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MATSUDO KEIRIN

31#

検車場レポート

  • 12/9 Wed.  (前検日)
  • 12/10 Thu.  (1日目)
  • 12/11 Fri.  (2日目)
  • 12/12 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
久保田泰弘選手
 11月防府記念で初めて準決勝まで勝ち上がった久保田泰弘(写真)が、今回のオープニングレースで1番車を務める。
 「(前回の)小倉の感触も良かったと思います。終わってからはしっかり練習できましたし、体調もバッチリです。松戸は初めてですけど、僕は33バンクが好きなんで大丈夫だと思います。1レース1番車なので目をチバしらせて走りたいですね。千葉記念だけに(笑)」
 前々回の松阪FIで決勝3着の中井太祐は、続く別府記念でも3度、確定板入り。近況は良いリズムで走れている。
 「別府は動き自体は良かったかなと思います。松戸は悪い印象はないですね。33なんで立ち遅れないように心掛けて走ります。初日は川村(晃司)さんの前で自力で頑張ります」

2R

 春ごろは調子を落としていた芦澤大輔だが、今期はほとんどの開催で決勝に進出。前回の大宮FIでは連勝で優出を決めた。
 「良い感じで踏めていて、自転車も進んでいるなっていう感じですね。大宮の時と同じくらいの調子だと思います。4月からずっと7車立てだったから、今回9車で、そこだけが唯一の不安です」
 近藤隆司は寛仁親王牌で2勝をマーク。その後も思い切った仕掛けで随所に白星を挙げている。
 「半年前にシューズを元に戻してからは調子が上がってきているんで、点数も110点くらいまで上がるかなって思ったんですけどなかなかですね。新ルールになって、誘導のスピードが上がったりしてるのもあってか、勝ちパターンが見えてこなかったので考えているんですけど。(千葉記念は)毎年、思い出深い開催になるので、まずは地元勢から一人でも多く決勝に上がれるようにしたいです」

3R

 予選スタートだった前回の大垣FIもきっちり優出を果たした笠松信幸だが、決勝は悔しい結果に終わった。
 「深谷(知広)君が強かったですね…。(決勝で)付いていけなかったのが残念でした。(そこからの中6日は)疲れが溜まっていたので2日くらい休んで、あとは普通に練習してきました。松戸は良く呼んでもらっているバンクだし、優勝もあるバンクなんで相性は良いと思います」
 前回の松山FIで落車している岡光良の状態面はどうか。
 「ケガは擦過傷程度です。練習の感じだと特に問題はないと思います。ハンドルとかは新しいものに変えたので、その辺がどうかなって感じはありますけど。(予選で連係する植原琢也とは)植原がS級に上がってきてすぐのころには一緒に走っているけど、最近は走ってないですね」

4R

選手の写真です。
山中秀将選手
 競輪祭で大敗が続いた山中秀将(写真)は、続く大垣FIを欠場して地元記念に備えてきた。
 「競輪祭は準備不足だったっていうのと、前検日にコンディションを落としてしまったりしていたので、すべてがダメでしたね。(大垣は)今回の準備の時間を取りたかったのと、競輪祭の分も取り戻したかったので休ませてもらいました。ここ1、2年くらいで一番トレーニングができたし、気持ちだけでも上向きに取り組めたっていうのは良かったかなと思います。初日は、わがままを言わせてもらって、僕が(南関ラインの)先頭で走ります」
 岐阜FI、地区プロ、競輪祭と11月はスケジュールが詰まっていた金子貴志だが、今回は中15日、間が空いての参戦となる。
 「地区プロでは(山口拳矢にスプリントの)20連覇を阻止されました。強かったですね。競輪祭が終わってからはしっかり練習できました。(松戸は)好きなバンクです。初日は(森川)康輔に任せます」

5R

選手の写真です。
木暮安由選手
 前回の別府記念では初日に白星を挙げた木暮安由(写真)だが、2日目からはらしくない着が並んだ。
 「思ったよりも自転車が伸びてなかったですね。来年に向けてフレームとかいろいろと模索中です。今回も試したいことが何個かあるんで、それで結果を出したいです。(松戸は)スピードが出るので後手を踏んだら終わりかなって思います」
 近藤龍徳は7月富山記念以降、1着から遠ざかっている。
 「前回の取手の感触も全然ダメでした。感覚が良くないって感じですね。僕は33が得意ではないんですけど、松戸は成績自体はそんなに悪くないですかね。(初日は川口)聖二がいつも良いレースをするんで、僕も援護しながらラインで上位独占できるように頑張ります」

