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MATSUDO KEIRIN

31#

検車場レポート

  • 7/13 Fri.  (前検日)
  • 7/14 Sat.  (1日目)
  • 7/15 Sun.  (2日目)

1R

選手の写真です。
児玉碧衣選手

 1Rから3Rはガールズケイリンフェスティバルが行われる。オープニングレースは、児玉碧衣(写真)が人気の中心になりそうだ。前回7月名古屋FIIは112着も、そこまで4場所連続完全Vと抜群のスピードで他の選手を圧倒した。


 「名古屋からフレームを替えていたんですけど、感触がよくなかったです。練習ではよかったけど、やっぱり練習とレースは違いますね。ここまでは時間がなかったので、また元のフレームに戻して来ました。今の方が感触もいいし、体調も問題ないです」


 前記の名古屋FIIで児玉を破って優勝したのが梅川風子だ。今回は、どんな組み立てで児玉に挑むか注目したい。


 「(前回は)タイミングの紙一重で自分が優勝しただけなので、自信になるとかは全然ないです。連戦で疲れはあるし、体力的にキツイところはありますね。でも、落とせないのでしっかり練習はやってきました。(1月松戸の)トライアルレースの時は、よくなかったので、その時の反省を生かして走りたいです。33バンクはダッシュがないと出切れないっていう難しさはありますね」


 梶田舞も、前回6月松山FIIで石井貴子とのまくり合戦を制して、今年4V目を飾った。大外枠の7番車だが、持ち前の前々に攻める組み立てで白星を狙う。


 「前回(松山FII)の感じが、すごくよかったので、それをアレンジしながら練習してきました。スタートが早い子も多いので、考えないといけないですね。33バンクは好きです。すごくいいメンバーなので頑張ります」


 

2R

選手の写真です。
小林優香選手

 ナショナルチームでも活躍している小林優香(写真)は、ガールズケイリンフェスティバル2014を制した初代女王。今回は6月取手のインターナショナルレース以来のガールズケイリンに出走する。


 「これまで(競技のジャパン)トラックカップに向けて練習していたし、直前まで普段どおりにトレーニングをしたので維持はできていると思います。第1回のサマーナイトで優勝したのも松戸だし、サマーナイトはいいイメージがあるので頑張りたいですね。トップレベルの争いになると思うけど、直前にワールドチャンピオンとも戦ったので。ステージは違うけど、自分がやることは同じです」


 ガールズケイリン界№1の先行力を誇る奥井迪が小林に対抗する。3月向日町FI以降、先行での優勝はないが、ここで優勝を飾って流れを取り戻したい。


 「メンバーがすごいですね。毎年サマーナイトの初日は、優香と走っている気がします。楽しみではあるけど、走りたくはないですね(笑)。でも、自分の行けるタイミングで勝負したいです。去年は夏バテもあったけど、今回は体調もいいので頑張りたいです」


 前回6月大垣FIIで完全Vの石井寛子だが、状態はあまりよくないと話す。


 「ここ1年で一番ひどいです。これからよくなるのか、何かが間違っているのか研究中って感じですね。これが秋にかけてよくなってくれたらいいんですけど。レースは前から組み立てたいので、6番車だけど前々に攻めていきたいです」


 

3R

選手の写真です。
高木真備選手

 高木真備(写真)は、前回6月松山FIIで134着と、今年初めて勝ち上がりで連対を逃した。しかし、中11日で修正はできている。


 「前回から硬いフレームに替えて走ったんですけど、成績が悪かったので、ハンドル周りとサドルのセッティングを変えてきました。変えてからの練習の感触はよかったし、戦えるくらいにはなったと思う。松戸は得意なほうなので頑張りたいです」


 5月ガールズケイリンコレクション平塚ステージを制した石井貴子。今回は、声援が多いホームバンクでV争いをリードする。


 「先月からバンクにはちょくちょく入っていました。去年は腰が痛くて状態がよくなかったんですけど、今回は練習もできているし、状態もいいです。6、7、8日にトラックカップに出て、250バンクで走ったんですけど、思ったよりは動けました。(今回が)33バンクで違いはあるけど、その中でも積極的に走りたいです」


