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まつど競輪

MATSUDO KEIRIN

31#

検車場レポート

  • 8/20 Fri.  (前検日)
  • 8/21 Sat.  (1日目)
  • 8/22 Sun.  (2日目)
  • 8/23 Mon.  (3日目)

1R

選手の写真です。
窓場千加頼選手
 前回の防府FIを3連勝。完全VでS級初優勝を遂げた林大悟は、今シリーズで勢いを加速させたい。
 「練習はガッツリしてきたので、感じが良ければいいですね。前回はS級初優勝でした。番手戦だったけど、優勝はうれしい」
 窓場千加頼(写真)は直近の4場所、12走して7勝をマーク。FI戦で勝ち星を量産している。
 「前回は成績通りピンピン(連勝)で勝ち上がれてすごく良かったと思う。このあとに向日町記念が入っているので、休まずに疲労がたまっている感じで今回は入ってきている。(松戸は)相性も悪くないですね」

2R

 前回の岐阜FIでは261着と2連対。そこから中10日の末木浩二は、上昇ムードが漂う。
 「前回の岐阜は悪くなかったですね。そのあとはしっかりトレーニングできたので、上積みはあると思います。松戸はいいイメージもあって走りやすいですね。7車立てより9車や8車の方が好きなので、しっかり動いていきたいです」
 前回の西武園FIから1週間空いた小林大介だが、悪天候の影響もあり状態面を心配する。
 「西武園は普通くらいの調子でした。自分は街道中心の練習なので、雨が影響して、あまりできなくて不安はありますね。状態は走ってみてかなと思います。(末木は)信頼がおけるしすべて任せていきます」

3R

選手の写真です。
岩津裕介選手
 16年の当所オールスターでタイトルホルダーの仲間入りを果たした岩津裕介(写真)は、前回のオールスターを5441着。
 「(前回の)オールスターは体調的には悪くなかったから、もうちょっと活躍したかった。自分としては物足りなかったですね。中4日はずっと雨だったので、外で乗れなかった。室内で軽く体を動かす感じでした」
 柴田洋輔は前回の小田原FIを126着。今年の初勝利を初日に鈴木薫の番手から挙げた。
 「前回の初日は久しぶりに前を抜けての1着で感じは悪くなかった。終わってから前半は休んで、後半はいつも通りここ(松戸)で練習した。松戸記念は立川、京王と変わらない緊張感があります」

4R

選手の写真です。
渡邉雄太選手
 前回のオールスターでは23594着と5走をこなした渡邉雄太(写真)は、成績面以上に動きの良さが光っていた。
 「前回は調子がいいかなって感じでした。終わってからは、雨が続いていて外で乗れなかった。でも、状態は前回と同じくらいだと思います。ここでの優勝はそんなにないと思うけど、(一昨年の)ダービーの決勝に乗っているのでいいのかなと」
 前回の小松島FIを112着の西田雅志は、FIが続く近況を高いレベルでまとめている。
 「前回の小松島は感触もセッティングも良くて、感じは変わらないですね。最近は前の選手が頑張ってくれて、自分は恵まれっぱなしです。ここまでは雨がすごくて外出が困難だったので、やれることをやってきた感じです」

5R

 山口泰生は、前々回の小松島FIで昨年10月以来となる優勝。前回の西武園FIでも初日特選、準決をともに2着で、決勝にコマを進めている。
 「前回はあまり感触は良くなかったですね。セッティングはとくに変えていないので体調ですかね。西武園が終わってからは雨が多かったんですけど、雨のなかでも関係なく(練習を)やってきました」
 山口とタッグを組む吉田茂生は、FIながらも初日予選を3連勝中と期待も膨らむ。
 「前回の岐阜は入る前が万全ではなかったので、今回は中10日で岐阜よりもいいなかとは思います。松戸バンクは流れが早くなるし、前の方にいたほうが有利なので、そこは考えて走りたい」

6R

 石井洋輝もいるが、このメンバーでは積極性が光る嘉永泰斗との同県連係で島田竜二が一次予選に臨む。
 「2週間空いたんですけど、ほとんど雨で2日間くらいしか自転車には乗れなかったですね。松戸はあまり印象は良くないけど、中川(誠一郎)君とワンツーが決まっているイメージがあります。嘉永君とは何度か走って、ワンツーも決まっている」
 藤原憲征は北日本の新鋭、石井を目標にイメージは悪くない松戸バンクの攻略に努める。
 「前回は体は悪くなかったが、3日間重かったですね。バンクが重かったのかなとは思う。終わってからは、普通に練習してきました。松戸は巻き返せるバンクだし、好きですね。石井君とは初連係で、レースも見たことないのでドキドキしています」