6R

 11月松山FIで決勝へコマを進めた佐々木豪は、前回の松山FIでも別線を圧倒して無傷で優出を果たした。
 「松山はしっかり自分の力を出し切るっていう目標だったので、長い距離も踏めたし、力も出し切れたので、やれることはできました。(中3日で)間がなかったんで調整程度の練習で、体調も問題ないです。今回も自分の力を出し切るってことを目標に頑張りたいです」
 筒井敦史は、その佐々木をアシストして約4カ月ぶりの白星を狙う。
 「前回の松山は悪くはなかったけど、良くもなかった。(中15日は)ちょっとセッティングを見直すところを見つけたので修正して、追加も来なさそうだったんで、練習はキツめにしてきました」

7R

選手の写真です。
染谷幸喜選手
 千葉の支部長である中村浩士は、ラストの千葉記念に並々ならぬ気持ちで参戦する。
 「こういう大会なので、地元勢の優勝で締めくくれるように頑張りたいですね。ここに向けて練習はしっかりこなしてきましたし、休養も取りました。(初日に連係する染谷幸喜とは)初連係です。練習もあまり一緒にしたことはないですけど、レースは見ていますし強さは知っています」
 染谷幸喜(写真)は、地元記念に向けて新車を導入した。
 「前回の平塚からフレームを変えて、決勝に乗れたし、感じも悪くなかったので、今回もそれを持ってきました。直前は松戸に入って練習はできましたし、地元でまた呼んでもらえたので勝ち上がれるように頑張りたいです」

8R

 前回の小倉FIでS級2V目をゲットした上田尭弥は、好調をキープしたまま今シリーズを迎える。
 「一日も休まずに、しっかり練習してきました。感触も良い方だったと思います。松戸は初めてですけど、33バンクは悪いイメージがないです。(今シリーズも)自分のスタイルを崩さずに、行けるところからしっかり仕掛けていきたいです」
 荒井崇博は、4場所連続で上田の番手を回ることとなった。
 「前回(小倉FIの決勝は)取りそびれた感がありますね。(状態は)走ってみないと分からないですけど、練習は普通にやってきたので大丈夫だと思います。最近はずっと上田と一緒なんで、ありがたいですね」

9R

選手の写真です。
吉澤純平選手
 11月高松FIの落車後から一息が続く吉澤純平(写真)だが、今はもう落車の影響はないようだ。
 「(前回の)大垣の時は体はもう良かったんですけど、レースが良くなかったですね…。競輪祭よりは良かったと思うんですけど。競輪祭から新車で、大垣もそれで走ったんですけど、良くなかったので、今回はまた新車を持ってきました。(一次予選は師匠の)武田(豊樹)さんと一緒で気持ちも入るんで、3番手の中川(貴徳)さんまで決まるように走りたいです」
 武田豊樹は11月防府を欠場し、中34日で今シリーズを迎えた。
 「競輪祭の待機もあったので、今回はこれだけ間が空きました。でも、練習はゆっくりできましたし、自分の中では問題ないので、良い結果が出れば良いですね」

10R

 11月地元の防府記念を3連勝で勝ち上がった宮本隼輔は、その後のFI戦でもしっかり決勝に進んでV争いを演じている。
 「前回の小倉は防府記念ほどではなかったけど、悪くはなかったと思います。(中6日は)ケア中心ですね。特にヤンググランプリに向けてって感じではなくて、しっかり一戦、一戦ですね」
 桑原大志も防府記念で優出し、競輪祭では2度、確定板に乗った。
 「競輪祭からは2週間くらいあったので、完全オフを作って、そこから土台作りをして、最後はスピード練習をしてきました。(松戸は)ちょっと図々しいくらい走ってる気がしますね」

11R

選手の写真です。
伊勢崎彰大選手
 地元の野口裕史は、前回の別府記念で3勝をマーク。今回も持ち味の先行策で別線を完封しよう。
 「(11月)福井は腰痛で途中欠場してしまったんですけど、(前回の)別府記念の時は痛みがなかったので良かったです。そのあとは、疲れたのでケアだけしてきました」
 師匠の冠レースで気合十分な伊勢崎彰大(写真)は、前々回の西武園FIと前回の宇都宮FIを連続で優出した。
 「オールスターで落車してからずっと調子が悪くて不安だったんですけど、3場所前くらいからは、自分らしい走りができていると思います。冬場が苦手で対策をしても、なかなか結果は出せてないんですけど、今回はメラメラ燃えるものがあるので頑張りたいですね」