 山原さくらは、6月玉野ミッドナイトから3場所連続優勝中。近況、スピードにさらに磨きがかかった印象がある。


 「調子は上がっているので、その流れを継続させられるようにですね。今までやってきた練習が、やっと実を結んできたのかなって感じです。雨とかで100パーセントの練習ができた訳ではないけど、その中でやれることはやってきました。(レースは)スタートを頑張りたいですね。33なので前々のほうが有利だと思うし、後手を踏まないようにです」


 

4R

選手の写真です。
太田竜馬選手

 7月地元の小松島記念で2437着と連日、ラインを上位に導いて決勝進出を果たした太田竜馬(写真)。今回も積極的なレースで上位を目指す。


 「前回(小松島記念)から、新しいフレームを使いました。使うつもりはなかったんですけど、練習の感じがよかったので。練習もいいんだと思います。毎回、毎回よくなるわけじゃなくて、今回(小松島記念前の練習が)たまたまよかっただけ。33は展開が入り乱れて難しいけど、出切れたら残れるイメージはありますね」


 柴崎淳は6月高松宮記念杯2日目に取鳥雄吾をまくって白星を挙げた。今回は、同県の後輩である伊藤裕貴に付けて勝機をつかむ。


 「(伊藤に)任せてですね。ここに来る前も、一緒に練習してきました。連係は全プロ(記念)の2日目以来ですね。状態はいつもどおりなので頑張ります」


 高松宮記念杯で2343着と、予選を突破した山崎芳仁。初日は成田和也を連れて、自力で勝負する。


 「ここまでは1週間くらい福島にいました。バンクにも入ったりして。ここからオールスターまでは平を拠点にやる感じです。調子は普通だと思うので頑張りたい」


 

5R

選手の写真です。
中川誠一郎選手

 前回、宇都宮記念は初日にバンクレコードを更新し、決勝は通算400勝で優勝。中川誠一郎(写真)は気をよくして後半戦の初戦を迎えた。


 「前回は展開が向きましたね。初日にタイムがあんなに出たんで、これで途中で飛んだら嫌だなと思って逆にプレッシャーになった。状態はいいほうだったと思います。終わってから前半は雨が降ったりしたけど、練習はずっとできたんで。感じも変わらずよさそうでした。脚の状態はいいので、それがレースで出せるかどうか。出せればいいと思います」


 桐山敬太郎は6月高松宮記念杯からここまで中25日と十分な時間が空いた。


 「だいぶ空いたんで、またイチからオールスターに向けて作り直してました。暑かったので北海道に6日ぐらい合宿に行ったけど、向こうは天気が悪かったし、寒すぎて逆に体が動かなかった。初日は僕も前でやると言ったけど、小原(太樹)もやりたいと言ったので任せます」


 椎木尾拓哉は初日からの戦いに向けて入念にセッティングをチェックしていた。


 「今回から新車です。昨日できたんで、そのままこっちに送ってもらいました。(乗った感じは)本番でしかわからないので、どう出るかですね。和歌山は雨は大丈夫でした。休みも入れながら練習できたし、(前回の)宇都宮よりは上がってると思う」


 

6R

選手の写真です。
古性優作選手

 高松宮記念杯、宇都宮記念とそれぞれ2勝を挙げながらも決勝進出は逃している古性優作(写真)。抱える課題をうめながら、ここから勝負の後半戦に挑む。


 「だんだんよくなってます。(宇都宮記念で)セッティングを変えました。宮杯で自分のしたいこと、やらないことも見えたんで、今はそれをやっている感じ。これからもひとつひとつ大事に走っていきたいなと思うし、ここもしっかり頑張ります」


 3月小倉FIの落車から一度も決勝に乗れていない稲垣裕之はそろそろ悪い流れを断ち切りたい。


 「初日は古性に任せて。気持ちを入れ替えて、宮杯が終わってからは課題を持って取り組んでる。直前は雨とかあって思うような練習ができなかったけど、やれることはやってきました。(小倉で落車して)ちょっとした感覚がつかみ切れてないんで、徐々に戻していくしかない。でも、練習はしっかりやってる。松戸は相性がいいバンクだし、ここを弾みにしたい」


