KEIRIN EXPRESS

全国の競輪開催案内のポータルサイト

なごや競輪

NAGOYA KEIRIN

42#

検車場レポート

  • 3/2 Wed.  (前検日)
  • 3/3 Thu.  (1日目)
  • 3/4 Fri.  (2日目)
  • 3/5 Sat.  (3日目)

1R

 阿部大樹は前回大宮で、同期同級生の脇本雄太と2度対戦。決勝は関東4車の先頭で風を切った。
 「(脇本は)力が違い過ぎましたけど、決勝の前は対戦するのが楽しみでしょうがなかった。こんなに力が違うのかと思って、モチベーションは上がりました。最近は点数が安定してきて、モチベーションをどう上げれば良いのか分からなくなってきた。そこで気持ちを上げられたので、そういうレースを見せられたら」
 中井俊亮は2月地元記念でまさかの一次予選敗退。ただ、3日目以降は連勝で締めくくり、続く岸和田も優出と軌道修正した。
 「(地元記念は)悔しい記念ではあったけど、連勝で終わることができたし上向きではあります。岸和田の後もいつも通りの練習ができたので状態は変わらずです」

2R

選手の写真です。
高橋和也選手
 地元の高橋和也(写真)は本来の自力戦ではなく、山田諒を目標に得た。近況は番手戦も増えてきており、ここもチャンスをモノにしたい。
 「歳をとってくるに連れて戦法も変わってきて、人の後ろも増えてきましたね。初日から番手戦っていうのはなかなかないけど、不安はないです。吉田(敏洋)さんや、笠松(信幸)さんの欠場は残念ですけど、その分も頑張りたい」
 大西貴晃は直前の2月小倉で準Vと成績が安定してきている。
 「去年の(12月)別府から新車を我慢して使っていたんですけど(1月)奈良から元々使っていたものに戻してよくなってきた。名古屋はA級でも優勝があるし、イメージのいいバンクです」

3R

 愛知期待の大砲である藤井侑吾が地元記念に初登場する。
 「2月は大垣と平で決勝に乗れたし、四日市も決勝には乗れなかったけど内容のあるレースができていた。そういう意味では良い流れで地元記念を迎えられました。準決勝には乗りたいですね。地元の先輩方の欠場は残念ですけど、変わらずに自分のレースをしたい」
 近藤夏樹は白星こそ少ないが、最近は安定した成績を残している。
 「最近はまとめられていますね。ただ、点数が上がるに連れてバック本数が少なくなってきている。積極的にいった方がいい場面もありますけど、みんな強いのでレースに応じて組み立てていくスタイルになっている。初日も臨機応変にいきたいですね」

4R

選手の写真です。
石塚輪太郎選手
 石塚輪太郎(写真)は今年に入って3場所で7勝の固め打ち。初日は小森貴大に前を任せてのレースになった。
 「小森さんとは3、4回くらい連係があって、全部自分が番手を回っています。1着も取らせてもらっていますね。初日も話をして、自分が番手になりました。最近は前のおかげっていうのもあるけど、流れがいい。奈良記念から使っている新車がいいですね」
 昨年S級に復帰した磯島康祐は1着も増えて、徐々にレースに順応してきた。初日はタイトルホルダーの佐藤友和を背に、奮起したいところだ。
 「ちょっとずつ1着を取れるようになってきましたね。調子的にも悪くないと思います。初日は(佐藤)友和さんが後ろなので緊張感がありますね。近畿が強力だけど、自分も前に攻めて迷惑をかけないようにしたい」

5R

 このレースで競走得点トップは大槻寛徳。落車後からまだ1着こそないが、復調の兆しは見えてきているようだ。
 「去年12月の取手で落車してからずっとよくなかったんですけど、前回の3日目にシューズのサンをいじっていい頃の感覚に近づいてきた感じですね。結果は2着ですけど、コースを見て突っ込めたので。徐々によくなってきていると思うのでここから上げていきたいですね」
 前回の2月小倉を欠場した近藤龍徳は、地元記念に向けてどこまで調子を戻せているのか。
 「前回は体調が悪くて大事を取って休んだって感じですね。体調が大丈夫そうならここに向けて練習をしようと思っていたけど、そこまで納得のいく感じではなかった。状態的には半々くらいかな」

6R

 山下一輝は前回の2月四日市で昨年11月地元記念以来の優出を果たした。
 「久し振りに決勝に乗れましたね。FIで言えば、7月のここ(名古屋)で決勝に乗って以来だったので、半年ぶりくらいの決勝でした。自分の調子っていうよりも前が強かったって感じです。連れていってもらいました。それに、決勝は飛び付かれてさばかれてしまったし、まだまだそういうところが甘いです」
 木村弘は徹底先行のスタイルを崩さず、1月立川記念で優出するなど結果を残している。
 「今回は直前に練習した感じもよかったですね。名古屋はS級で初めて決勝に乗れたバンクなんですよ。だから相性もいいと思います。9車立てでも戦えるってところを見せていきたいですね」