12R

選手の写真です。
和田健太郎選手
 和田健太郎(写真)は、賞金ランキング7位で今年のグランプリ出場権を獲得。地元記念を制して、次走の大舞台に弾みを付けられるか。
 「(競輪祭は)グランプリが決まってうれしいって言うよりも、(郡司浩平から)離れて悔しいっていう気持ちを方が大きかったです。現状の脚ではキツかたので、そこに付いていく練習をするしかないなと思って、終わってからすぐ考えました。今回の千葉記念が本当に最後なので、少なくとも決勝に上がって、優勝に持っていければなと思います」
 8月当所のナイターGIIIで優勝した岩本俊介は、直前の別府記念でも決勝進出を果たしている。
 「別府記念は競輪祭の後だったから、どうかなって思っていたんですけど、日に日に良くなって、最終日にはかなり仕上がっていたと思います。今回もちゃんといつもの力を発揮できれば、自分も含めて地元から優勝者が出せるのかなって思います。(初日特選は)和田さんとは走れ慣れた仲なんで、しっかり作戦を考えて走りたいです」
 役者がそろった北日本勢は、菅田壱道を先頭に4車でまとまることになった。
 「前回の別府記念は体調自体は良かったんですけど、展開とかタイミングが合わなかった結果、決勝に上がれなかったです。今年はここまで落車なく来ているので良いと思います。ラインの先頭を任せてもらえるので、最高の結果を残したいですね。基本タテ勝負で、気持ちを強くもって走りたいです」

1R

 赤板で三浦翔大が中井太祐を叩いて主導権。中井は3番手を確保するも、打鐘で内に進路を取った久保田泰弘が川村晃司を飛ばして4番手に入る。それでも中井は冷静に前との車間を開けて最終2コーナーからまくり出し、後続を振り切ってオープニングレースを制した。
 「良い位置を取れて立ち遅れずにレースができました。後ろがすくわれている感じがあったので、僕は内を締めながら仕掛けて行った。前回に引き続き調子は良いと思う。勝ち上がっていけばみんな強いし勉強になりますね」
 久保田にすくわれてしまった川村晃司だったが、外併走から中井を追いかけて2着に入った。
 「(久保田がトリッキーな動きをするのは)分かっていたけど、(中井)太祐が押さえたところをすぐに来ると思って、外ばかり気にしていました。自分のミスですね。大失敗で3番手の有賀(高士)さんにも迷惑を掛けました。余裕はなかったけど、ゴール前で何とか追い付けました」

2R

選手の写真です。
西岡正一選手
 6番手から動いた近藤隆司は青板の2センターで先頭に立つが、すぐさま巻き返してきた吉田昌司と打鐘前からモガき合いになる。前受けから下げて脚を溜めた伊藤信は最終ホームから一気にスパート。前団を豪快にまくり切り、最後は番手の西岡正一(写真)が絶好の展開をモノにした。
 「最近は(伊藤から)離れていたんで、付いて行かんとと思って、そこだけに集中していました。練習中に左のふくらはぎを肉離れしてしまって、ダッシュもできないような状態だったんですけど、良い整骨院とかを紹介してもらって良くなってきていたので、今回、結果を出したかったからうれしいですね。1着が欲しかったから良かったです」
 別線を一蹴した伊藤信が2着で近畿ワンツーが決まった。
 「良いところで行けたかなと思います。とりあえず西岡さんまで芦澤(大輔)さんのところを通過しないとって思って行きましたけど、自分にはちょっと距離が長かったですね。(FI戦では)今後、7車立てが続くと思って、ガラッとセッティングとかシューズを変えてきたんですけど、それで良いところもあるし、悪いところもある感じがします」

3R

選手の写真です。
海老根恵太選手
 後ろ攻めの吉田茂生が切ったところを加賀山淳が赤板過ぎで飛び出してペースで駆ける。最終ホームを一本棒で通過するとバックでも別線の巻き返しはない。これで絶好展開となった海老根恵太(写真)が抜け出して白星を挙げた。
 「早めに加賀山君が出て、いいペースだったけど、自分の技量不足で残せなかった。余裕を持ってやれば良かったけど、地元なのもあり焦ってしまった。ギリギリの追加で不安もあったけど、気合で頑張ろうと。決勝を目指して頑張りたい」
 中団を取った吉田が3コーナーでまくると、続いた笠松信幸が中割り鋭く2着に突っ込んだ。
 「打鐘から前が強めに踏んだからキツかった。バックから仕掛けてくれれば外を踏むことも考えたが、あの位置からの仕掛けだったから中を選択して見ながら恐る恐る入っていった」

