅井康太(写真)は、前回の小倉FIを421着。4月の佐世保以来、久々の優勝を遂げたが、まだまだ自身が納得できるデキにはなさそうだ。
 「徐々に上がってきているけど、もう少し欲しいところではありますね。(さらに状態が上がってくる)そこまでしっかりとしのいでいきたい。地元の地区ですし、しっかりとパフォーマンスをしたい」
 防府の欠場で3週間以上空いた荒井崇博は、獲得賞金ランクでのグランプリ出場に向けて少しでも賞金を上積みしたいところ。GIIのこの舞台も一戦、一戦が大事になってくる。
 「風邪で欠場したけど、体調が良くなってからはいつも通り(練習を)やれたんで悪くないと思います。(高いレベルでの走りを続けているが)そろそろ疲れてくるところかと。なんとか食らいついていきたい。どこかで一発いきたいですね」

3R

選手の写真です。
太田竜馬選手
 オールスター後は向日町、前橋とFIを優勝。8月のオールスターを挟んでFIでは3場所連続Vに、太田竜馬(写真)が手ごたえを感じている。
 「練習はいつも通りですね。状態は問題ないです。引き続き悪くないし、手ごたえはあります。(自動番組編成でも小倉竜二との連係で)いつも一緒に戦っているんで心強いです」
 S級S班の佐藤慎太郎は、北日本地区が一人で坂井洋とのタッグで一次予選を迎える。
 「トレーニングは順調にできました。(前回の)岐阜の前よりいい練習ができたんじゃないかと。(前回は6割だったけど)状態としては8割くらい、気持ち4割くらいかなと(笑)。坂井洋はスピードがある選手なので、しっかりと勝てるところから仕掛けてくれれば」

4R

選手の写真です。
犬伏湧也選手
 前々回のオールスターで落車に見舞われた犬伏湧也(写真)だったが、、前回の岐阜記念では3勝をマーク。二次予選ではシンガリも、落車の影響を感じさせない走りを見せた。
 「(オールスターの)怪我は完全に治って、しっかりと戦える状態です。(岐阜記念は)二次予選があんまり良くなかったけど、3日目、最終日はしっかりと風を切れた。思い切って行ければいいのかなと思います。(名古屋は)走りやすいイメージがあるんで、思い切っていきやすい」
 前回の青森記念を3218着。決勝は先行策で魅せた清水裕友は、一定の手ごたえを感じながら、こう振り返る。
 「(青森は)今年のなかでは動けていた方かなと。(決勝は)初手がまったく予想外でパニックったけど、長い間誘導もいたし、あそこから(中野慎詞を)出させるのはキツいかなと思ってああなりました。仕上がりはわからないけど、練習もケアもしっかりとやってきた」

5R

選手の写真です。
山口拳矢選手
 昨年は地元の岐阜でビッグ最速Vの記録を塗り替えた山口拳矢(写真)は、前回の岐阜記念を9137着。昨年に続いて同じ中部地区での開催で、名古屋との相性もいい。
 「(状態は)年始に比べたら全然戻ってるんですけど、まだまだ良かった時の動きにはっていうのがあります。フレームとのかみ合いもあるのかと。このフレームでは、もうこれ以上はっていう感じです。(名古屋は4場所走って、すべて優勝)そのイメージがあるんでいいですね。連覇できるように」
 *守澤太志は青森記念を欠場して、2週間以上空いた。
 「体調を崩して欠場したんで、できればもうちょっと時間が欲しかったです。でも、できることをやってきた。(名古屋は)高速バンクなのでキツい。自力選手が強くてタイムが出てくると、さらにキツくなりますね」

6R

選手の写真です。
深谷知広選手
 前回の川崎FIでは、3日間バックを取ってオール2着の深谷知広(写真)。初日、2日目は先行策、最終日はまくりですべてラインの番手選手に交わされた。
 「(前々回の小田原記念の逃げ切りも含めて)先行しての結果なんで、すごく評価できると思います。(前回は)仕上がりの悪さを感じていた。そこを含めてしっかりと主導権を取れた。(後ろに)抜かれるのは仕方ないですね。(名古屋は)もともと地元の競輪場なんで気合が入ると思います」
 宿口陽一は前回、平原康多と同配分だった富山記念が9337着。
 「(富山記念での平原のアドバイスを)そのまま継続してやっている感じです。ただ、1週間前にウエートトレーニングで腰を痛めた。けど、練習自体はできた。休まずにやってきました。(仕上がりは)富山以上のはずなんですけど」

7R

選手の写真です。
中野慎詞選手
 前回の青森記念は初のグレード戦だった中野慎詞(写真)は、無傷の3連勝で決勝に進出。決勝は9着に敗れて連勝も30で止まったが、インパクトを残した。初めてのビッグでも何ら見劣りするこはない。
 「連勝に関してはもともと意識はしてなかった。いつかは負けるっていうのはわかっていた。それが青森記念の決勝だった。なにもできなくて、なにもさせてもらえなかった。それがすごく悔しいかった。(記念で)9車立てを早くから経験できた。まだまだわかり切ってない、完ぺきではないけど、どういう感じなのかはつかめた」
 地元からは笠松信幸と2人だけの出場となった吉田敏洋は、一次予選で中野の番手回りを選択した。
 「いまの状態では大きなことは言えないけど、失礼にならないようにスーパールーキー(中野)の後ろに。(前回から中8日で)いま自分ができることはしっかりとやってきた。復帰してからは一番練習ができたと思います。愛知は同じ年の笠松と2人だけ。一緒に出られる名古屋でのビッグは最後かもしれないし、悔いが残らないように。この2、3カ月はそうやって過ごしてきた」