7R

選手の写真です。
吉田昌司選手
 竹内翼はFIの予選では力を示しているものの、準決勝での足踏みが続いている状況。久し振りの9車立てで、現状を打破するきっかけをつかみたいところだ。
 「最近は準決になると決勝に乗らないとって気持ちが出てしまって思い通りのレースができていない。調子自体は悪くないので、気持ちの問題だと思うんですよね。変に勝たなきゃって思ってしまう。久々の記念で流れのある9車を走れるので、変えていきたいですね」
 吉田昌司(写真)は半年間のA級戦を経て1月にS級に復帰。2月京王閣、続く大宮では力強さが際立っていた。
 「大宮は風が強くてずっとキツかったですね。本当は脇本(雄太)さんと戦ってみたかったので、決勝に上がりたかったですね。ずっとバックを取っているけど、たまたまですよ。逃がされているっていうのもある。初日は伏見(俊昭)さんが付いて下さるし、責任重大ですよ」

8R

選手の写真です。
不破将登選手
 大石剣士は追加で走った全日本選抜競輪を9着3回と大叩き。だが、将来有望な若手にとっては、それも大事な経験だろう。
 「全日本選抜は急な追加だったし、本当ならもっと仕上がっている状態で走りたかった。成績は悪かったけど、出場が決まっているダービーに向けてもすごくいい勉強になりました。取手では流行りの大きいサイズのフレームを使っていたんですけど、自分にはまだ合っていない。今回は元のフレームに戻します」
 不破将登(写真)は1月大垣から、予選は4勝、5連続連対中だ。初日は同県の長尾拳太との連係から勝機を見出す。
 「ちょっとずつ成績も上がってきましたね。感じは本当に上がってきています。かみ合ってきたって感じですね。一時期はひどかったし、気持ちも下を向いていたので。長尾君とは何回か連係があるし、頑張りたいですね」

9R

選手の写真です。
原口昌平選手
 ここは福岡コンビが人気を集めそうだ。前を回る原口昌平(写真)は1月大宮記念でGIII初優出を決めるなど、着実に力を付けている。
 「最近は単純に脚で勝負して勝てないような相手には、脚じゃないところで勝負していくようにしています。ただ、その分積極的にいけていない部分がある。吉本(卓仁)さんには前回の決勝で迷惑をかけてしまったし、今回は積極的にいきたい」
 番手回りの吉本卓仁は2月高知、続く小倉で原口と3度連係して1着2回。好相性の後輩をリードして決め脚を発揮したい。
 「原口君とは最近連係が多いですね。力を付けていると思いますよ。ちょっと淡泊なところはありますけどね。でも、そういう面も含めて自分と脚質が似ているのかなと思う」

10R

選手の写真です。
嘉永泰斗選手
 嘉永泰斗(写真)はGI初出場だった取手全日本選抜で、勝ち上がりを連勝して3連対の特大ヒットを飛ばした。勢いのままに、今節も結果を残したい。
 「(全日本選抜は)結果だけ見れば初出場にしては満足できる結果でした。ただ、脚力的には満足していないです。準決勝もタテ脚で勝負できていなかったので。自分は9車の方が好きですね。流れもあるのでやりやすいです」
 嘉永と連係実績ある小岩大介が番手を務める。
 「嘉永君は勢いがありますよね。自分も調子は悪くないです。今回から新車にします。練習では1回乗ってみたんですけど、悪くないです。レースに乗りながらセッティングを合わせていきたいです」

11R

 隅田洋介は前回大宮の決勝で脇本雄太と対戦。番手まくりの上をまくられてしまったが、勝ち上がりのレース内容は光っていた。
 「前回は普段より長い距離を踏めたし、しっかりと出し切れたと思います。感覚的にも悪くなかったですけど、脇本(雄太)さんが強かったです。自分は重いバンクの方が好きなので、気温が上がって周りのスピードも上がり過ぎるとなかなかチャンスがこなくなって厳しいですけど、頑張ります。同期の鈴木(竜士)君とは立川記念の最終日に連係して以来ですけど、その時は巧く決められなかったので、今回は2人で決められるように頑張りたいですね」
 森山智徳は2月広島を連勝で優出し、決勝も2着。続く小倉は勝ち上がりこそ逃したが、最終日は豪快なまくりで白星で締めた。
 「小倉は初日が人の後ろだったっていうのもあって、自分の展開になりませんでしたね。ただ、今のままじゃ駄目だと思ってしっかり練習はやっている。やっとよくなってきたし、楽しみなので初日はやれるだけやってみます」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 全日本選抜準Vで今年のGI戦をスタートさせた松浦悠士(写真)。そこから中6日での追加参戦だ。初日は4車ラインの先頭で戦うこととなった。
 「全日本選抜から間が空くので、追加が入ればいいなと思っていたんですよ。なのですんなりと受けました。GIの疲れよりも、花粉症が気になりますね。収まってくれればいいんですけど。中本(匠栄)さんも付いて下さって4車になるので、最終バックを取るイメージでいきたいですね」
 中国コンビは清水裕友が番手となった。清水が松浦の番手を回るのは、11月防府記念の初日特選以来だ。
 「前回の感触は悪くなかったんですけど、車の進みがイマイチでした。松浦さんの番手は久々ですね。気合を入れて頑張ります」
 眞杉匠は全日本選抜で準決勝に進出。4日間バックを取る競走で、持ち味は存分に発揮した。ここは単騎となったが、どんな運行を見せるのか。
 「全日本選抜は、全部積極的にいけたし、開催中はずっとキツかったんですけど終わってからは疲れも取れたし、練習もしっかりできました。単騎はあまりないですね。覚えているのは去年の共同通信社杯の初日かな。どこかでしっかり仕掛けたいですね」