4R

選手の写真です。
山中秀将選手
 打鐘から仕掛けた森川康輔がスピードを上げて逃げると、前受けから7番手まで下げた山中秀将(写真)は最終1コーナーから反撃に出る。スピード良く前団をまくり切って、地元記念で白星スタートを切った。
 「仕掛けがワンテンポ遅くなって田頭(寛之)君が(金子貴志に)からまれてしまって、うまく決められなかったです。伊東(翔貴)君が引き切る前に仕掛けていれば良かったんですけど。セッティングを試していたけど全て戻して、練習でも良かったし、自分の動きたいように動けました。勝ち上がる事ももちろんですけど、少しでも地元勢を多く決勝に乗せたいので、もう少し改善の余地はある」
 田頭寛之をさばいた金子貴志が2着に入った。
 「(森川が)積極的に行ってくれましたね。ホームは向かい風で気温も低いし、重かったと思う。地元にあの(さばく)形はやりたくなかったけど、しょうがないですね。状態は悪くないです」

5R

 8番車の中村淳が欠場でライン2車になった金子哲大だったが、青板のバックから川口聖二を突っ張って先行勝負に出る。川口は車を5番手まで下げて立て直すと、最終2コーナー手前から再び仕掛けて前団を飲み込んだ。
 「早期追い抜き(失格)を気にしつつって感じだったので、突っ張られる想定はしていました。(下げてからは)一応、いつでも行けるようにしていた。木暮(安由)さんもすごい余裕がありそうだったので、めちゃくちゃ避けながら踏んでいきました。(前回の)地元が終わってから結構、追い込んで練習してきていたし、最近はデキが悪かったから良かったです」
 近藤龍徳が続いて中部ワンツーが決まった。
 「(川口)聖二が頑張ってくれました。僕も木暮さんを見ながら付いていけたので、余裕があったのかなと思います。一走して(状態が)良くなかったかって聞かれると、力強く“はい”とは言えないけど、前のまくりに付いて行って2着なのでホッとしました」

6R

 赤板の1センターから踏んだ堀内俊介を引地正人が突っ張って逃げる。3番手で立て直した堀内は最終ホームから再び仕掛けて引地をとらえたが、その外を豪快にまくった佐々木豪が1着でゴールした。
 「順番が来たら仕掛けようと思っていました。風が強かったから、みんな展開を遅く遅くしようとしていたと思う。重たいのは嫌いじゃないけど、フタされるのが長かったからどうしようか考えていました。33の感触をつかみたかったけど、昨日(前検日)と感触が全然違った。もう少し軽くなってほしいですね。疲れはあるけど、状態は良いです」
 佐々木マークの筒井敦史は最終2センターで新田康仁にからまれてしまい、先まくりに出た堀内俊介が2着に入った。
 「切るつもりだったけどバンクが重くて…。ホームで引地さんが切ったところですぐに切ると重いところを踏む回数が多くなってしまうから、引地さんが突っ張る気配もあったけど、賭けでしたね。結果的には早く切れば良かった。バンクコンディションに惑わされました。(3番手に)入れてもらえたので、脚は溜まっていなかったけど無理やりに仕掛けました。少しずつ乗っている感じが良くなっている気はします」

7R

選手の写真です。
染谷幸喜選手
 竹澤浩司、天田裕輝の順で前に出ると、そこをすかさず染谷幸喜(写真)が叩いて赤板過ぎ主導権を握る。染谷のペースに別線は巻き返せず。中村浩士の追撃をも振り切った染谷が力強く押し切った。
 「理想の展開になった。ホームバンクが松戸だし、松戸で練習しているのでバンク特性は知っている。この時期重いのも知っていたのでうまく駆けられた。一番キツい練習を思い出して駆けました。バックでいっぱいいっぱいだったけど、意外と最後まで踏み切れました。まずは二次予選を勝ち上がっていい経験を積みたい」
 番手で絶好かに思われた中村浩士だったが逆転はならず。
 「うまい具合に先手を取ってくれた。展開が速くなってすかさず叩きに行ってくれて良かった。松戸で千葉記念をやらせてもらって、全員が感謝の気持ちを持って走っている。(地元から)1人でも多くファイナリストを導き出したい。染谷君の脚力が素晴らしくて差すに及ばずでした。重く感じたが、状態を上げて行くつもりで臨んでいるので大丈夫」