7R

選手の写真です。
根田空史選手
 オールスターでの2勝はインパクトのあった根田空史(写真)は、地元での記念に当然ながら期待も高まる。
 「オールスターは感じ自体は良かった。調子は良かったけど、まだまだ組み立てがうまくいかなかった。そこだけですね。中4日でオールスターが長丁場で体力が落ちていたので、ケアしながらそこを補う練習をしてきた。今回から新車です。乗っている感覚は、前回のモノと同じです」
 00年に高松宮記念杯を制覇した金子真也は、変わりゆく競輪の流れに対応するべく試行錯誤を重ねている。
 「最近は現代競輪に対応するためにいろいろ試していて、前回くらいから板についてきた感じですね。調子はいつもと変わらないと思います」

8R

 青野将大、嶋田誠也を相手に格上の存在の稲毛健太は、持ち前の機動力を発揮することができるかがポイントになりそうだ。
 「オールスターは自分で先行した時に残れていたし、脚は問題なかった。終わってからは、ケア中心でやってきた。松戸は9車立てと7車立ての違いはあるけど、悪いイメージはない。最近は構えて飛ぶパターンが多いし、積極的にいった方が着はいいですね」
 前回の小松島FIでは初日に落車に見舞われた松尾信太郎が、中2週以上空いて状態面はどうか。
 「前回は小松島で落車してしまったんですけど、2日くらいたってから自転車には乗れたので体は問題ないです。ただ、自転車は新車だったんですけど、それがダメになってしまった。今回は練習用を持ってきました。セッティングを見直すいい機会にもなったし、モチベーションも問題ない」

9R

 オールスターは欠場を余儀なくされた野口裕史は、地元の記念シリーズにも慎重なコメント。
 「(オールスターの欠場から)どれぐらい戻っているか…。もしかしたら時間が掛かるかもしれない。それでもレースは、いつも通りに走りたい」
 大敗のオールスターを3走で終えた大槻寛徳が、気持ちをリセットして野口との連係に集中する。
 「オールスターは不甲斐なかったですね。今回から気持ちを入れ替えて頑張るだけです。中6日あったのでしっかり練習してきました。地元の野口君とは初連係ですけど、レースを見て強いのはわかっている。しっかり付いていきます」

10R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 昨年の松戸記念を制した岩本俊介(写真)は、信頼の厚い中村浩士との地元連係でシリーズのスタートを切る。
 「オールスターは、自分が(番手回りが増えていたのもあり)あまり動けていなくて、その中で変に結果が出ていた。そういう波を自分でつくっていた。終わってから、自分のせいだと腑に落ちた。そこからはしっかりと中村さんとかと練習して体のケアもした。練習はちゃんとやっている。気合を入れ直して走ります」
 前々回の富山FIでの落車が尾を引いていたオールスターは7382着。一息だったが、そのなかで中村浩士は、徐々に状態を上げてきた。
 「富山での落車が響いて、前回は芳しくなかった。でも、最終日に向けて良くなってきた感じでした。中4日で前回の疲れを取りながら、レースのなかで気になったところを松戸に入って復習してきました」

11R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 一昨年10月の寬仁親王牌以来となる優出を果たした前回のオールスターでは2勝をマークした中川誠一郎(写真)。動きを見てもピリッとしたものがあった。
 「オールスターが終わってから疲れが残っていて、ケアを中心にしてきた。けど、ちょっと疲れは残っているかなという感じです。松戸のイメージは悪くないですね。積極的なタイプが相手なので、自分も負けないように頑張ります」
 今年はまだ未勝利の橋本強は、前回のオールスターを34653着。
 「サマーナイトの時に比べれば、徐々に良くなっている感じです。だいぶ上がってきているかなとは思います。体力ある選手に比べれば自分はないので、(前回のあとは)ほぼケアを中心にここまできました」

12R

選手の写真です。
新田祐大選手
 東京五輪から中ゼロで臨んだオールスターながらも、新田祐大(写真)は実戦のブランクと疲れを感じさせない走りで地元シリーズを奮闘した。
 「オールスターは体調に問題なく、レースができた。5走で多かったけど、成功したところ、失敗したところを決勝に向けて日々修正しながらやっていた。決勝は結果、脇本(雄太)君が強かった。想定内の流れ方でレースの組み立ても思った通りだったが、力で勝負した時にかなわなかった」
 オールスターでは最終日に意地を見せて人気に応えた松浦悠士が、シリーズを振り返る。
 「オールスターは状態も良かったけど、人の動きをアテにして相手が思うような動きをしてくれなかった。レースの組み立てが、負けにつながったのかなと思います。オールスターが終わってからは家の近くも土砂崩れがあって、練習は軽めにしてきた感じです。松戸は大好きなバンクですね。ある程度、距離をモガけるようになって、得意になった。(初日も)先行を含めて何でもやっていきます」
 黒沢征治はオールスターを32832着。未勝利ながらも、ラインに貢献して成長した姿をアピールした。
 「オールスターは1つの油断が負けにつながった。だから、そこを意識して今回は走りたいですね。今年は上位陣とのレースが増えたんですけど、自分の競走である先行で勝ててない。そこが課題です」