1R

選手の写真です。
柿澤大貴選手
 押さえた近畿勢に阿部大樹が続くが、前受けした山本直は車を下げ切らず、中団は中四国勢と関東勢で併走に。外併走の阿部は打鐘過ぎに6番手に車を下げる。中団を取り切った山本が最終2コーナーからまくるが、中井俊亮の番手から松田治之がタテに踏んで応戦。中四国勢を追った阿部は2センターから車を外に持ち出すと、惰性を貰った柿澤大貴(写真)がさらに外を突き抜けた。
 「後方になってしまって厳しいかなって思ったんですけど、山本君が仕掛けてそのあと阿部君が仕掛けてくれたので。余裕はありましたね。伸びて1着なので悪くないです。顔見せは風もなかったんですけど、レースが始まったら少し重かった。練習でしっかりやってきたことを出せるように。力まず力を伝えられるように走れれば」
 阿部大樹は3着で一次予選突破も、レース内容には課題を残した。
 「前か後ろしか考えていなくて中団になってどうしようかなって感じでした。風の強さに気持ちで負けて、中井君のやる気にも気持ちで負けてしまいました。積極的に走ろうと思っていたんですけどね。バックで詰まったんですけど、堤(洋)さんがどう動くかわからなくて。久々の1レースで思ったように動けなかったですけど、踏んだ感じは悪くないと思います」

2R

 スタートでけん制が入り、人気の中部勢は前受けを選択。山田諒は赤板で片折亮太の上昇を突っ張る。片折が下げると、間髪入れずに打鐘で大西貴晃が巻き返す。だが、牧剛央が離れてしまい、高橋和也のアシストを受けた山田が大西の番手に嵌る。山田が最終2センターから大西を抜きにかかり、さらに外から高橋が突き抜けた。
 「(山田が)あれだけ頑張ってくれて、3人で決まったのでよかった。自分も(最終)ホームでもうちょい何かできればよかったんですけど(山田)諒もペースに入っていたので余計なことはしないように。番手に入ってからも踏んでいく雰囲気だったし、片折君も来れなそうだったので、あの辺は落ち着いて走れました。余裕はなかったけど、地元で気持ちを入れて走れました」
 大西には出られてしまった山田諒だが、最後は差し返して2着。
 「きついっす。(初手は)本当は中団がよかったんですけど、けん制が入ったので前から。相手の押さえ方次第でしたけど、突っ張りは頭に入れていました。片折さんに勢いよく来られて、思ったよりも踏まされてしまった。大西さんも間髪入れずに来てたのでバックを踏めなかった。でもそこから抜き返しているところは自分で評価できる。高橋さんに入れてもらったおかげなので、明日(2日目)以降も貢献できるように頑張りたい」

3R

選手の写真です。
藤井侑吾選手
 佐藤幸治は中団の中部勢にフタをしてから近藤夏樹を押さえにいくが、これを近藤が突っ張る。藤井侑吾(写真)は赤板の2コーナーから勢いよく仕掛けて打鐘で先頭に立つと、そのままグングンとペースアップ。ハイペースで駆ける藤井に対して別線は誰も仕掛けることが出来ず、そのまま藤井が力強く逃げ切った。
 「(山内)卓也さんと八日市屋(浩之)さんが付いていたのでプレッシャーはありましたけど、出るところでしっかり出て、最後も踏み直せた。去年の後半はあんな感じのペースで行って最後は持たなかったですけど、ここ最近はあのペースでも持つようになってきたので。やっぱり3月になると毎年良くなるので。今日は100点満点のレースができました。明日(2日目)以降は特選の選手もいると思うので、その中でもしっかりと勝ち上がれるように」
 地元同士の山内卓也が藤井の番手をキープして二次予選へと駒を進めた。
 「あの位置(中団)が取れればと思っていたので。(藤井)侑吾が一番走りやすい位置かなって思ったので、最高の形になりましたね。近藤君が後ろなら切って踏むと思ったんですけど、佐藤君なら押さえ気味だと思ったから狙い通りでしたね。ジャン(打鐘)のスピードが凄くて、正直持つのかなって思いました。練習で強いのは知っていましたけどレースでこれだけ強いのは初めてだったんで。自分も緊張していたのもあって余裕はなかったですね」

4R

 磯島康祐が中団の小森貴大にフタをしてから打鐘前に押さえて出る。視界が開けた小森はすかさず磯島を叩きにいくが、磯島も一歩も引かずに両者で踏み合いになる。脚をためた松川高大のまくり頃かと思われたが、最終2コーナーから石塚輪太郎が番手まくりに出て、1着をつかんだ。
 「(番手から出るのを)もう少し待とうと思えば待てたけど、人気になっていたし、待ったら4、5、6着だなと思った。2コーナーでまだ磯島さんも内にいたし、あのままなら松川さんのラインに3人でいかれて小森さんと僕で4、5着だった。共倒れになるのはお客さんに失礼ですし…。自分の中でその葛藤があります。自分が自力の時は残してほしいと思うし。とにかく技術がないです」
 石塚の番手まくりに中澤央治が続いた。
 「小森君には申し訳ないけど、かなり合されている感じだったし、石塚君も難しかったと思う。そのなかで判断してくれたおかげ。最近ずっと試行錯誤していたんですけど、自分には合わなかった。それを元に戻したらよくなりましたね」