8R

選手の写真です。
上田尭弥選手
 赤板手前で佐藤雅春を押さえた小森貴大が先制。隊列を一本棒にして逃げる小森に対し、最終1センターから先に中団の佐藤が仕掛けたが、その外を7番手から上田尭弥(写真)が猛スピードでまくり切って快勝した。
 「(赤板で)小森さんが踏んでくれるかと思ったら一回、見てきて、どこから行こうかと思っていたら小森さんも踏んでいったので、一発にかけようと思いました。先に佐藤さんが行ってくれたので、脚的には楽でしたね。久々の33なんで、ポイント、ポイントでタイミングを逃している感じがする。勝ち上がったら通用しないので修正したいです」
 番手の荒井崇博が続いて九州ワンツーが決まった。
 「まくり追い込みをここで抜くのはちょっと無理。あれを抜けたらタイトル獲れるね(笑)。あいつ(上田)に任せていたけど、狙いに行くならちゃんと1着を取れって言ってたから完ぺきなんじゃないですか。次は抜くよ」

9R

 赤板で藤原俊太郎が先行態勢に入り、中団を確保した神田龍は前との車間を空けて反撃のタイミングを計る。7番手に置かれた吉澤純平は最終ホームから一気に仕掛けると、合わせて踏んだ神田と番手まくりの木村隆弘を力でねじ伏せて押し切った。
 「中団が空いていたので、追い上げるか迷ったところで前が駆けてしまいました。神田君が上手かったし、自分も見てしまいましたね。(今回から使っている)自転車なのか、タイミングなのか、良くはなかったですけど、伸びている感じもあるから悪いだけじゃないし、調整しながらかどうか迷うところです。体の感じは最近の中では良いですね」
 武田豊樹は吉澤の踏み出しで車間が空いてしまったが、なんとか追いかけて2着に続いた。
 「(吉澤が)良いスピードでキツかったです。余裕がなくなってきていますね。苦しかったです。少しレース勘が鈍っている感じもあるけど、今日(一次予選)は吉澤が強過ぎました。また吉澤と連係できるように意識して一戦、一戦、頑張っていきたいです」

10R

 赤板で切った宮本隼輔が藤井昭吾を受けると、そこを佐藤博紀がカマして打鐘から主導権を握る。5番手になった宮本はすかさず4コーナーから巻き返すと、バックで前団をとらえて押し切った。
 「終始落ち着いて、脚を使った感じもなかった。バックを取りに行く競走をしようと思っていた。無理のない程度でバックを取れる時には取りたい。走った感じは悪くないし、あと3日間でどこまで上げられるか楽しみではある。まだスピードが足りないので。最近のなかでは感じはいいと思う」
 宮本マークの桑原大志が2着をキープした。
 「基本的には作戦はなかった。強いですね。宮本はやっぱり踏めている。ずっと加速していたし、休むところは休んで、最後の踏み返しもすごい。ワンツーで何より。連係を離さないことだけ考えていた」

11R

選手の写真です。
塚本大樹選手
 後ろ攻めから動いた野口裕史に合わせて中団から谷口友真も踏み上げて、青板のバックから両者で激しい主導権争いになる。赤板の2コーナーでなんとか先頭に立った野口だったが、次は打鐘の2センターから吉本卓仁がスパート。最終バックで野口を飲み込むと、最後は番手の塚本大樹(写真)が鋭く伸びて差し切った。
 「作戦は取れたところから何でもっていう感じだったので、自分は吉本さんにしっかり付いていこうと思っていました。(最終)4コーナーを回ってからは抜けるかなと思いました。今回は調子は良いと思います。(競走得点が)S級1班までもうちょっとで行けそうなので頑張りたいです」
 ロングまくりで九州ラインを上位独占に導いた吉本卓仁が2着に粘った。
 「モガき合ってくれと願いつつ、脚を使わず飛びつけました。展開が良かったですね。(初めて使ったシューズは)修正する部分があると思うんで修正しながらですね。ラインでワンツースリーまで決まってうれしいです」

12R

選手の写真です。
山崎芳仁選手
 青板のバックで菅田壱道に突っ張られた中本匠栄は、外併走から渡邉一成をキメて番手を奪取する。後方の岩本俊介は最終ホームから巻き返すと、番手まくりの中本の上を一気にまくり切って先頭に躍り出る。しかし、和田健太郎が連結を外してしまい、バックから岩本を追いかけるようにまくった山崎芳仁(写真)がゴール手前で岩本を交わした。
 「(初手で)後ろからだと中本君が粘ってくると思って前からの作戦でした。結果的に中本君に(渡邉)一成が粘られて、さばかれてしまい、(最終)1コーナーで入れてあげたかったけど、入れてあげれなかった。中本君が内を空ければ、どかそうと思ったけど、岩本君が仕掛けてきたのでスイッチする形になった。(4番手の成田和也も)自分のことを自力だと思って付いてくれていると思ったし、あの展開になったから前へ踏みました。あの展開の中で反応はできていると思います」
 ロングまくりの岩本俊介は2着でゴールした。
 「北日本勢が二段駆けの感じだったし、中本君が上昇して行ったところで突っ張りだったので、落ち着いて行こうと思いました。仕掛けようと思ったところで、香川(雄介)さんのあおりがありましたね。感触は良い意味で変わらないです。前回(別府記念)の方が疲れていました」 
 北日本ライン4番手の成田和也は山崎を追って3着に入った。
 「作戦はあんな感じで、粘られたからどうするのか見ていました。コーナーで少し遅れた感じになったけど、踏みごたえは悪くなかったです」