1R

選手の写真です。
佐藤博紀選手
 赤板の1センターで強引に叩いて出た林大悟と荒井崇博が連結を外して、主導権を握った林には近畿コンビが続く。5番手で態勢を整えた佐藤博紀(写真)が、最終2コーナーまくりで前団をのみ込んだ。
 「前回(西武園)は落車していたけど、体は走ってみた感じは問題ない。あとは気持ちだけですね。林君も堀(僚介)君も積極的なタイプだったのでタイミングを見て様子を見ながらいこうと思っていた。窓場(千加頼)君のヨコを通過する時に気をつけながらいきました」
 佐藤博マークの佐藤康紀は窓場にさばかれ、逃げた林大悟が2着に残った。
 「初手は理想的だった。切った瞬間に行こうと思ったけど、前の2人も気合が入っていたので、自分のタイミングで行きました。(堀に)後ろに入られたのもわかったし、脚はいっぱいでした。掛かっていない感じがあった」

2R

 神奈川勢が主導権。3番手は金野俊秋を制して、湊聖二が確保する。赤板2コーナー手前から末木浩二が巻き返し、逃げる松坂侑亮に襲い掛かる。大塚玲が外に振ると、空いたインを進出した湊が番手を奪う。小林大介は末木を追わず、最終バックで松坂をねじ伏せた末木に切り替えた湊が追い込んで1着。
 「末木君が突っ張るか、引いて巻き返すかのどちらかと思っていたので、それに合わせて動こうと。金野君にすんなり3番手にいかれるのもあれなので、遠慮なくこだわった。末木君がすんなりいくと思ったら、松坂君もいい掛かりで大塚君のけん制もあったので、判断が難しかった。最後まで踏めました。落車の影響はない」
 湊とは別で単騎になった山形一気が、5番手から外を伸びて結果的に徳島ワンツーでの決着になった。
 「作戦はノープランで、最悪まくろうと思っていた。内に包まれる感じで自力を出せなかったけど余裕はあった。ただ、伸びはもう少し欲しい。レースを見てしまったし反省ですね。脚はめちゃくちゃいい感じではなかったけど、修正はできると思います」

3R

 前受けの池田勇人が青板のバック過ぎに高橋和也を突っ張り、両ラインでもつれる。そのタイミングを晝田宗一郎が逃さずに仕掛けて、赤板2コーナー手前で先頭に立つ。晝田ラインの3車が出切り、中団は池田が収まる。晝田が後続を一本棒にして駆けて、番手の岩津裕介にとっては絶好の流れ。岩津が余裕をもって抜け出した。
 「別線が脚力を消耗し合ってたんで、自分たち楽に出られたんでラインで決まるかなと思った。最後に藤岡(隆治)さんが(2)センターくらいで差し込んでたんで、内に誰かが来たんだろうと。体の方は悪くないし、いい感じです。ただ、なかなかこんなに人気になることがなかったんで緊張しました」
 中四国3番手の藤岡隆治が2着。ラインでの上位独占をメイクした晝田宗一郎が、重責を果たしてホッと胸をなでおろす。
 「後ろからだったらセオリー通り切って、(別線を)出させないでと思ってた。そしたら前がやり合ってくれた。でも、自分自身がめちゃくちゃ重かったし、最終ホームではいっぱいだった。(ここまで)ほぼ思ったような練習ができなくて、外では1回しかやってない。感覚がズレてるかなっていうのがあります」

4R

 赤板過ぎに先頭に立った渡邉雄太後位に、才迫開が飛び付いて岡本英之と併走。前団の隊列が短くなったところを真船圭一郎がカマす。3番手に入った渡邉は、車間を詰める勢いで最終バック手前からまくって1着。
 「5番(才迫)も結構、踏んでいたので、突っ張られるかなと思ったんですけど後ろで止まったので粘りかと。先行も頭には入っていましたね。真船さんがカマシしてきたので、1回出させた。赤板からずっと踏んでキツかったですね」
 併走を踏み勝った才迫開が、渡邉を追いかけて2着に入った。
 「後ろだったらある程度ペースをつくって踏んで、(渡邉が)落ち着いてきたので引けなかった。小回りなので遅れないようにと思っていました。いつもと違うことをしたので、勉強のつもりで胸を借りた」