5R

 押さえた吉田智哉を神田龍が切り、早坂秀悟が叩いて打鐘から主導権。中団の神田は最終2コーナーからまくるが、大槻寛徳が厳しくブロック。神田の勢いが止まると、大槻は返す刀で追い込んで、昨年12月取手の落車から復帰して以来、初勝利をつかんだ。
 「(早坂)秀悟がいいレースをしてくれましたね。カカリも良かったですし。いつもなら引いてカマしても出切って終了って感じでしたけど、いいペースで頑張ってくれました。余裕はありました。(神田が)来たのが見えて止めて、最後もギリギリまで引き付けて。(黒田淳の動きも)全部見えていましたね。だいぶ戻ってきました。(前回3日目にシューズのサンをいじって)全然違いますね。もうあとは微調整くらいです」
 早坂秀悟は打鐘からの押さえ先行でレースを作り、自身も3着に逃げ粘った。
 「スタートはどこでもよかったんですけど、けん制が入ったので。神田君だけには先に切られないように。最悪、吉田君を突っ張ってもいいかなって思っていたので。組み立て的にはオーソドックスな形で、自分らしいじゃないですけど。前回の平で武田(豊樹)さんに『押さえて駆けてもいけるぞ』って言ってもらえたので自信を持って走れましたね。昔の競輪じゃないですけど、これで深谷(知広)や、ワッキー(脇本雄太)とか強い人を倒してきているので」

6R

選手の写真です。
木村弘選手
 前受けの木村弘(写真)は別線の上昇を受けて7番手へとすんなり車を下げる。先頭の竹澤浩司がペースを上げるが、木村はおかまいなしに打鐘過ぎ2センターからカマシを敢行。スピードの違いで番手の内藤宣彦と共に2車で出切った木村が、そのまま押し切った。
 「スタートは前中団がよかったんですけど、前でもいいかなと。ホームが向かい風だったので、そこ目掛けてカマせば決まるなと思った。気持ち遅れたけど、やりたいことはできた。欲を言えばもっと大きいレースがしたかった。風はあるけど、軽くて走りやすかったです」
 木村マークの内藤宣彦が2着。
 「(木村)弘が強かったです。風が強いので、自力に限らず追い込みも脚を削られる感じだと思います。後ろを見る余裕もなかった。後ろに置かれたけど、弘なら付いていれば必ず仕掛けてくれると思っていたし、一番良いところでいってくれましたね」

7R

 前受けから引いた吉田昌司は、打鐘前に切った竹内翼を勢いよく叩いて先手を奪う。吉田マークの伏見俊昭は大きく車間を切って別線の反撃に備える。伏見は最終2センターから車間を詰め、追い付いた勢いのままに吉田を差し切った。
 「(吉田は)一周半もいってくれたので、できるだけ援護できるようにと思っていました。風も強くてだいぶきつそうだったんですけど、後ろもこの風で脚がたまっていない感じでしたね。ワンツーを決められればよかったんですけど、3人で決まったので良かったです。久々のレースで緊張したんですけど、一回走れば自分の調子もわかってくるので明日(2日目)以降も頑張ります」
 打鐘先行の吉田昌司は、伏見の援護もあって3着に逃げ粘った。
 「今日は(別線が)切って切ってって感じでそこから頑張ろうと思っていました。風はまんべんなく向かっている感じできつかったですけど。2人付いてもらったので。伏見さんとは2回目で緊張したんですけど、周りはそのオーラでやられたみたいで。なんとか残してもらいました」

8R

選手の写真です。
大石剣士選手
 大石剣士(写真)を押さえて前に出た瀬戸晋作は、長尾拳太を突っ張って主導権を譲らない。前のもつれを見た大石は、打鐘過ぎ4コーナーからスパート。ライン3車できれいに出切った大石は、迫る阿部力也を振り切って白星スタートを切った。
 「前で踏み合うとは思ってなかったし、結果的には展開が向きましたね。ちょうど詰めていった時に波ができてキツかった。長い間、大きめのフレームを我慢して使っていたけど、これ以上点数を落とせないと思って今回から元のフレームに戻した。それがよかったですね」
 大石マークの阿部力也は、前を差し切るには至らず。
 「ただ大石君が強かった。バックで踏み上がっていったし、追い風で加速していく感じだった。(打鐘過ぎの)4コーナーで振られて、内に差さってしまったので置いていかれるかと思った。なんと付いていけてよかった。ゴール前で抜きにいく時にスカスカしてしまったので、修正が必要です」