6R

選手の写真です。
佐々木豪選手
 青板の2センターでハナに立った中井太祐が徐々にペースを上げると、海老根恵太が佐々木豪(写真)をキメて南関勢が中団を確保する。佐々木は香川雄介に切り替えられて最後方になってしまうが、最終バックから豪快なまくりを決めて連勝で準決勝進出を果たした。
 「(山中秀将にフタをされていたが)あそこで引く意味がないと思いました。油断はしてなかったけど、脚を整えていたところで海老根さんにキメめられてしまった。レース勘のなさが出ましたね。香川さんに切り替えられてからは、みんな踏んでいたので、自分のタイミングで行くしかないと。気持ちはずっと入っているし、脚は良いです」
 近畿ライン3番手の西岡正一は、直線で中井と鷲田佳史の間のコースを踏んで2着に突っ込んだ。
 「気持ちも乗っているし、脚もすごく良いです。アップから感じが良くて、中団以内なら4着までいける仕上がりでした。前の2人が頑張ってくれましたね。この勢いで決勝に乗って、決勝でも3着以内に入って、競輪祭の権利を取りたいです」

7R

選手の写真です。
天田裕輝選手
 中団から先に動いた天田裕輝(写真)が、加賀山淳の上昇を受けて中団をキープ。後方から巻き返した宮本隼輔だが、3番手から仕掛けた伊藤信のあおりもあって不発に。中団の天田は最終バックで小野裕次をドカして加賀山をとらえると、関東3車が抜け出してワンツースリーが決まった。
 「先に動くか動いたところを叩くかと考えていたが、加賀山さんが遅かったので先に動きました。引くところで踏み遅れたし、岩津さんにも降りられそうになったのでもうひとつって感じです。みんなが宮本君を警戒して内が空いてくれたのでラッキーでした。ここまで欠場が多くて、どうかなと思っていたけど、走ってみたらいいですね」
 木暮安由は天田の俊敏な動きにピタリと続いた。
 「天田君の強い気持ちが伝わってラインで決まったレースだと思う。33で外は相当な力がないといけないので内を見ていました。ラインで勝ちたかったし、いい結果になったと思う。疲れていたので初日は重かったけど、日に日に良くなると思う。レースも見えているので大丈夫です」

8R

選手の写真です。
渡邉一成選手
 7番手でジッと脚を溜めた渡邉一成(写真)は、打鐘前の2コーナーから一気にスパート。逃げる小森貴大を最終1コーナーで抜き去って、そのまま力強く後続を振り切った。
 「誘導が残っていたので、どこまでペースが上がるか心配でしたけど、踏み出してからは行くしかないので、出切るまでは目一杯って感じでした。あのスピードなら後ろからは来ないだろうと思ったので、3コーナーで一回ペースに入れて、もう一回、踏み直して、あとは我慢。(初日から)脚の感じは悪くなかったし、今日(2日目)もレースを作って1着なので、コンディション通りなのかなと思います」
 成田和也が2着に続いて福島ワンツーが決まった。
 「なんとか付き切れて、最後、(渡邉)一成がどんな感じなのかって思っていたら、逆に踏み込まれました。9番(久保田泰弘)がまくって来るのかなって思っていたら、桑原(大志)さんだったんですけど、けん制できる態勢にはしていました。(状態は)悪くはないけど、疲れが抜けたらもう少し良くなりそうな感じです」