 地元コンビに前を任されたのは和田真久留。高松宮記念杯は7894着と振るわなかっただけに、立て直しに期待だ。


 「宮杯がかみ合ってない部分があったので、修正してきた。練習はできてるんで、あとは仕掛けられるところで行ければ。千葉2人が付いて、いい緊張感で走れますね。競技のジャパンカップは出場するか半々だったけど、状態もよくないなかで走ったところでと思って出なかった。日にちがあったので基本はオールスターに向けてだけど、全体的に状態が上がるようにやってきました」


 

7R

選手の写真です。
近藤隆司選手

 近藤隆司(写真)は3月別府FIの指定練習中の落車から復帰3戦目。2場所で3勝と復帰後はまずまずの成績だが、果たしてGレースではどうか。節目の300勝も、あと2勝にせまっている。


 「別府の落車で右手首と親指の付け根を骨折した。本当はサマーナイトぐらいで復帰かなと思ってたけど、思ったよりも早く復帰できました。復帰前の練習は10日か2週間ぐらいですね。今回は久々に強い人と走れるので楽しみ。勝ちたいですね。タイミングさえ逃さなければ大丈夫だと思うし、臨機応変に何でもやって。(300勝は)今回できたら一番いいけど、特に気負わず力を出したい」


 小川真太郎は6月久留米記念から中16日。前期後半は配分が詰まっていたので、久々に練習する時間がとれた。


 「久留米記念が疲れのピークでしたね。空いたので練習できると思いきや、雨であまりできなかった。でもずっと走りっぱなしだったんで、体を休めることはできました。新車も来てたけど、セッティングが出なかったので今回は今までので。休んでマシになったし、ちょっとは力が出ると思う。後半戦のいいスタートが切れるように頑張りたい」


 このレースでは吉田敏洋が点数最上位の存在だ。


 「前回(小松島記念)は参考外にしてください。終わってから天気はよかったけど、名古屋も開催続きだったし、ちょっとしか練習してない。暑さもあって疲れを取るような感じでやってきました。小松島で変なところが疲れてたしね。3日ぐらい乗ったけど、この時期にがっつり練習したら死んじゃう。状態は変わらずだと思います」


 

8R

選手の写真です。
岩本俊介選手

 高松宮記念杯から3場所連続で決勝進出を逃している岩本俊介(写真)だが、高い勝率を見るかぎり好調は維持している。ここは地元戦。相手も強力だが、きっちりと初日を突破したい。


 「悪くはないけど、前回(7月京王閣FI)とちっちゃったんで。まあ、やるしかないですね。松戸は相性いいし、ホームバンクなんで頑張りたい。ここまで中4日はほぼ休み。1日だけ強めに乗ったけど、状態は大丈夫です」


 和田健太郎もかなりのハイレベルで成績が安定している。


 「前回(7月平塚FI)の決勝はもうちょっとでしたね。永澤(剛)をドカした分、伸び切れなかった。すごくいいとは言えないけど、悪くはないです。ここまでの10日は雨とかは気にならないけど、さすがに暑さはダメですね。地元のビッグだけど気負うことなく、しっかり頑張りたいと思う」


 石塚輪太郎は5月ダービーからビッグレース出場が続いている。ここも立場は挑戦者。攻めのレースで33バンクを攻略する。


 「前回(7月平塚FI)はここに向けて色々試してた。タイム自体はよかったし、準決勝の9着は展開の読み違いもあった。脚は悪くなかったです。平塚ではセッティングや部品を換えたりしたけど、今回もそれでいってみようと思います。自分のなかで決めたものがあるんで、これで頑張ろうと。初日も(先行で)頑張って残れるように。松戸は相性がいいし、直線が短いんで自分に合ってると思う」


 

9R

選手の写真です。
原田研太朗選手

 原田研太朗(写真)は6月高松宮記念杯で今年3度目のビッグ優出。続く7月の地元小松島記念は決勝進出を逃したが、状態面に不安はない。


 「地元記念は状態的に悪くなかったんですが、ちょっとダメでしたね。半月くらい前から練習で新しいフレームを使っていたけど、いきなり地元記念では使えなかった。今回はその新車でいきます。レースをまずは走ってみてですね。33なので仕掛けどころが早すぎてもダメだし、ためらってもダメなんで難しい。流れをしっかり見極めて走ります」