9R

選手の写真です。
吉本卓仁選手
 前を取った原口昌平は、小林則之に切られ、3番手内で伊藤裕貴にフタをされてしまう。小林が流したままペースは上がらず、中釜章成が最終ホームでカマして出る。ようやく外が開けた原口はバック7番手からまくり発進。原口の番手からさらに外を踏み込んだ吉本卓仁(写真)が強襲した。
 「今日(初日)はなにもしていないですね。自分がジャン(打鐘)でビビッてしまって入られそうになってしまったんですけど。調子自体は良くなってきているというか戻ってきているので。でも、ほぼ自力を出していないので、自力を出してみて完全復活かどうかって感じですね。でも、追走自体は巧くなってきているのかなって。踏んだりやめたりも慣れてきた」
 絶体絶命の展開をなんとかしのいだ原口昌平が3着。
 「ちょっとダメでしたね。危なかったです。展開も組み立ても失敗したけど、後ろの2人が来てくれてよかったです。本当は先行したかったんですけど…。最後は止まりかけたんですけど、なんとか耐えたって感じですね」

10R

 吉田篤史が押さえて流すと、嘉永泰斗は流れを殺さずに打鐘で叩いて主導権を握る。徐々にペースを上げた嘉永が隊列を一本棒にしてレースを支配。小岩大介の援護を受けて、嘉永が軽快に逃げ切った。
 「今日(初日)は逃げると決めていました。ジャンで前に出てペースに入れられれば持つと思っていたので、出切ってからペースに入れて、バックの追い風でもう一回スピードに乗せきるように踏みました。気持ちに余裕を持って挑めましたね。若干体が重かった気がするので、疲れを抜いて調整したい」
 嘉永マークの小岩大介は、吉田のまくりを外に張って2着に流れ込んだ。
 「嘉永君が積極的にいってくれて強かったです。新車を使っているんですけど、まだセッティングが出ていない感じがする。今日(初日)感じた事を修正したい。脚の状態自体は問題ないです」

11R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 スタートで前を取った隅田洋介は、誘導を残したまま車を下げ、中部、九州勢を受けて5番手の位置を確保する。最終バックでは松岡篤哉が3番手から先まくりを打つが、隅田はさらにその上を踏み上げる。両者の争いは隅田が制し、ゴール寸前で華麗なハンドル投げを披露した鈴木竜士(写真)が隅田を交わして1着だった。
 「隅田さんのスピードが凄かったですね。でも3コーナーのきつい所をいってくれたので。どっちが1着でも決まったなって感じでした。隅田さんが得意の展開になるように、スタートから道中もなにかできればなって思っていたので。やっぱり1着は嬉しい。修正点はないですね」
 まくりでねじ伏せた隅田洋介だが、ゴール前は鈴木の鋭い差し脚にわずかに交わされた。
 「風が強かったから前からって感じで。でも(鈴木)竜士つえーな。あの展開で1着を取れなくて悔しいですね。出切れるには出切れると思ったし、内には負けないと思って回しながらいったんですけどね。竜士も仕上げてきていますね」

12R

選手の写真です。
眞杉匠選手
 前受けの松浦悠士は別線を受けて5番手に車を下げ、単騎の眞杉匠(写真)は9番手。松浦は打鐘で前と車間を切って反撃のタイミングをうかがう。先頭の渡邉雄太がペースを上げるが、松浦は最終ホームで一気にカマして、バックではライン4人できれいに出切る。松浦マークの清水に絶好の展開かと思いきや、単騎で松浦ラインを追った眞杉が好回転でまくり迫る。外に張りながら抜け出した清水と、眞杉のゴール前勝負は、4分の1輪差で眞杉に軍配が上がった。
 「要所要所で踏み遅れたけど、なんとかって感じです。緩んだら一人でもカマしていこうと思っていたんですけど、全く緩まなかった。踏み遅れているし、余裕はなかったですよ。車間を詰める勢いで、いけるところまでいこうと思ったら、ギリギリで届いた。いけるかなって感じでした。重く感じたし、疲れがあるかな。しっかりケアをしたい」
 勝ち切れなかった清水裕友は淡々とレースを振り返る。
 「ホームが向かい風だったっていうのもあって終始キツかった。感触としては最悪です。相手が強かった。眞杉君が見えたけど、完全にいかれるなってスピードだった。今日(初日)で脚に刺激が入ってくれていれば」
 ライン4車の先頭で早目の仕掛けに出た松浦悠士は3着。
 「あの辺(最終ホーム)からいくって決めていました。(渡邉)雄太が駆けていたけど、関係なしにいこうと思っていた。スピード自体はよかったけど、追い風で回そうとしたところで眞杉君が来た。思い通りの走りはできたけど、回すところと踏み直しが甘い。自分がタレているから(清水)裕友が伸び負けるんですよね。まだ甘いです」

6R

選手の写真です。
小川真太郎選手
 後ろ攻めの吉田昌司が小川真太郎(写真)を押さえると、すかさず藤井侑吾が巻き返して打鐘過ぎ2センターで関東勢を叩き切る。中部勢を追った小川は、最終2コーナーからまくる。あっという間に中部勢をとらえた小川が1着でゴール線を駆け抜けた。
 「もっとハイペースになるかと思っていたけど、詰まりっぱなしで仕掛けどころを失敗しました。バックを踏んで仕掛けたし、後ろに申し訳ない。スタートを取ってもらっているし、ホームで詰まったところで行けばよかった。初日の競走で自分のしたいフォームに近づけたと思ったし、それを今日(2日目)は前で試せた。試した感じは悪くないですね」
 高橋和也のけん制もあって小川に遅れた堤洋だが、最終2センターで高橋を内に決め込んで2着に続いた。
 「ちぎれましたね。(小川は)ホームでいってくれるかと思ったらバックを踏まれて苦しかった。(高橋を内に)放り込んだら(藤井の)内に差してくれて助かった。でも、調子が悪かったら藤井君を抜けてないからね。ちぎれたのはショック。(小川)真太郎が強いのは知っていたけどあそこまでとは。ちぎれてしまったし、ハマちゃん(濱田浩司)に申し訳ない」