9R

選手の写真です。
吉澤純平選手
 赤板の1コーナーでハナに立った山崎芳仁は、2コーナーから仕掛けてきた藤井昭吾を突っ張る。隊列が短くなったところで、吉澤純平(写真)は打鐘の2センターから一気にスパート。猛スピードで前団を飲み込んで連勝で予選を突破した。
 「藤井君が後退してきた時の動きが分からず、踏み出しでノソノソしてしまいました。(新車は)踏み応えがあるし、伸びてまくれているから、悪くないのかなと思います。でも、重くはあるから慣れていくしかないのかなってのが半分ですね。仕掛けるポイントで行けているので、体とかの調子は良い。師匠(武田豊樹)との連係で緊張感が良い方向に出ています」
 武田豊樹が2着に続いて、2日連続で師弟ワンツーが決まった。
 「初日も今日(二次予選)もキツかったです。2日連続で吉澤と一緒なので、番組の期待に応えられるように集中して走りました。そろそろ決勝に乗りたいですね。7、8年前に使っていたフレームを練習で乗ってみたら良い感じだったので、今回はそれを使っています」

10R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 先に切って別線の動きを受けた岩本俊介(写真)は打鐘で5番手に。内をすくって来た黒田淳の動きにも冷静に対応すると、1センターからのまくりで前団を飲み込んだ。
 「(中村浩士には)いつもお世話になっているし教えてもらったことを発揮しようと思っていた。(すくわれたのは)想定内だが、締めているのも限界がある。うまく締めながら仕掛けられた。(バックは)紙一重でしたよ。吉本(卓仁)さんもアンコになって出られなかっただけで、無理矢理行けた感じでした。地元5割増しです。普段練習しているバンクだし不思議な力がありますね」
 外にふくらんだ吉本卓仁を2センターで避けた中村浩士は岩本と口が空く。そこを逃げる川村晃司マークの村田雅一に入られ、3着になってしまった。
 「予想と違う並びであの展開になった。連日人気に応えられずに申し訳ない。(岩本は)脚力差で行きましたね。どんなところでも自ら仕掛ける感覚があるんだと思う。(千葉記念は)最後の戦いなので千葉選手団、南関勢と頑張っている」

11R

選手の写真です。
中本匠栄選手
 赤板で堀内俊介を切った菅田壱道を、打鐘で上田尭弥が叩いて先制。番手の中本匠栄(写真)はハイペースで逃げる上田から車間を空けて援護すると、最後はきっちり抜け出して準決勝へコマを進めた。
 「上田のお陰です。連係は何度かあるし、練習で強さも知っているので信頼していました。菅田さんが赤板で一回、切ったので、落ち着けって思ったら、自分で前を見て冷静に走ってくれたので頼もしいですね。カカリも良かったし、タレもあんまりなかったので大丈夫だなと思いました。(自分の状態は)ベストではないけど最近が悪かったので、少しずつ上向いているのかなとは思います」
 別線を完封した上田尭弥が2着で熊本ワンツー決着となった。
 「テンポ良く行こうと思ったんですけど前もペースが上がったので、一旦、落ち着いて行こうと思いました。出切った時にはペースが上がっていたので、そのペースを維持して残り1周から全力で踏んでいきました。最近は先行で勝てているので、自分の力を信じて出し切ろうと思っていました。準決勝は4着が最高なので、頑張って勝ち上がりたいです」

12R

選手の写真です。
染谷幸喜選手
 前受けの染谷幸喜(写真)は、青板のバックで川口聖二を突っ張る。川口は一旦、車を下げて立て直しを図ると、最終ホームから再び反撃に出る。しかし、染谷は川口をきれいに合わせ切って直線へ入り、番手の和田健太郎を振り切って連勝で地元記念の予選を突破した。
 「前受けからだったら、(川口と櫻井学の)どっちが来ても突っ張ろうと思っていました。川口さんが来た方が、良い展開になると思っていたので良かったですね。3分戦で和田さんが後ろだったので、抜かれないはずはないと思っていました。連勝で勝ち上がれるとは思ってなかったので調子は良いですね。9車立ての記念だと準決勝は初めてです」
 染谷マークの和田健太郎は、直線で川口の外から踏むも、差し切れず2着でゴールした。
 「前受けからあのレース(突っ張り)が作戦で染谷君がちゃんと遂行してくれた。途中で染谷君がペースを落としていたので、後ろが大渋滞になり、亀井(久幸)君には申し訳なかったです。流れの中で川口君をピッタリと止められたら良かったけど、金子(貴志)さんも離れていたし、亀井君がしゃくられていたのは分かっていたから、(染谷と)2人で決まるようにしました。最後は内に行くか悩んけど、内で詰まってワンツーできないよりかは外の方が交わせると思って踏みました。差せなかったですけど。残り2日間あるので、結果を出していければ」