8R

選手の写真です。
古性優作選手
 古性優作(写真)は、優出した前回のオールスター21214着からおよそ1カ月ぶりの実戦。今年は同地区の脇本雄太と4つのタイトルを2冠ずつ分け合っている。
 「(オールスターのあとは)高松宮記念杯の前に痛めた、股関節の痛みを治したかった。でも、もう(痛みは)治らないって決めて、練習をした感じです。(股関節の痛みを)気にするのをやめた。オールスターよりはいいかなと思います」
 今年4度のFI優勝がある*渡邉雄太は、前回の名古屋FIの713着。そこから2週間以上空いた今シリーズも、直前の練習で手ごたえをつかんで上々のムード。18年には当所で記念初Vを遂げて、バンクのイメージも悪くない。
 「深谷(知広)さんたちと練習をしてきました。自分も一番タイム(自己ベスト)が出た。今年はGIで決勝に乗れているわけじゃないけど、FIで優勝ができている。悪い時でも下(どん底)まで落ちないで、下(ベースの力)が上がったかなと。ここは記念優勝もできているし、いいのかなと思います」

9R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 郡司浩平(写真)は、オールスターでの落車のあとも小田原記念、青森記念の8走で3勝、2着4回、3着1回。優勝こそないがハイパフォーマンスは健在だ。
 「決勝戦でレベルが高くなると、力不足というか、力のなさを感じます。少しずつもっと脚をつけられたらと思います。(前回の青森記念からは)中3日だったので、そこまでガッツリやってきてはないけど、調整はしてきました。(レースのなかで)行きたいところで動けているので、そこら辺は自分でも評価できるのかなと。(初日は)眞杉(匠)君の後ろにいきたい。先行選手として男気あるレースをしているし、強いので付いてみたかった選手の1人です」
 徐々に調子を戻している眞杉匠にとって名古屋は、今年3月に記念初制覇を遂げた縁起の良い思い出のバンク。
 「(前回の)岐阜が終わったあと、日に日に良くなっていると思います。(練習量も)ちょっとずつ増やしていってます。(名古屋は)ゲンのいいバンクなので、その流れで走れたらいいなと思ってます」

10R

選手の写真です。
平原康多選手
 1112着の岐阜記念のあともトレーニングに勤しんだ平原康多(写真)は、先を見据えながらもしっかりと結果を残している。
 「いつも通りというか、少し強度を上げた練習ができたかなと。それが徐々に体になじんできた。(吉澤)純平とは富山記念で3回ラインを組みました。いつも頑張ってくれる」
 一昨年10月の寬仁親王牌以来のビッグになる坂本亮馬は、現状のなかでなんとか競走得点を戻してきた。
 「練習ができなかったり、怪我が治らなかったりで…。ヒザと腰が悪くなって、開催中に走れなくなることもあった。けど、いまはケアに時間を充てて、それも少なくなった。脚力は落ちたけど、その分レースには集中できている。自分の使える武器を最大限に使ってやっている。それでももっとミスを減らせればっていうのがある。その積み重ねでどこまでやれるかですね」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 自力で奮闘して富山、岐阜と記念を連覇している松浦悠士(写真)だが、新車とのマッチングに慎重なコメントをする。
 「(今週の)月曜日にキツい練習をして、そのダメージが残っている。フレームが新車でその不安がある。岐阜の2日目に(発走直後に)コケたんで、今回は換えた方がいいかなと。それで初日に(セッティングを)合わせ切れるか。そこが良くないので不安。練習でのダメージとフレームが心配ですね」
 初日は栃木の3人とは別線で単騎を選択した木暮安由は、前回の松戸で新車を投入した。
 「(オールスターでの落車は)軽傷だったんですけど、いざ松戸を走ってみたら新車がかみ合ってなかった。落車の影響もちょっとあったかなと思います。そのあとは練習はしっかりやってきました。セッティングも今日(前検日)出たんで、あとはレースで結果を出すだけです」

12R

選手の写真です。
脇本雄太選手
 S級での連勝記録を20に更新中の脇本雄太(写真)は、一戦、一戦を大事にしながら、勝ち星を積み重ねていっている。
 「連勝記録とかを意識するのではなく、目の前の一戦の1着を取りにいくスタイルでと思ってます。(ナショナルチームでの練習同様に)基本的には(練習では)カーボンフレームに乗っています。そこは変えずにと思ってます。競技大会に出たり連戦の疲れもあったんで、少し休んでから練習を始めました」
 組み立て面でも進境を見せている岩本俊介は、状態面でも好調を維持しているようだ。
 「一生懸命練習をしてきた。ずっと積んできたもので、(いい状態が)続いているのかなと。いまもそんな感じです。(初日は脇本以外にも)自力選手がいるんで、自分もしっかりと自力として機能したい」

1R

選手の写真です。
新田祐大選手
 赤板1コーナーで松井宏佑が押さえて出ると、3番手に下げた新田祐大(写真)と佐々木豪が併走になって打鐘を迎える。外併走から佐々木が仕掛けるが、遅れ気味の阿竹智史は飯野祐太にさばかれる。佐々木を突っ張り切った松井が主導権を守るが、前団の様子をうかがってた新田が最終2コーナー手前からまくりを打つ。新田が逃げる松井をとらえる。福島ライン4車の勝負は、後続を振り切った新田が1着。
 「佐々木君の動きがあったけど、飯野さんが仕事をしてくれて位置を確保してくれたのでラインで決まったと思う。1レースで緊張はあったけど、先輩たちの前で頑張れたのは励みになる。体の調子と向き合いながらセッティングを苦労しながらやっている。けど、結果が出ると良薬になりますね。いい形でこのあとの北日本勢につなげられたと思う」
 4人で結束した福島勢の番手は飯野祐太。重責のポジションだった飯野は、番手の仕事もして2着に入った。
 「フタをされるのは想定外でした。とっさの判断で阿竹さんをどかしにいった。体が勝手に動いた感じですね。自分で風を切ったわけではないけど、軽く感じた。(小松崎)大地さん、成田(和也)さんに回してもらったし、自分の仕事をしようと。調子はいいと思う」