7R

選手の写真です。
東口善朋選手
 切った大西貴晃を、打鐘で石塚輪太郎が叩いて先制。前受けから下げた大石剣士は7番手で最終周回へ。石塚が軽快に駆けるなか、番手の東口善朋(写真)は車間を切って反撃に備え、大西の仕掛けに合わせて車間を詰めていく。巧みな援護で別線を不発にした東口が、余裕を持って石塚を差し切った。
 「このメンバーなら(大石が)自力で一番強いので、うまく後方に置ければと思っていました。(石塚に)判断は任せていましたし、誰も来なければ駆けるっていう強い気持ちで先行してくれました。あとは内から来るのは山内(卓也)さんだけだと思った。外をけん制すれば、外々を踏んでくれると思ったので。松川(高大)君もいい勢いで来ていましたけど、ギリギリまで待った。あそこで踏み切ってしまうと、石塚君が沈んでしまうので」
 仕掛けを合された大西は後退してしまうが、マークした松川高大は近畿勢後位に切替えて2着に入った。
 「大西君が前々に踏んでくれた。特に先行は考えていなかったんですけど、伊藤(裕貴)君が切ってくれたので、いい位置が取れましたね。東口さんも車間を空けていましたし石塚君も掛かっていた。東口さんの内へ行ければ良かったんですけど難しかったですね。人の後ろなら余裕はある」

8R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 後ろ攻めの竹内翼が切って流すと、眞杉匠は赤板2コーナーから踏み込み、きれいにライン3車で出切る。神田龍が7番手から巻き返しを狙うが進みは悪く、中団の竹内もなかなか仕掛けられない。番手絶好の展開を迎えた鈴木竜士(写真)が、はかったようにゴール寸前で眞杉を差し切った。
 「もう、出切れた時点で眞杉のものだなと思って付いていくだけでした。要所、要所で回したり踏んだりで、ゴールまで伸びていく感じだった。だから、他も来れないだろうと思っていたし、自分も抜きづらい感じはありました。車間はあんなに切るつもりはなくて、空いてしまった感じ。でも、うまく詰めていけたし、調子はいいと思います」
 初日特選はまくりで勝った眞杉匠だが、2日目は本来の先行で別線を完封した。
 「本当は(切った竹内ラインに)付いていって切ろうと思ったんですけど、付いていけなかったので、落ち着いて緩んだところでいこうと思っていました。3人で出切れるペースでしたね。(巻き返しが)来ても2コーナーからだろうなと思っていたし、後ろは(鈴木)竜士さんなので、落ち着いてペースに入れました。今回はギア板を変えているんですけど重い気がする。でも、まだ2走しかしていないし、悪いと決めつけずに今回はこれでいこうと思っています」

9R

選手の写真です。
渡邉雄太選手
 初手が中団の渡邉雄太(写真)が赤板で嘉永泰斗を切り、松岡篤哉ラインと単騎の元砂勇雪を受けて中団を確保する。後方に置かれた嘉永は、打鐘で中団に追い上げて渡邉と併走になる。内の渡邉が中団を守り切って嘉永は後退。最終2コーナーからまくった渡邉が1着で準決に駒を進めた。
 「嘉永君がいくかなって思ったんですけど、あそこ(打鐘)でいかれるとキツかったので良かったのかなって。(最終)バックでヤバいと思ったんですけどね。松岡さんの後ろが空いていたので、入りながらまくっていって4コーナー過ぎに出れた感じです。けど、ちょっと思ったよりも出が悪かったですね。昨日(初日)は全然良かったと思うんで。明日も考えて走りたい」
 渡邉マークの阿部力也が、嘉永をさばいて2着をキープした。
 「(渡邉は)中団、中団でしっかり位置を取ってって感じで、あとは任せていました。嘉永君と併走になったのは予想外でしたけど、落ち着いていけたし大丈夫でした。ショートまくりというか、あの距離だったので。でも、連日、前を抜ける気がしないですね。セッティングをいじろうか悩んだんですけど、前検日に少しいじったのでとりあえずこのままでいいかな」

10R

選手の写真です。
隅田洋介選手
 中部勢が先制し、スタートで前を取った隅田洋介(写真)は車を下げ切って8番手。隅田は最終2コーナーからの巻き返しで前団に迫っていく。山田マークの浅井康太は、2センターで大きく隅田を押し上げ、そのあおりで柿澤大貴が落車してしまう。返す刀で抜け出した浅井が1位入線したが失格。まくった隅田が1着に繰り上がった。
 「4番(酒井拳蔵)に前を取られるよりはと思って前を取ったけど、かなり悩みましたね。後手、後手になったし、繰り上がりの1着ですし、タイムも出てない。ホームで思いっきり詰まったし、行けば良かった。柿澤君にも迷惑を掛けたし、何とも言えないですね」
 繰り上がりの3着で準決進出を決めた酒井拳蔵だが、好位を取り切った動きは光っていた。
 「とにかく4番手は取り切ろうと思ってました。動いて位置を取って、組み立てはいいけど仕掛けられていない。浅井さんも車間を切っていたし、バックで仕掛けてもと思って、ビビッて仕掛けられなかった。レースは見えていると思うけど、そこからですね」