5R

選手の写真です。
竹村勇祐選手
 切って出た吉田茂生の上を北日本ラインが出る。近藤夏樹は7番手に構えて、一本棒の隊列で橋本智昭が駆ける。最終2コーナー手前から吉田がまくりを打つと、竹村勇祐(写真)が絶妙なブロックで止める。粘り込む橋本を交わした竹村が1着。
 「吉田君が強いので、4番手にいたから止めないといけないなと。自分的には車間を詰めた時の手応えは行かれたと思ったが、自分の感覚よりも自転車が進んでくれた。いいレースができたと思う」
 吉田のまくりが不発であおりを受けた山口泰生だったが、直線で鋭く伸びて逃げた橋本と2着を分け合った。
 「(吉田が)レースをつくってくれた。中団を確保してくれて仕掛けてくれてダメだったけど、ラインのために頑張ってくれた。最後は当たらないように入ったけど。見ながら入ったので、少ししか踏めずに踏み込みが遅れましたね」
 逃げた橋本智昭は、写真判定の末に山口と同着。
 「最低限の一次予選をクリアできたので良かった。残りは力の限り頑張りたい。緊張して感覚はわからなかったけど、踏めているので悪くないのかと思います」

6R

選手の写真です。
嘉永泰斗選手
 嘉永泰斗(写真)が石井洋輝を突っ張り、青板3コーナーから激しい主導権争い。赤板2コーナー手前で嘉永が合わせ切るが、篠原龍馬がタイミング良く仕掛ける。合わせる嘉永を叩いて、篠原が先行。坂田章は続けず、番手に嘉永が入って最終回。嘉永が力を振り絞りバック手前からまくりを打ち、粘り込む篠原をとらえた。
 「作戦通りの感じでした。もう石井君は出させたくなかった。初手から(石井を)後ろに置いて、押さえに来たら全部突っ張るつもりでした。篠原さんまで突っ張り切れたら良かった。(石井を)突っ張り切ってホッとしているところがあった。ただ自分のデキも悪くないし、(島田竜二と)ラインで決まったんで良かった」
 果敢に攻めた嘉永に続いた島田竜二が流れ込んで2着。同県の後輩をたたえて、大粒の汗をぬぐう。
 「展開がすごいキツかったです。後ろに加倉(正義)さんも付いていたし、(嘉永が)いいレースをしてくれた。最後もしっかりと差し切ったんで、100点のレースですね。(嘉永)泰斗のおかげです」

7R

選手の写真です。
根田空史選手
 後ろ攻めから飛び出した野口大誠を市川健太が内からすくって赤板の2コーナーで先頭に立つ。前受けから後方まで下げていた根田空史(写真)が反撃開始。最終ホームで市川を叩いて主導権を取る。マークの春日勇人は離れて、根田のひとり旅。後続を大きく引き離して圧勝した。
 「メンバー的にも駆けやすかった。単純に前を取れたら前で、あとは自分のタイミングで詰まったらゴーという感じで。バンク自体が重い走路で、フレームも初速が出なくてスピードに乗ってからは伸びていく。新車は踏み出しと体のタイミングを合わせれば大丈夫。疲れも大丈夫ですね」
 第2先行の形になった市川マークから金子真也が2着に入った。
 「野口君も(市川と)同じことを考えていたと思うし、根田君が1人で飛んで来てくれたので良かった。(最終)ホーム過ぎか1コーナーぐらいから自分で出ようかなと思ったんですけど、市川君も伸びていった。調子は普通くらいですね」

8R

選手の写真です。
稲毛健太選手
 赤板前に飛び出した嶋田誠也が、青野将大に合わせてペースを上げる。いったん3番手に収まった青野は、打鐘の2センターからスパート。あっさり嶋田を叩いて逃げる。これに反応した稲毛健太(写真)がそのまま力づくでまくり上げると、懸命に抵抗する青野を直線で抜き去った。
 「もう少し嶋田君が早く来てくれればやりやすかったが、来るのが遅くて(青野に)中団を取られた。引いてからでもなんとかなる距離だったので引いた。(最終)ホームで青野君が行かなければ行こうと思っていた。先に行かないとラインで決まらないから。車の出は悪くなかったけど、道中は重たかった」
 青野将大は持ち味の先行勝負で2着に粘り込んだ。
 「ホームとバックを取って先行できた。展開的にやりやすかったけど、展開をつくったわけじゃないのでたまたま。33(バンク)で1周なので粘りたかったけど、稲毛さんが強かった。踏み直すほどペースを上げられなかった」