2R

選手の写真です。
吉田有希選手
 前受けから突っ張り気味に踏んだ吉田有希(写真)を、野口裕史が強引に押さえて先頭に立つ。吉田は3番手に引いて、一本棒の7番手になった浅井康太は車間を詰める勢いで打鐘の4コーナーから反撃。最終ホームで森田優弥が浅井をけん制して、さらに荒井崇博を大きく外に弾く。浅井に合わせて踏んだ吉田が、3コーナー過ぎにまくり切る。森田はブロックで遅れて、続いた浅井を吉田が振り切った。
 「前を取ったら全ツッパの予定だったんですけど、野口さんのスピードが良くて、下げてしまう形になった。それでちょっと(展開は)イレギュラーでした。あとは浅井さんが仕掛けてくるところを踏んでいこうと。(仕掛けた)浅井さんはもっと早く並んでくると思った。遅かったのは森田さんが後ろで頑張ってくれたから。僕が1着が取れたのは、森田さんのおかげですね。オールスターも1走目が1着で(シリーズを)いい気持ちで走れた。(今回も)いいスタートが切れた」
 後方になった浅井康太は、構えることなく打鐘の4コーナーから仕掛ける。吉田に合わされたものの、冷静な判断と立ち回りで吉田に続いた。
 「基本的には中団、中団を回れるようにしたかった。けど、野口さんがうまくて、後方に置かれる形になった。そうなったらしっかりと仕掛ける。少しでも緩んだら、前に踏むのがセオリーなので。あとは吉田君が出るのか、森田君が振ってくるかでした。前に踏めてるんでいいのかなと思いますが、脚的にはまだまだしんどい。これが最低限、ここから上げていきたい」

3R

選手の写真です。
太田竜馬選手
 宮下一歩を打鐘手前で叩いた岩谷拓磨が主導権を握る。しかしながら、坂井洋が6番手からすかさず巻き返す。最終ホーム手前で坂井が叩いて先行策。坂井ラインを追った太田竜馬(写真)は、3番手で一息入れて岩谷との併走からまくって前団を仕留めた。
 「立ち遅れながらで(流れで)仕掛けるタイミングがあるかと思ったが、難しかったです。行くべきところでは行けたけど、ガムシャラに行ったので苦しかった。やれることを全力でやったが、感触はわからなかったですね」
 太田の加速にマーク小倉竜二は付け切れず、坂井を利した佐藤慎太郎が追い込んで2着。
 「あそこで行けるのは、スピードがある(坂井)洋の強み。さすがだなと。すごいいいレースでした。レースの判断は脚に余裕がないとできない。細かい判断ができたっていうところでは、脚が戻ってきているのかな」

4R

選手の写真です。
犬伏湧也選手
 単騎の山賀雅仁がスタートを出て、2番手になった犬伏湧也(写真)後位は清水裕友と南修二の競り。山賀との車間を詰めながら犬伏が、打鐘の3コーナー過ぎから仕掛ける。清水をキメて外から南が追いかけるが、山賀の内を清水が踏み込む。主導権を握った犬伏にインから清水が追いついて、3番手は南。踏み勝った番手の清水も余裕はあるが、犬伏が二の足で逃げ切った。
 「前受けが良かったんですけど。山賀さんに前を取られたんで、あと自分の行けるところからと。徐々に上げていくみたいな感じでした。ジャン過ぎからチャッチャと上げていけばラインで決まるかなと思ったけど、山賀さんのあおりがあった。清水さんは内から付き直してたし、モニターで見えてたところがあったんで、落ち着いていけた。(状態は)徐々に回復しているので、いまは心配していない」
 打鐘の4コーナーで南に押し込まれた清水裕友は、そのまま山賀の内を踏んで犬伏とドッキング。犬伏を交わせずもライン決着に持ち込んだ。
 「(競りの相手が)南さんだったんで、嫌だったすね。(内側だと)駆け出しで放り込まれたら山賀さんに突っかかるかなと。でも、そこまでうまく南さん相手にさばくのは、僕の技量じゃ無理です。内からいって(犬伏に)追いついて良かった。(最終)3コーナーで(犬伏が)タレてきたかなと思ったら、4コーナーでしっかりと踏み直してました。踏み直しがすごかった」

5R

選手の写真です。
守澤太志選手
 高橋晋也、合わせて踏んだ伊藤颯馬に呼応するように、山口拳矢が突っ張り気味に踏んでペースを握る。7番手に戻り立て直した高橋は、打鐘3コーナーで再度仕掛ける。北日本3車でカマして、4番手に飛び付いた山口は車間が空く。詰めながらまくり追い込む山口、外を迫る嘉永泰斗らとの間合いを取った守澤太志(写真)が、抜かりなく追い込んだ。
 「(高橋が)後ろからしっかりとレースをつくってくれた。あの展開は想定外だったが、(高橋)晋也がしっかりと仕掛けてくれた。もうちょっと残したかったですね。絶好調とは言えないが、思ったよりも感じ良く走れた」
 伊藤は不発。最終バック過ぎから自力に転じた嘉永泰斗が、外を猛襲して2着に届いた。
 「(伊藤は)行けるとところから仕掛けてくれたし、自分の自転車は進んだ。(ここまでは)リフレッシュもできたし、富山記念の時とは(状態が)全然違う」

6R

選手の写真です。
宿口陽一選手
 赤板過ぎに前受けから新山響平が、深谷知広の上昇を阻んで主導権をキープする。7番手で反撃のタイミングをうかがった深谷は、打鐘で再び踏み込む。新山も合わせて踏んで、深谷は不発。中団を確保していた宿口陽一(写真)は、最終3コーナーで外に持ち出してまくり追い込みで突き抜けた。
 「坂口(晃輔)君が付いてくれたことで、展開的にも攻めやすくなりました。新山君、深谷君の壮絶な先行争いで1着が取れたけど、坂口君が落車してしまったんでそこが心残りです。来る前に痛めた腰もレースになると忘れてしまうし、体の方はいいんじゃないかと。自転車と体はマッチしている。後ろを固めていただいた、坂口君のおかげです」
 敢然と風を切った新山の番手から追い込んだ佐藤一伸が2着。
 「なんとか(新山に)付いていけて良かったです。余裕はなかったけど、あそこで深谷君に出られたらまずいんで、自分ができることをやりました。脚はいっぱいでした」