11R

選手の写真です。
清水裕友選手
 早坂秀悟が赤板2コーナーで先頭に立つ。清水裕友(写真)は打鐘ですかさず追い上げて、好位を確保する。そこで勝負あり。最終2コーナーから好回転でまくった清水が、迫る山下一輝も振り切った。
 「山下さんが1番車で車番も良かったですし、中団のどちらかって考えていました。早坂さんを叩くかどうかでしたけど、自分の状態的にも良くないので無理やり叩きにいくよりは、位置を取って勝負しようと思っていました。(最終2コーナーで)詰まったので行った感じですね。出は良くないかなって感じでした。昨日(初日)よりはマシかなってくらいで。山下さんも脚があるので振り切れたのは良かったですけど。最近は人気に応えられていなかったので良かったです」
 清水マークの山下一輝が続いて、山口ワンツーが決まった。
 「(自力で動く清水の番手は)実質初めてだった。最近は一緒に練習していなかったので久々だったんですけど、練習と同じくらい強かったですね。位置を取ってからって感じだったので。仕掛けたタイミングも(清水)裕友ならいくだろうなって感じのところだった。付けやすかったですね。(最終)2センターで引っ張られる感じだったので、抜けないなって感じで強かったですね」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 吉田篤史を木村弘が叩いて打鐘で主導権を握る。北日本勢に単騎の志村龍己が続き、松浦悠士(写真)も追い掛ける。叩かれた吉田は志村の内で粘り、松浦も5番手外で併走になる。中団を取り切った吉田が先まくりに出て、伏見俊昭も木村の番手から出る。が、松浦はさらにその上をまくり切った。
 「スタートは誰かが出れば中団だったけど、後ろ以外が良かったので前でもいいかなって。結果的には外併走しなくても良かったかな。踏み合っていたし、7番手でも良かったと思う。でも、伏見さんの番手まくりの上を乗り越えられているのでいい。昨日(初日)よりも踏み込んだ感じが良かった。自転車のパーツ、チェーンと小ギアを変えて良くなったりましたね」
 松浦マークの中本匠栄が迫って2着。
 「松浦君が全部やってくれました。併走から仕掛けるタイミングだったり、隙がない。出ないところで仕掛けたと思ったんですけどね。(最終)3コーナーを登るところだけはキツかった。あれは抜けないです。余裕は昨日(初日)よりもあるんですけど、松浦君は僕を見て踏み直した感じだし、抜けないですね」

10R

選手の写真です。
高橋和也選手
選手の写真です。
渡邉雄太選手
 初手中団の渡邉雄太が、藤井侑吾に合わせるように切って先頭へ。一瞬仕掛けを待った藤井だが、竹内翼が内を踏んだところを赤板2コーナーから一気に叩いて先制を決める。藤井が隊列を一本棒にして駆け、番手の高橋和也(写真)は車間を切る。5番手から渡邉がまくるが、高橋は大きく外に張ってけん制する。落ち着いて踏み込んだ高橋が抜け出し、地元記念の決勝に1着で駒を進めた。
 「自分がうまく走れれば藤井君と決められた。(打鐘前に)中団がゴチャついていたし、藤井君が落ち着いていた。すごい掛かりだった。藤井君がすごいやる気で、なんとか援護できればと思っていた。自分は付いているだけで全部やってくれた。3日間番手は初めて。感じ自体はすごくいい。名古屋記念は4年振りで、(吉田)敏洋さんと笠松(信幸)さんが欠場で、地元でなんとかしたいって今まで以上に思っていたので決勝に乗れて良かった」
 赤板で中団から切った渡邉雄太(写真)は、打鐘前に竹内に内を狙われるがしっかりと締め込んで中団をキープ。まくりで2着に入った。
 「(赤板で)4番(藤井)が外で止まったのでどうしようかと思った。1番(竹内)がどうするかだったけど、しゃくってきたのでそこだけ気を付ければ中団は取れるなと思った。もうちょい早めに仕掛けていれば直線で届いたかな。(最終)3コーナーでもう1回伸びたし、いけるなって思ったんですけどね。初日だけキツいレースだったんですけど、展開は読めているような気がする」
 渡邉マークの小原太樹は直線で中のコースを踏むが、接触して車体故障を起こしてしまう。外を踏んでいた渡邉ライン3番手の内藤宣彦が、3着に突っ込んだ。
 「(小原の車体故障で)僕は3着繰り上がりみたいな感じだし複雑ですね。小原君が中にいったので、外しかコースがなかった。決勝に乗れているので調子はいいとは思うけど、前次第ですね」