9R

選手の写真です。
野口裕史選手
 大石崇晴が押さえて出るが、古川貴之がインで粘る。隊列が短くなったところを、野口裕史(写真)が赤板手前から踏み込んで主導権を握る。最終2コーナーで4番手で大石と古川が重なり、野口ラインに流れが向く。番手から詰め寄る大槻寛徳をわずかに退けた野口が押し切った。
 「昨日の前検日に練習をしたら相当キツかったけど、今日(初日)の朝は楽でした。ただ、レース内容が…。大石君頼みというか、自分で行けば良かった。そのあともすぐに行く時に、(実戦が)久しぶりだったので(前のラインに)ピッタリ付いていってしまった。車間を空けてドーンと行ければ良かった。(欠場明けで)体力が落ちているんですけど、いまやれることを精いっぱいやりたい」
 番手の大槻寛徳は、好展開も微差の2着にこう振り返る。
 「(野口に付いて)みんなが言うほど、そこまでいっぱいにはならなかった。けど、自分の感覚で抜きにいったら出なかった。自転車が出てない。(自転車を)いじります。セッティングもあるし、体に力が入らない感じがある。しっかりと修正したい」

10R

 樋口開土は中団の岩本俊介にフタをする形から、赤板過ぎに木村幸希を叩いて出る。すかさず反撃に出た岩本は、樋口を打鐘過ぎに強引に叩いて主導権を奪う。ライン3車でしっかり出切って、4番手以下を大きく離す。完全に南関勢のペースとなり、岩本がそのまま力強く押し切った。
 「もっと後ろに置かれるかなと思ったけど、スタートでいい位置を取れた。長い距離を踏めて手応えは良かったですね。ホームでも重くて(樋口が)外併走もキツいと思って、引かないであの位置にいた。前回のオールスターはいい薬になりましたね。うぬぼれていたわけじゃないけど、自信をもっていってあの結果だった。今日(初日)に関しては良かったですね。今はどういうレースをするかが大事だと思っているし、それがGIにもつながっていくと思う」
 好マークから迫った中村浩士だが、逆転はならず。岩本の強さをたたえる。
 「後手、後手に回ったらこのバンクは厳しいので、あの仕掛けになった。上位陣と戦っていろいろな選手の後ろを回りましたけど、ここで仕掛けるだろうっていうところで仕掛けてくれた。(南関ラインで)ワンツースリーが決まって南関を盛り上げられたと思う」

11R

 青板の3コーナーで前に出た中川誠一郎は鈴木謙太郎を出させず、そのまま先行策に出る。鈴木は中団の4番手に入り、前受けから下げた南潤は後方7番手で最終ホームを通過。2コーナーからまくり上げた南だが、車は思うように進まない。鈴木も前との車間は詰まらず、中川ラインで上位独占の態勢。最後は番手の橋本強が、粘る中川をゴール前でとらえた。
 「南君が前を取って2周半で突っ張ると思ってた。そしたら下げて中川さんが駆けるなと思ったから踏み出しに集中していた。スプリントで戦っている人なので、駆け引きがうまいですね。中川さんがどんどん掛かっていてまくられる心配はないと思った」
 2着の中川誠一郎は、先行で長い距離を踏み切った。
 「まさか後ろからと思っていなくて。33(バンク)で久しぶりに押さえたから誘導のラインが不安でした。中団がもつれていたから先行しようと。バンクコンディションが自分向きではなかった。まさかの先行でしたね。踏む距離が長かったので2着で勘弁ですね。疲労感は否めないが、モガくと悪くない」

12R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 前団に構えた新田祐大は、押さえに来た黒沢征治とのスピードを見極めながら青板の3コーナーから突っ張って敢然と風を切る。新田が主導権をキープして、佐藤慎太郎(写真)、佐々木雄一、永澤剛とラインが崩れることなく追走。後方の松浦悠士は打鐘から仕掛けるが、外に浮いた吉田拓矢の動きに小休止。最終ホームを通過して、2コーナーで6番手から松浦が再度、踏み込む。しかしながら、逃げる新田の番手の佐藤が、ブロックして松浦のスピードが鈍る。ハンドル投げで佐藤が勝ち切った。
 「(新田が)スケールの大きいレースをしてくれてうれしいです。今日(初日)の僕の1着は新田の頑張りに尽きます。気持ち的にもひとまわりスケールが大きくなって帰ってきてくれてうれしい。自分は(松浦のまくりを)止められる場所じゃなかったけど、無理やり対応した」
 吉田の動きで一度はスピードを緩めた松浦悠士は、再加速のまくりで2着。ただ、地元の和田健太郎とのタッグだっただけに、納得のいかない顔をする。
 「新田さんが突っ張るとは思ってなかったです。新田さんのいつものスタイルなら、踏ませての中団なのかと。(自分が仕掛けて)行こうとしたら、吉田君が仕掛けそうな雰囲気があった。それでちょっと見てしまった。踏んだりやめたりしたわりには出たかなと。でも、まくり切れてないし、和田さんを連れてあんな競走では悔いが残ります」
 4車で結束した北日本ライン。先頭を務めた新田祐大は、4着に沈んだものの2周半を駆ける積極策で力をアピールした。
 「残り2周半の前から、ほかのラインが動き始めた。それを見て自分の力を出すレースをやってみました。感覚は悪くないと思う。残り1周半から1周のところで松浦が見えたんで、仕掛けて来たのかなと。結果としてそれで早い段階でスパートをしてしまった」