10R

選手の写真です。
佐々木豪選手
選手の写真です。
吉澤純平選手
 佐々木豪(写真)を赤板で叩いた染谷幸喜が先行態勢に入るが、吉澤純平もすかさず巻き返して打鐘の3コーナーで主導権を奪取する。冷静に仕掛けのタイミングを計った佐々木は、最終1コーナーから一気にスパート。木暮安由の強烈なブロックを乗り越えて、3連勝で優出を決めた。
 「初日と2日目の反省を生かして、自分でレースを動かして組み立てられました。想定していた並びになったので、シミュレーション通り。木暮さんに持ってこられて止まったけど、4コーナーの下りを使って行けました。記念の3連勝は初めて。この良い流れを続けたいです」
 最終2センターで佐々木をけん制した木暮の内のコースに小林大介と村田雅一が突っ込むと、木暮、村田、小林の3車が接触して落車。逃げた*吉澤純平(写真)が2着に粘った。
 「ペースに入れ過ぎて後ろに迷惑を掛けました。ヤス(木暮)が仕事をしてくれたし、後ろのお陰です。出切ってからは回し過ぎて、逆に踏み上がらなくなってしまった。連日、重いけど、なんとか残れました。今年最後の記念で決勝に乗れてホッとしています」
 佐々木マークの中本匠栄が3着に入った。
 「(佐々木)豪に任せていたし、(木暮のブロックを受けた)3コーナーで我慢してくれて助かりました。(抜けなかったのは)仕方ない。豪が強いので。連日、前のお陰で勝ち上がれている。(状態は)競輪祭よりも上向いています」

11R

選手の写真です。
上田尭弥選手
選手の写真です。
武田豊樹選手
 中団の上田尭弥(写真)は後方の渡邉一成を警戒しながら踏み込んで、打鐘の3コーナーで天田裕輝を叩いて導権を握る。隊列が短くなった2センターで渡邉が反撃に出ると、桑原大志は最終1コーナーでけん制し、渡邉をきっちり止める。しかし、最終ホームで天田から切り替えていた武田豊樹にすくわれてしまい、上田は援軍を失った状態で最終バックを通過。それでも上田は直線で懸命に踏み直して、初めて記念の決勝へコマを進めた。
 「ジャンくらいでは、もう誰も出させないつもりで踏みました。自分的には最後も4コーナーで踏み直せたので良かったかなと思います。しっかり動いて決勝に上がれたのでホッとしています。10レースで(中本)匠栄さんが先に決勝を決めていたので、自分も気持ちが入りました。決勝も自分のスタイルを変えずに走りたいです」
 桑原から上田の番手を奪った武田豊樹(写真)が2着に入った。
 「天田君が行ってくれたけど、後ろには芦澤(大輔)君もいるので、自分の動きをしました。桑原君の動きを見つつ、自分がどう動くかですね。でも、今日(準決勝)は前を抜きたかった。上田君とは初対戦だったけど、決まり手通り強かったですね」
 *芦澤大輔が武田に続いて3着でゴールした。
 「天田君が強気なレースをしてくれました。自分は脚が余っていたので、連結を外さないことだけを考えていました。周りの人のお陰で決勝に乗れました」

12R

選手の写真です。
岩本俊介選手
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和田健太郎選手
 中井太祐、川口聖二の順で前を切った上を、打鐘の2センターで岩本俊介(写真)が叩いて先制。最終1コーナー8番手から吉本卓仁が仕掛けるが、岩本のカカリに車は出ない。その後も岩本のペースは落ちることなく、番手の和田健太郎も振り切って1着でゴールした。
 「やっと頂いた車番(1番車)を有効に使いました。川口君が切るところは、スイッチすることに意識していました。カカり切っていたし、ペースに入れて踏めば、和田さんが援護してくれると思っていた。地元6割増しですね。決勝は和田さんがとてつもない差し脚で来ると思うから、抜かれないように頑張りたい。決勝は来年のG1にもつながってくると思うから、そこに向けても良いレースをしたいです」
 和田健太郎(写真)は、岩本に迫るも2着でゴールした。
 「もう岩本君が完ぺきでしたね。いろいろと作戦を考えて、最悪なパターンも頭に入れていた。その中のひとつの作戦がはまってくれたし、岩本君がその作戦を遂行してくれた。映像で見ているほど楽なレースではなかったと思うし、競輪祭の準決勝並みに痺れましたね。差せなくて、お客さんには申し訳なかったけど、岩本君のカカリも良かったし、自分の技術不足。決勝も相手は手強いけど、2人で力を合わせれば、どちらかが勝てると思う。有終の美を飾りたいですね」
 3番手を確保した川口の後ろから近藤龍徳が伸びて3着に入った。
 「3日間、前の頑張りのお陰です。体調不良は言い訳にはできないけど、練習が思うようにできない中で決勝に乗れたので、これが良いきっかけになればいいですね」