7R

選手の写真です。
山田庸平選手
 中野慎詞を押さえた石原颯ラインを菊池岳仁が追うと、赤板の1センター過ぎに吉田拓矢と接触した中川誠一郎が落車。菊池が先頭に立つが、吉田は遅れて山田庸平(写真)が番手に追い上げる。6番手の中野は、最終ホーム手前から仕掛ける。菊池、石原を中野がのみ込んで、地元の吉田敏洋が続く。両者での直線勝負かに思われたが、まくり気味に追い込んだ山田が、2人をとらえて突き抜けた。
 「(中川)誠一郎さんが落車したのはわからなかったです。切り替え、切り替えみたいな感じで余裕はなかったし、追い上げた時に脚を使った。周回中の感覚も良くなかったですね。(最終)バックからは余裕はなかったけど、外を踏んで1着を取れたのは、前もペースが早くなっていたからだと思う」
 ビッグデビューとなった中野慎詞は、落ち着いた仕掛けで持ち前の機動力を生かして2着に逃げ粘った。
 「青森(記念の決勝)で後ろからいって失敗したので、そういうことは二度としないようにと。今日(初日)はいい車番をもらえていたので、前受けから勝負しようと。突っ張ろうかと思ったけど、出られてしまった。それでその後ろから冷静にと。落車があってビックリしたけど、そのあとは冷静に対応できた。緩んだところで行く判断はできたが、疲労が抜け切っていないですね」

8R

選手の写真です。
古性優作選手
 高橋築、渡邉雄太の順番で出て、町田太我は8番手に置かれる。古性優作(写真)は5番手。打鐘を通過して先行態勢の渡邉は、波をつくりながら4コーナーからペースを上げる。最終ホーム過ぎに古性は、後方から仕掛けた町田太我に合わせるようにロングまくり。東口善朋、宮越孝治の2人を連れて、古性が人気に応えて勝ち切った。
 「(あの展開なら)町田君より先に仕掛けられたらと。(それができたんで)まあ、良かった。(組み立ては)あんまり良く考えずに流れのなかでしっかりと走ろうと。脚はちょっと重たかったし、自転車との一体感がまだない。レース勘はなにも問題ない。自分は(日にちが)空いてても大丈夫。あとはしっかりとケアして、練習の疲れが抜けてくれば」
 東口善朋は、古性を4分の1輪まで詰めたところがゴール。2着もまずまずの手ごたえをつかんだようだ。
 「(古性)優作は構えたりしない。絶対にどこかで仕掛けるんで、そこだけ踏み遅れないようにと。しっかりと走れて集中できているんで、自分は問題ない。(最終)2センター、4コーナー回ってきて交わせるかなと思った。(2着だけど)あそこまで詰められたんで」

9R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 単騎の小森貴大が切り、その上を四国コンビが出て打鐘。小森、野田源一が3、4番手に続いて、そこに眞杉匠が襲い掛かる。主導権を奪った眞杉に郡司浩平(写真)、鈴木裕が続く。8番手の北津留翼は最終2コーナー過ぎからようやく仕掛ける。番手の郡司は北津留のまくりをけん制して、計ったように眞杉を差し切った。
 「(眞杉は)最後まで踏めていたし、落ち着いて走ってくれた。その結果、1着を取れた。伸びていく感じはトップクラスとそん色ないし、先行はトップクラス。川口(雄太)君は踏みながらだったし、来るとしたら北津留さんだけ。そこだけ確認していました。車間を空け過ぎたかなと思ったけど、余裕をもって走れていたので交わせたのかな。1着だし悪くない」
 郡司とのワンツーで力を見せた眞杉匠は、こう振り返る。
 「(南関勢に付いて)うれしかった。こういう時じゃないと連係もできないですから。小森さんが行った時に、その上を行こうと思った。けど、北津留さんを後方に置きたいっていうのがあって、ちょっと中途半端になった。うまく回せていないし、余裕はなかったですね。セッティングとかではなく、体調面なのでそこをケアをできれば」

10R

選手の写真です。
平原康多選手
 赤板2コーナー手前で小川真太郎が出たところを中西大が踏んで出て先行態勢を取る。中西ラインに単騎の坂本貴史が続いて、小川が5番手。8番手になった吉澤純平は、最終ホームから巻き返す。吉澤のスピードも悪くはないが、逃げる中西後位の園田匠がブロック。吉澤は力尽きるが、2センターから中のコースを追い込んだ平原康多(写真)が、園田に踏み勝った。
 「(吉澤)純平も(前にいた)松坂(洋平)の動きで、いろんなプランが崩れたかなっていうのがあります。(それでも頑張ってくれて)すごい思いが伝わってきました。(最終)バック過ぎに純平がブロックをもらってたんで、その外は行けなかった。入ってくしかなかったです。前回から少し調整というか、いじった部分があるけど悪くなかった」
 中西の先行で好展開が巡った園田匠だったが、平原にタイヤ差の2着。
 「(中西は)さすが近畿の先行選手で仕掛けるところ仕掛けて、踏むところを踏んでくれた。できれば(ラインの)3人でと思ったけど、平原が上でした。前回(青森記念)は前に迷惑を掛けたんで、気持ちを入れ替えて臨んだ」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 赤板を通過して4番手の長島大介が、2コーナーから踏み込む。打鐘手前で一度は長島が先頭に立つが、内を盛り返した松浦悠士(写真)がペースを握る。もつれて隊列が短くなり、そこを9番手で単騎の稲毛健太が4コーナーからカマす。松浦は、落ち着いて稲毛を出させて追いかける。稲毛のスピードを確かめながら直線で先頭に立った松浦が1着。
 「(赤板)2コーナーまできたし、もう出させるつもりはなかった。突っ張ったあとは、稲毛さんか、吉田(茂生)君が飛んでこないかなって。長島さんが切りにくるところから、レースが始まるかなと思っていた。稲毛さんが目いっぱいで行って空いちゃった。(新しい)フレームの重さは気になるので、考えたい。疲れているわりにはかなり良かった」
 柏野智典は、松浦の俊敏な立ち回にも対応して流れ込んだ。
 「(松浦が)ああいう走りもあるかなと思っていたので、そこまで焦りはなかった。タイムにもよるけど、そんなキツいところもなかったですね。今日(初日)は離れないように、2着に入ることが役目っていうところもありましたから」