11R

選手の写真です。
眞杉匠選手
選手の写真です。
伏見俊昭選手
 前受けから6番手に下げ切った眞杉匠(写真)は、打鐘手前から巻き返す。眞杉が松岡篤哉を叩き切り、マークした阿部力也、伏見俊昭まで3車で出切る。眞杉の掛かりは抜群で、近藤龍徳をさばいて5番手からまくった清水も不発。番手から迫った阿部力也の追撃も振り切り、眞杉が末良く逃げ切った。
 「(初手は)中団からが良かったんですけど、誰も来なかったので。普通に押さえに来たら突っ張ろうと思っていたんですけど、しっかりと切りに来たので引きました。ギア板を変えてちょっと重いかなって思うんですけど、レースがいいので大丈夫だと思います。昨日(2日目)よりも今日の方が踏み抜けたと思います。しっかりクールダウンをして決勝も頑張りたい」
 2着の阿部力也は、眞杉の強さに舌を巻いた。
 「強いっすね。もうその一言しか出ないですね。付いていくのも正直、ギリギリでした。あおりを作られたら厳しかったかもしれないですね。でも、なんとか付いていけた。2日目までよりは伸びはいいと思うんですけど、あれは差せないですよ。結局、セッティングはいじらずにフォームを意識してやっています」
 伏見俊昭(写真)がしっかりと内を締めて3着に続いた。
 「(スタートで)けん制が入ったので前からになりましたね。突っ張るか引いてカマしになると思っていたので、仕掛けるポイントだけに集中していました。ジャン(打鐘)のカマシのスピードはすごかったですね。これが超一っていうスピードでした。あれができるのは脇本(雄太)君か、眞杉君くらいだと思います。自分のところまでは出切れたので3番手の仕事として内だけは空けないように。入ってくる選手も多いので、そこだけはしっかり。日ごとに良くなってきていますね」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
選手の写真です。
小川真太郎選手
 切った松浦悠士(写真)と小川真太郎の間を踏んで、スローペースのまま隅田洋介が前に出る。石塚輪太郎が打鐘でカマして、松浦は7番手に置かれる展開。松浦が最終2コーナー手前からまくると、4番手から隅田が合わせるように出る。松浦は隅田マークの鈴木竜士とからんだが、2センターで隅田の外を踏み込む。ゴール前は横一線の争いも、制したのは松浦だった。
 「スタートは前か後ろだなと思っていました。後ろなら切ってから考えてと。打鐘前に中を割られたのが想定外で7番手になってしまった。前の様子はわからなかったけど、さすがに遠いし、掛かりも良かったので追い付いたタイミングですかさずいかないと厳しかった。なんとか届いた感じですし、正直、(小川との)ワンツーは信じられない。余裕はなかったけど(隅田の後ろで)1回休まないとどうにもならないと思った。隅田さんの加速を使えたのが大きかったですね。苦しい展開で、届かないと思ったところからの1着なので調子はいいです。いつもはああいう展開の時に立ち遅れることが多いんですけど、前と車間も空かなかったし、ダッシュも良かった」
 松浦を追ってさらにその外を踏んだ小川真太郎(写真)は、タイヤ差届かず2着。
 「スタートも取れなかったし、全部松浦さんが仕留めてくれた。(鈴木と松浦がからんだところで)怯んで車間を空けてしまった。気にせずに付いていけば抜けたと思う。(松浦の番手で)すごい勉強になった。自分でやっても、人の後ろでも感じはいいです」
 東口善朋は、石塚の番手から隅田を外に張りつつ前に踏んで3着に入った。
 「2車だったので中団からすんなり先行しても3番手を取られるし、他に脚を使わせたかったので前からになった。石塚君は冷静だったけど、僕がバタバタしてうまく付いていけなかった。隅田君をブロックしつつ踏んでいかないといけなかったし、それぐらいのスピード差だった。周りは見えているし判断もできている。もう少し伸びが欲しいけど調子は悪くない」


≪最終日9R 「ルーキーチャンピオンレース」≫
 119期ナンバーワンの犬伏湧也は、すでにS級でも大活躍。直前の2月四日市FIでは2度目のS級優勝をつかみ、断然の実績を引っさげて登場する。ここは四国3車の先頭を買って出た。
 「しっかりラインで決められていることが多いし、先行もできているので(S級の)ペースをつかめてきたかな。まだ航続距離を伸ばしていきたいし、レースの流れをつかみたい。経験値を増やしていきたいですね。(今の目標は)GIに出られるように頑張りたい。四国は3人いるし、ラインを組んで頑張りたかった。後ろに付いてもらえるので頑張りたい」
 犬伏の番手は上野雅彦が務める。ヨコの動きも苦にしないタイプなだけに、しっかりとマークしてラインを機能させたいところだ。
 「S級に上がるのが目標だったんですけど、こんなにすんなりと上がれると思っていなくて、どう走るかもあやふやだった。最近はやっと前々に走れるようになってきた。もっと全体的に底上げしていきたい。S級はA級と違って、駆ける選手も嫌な駆け方をしてくるし、そういうところで気持ちを入れて走らないと。ルーキーシリーズで人の後ろを回ったことがある。狙われる位置だと思うし、迷惑を掛けないように」
 山根将太も戦いの舞台をS級に移している内の一人。1月豊橋記念では2勝を挙げ、前回、小倉FIの準決では、原田研太朗の連勝を止める金星を挙げた。
 「ちょっとずつ良くなってきたし、走れているかなって感じはする。でも、全体的に足りていないので、まだまだ課題だらけ。(明日は)橋本(凌汰)君に任せます。橋本君とはよく一緒に練習しています。人の後ろは初めてです」