 竹内雄作は6月の函館、宇都宮と記念開催で連続優出。本来のパワーがようやく戻ってきた。


 「最近はしっかり力を出し切るレースができている。雨でいつも行く街道であまり練習ができなかったけど、今回もやれることをしっかりやるだけです」


 宿口陽一は今年2度目のビッグ出場。格上選手を相手にチャレンジャー精神で挑む。


 「ここに向けてっていう感じではないけど、練習はしっかりやってきました。相手は強いですけど、緊張はしないんで、そのほうがやりやすい。後ろ2人に任されて責任のある位置なんで頑張ります」


 

10R

選手の写真です。
中村浩士選手

 中村浩士(写真)は地元ビッグレースに向けて、やれるだけの準備はしてきた。初日は新山響平を目標にレースを優位に運ぶ。


 「宮杯のあとは日競選の理事支部長会、総会などがあって、配分が空いてました。7月5、6、7日は静岡競輪場のほうで、南関の合同合宿を行いました。自分がメニューを考えて、中村道場で培ったことを少しでも伝えられればと思ってます。南関みんなで強くなろうっていう気持ちですね。調子は上々ですし、松戸は相性もいいので、力を出し尽くして記憶にも結果にも残る大会にしたいです。この松戸のサマーナイトから松戸記念、千葉の代替記念、そして来年のダービーと大きなレースが続きます。ここが大事な始まりですし、選手会としても盛り上げたいと思ってます。初日は新山君の番手ですね。かなり前に連係もしているし、強いのも知っているので、しっかり付いていきます」


 新山響平はなかなか成績が安定しないが、調子は徐々に上向いている。


 「宮杯は初日はよかったけど、残りの3日間はダメでした。終わってから違反訓練もあったので、ガッツリ練習はできなかったんですが、やれるときはしっかりやってきました。練習の感触はよかったので、それをレースで出せればいいですね。後ろに地元が付くので、しっかり先行します」


 

11R

選手の写真です。
南潤選手

 新星、南潤(写真)がビッグレースに初挑戦。初日は村上博幸の前でいつも以上に積極的に攻める。


 「僕よりも上の人ばっかりなので、いろいろと勉強になればと思ってます。勝ちにいって勝てる相手じゃない。力を出し切って通用するかどうか。力を出し切れば負けても納得できる。短走路の成績はあまりよくないし、それが課題でもある。前に出れればいいけど、出れないと外に浮いて終わってしまう。うまいこと走れてないですね。初日は村上さんが付いてくれるので頑張らないと。これが決勝ぐらいの気持ちで走ります」


 村上博幸は鋭い決め脚を武器に安定した成績を残している。


 「GI決勝で脇本(雄太)の強さをすごい感じました。競技の強さもヤバイですからね。新たに考えていかないといけないと思って、フレームを替えたり、練習も1からやってます。(南)潤もめちゃくちゃ強いので気が抜けないけど、しっかり頑張ってもらいます」


 菅田壱道は調子、戦歴ともに上昇カーブを描いている。6月高松宮記念杯では2年ぶり2度目のGI優出を果たした。


 「宮杯が終わってからリフレッシュして、練習もできました。7月7日から9日に平競輪場で合宿しました。宮城、福島の新人も含めて、かなりいい練習ができたと思います。そこで新車も試してよかったので、持ってきました。自分の特性を生かせるフレームです。南とは初対戦。強いのは知っているし、南だけじゃなくて清水(裕友)も強いですから。若い2人を相手にできるのは楽しみです」


 

12R

選手の写真です。
三谷竜生選手

 三谷竜生(写真)は6月高松宮記念杯でGI連続優勝を達成した。今大会はビッグレース3連覇の期待がかかる。


 「今年の前半戦は成績もまとまってますし、いい感じで走れたと思います。(ビッグ3連覇は)そんなに意識してないです。前回の小松島記念は初日は失敗したんですが、そのあとにしっかり修正できたと思います。調子は問題ないですね。今回もしっかり行けるタイミングで行ければ結果も出ると思ってます」