12R

選手の写真です。
脇本雄太選手
 前受けの脇本雄太(写真)は誘導を残したまま引いて、原田研太朗が誘導後位に入る。3番手に岩本俊介で脇本は7番手。打鐘手前で誘導を交わした原田が、腹を固めて駆ける。車間を空けた脇本は、詰める勢いで最終1コーナーから踏み上げる。脇本は抜群の加速力で、3番手からまくった岩本をスピードの違いでのみ込んで圧勝。21連勝で二次予選Aに進んだ。
 「原田君が思ったより早く来たんで、原田君に早めに主導権を取ってもらえるように後ろでプレッシャーをかけたつもりだった。けど、原田君も冷静でした。思った通りの展開ではなかったけど、力ずくでいけたのかなと。バンクの状態は軽い。でも、自分の調子がイマイチ良くない。疲れが抜けきってない感じがある。そればっかりはしょうがない。今節中に戻るかわからないけど、できるかぎりのことはやりたい」
 脇本の後輪に集中した岡崎智哉が、きっちりと流れ込んで近畿ワンツー。
 「(脇本の)後輪だけを見てと思ってました。あとは脇本君のレースは見てるんで、あんな感じになるだろうと。僕自身セッティングとかいろいろなものを戻した。(そのまま)前回までだったら、離れてたと思う。(3月の)ウィナーズカップの時にも付かせてもらったけど、その時のと全然違うくらい強かった」

6R

選手の写真です。
神山拓弥選手
 単騎の野田源一が切った上を吉田敏洋が出て、そこをタイミング良く島川将貴がカマして出る。打鐘の4コーナーで先頭に立った島川は、神山拓弥(写真)を連れてグングンと加速。3番手に飛び付いた吉田は車間が空いて、岩本俊介は6番手。一本棒のまま最終バックを通過する。直線の入口で吉田が追いつくも、別線に出番はない。番手の神山が、島川を交わした。
 「島川君は魅力以外ないし、島川君が頑張っている以上、自分も頑張らないとっていう思いでした。付いてて最後に差しただけ。ワンツーが決まったんで良かった。そこまですごくいいっていうのはないけど、悪くない。でも、まだ要所、要所で隙がありますね」
 島川将貴は、1カ月半以上ぶりの復帰場所となった今シリーズ。完調とはいかないが、理想の展開に持ち込んでしっかりと結果を残した。
 「自分の状態はあんまり良くないので、他地区の神山さんが付いてくれて思い切りいけたらいいなと。自分の脚力的にもカマシの方が良かった。岩本さんを後方に置いて、カマせる展開だったらいいなと。いい展開になりました。あんまり流さずにいって、(最終)バックで失速した感じがあった。昨日(初日)は話にならなかったけど、それに比べたらマシですね」

7R

選手の写真です。
森田優弥選手
 新山響平が誘導を残したまま引いて、赤板で森田優弥(写真)が誘導の後ろに入る。埼玉コンビに単騎の和田真久留が続いて、4番手で新山と大川龍二が併走。打鐘の3コーナー過ぎに中西大が主導権を奪うと、大川が追い上げるが森田が3番手をキープして最終ホームを通過する。後方の新山は不発。2コーナーからまくった森田が、近畿勢をとらえて1着。
 「ジャンで迷いが出たけど、中西さんが来て冷静にいけた。(位置を取ってから)最初に仕掛ければ(武藤龍生と)どっちかは決まると。気持ち的には(番手だった初日よりも)前の方が楽ですね。体の感じはすごくいいし、モチベーションも高い」
 まくった森田ラインに続いた和田真久留は、直線勝負にかけて2着。
「(自動番組編成で連続の単騎は)南関がたくさんいるなかでさびしかったですよ。1番車だったので、初手はどこでも良かったけど、森田君の動きを見てから立ち回ろうと。単騎でも自力を出そうという感覚はあったけど、自分の位置を確保するので(最終)1センターでは活路を開けなかった。(武藤)龍生がキツそうだったので、ワンテンポ遅らせてからいった。自力を出していないのでよくわからないが、2着に入れているしレース勘も悪くない」

8R

選手の写真です。
小松崎大地選手
 中団から先に動いた北津留翼を前受けの稲毛健太が突っ張る。稲毛が赤板2コーナーで北日本勢を受けて、単騎の雨谷一樹は内から4番手に追い上げる。高橋晋也は、打鐘の4コーナーからペースを上げて風を切る。最終2コーナーで5番手の稲毛が、まくりを打つが3番手まで。逃げる高橋の番手の小松崎大地(写真)は、後続との間合いを計り、3コーナー過ぎから踏んで抜け出した。
 「(高橋に)全面的に任せていたし、そのなかですごくいい流れになったかなと。掛かりが良かったので、それが勝てた要因かなって思います。自分が問答無用で(番手から)出ていけば良かったのかもしれないけど、(高橋の)掛かりが良かった分、迷った。それで和田(圭)には迷惑を掛けた」
 まくった稲毛の余力を見極めた南修二は、内の雨谷を決めると和田圭をすくって最終4コーナーでさばく。さすがのテクニックで2着に追い込んだ。
 「スタートだけ決めて、あとは(稲毛に)任せてました。(稲毛が最終)バックから無理やり行ってくれた感じだったので、自分のコースができた。いい感じですけど、伸びてはないと思います」