6R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 赤板の手前で先頭に立った野口裕史が主導権。野口もそのままペースを上げるが、7番手の中川誠一郎(写真)が2コーナーから反撃に出る。合わせる野口を中川がスピードの違いでとらえる。中川にやや遅れた島田竜二は、諸橋愛にさばかれ、離れながらも野口が追いかける。ロングまくりの中川が、セーフティーリードを保ち押し切った。
 「(勝ち上がりで)確実に3着以内と思うと、これ(早めの仕掛け)がいいかなと。あとは諸橋さんのブロックがなければなんとかなるかと思ってたら、直線でうまく越えられた。野口君と踏み出しが合ってしまって、中団くらいまで行くのに時間が掛かってしまった。疲れてはいますけど、力は出し切れている」
 諸橋の援護もあった野口裕史は、中川から3車身離された2着で準決に進んだ。
 「中川さんのカマシが来るかもしれないと思ってたんで、自分のなかでは早めに踏んでいた。それで来た時には、マジかよって思いました。スピードが違ったし、焦りながら踏んでたんで中途半端な感じになった。ただ、(中川に)行かれたとしても、諸橋さんがいるから1車かなと。本当にラインのおかげです」

7R

選手の写真です。
永澤剛選手
 中団の外併走から根田空史が仕掛けるが、先行態勢を取っていた橋本智昭もフルアクセルで踏み上げる。根田が赤板過ぎに出切り、中村浩士は付け切れない。橋本が番手に入り永澤剛(写真)が続くが、2コーナー過ぎに西田雅志と中村が落車。アクシデントを避けた大石崇晴が4番手で最終ホームを迎える。2コーナー過ぎに番手の橋本がまくりで根田をとらえて、付けた永澤がゴール寸前で差し切った。
 「落車したかと思った。シューズが当たってダイヤルが壊れました。あんまり1着を取るタイプじゃないんですけど、展開が向いてくれたおかげ。開催が続いて精神的にはキツくて、明日(準決)からメンバーもキツくなるんですけどなんとか頑張ります」
 脚力を消耗しながらも根田の番手に入った橋本智昭が、再度まくりを繰り出して北日本ワンツーをメイクした。
 「一番強い人にすんなり駆けられるとキツいので、脚を使わせてと思っていた。どっからでも(根田が)来ると思っていたので、来たら粘るか1車ならラッキーぐらいの感じでした」

8R

選手の写真です。
大槻寛徳選手
 嘉永泰斗が赤板で出て九州ラインが主導権を握るが、九州勢を追った吉田拓矢がその上を襲い掛かる。吉田が叩いて先行策に出るが、小林大介は付け切れない。後方の渡邉雄太は打鐘4コーナーから反撃。吉田後位に入った嘉永は動けず、渡邉がロングまくりで前団を仕留めて、大槻寛徳(写真)が交わした。
 「(渡邉は)ここで踏んでくれってタイミングで踏んでくれた。自分は走ってみて、悪いところがわかって不安もなくなった。クランクを短くしていたけど、元に戻しました」
 近況、上々の動きを披露していた渡邉雄太が、スピード良くまくって激戦の二次予選をクリアした。
 「嘉永君が行くかと思ったんで吉田君との位置取り勝負かなと。小林さんが浮いていたから、冷静に目標にしていけた。いつもワンテンポ遅れるけどヨシってところで行けた。最後はどれだけもつかの勝負でした。大槻さんに抜かれたけど、意外ともった」

9R

選手の写真です。
黒沢征治選手
 中団の黒沢征治(写真)に林大悟が併せ込んでフタをする。そこから上昇した林を阻んで、才迫開は赤板から突っ張る。結果的に中団のもつれがほどけて、4番手で視界が開けた黒沢が打鐘の3コーナーで仕掛ける。黒沢、佐藤慎太郎で才迫を叩いて、別線をちぎる。佐藤を半車輪、振り切った黒沢が1着。
 「基本的には、昨日(初日)の新田(祐大)さんみたいにやりたかったんですけど。(才迫)開君が前だったんで、(林が)押さえたところを叩くつもりでした。(林とは)やり合う覚悟でいました。まさか開君が駆けるとは思ってなかった。でも、あそこは引いちゃうと終わってしまうし、あそこを反応できたのは良かった。出切ってからは全開でした」
 佐藤慎太郎は黒沢の踏み直しに脱帽して、こう振り返る。
 「交わしたかったけど、(黒沢が)思った以上に伸びていった。二次予選くらいになるとセオリー通りにはならないし、いろいろと考えなきゃいけない。若い選手が強くて、走るたびに闘争心が削がれていきますね」