9R

選手の写真です。
中本匠栄選手
 吉田拓矢後位は競り。4番手でタイミングを取った吉田は、打鐘を過ぎて3コーナーで踏み上げる。インの長島大介が坂口晃輔を制して続いて、前受けの中本匠栄(写真)が飛び付く。最終ホームでは中本と長島で重なるが、1センターで外に振った中本が番手を奪う。逃げる吉田に中本ラインが続いて、まくり気味に追い上げた坂口を小倉竜二がブロック。ゴール前で吉田を差した中本が1着。
 「(吉田が)押さえるタイミング次第でしたけど、あそこで引いても(勝負権が)ないなって。吉田君のダッシュが良くて、どうにか飛び付けてラインで勝負できる形にはなった。状態は問題ないですね。(一昨年の共同通信社杯で)優勝は展開だったり、アクシデントもあってのことだけど縁起のいい大会。このあとは、熊本記念や大きいところが続くので、そこに向けてトレーニングをしてきた。戦える状態です」
 後続の競りに神経を費やしたところもあっただろう吉田拓矢は、逃げて2着。
 「この感じだと押し切らないとダメだし、脚力不足。長島さんが見えていたし、待っていて変にペースに入れたら、掛かり切らなかった。自転車がしっくりはまっていないので、少しいじってみたい。連日もの足りないのでしのぎたいですね」

10R

選手の写真です。
平原康多選手
 赤板前に犬伏湧也が落車して、ラインの山田庸平も乗り上げる。2人の棄権により、急きょ眞杉匠と新田祐大の2分戦。眞杉が先頭でペースを握り、徐々にピッチを上げていく。最終2コーナーで単騎の岡崎智哉がまくり、平原康多(写真)がけん制して阻む。平原が、逃げる眞杉をきっちり交わした。
 「基本的には眞杉の踏みたいところからと。でも、犬伏がコケてしまったんで、マイペースでいけるかなっていう思いでした。眞杉は前回の岐阜の時より、全然仕上がっている。自分は普通ですね。あとは若干の修正があるくらいかなと」
 犬伏の落車を確認した眞杉匠は、ギリギリまで北日本勢を引きつけてからの先行策。
 「だいたい(予想した)あの並びだったんで、(犬伏に)フタをするのは予定通りでした。落車は真横で見えていたので落ち着いていました。あとは自分の距離まで引っ張ってから全開でと。(自分の状態は)初日より上向いていますね。ただ、先輩には乗り方が変わったって言われるし、その辺りは気になります。体の使い方を忘れてしまっているところもある。万全にしたいですね」

11R

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松浦悠士選手
 赤板手前でようやく動き始めた中野慎詞は、中団の吉田有希にけん制されながらも2コーナーから山降ろしで仕掛ける。打鐘3コーナーで中野が主導権を握るが、後続はもつれて飛び付いた清水裕友が番手に入る。最終バック手前から清水が番手まくり。清水を追走した松浦悠士(写真)が、古性優作との直線での踏み合いに勝った。
 「ああいう展開になったし、(清水)裕友の方がダッシュはあるので今日(2日目)の並びは正解だった。ジャンから3コーナーで飛び付いて射程内に入っていたけど、後ろが1番車(古性)でヤバいと思った。内も空けられないし、ビタっと付きすぎたら外を行かれる。(車間を)空けておかないと、対応できないなって思った。裕友がすごいいいレースをしてくれた。フレームは部品は変えたけど、岐阜の時のに戻して感触は良かった」
 単騎の古性優作は、打鐘の2センター付近から狭いコースを踏んで4番手を確保。最終2センターから外に持ち出して追い込んだ。
 「(単騎で)なにも考えずに初手は一番後ろかなと思ったら、いつの間にか吸い込まれて中団にいた。流れのなかで対応するレースになった。ジャン過ぎの2センターで接触してアタリが重くなった感じがした。前の様子がわからなかったが、(最終)1コーナーで仕掛けられれば良かったですね」

12R

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郡司浩平選手
 前受けの脇本雄太は誘導を残したまま引いて、太田竜馬ライン、単騎の宿口陽一で前に出る。脇本雄太は8番手。先行態勢の太田竜馬が、じわじわとペースを上げて駆ける。4番手の郡司浩平(写真)もタイミングを取るが、宿口陽一が最終2コーナー過ぎから仕掛ける。後方の脇本が、猛然と襲い掛かるが前は遠い。宿口はまくり切れず、2センターから踏んだ郡司が1着。直線でのアクシデントもあった脇本は6着に敗れて、連勝が止まった。
 「太田が(スタートを)我慢すれば、脇本さんが出るかなと。それで僕は、中団から押さえたラインに付いていってと。単騎の選手がいたんで、入れるかどうかっていうのは難しかった。けど、(太田ラインに)付いてきたのが(宿口陽一の)1車だったんで、落ち着いて4番手になりました。ちょうど僕が行きたいタイミングで宿口さんが行ったんで、行けなかった。あそこを行けてれば。距離を踏んでないんで評価はできないけど、感じは良かった。自転車の面(セッティング)も、かなりかたまってきた」
 逃げた太田竜馬は、脇本を不発にする先行策で2着。初日に続いて動きの良さが光った。
 「もう1回同じことをしろって言われたらキツいですね。基本的には駆けたいなっていうのがあった。(脇本が)行きづらいペースで、どのくらい駆けられるかっていう感じだった。ゴール前はキツかった。いいとは思わなかったけど、ゴールまで踏めてたんでいいですね」

4R

選手の写真です。
大槻寛徳選手
 赤板の2コーナーで坂本貴史が押さえて出て、そこに長島大介が襲い掛かる。関東勢が主導権を奪取して、3番手は飛び付いた坂本と単騎の山口拳矢で重なって最終周回。外併走から山口がまくりを打ち、吉澤純平も番手から合わせて踏み込む。坂本は瓜生崇智に押し込まれ、3コーナー過ぎから踏んだ大槻寛徳(写真)が突き抜けた。
 「瓜生をどかせたら良かったんですけど、瓜生がうまかったですね。そこからは(最終3コーナーで外踏んで)体が勝手に動きました。このメンバーで1着が取れてうれしいし、手ごたえもあります。調子はいいですね。(初日は)自分のウィークポイントが出た。ああいうところをもっとしっかりできれば、成績も上がってくると思うんですけど」
 8番手の原田研太朗は、最終バック手前からまくって出る。原田のスピードが鈍ると、大川龍二が中コースを伸びて2着。ビッグ初出場で連対を果たした。
 「前の状況はわからなかった。あとは(原田)研太朗が爆発してくれるのに期待していた。それで一歩目からしっかり付いて、できるだけ早くニュートラルに入れられればと。最後はコースを探してでした。(初めてのビッグで)ただ付いているだけじゃなくて、強い人たちと戦って、なにか存在感を示せればと。自分はう余曲折あったけど、広島からは5人が出場して、松浦(悠士)を中心に(レベルが)引き上がっているのかなと」

6R

選手の写真です。
荒井崇博選手
 赤板1コーナーで小森貴大が先頭に立って、8番手でタイミングを取った岩谷拓磨は2コーナー過ぎから巻き返す。最終ホームで小森を叩いた岩谷の主導権。九州勢を追いかけた岩本俊介がそのまま仕掛けて、番手の荒井崇博(写真)は2コーナーからまくりに転じる。荒井が岩本を合わせて、後続を振り切って1着。99年4月のデビューから、23年5カ月で通算500勝のメモリアルを飾った。
 「(通算500勝は)やっとかなっていう思いです。400勝の時は一番苦しい時期だったんで、それと比べたら(500勝は)楽でした。ホッとした感じはあるけど、うれしいぞっていうのはない。これからはやっぱりタイトルを獲りたいですね」
 まくりを荒井に合わされた岩本俊介は、荒井後位に付き直して流れ込んだ。
 「あの態勢になれば(岩谷は)ほぼほぼ仕掛けるでしょ。荒井さんが付いているし、なにがなんでも。自分は(九州勢に)スイッチできる態勢を整えてた。ちょっと遅れたんで、もうちょっとピッタリ付けたかった。そこの技術が伴ってなかった。(自分がまくったら荒井が)一瞬で出て行っちゃった。(荒井に付き直して)もう1回抜けるようにと思ったけど、荒井さんは脚がありますね」

9R

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脇本雄太選手
 高橋晋也が先頭に立ちペースを握る。単騎の鈴木裕、雨谷一樹、野田源一が中団を占めて、赤板2コーナー手前では脇本雄太(写真)は7番手に下げて一本棒。打鐘過ぎに鈴木がインを進出して、山崎芳仁から番手を奪取する。坂本亮馬が3番手、山崎は4番手になり、高橋の先行で最終周回。脇本が2コーナー手前から踏み出し、村田雅一は付け切れない。脇本を待たずに番手からまくった鈴木を脇本が直線半ばでとらえて1着。
 「すべてにおいてちゅうちょしている。ゲンさん(野田)の動きもあって立ち遅れてしまった。今節どうこうなることではないし、それは受け止めて頑張るしかない。今日(3日目)に関しても体調に不安はあるし、満足できる内容ではない」
 単騎の鈴木裕は、逃げた高橋の番手をうばいまくりを打って奮闘した。
 「中団から先にまくるっていうイメージをしていたけど、(打鐘過ぎに)内にいって前に行こうと。高橋君も掛かっていたけど、無理に前に出ないとと思って出た。スピードを上げておけば、最悪(脇本の)番手に飛び付けると思った。今日(3日目)は単騎で自分のできることはできたし、見せ場はつくれたと思う」

10R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 郡司浩平(写真)、中本匠栄の順番で動いて、そこを吉田拓矢が押さえて出る。打鐘手前で8番手の島川将貴が仕掛ける。郡司は素早い対応で中四国勢を追って、主導権を奪った島川に最終2コーナー手前で襲い掛かる。郡司が目を見張る加速で、まくり切って3連勝。
 「イメージ通りうまく回して、隙があればジャンくらいでカマしていこうっていうのもあった。けど、島川君が見えたんで、落ち着いていこうかと。(最終)2コーナーで休みたかったけど、そこで体が反応しているってことは調子は上向いていると思います。初日よりも2日目、2日目より今日(3日目)の方が体も自転車もかみ合ってきている。久々に決勝で戦えそうだなっていう感じです」
 3着以下は離れて、郡司のまくりに続いた和田真久留は1車輪差の2着。
 「郡司君に全部任せていたけど、島川君が前を取ったら必然的にああなるんじゃないかと。郡司君と連係すると重要な局面でいい位置を狙われることもあるんで、脚はたまらなかった。昨日(2日目)の方が感覚は良かった。昨日、上がりタイムが良かった分、疲れているのかなっていうのがある」
 3位入線の吉田は内側追い抜きで失格。島川を利した柏野智典が繰り上がりファイナルのキップを手にした。
 「前を取って引けば、島川待ちになるかなと。落ち着いて一発仕掛けようと。(最終)ホームで(島川に)付け切ってからは余裕があったけど、2人(郡司、和田)のスピードが違ってた。そのあと外に成田(和也)君だった。もってったところをたぶん吉田(拓矢)君が内だろうと。だから、成田君は島川に任せようと。そしたら内に(吉田が)来たから大丈夫かなっていうのがあった」