10R

選手の写真です。
和田健太郎選手
 赤板で中部コンビが先頭に立つが、岩本俊介が素早い反応で巻き返す。岩本が打鐘手前で主導権を奪い、和田健太郎(写真)まで出切るが、高橋和也が飛び付いて3番手はもつれる。最終ホームから仕掛けた篠原龍馬は不発で、逃げる岩本との車間を空けた和田が追い込んで1着。
 「岩本が気持ち入れて、苦しかったところを叩いてくれた。中井(達郎)さんが粘られてしまったけど、あとは自分の仕事だけでした。(高橋に)後ろに入られたのもわかったので、車間を空けて詰めた方が(岩本と)決まると思った。連日、本調子ではなくて良くも悪くもない感じ。仲間に助けてもらいながら、残り2日間も頑張ります」
 前回のオールスターが一息だった岩本俊介だが、地元の今シリーズはリズムを取り戻し、和田とワンツーを決めた。
 「自分たちの考えていた初手になったので、そこからしっかり仕掛けるだけでした。シンプルでしたね。叩くのに時間が掛かったが、松戸は頑張った分だけ結果が出るバンクだし、ラインが力を合わせて決まったと思う」

11R

選手の写真です。
岩津裕介選手
 赤板過ぎに出た青野将大が主導権。3番手を佐藤雅春と併走した松浦悠士は打鐘の2センターから踏み込む。余力を残しながら青野をとらえた松浦に岩津裕介(写真)、湊聖二まで出切り、流れは中四国ライン。ゴール寸前で岩津が差し切った。
 「青野君が駆けていて、そこを踏めば松浦君も行けると思うけど、無理矢理になるんで、いい仕掛けをしてくれた。抜けると思って抜けない時もあるから、ヨコにいくまでわからなかった。感じはいいし、ここは走りやすいですね」
 ラインの3車できっちりと準決に勝ち上がった松浦悠士は、タイヤ差の2着も動きは悪くない。
 「青野君が後ろを確認したので、ここだと思ってすかさず仕掛けた。最後はハンドル投げで負けましたね。自転車の進みは正直、抜群ではないが、周りは見えている。スレスレを仕掛けられて踏み込みながら外を踏めた。こういうレースができている時はいいですね」

12R

選手の写真です。
佐々木雄一選手
 晝田宗一郎が飛び出して、窓場千加頼が3番手を確保する。5番手でかぶっていた新田祐大は、外の市川健太を張って赤板2コーナーで仕掛ける。次元の違うスピードで新田が先頭に出て、離れながらも佐々木雄一(写真)は最終ホームの1センターで追いつく。後続を待ってから再び踏み上げた新田を佐々木が追い込んだ。
 「踏み出しで離れて、新田に(最終)ホームで待ってもらって迷惑を掛けてしまった。(仕掛けて)行くのはなんとなくわかってたけど、遅れちゃいました。新田は僕のことを待ってくれて1回スピードを殺してるんで、(抜けたのは)その分だと。こればっかりは努力して付けられる次元のスピードじゃなかった。脚の疲れはあるけど、コンディション的にはいいと思います」
 初日特選に続く先行策を見せた新田祐大は、連日、持ち前のパワーで着順以上のパフォーマンスを発揮している。
 「道中、市川さんが、後方で位置にこだわりはじめたのは予想外だった。前も駆けなかったんで、位置を確保した瞬間くらいに(仕掛けた)。結果、後ろは態勢が整ってなかった。(ラインが)バラバラになったので、待ってからになりました。それが思っている以上に、後ろには楽なレースだった。1着は取れてないけど、昨日(初日)も今日もレースをつくって、自分の力を出すレースができた。徐々に競輪の流れにも慣れてきている」