11R

選手の写真です。
平原康多選手
 上昇した森田優弥が赤板過ぎに誘導後位に入り、南修二は関東勢を追走。5番手に引いた新田祐大が後方の太田竜馬をけん制して、森田は誘導を交わして先行態勢に入る。5番手で新田と太田の併走になり、森田は風を切って駆ける。清水裕友は最後方まで下げてるが、5番手の決着はつかないまま最終ホーム。9番手から清水がまくる。番手で間合いを取った平原康多(写真)が、2センターから追い込んで1着。
 「(森田が)駆けたからには、カマシを警戒して援護できるところはしようと。(清水の)スピードと、森田がバックの向かい風を受けていたので、詰まったところで踏ませてもらった。余裕がある感じはします。残せる感じはないので、カミタク(神山拓弥)となんとかしないとっていうのが、ラインとしてもありました。3日間とも違う展開ですけど、初日に苦しい展開をしのげたのがプラスに働いている。脚を使ったし、道中も考えることが多かった。昨日(2日目)が一番良くなくて、今日の方が良かった」
 神山拓弥は後ろの南のプレッシャーを受けながらも、平原に流れ込んで2着。
 「森田君と平原さんの頑張りに尽きる。(自分は)内を空けなかったりする余裕はあった。自分なりにもいいのかなと。森田君がうまいところで踏んでくれて、(中団が)併走にもなっていましたからね。内は来ると思っていたので、冷静に走れた。感触、状態は普通です。連日、展開が味方になっていますし、デキすぎです」
 最終3コーナーで守澤太志が外を踏み、北日本勢に続いた内藤秀久は9番手からインを進出。直線で中のコースを伸びた。
 「(新田が)太田に手こずっていたので、守澤か自分たちのところだったら、なにかできたんですけどね。名古屋は相性もいいのか、いつも以上に落ち着いていた。スピードももらえていました。脚も気持ちも、余裕があります。これが続けば、もうワンランク、ツーランク上にいけると思う」

12R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 赤板2コーナーで眞杉匠が先頭に立つと、古性優作が番手に飛び付いて打鐘を迎える。6番手で前の併走の様子をうかがっていた松浦悠士は、最終ホーム手前で発進。逃げる眞杉を松浦が2コーナー手前で早めにとらえる。バックからその上を小松崎大地がまくって、小倉竜二がブロック。切り替えた古性も内を狙うが、佐藤慎太郎(写真)も小倉の内に入る。古性、小倉とからみながらも、佐藤が追い込んで松浦をとらえた。
 「(小倉のブロックは)そこまで想定できなかったですね。(中四国勢も)2車だしそんな大きなブロックはないんじゃないかと思ってたところで、結構デカくもってきてた。それで一瞬ビックリしましたけど。そのとき完全に小倉のヒジが僕の腕に乗ったんで、スピードが一度死んでいると思う。でも、うまく踏み上げられたんじゃないかと。体的にはオールスターが100なら、今日(3日目)は80ですね。気持ちで30くらい乗ってるんで110くらいにはなっている」
 古性が関東分断に出て流れが向いたところもあったが、さすがの仕掛けで松浦悠士が2着。小倉のアシストにも助けられ、こう振り返る。
 「古性君が粘ってくれたから行けたっていう感じですね。(古性は)眞杉君のペース次第じゃないですかね。出てから緩めたんで古性君も粘ったんじゃないかと思います。自分は早めに(仕掛けて)行っておかないと、坂井(洋)君も脚がありますし、眞杉君が駆ける前に行けばラインで決まるかなと。仕掛けどころ良かったと思うけど、重くて自分のなかではあまりうまくいけなかったかなと。小倉さんにあそこまでやってもらわないといけなかったかなっていうのがあります。2日目が一番良かったんですけど、今日は風もあると思う。踏み込んだ感触は良かった」
 直線で古性、小倉、浅井康太が落車。間一髪で外に避けた武藤龍生が3着で2度目のビッグ優出。
 「3着に入れましたけど。落車があっての3着だったんで恵まれたなっていうのがあります。(古性に)粘られてからは、(坂井)洋も頑張ってたんで、自分も頑張らないとなって後ろに付いてた。あとはグチャグチャになってしまったんで、そこからはコースを縫っていう感じでした。内のコースを見た時に4人いたんで、内はないなって。それで外を回した時に落車があって、ちょうど避けられた感じだった。(脚の感じは)少し軽くなってたんで、日に日に良くなっています」


≪最終日11R「ティアラカップ」≫
 最多の3度、ガールズグランプリ制している児玉碧衣は、前回の川崎3連勝から上昇カーブを描いて、中11日で一発勝負に臨む。
 「(近況は、前走の)川崎の前に体調を崩してしまった。(川崎の)上がりタイムとかを見ればわかると思うんですけど、3日間、12秒4とか、かなり悪いタイムだった。そこからの名古屋だったので急ピッチで追い込んでは来たんですけど、やっぱりいい状態と比べればまだまだっていうところはあるんですけど。できる限りのことは練習してきて、川崎よりはいい状態にもって来れました」
 石井寛子は直近の大宮、函館で連続の完全V。勝利の感覚を取り戻してきた。
 「2場所優勝できたので、不安要素は消してこられたと思います。負け続けると負けグセだったり、勝つことが難しかったりするので、(不安だった要素は)そこですね。その不安はなくなりました。(今年は)6月までは良かったんですけど、7月からちょっと勝てない日々が続いている。なんとかしないと後半にもっていけないなと思います」
 初代グランプリチャンプの小林莉子も、当然ながら10周年記念レース「ティアラカップ」の出場権を得た。
 「いつもと本当に変わらず、バンクに入ったりウエートトレーニングをやったりていう感じでした。特別ここに向けて、なにかやって来た訳ではない。状態は変わらないと思います。(ティアラカップは)走り自体は普段と変わらずに、自分らしい走りでと思っています」