9R

選手の写真です。
吉田拓矢選手
選手の写真です。
佐々木雄一選手
 橋本智昭が中団の岩本俊介にフタをする形から青板の4コーナーで先頭に立つ。後方となった岩本は赤板の2コーナーからスパート。最終ホームで橋本を強引に叩いて主導権を取る。だが、マークの和田健太郎は打鐘の4コーナーで大石崇晴と接触して両者ともに落車。叩かれた橋本は岩本に離されたものの、中団キープからまくり上げた吉田拓矢(写真)が車間を詰める勢いで一気に抜き去った。
 「橋本さんを出させてから、単騎勢は入れないと。中団を取って行けるところからでした。山口(泰生)さんは入れても、大石さんは入れられない。落車もあって素直に喜べないですね。後輪が潰れて、フレームにあたりながらだったけど、行けるところまで行こうと。昨日(2日目)セッティングを見直したら良くなった。オールスターの疲れか、体が重いけど、何とか1着を取れて良かった。ステムを伸ばして、ゆったり楽に乗れている」
 橋本マークから吉田のまくりに合わせて自力に転じた佐々木雄一(写真)が2着に入った。
 「ホームで落車があって後ろがどうなっているか、分からなかったが、岩本が一人でまくって来たのは分かった。(橋本が)追ったけど(吉田)拓矢がまくって来たので、出させてもらった。(決勝に)しっかり乗れて良かった。体調は問題ないけど、昨日(2日目)の脚の疲れ、ダメージが残っているのでしっかりとケアをしたい」
 単騎で北日本コンビを追った山口泰生が佐々木に続いて3着に流れ込んだ。
 「橋本君が後ろ攻めで絶対に駆けると思った。佐々木さんのハコまくりまであるかなと。2コーナーでニュートラルに回せたが、前が強かった。初日、2日目は前のおかげでした。脚は重たいが、感覚は日に日によくなっている。記念の決勝は昨年の2回と、今年は初めてですね。決勝はベストを尽くしたい」

10R

選手の写真です。
松浦悠士選手
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岩津裕介選手
 青板の3コーナーで切った窓場千加瀬を野口裕史が赤板で叩いて出るが、このラインを追いかける形から黒沢征治もすかさず仕掛けて両者で激しく踏み合う。前団がもつれたところを松浦悠士(写真)がスパート。最終2コーナーであっさり抜き去り、ライン3人で出切る。最後まで力強く踏み切った松浦がシリーズ初白星を挙げた。
 「(初手は)前から2番目が取れれば良かったが、出なかったので前で。黒沢君が野口さんの内に差し込んでいたので遅れないように。もがき合ってくれたので展開が向いてくれた。昨日(2日目)、一昨日(初日)よりかなり良かったです。昨日はレースは見えていたんですけど、感触がいまいちだったので。今日(3日目)はタレてはいたんですけどスピードに乗れていた。日に日に良くなっていますね。アップ中にひらめいて、ハンドルの持つ位置をちょっと変えて良かった」
 岩津裕介(写真)がきっちり続いて2着。2日連続で松浦とワンツーを決めた。
 「(松浦が)隙のないレースをしてくれた。今日(3日目)のメンバーは自力も追い込みも隙がなくて。プレッシャーを感じて余裕はなかったですね。緊張した中で自分の力は出せたと思う。決まってうれしいですね。決勝もしっかり付いていきます」
 ライン3番手の藤岡隆治がしぶとく3着に流れ込み、記念初優出を果たした。
 「記念の決勝は初めて。松浦君、岩津君さまさまですね。何とかしがみついていけた。自信になりますね。めちゃくちゃうれしいです。今日(3日目)も収穫があって初日、2日目と前を抜けているので調子はいいと思う」

11R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
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荒井崇博選手
 正攻法に構えた中川誠一郎(写真)は、青板バックで中団の新田祐大が後方の根田空史の上昇を警戒しているのを確認すると、赤板から少しずつピッチを上げて先行態勢に入る。さらにペースを上げた中川は、打鐘の4コーナーで車間を詰めて踏み込んできた新田に全力で抵抗。両者で激しいもがき合いが続くが、最終的に踏み勝った中川が力強く逃げ切った。
 「作戦は何も考えずにとりあえず力を出し切れればと思っていた。ジャン手前ぐらいから駆けようと思った。全力で新田君と勝負したので、感触というよりかは…。疲れの抜けが前回と比べると悪いけど、ここまで3日間、何とか力を出せている」
 最終2コーナーからまくった根田に乗っていた渡邉雄太は直線でイエローラインの外を鋭く伸びて2着に入った。
 「自分は付いていただけで、根田さんに任せていた。前のスピードも上がっていたし、最終バックまでかなりキツかった。途中で中のコースが空いたのが見えたけど、根田さんがそのコースを踏んでいったので、外を踏むしかないと。前回の疲れが残っていると思ったけど、アップでローラーに乗っていて軽いなと。昨日(2日目)までは良く走れていて、今日(3日目)が勝負だった。2着だったので調子は悪くない」
 中川マークの荒井崇博(写真)は最終3コーナーで佐藤にからまれるも耐えて3着。中川の強さに脱帽すると共にワンツーを決められず悔しい表情も見せた。
 「(中川)誠一郎が強過ぎでしょ。それ以外、何でもない。ワンツーを決めたかったけど、(佐藤)慎太郎さんがヨコにいるだけで(脚が)削られる。練習しといて良かった。慎太郎さんに降りられたときはキツかったけど、余裕はあった。ここ最近の中で一番いいのかな」