 平原康多は6月高松宮記念杯、7月小松島記念と立て続けに決勝を逃した。


 「宮杯は(準決勝)3着、前回(宇都宮記念の準決勝)も4着でダメでした。体の使い方がいまいちつかみきれてない感じだったけど、宇都宮記念のあとに固定観念を取っ払って乗ってみたら練習でいままでにない速度が出ました。今回はしっかり力を出し切って優勝を目指したいと思います」


 浅井康太は6月久留米記念で今年初優勝を飾ったが、続く7月小松島記念は準決勝で敗退した。


 「小松島記念は)すごい天候でしたね。久留米(記念)でしっかり走れた分、疲れも出てたかな。またイチから積み上げてですね。ここまでは感触をつかみながら。12日の練習まではそこまでよくなかったけど、きっかけを見つけたかな。それをしっかりやって、今回というより次回(8月オールスター)につながるレースができれば。自分も楽しんで、それでお客さんも楽しんでくれればいいですね」


 

1R

選手の写真です。
梶田舞選手

 スタートで2番手に位置した梅川風子が打鐘前で児玉碧衣の上昇に合わせて動く。そこを児玉が叩いて先行態勢を取る。児玉の2番手に入った梅川が最終2コーナー前から仕掛けて強引にまくり切る。これに乗った小林莉子に絶好の展開になったが、最終バック6番手の位置から梶田舞(写真)が大外を豪快にまくって1着をさらった。


 「グランプリ以来、ビッグレースは初で、若い子が出てて羨ましいなと思っていました。絶体絶命だと思ったけど、2センターでちょっといけるかもと思った。前回からよくなっているし、自分や応援してくれるファンのために頑張りたい。1着で嬉しいし、2日目に向けても気持ちに余裕が出る」


 絶好の展開だった小林莉子は悔しい表情で気持ちを引き締める。


 「作戦的にはこうなる(児玉と梅川で踏み合う)と思っていました。前で駆けていた2人が強いですね。自分の展開になっただけに、悔しいですね。後ろから伸びてきた梶田さんが強かった。初日によくても2日目が勝負ですね」


 児玉をまくった梅川風子だが、直線で力尽きて3着に敗れた。


 「(児玉を)突っ張るつもりだったけど、その上をいかれてしまったので強いですね。調子は悪くないが、それ以上に碧衣ちゃんが強い」


 人気を集めた児玉碧衣は先行勝負で長い距離を踏んだが、4着まで沈んだ。


 「打鐘前からいくのはキツかった。梅川さんが踏んでて、先行争いにはなると思ったが。(梅川のまくりを)合わせきったと思ったけど…。出脚はよかったけど、後半にキープできていないので修正したい」


 

2R

選手の写真です。
小林優香選手

 吉村早耶香が打鐘前から一気に仕掛けて主導権を握る。前受けの石井寛子は2番手に収まり、人気の小林優香(写真)は後方となって最終ホームを通過。1センターで3番手から長澤彩が仕掛けると、石井が合わせてまくる。2コーナーで空いた内をもぐり込んだ小林が、石井を追う形から鋭く追い込んだ。


 「内に入ってバックを踏んでしまった。一瞬の判断で迷ってしまいました。でもあの展開で1着になれたし、自信にはなりました。取手で走った以来のケイリン用フレームなので、ギアはスカスカする部分もあるけど、しっかり踏めていると思う。2日目以降も気を引き締めて走りたい」


 絶好の流れからまくった石井寛子2着に入った。


 「前を取ってからと思っていたので、自分が考えていたことはできました。顔見せの段階から軽く感じていたので、落ち着いて走れた。4コーナーからは夢を見たのか、体が固まったのか車の進みが悪かったです」


 鈴木美教は冷静な立ち回りから3着に食い込んだ。


 「組み立ては悪くなかったと思う。あそこで(小林が)内に来るんだって感じでした。外を踏まされたけど、余裕はありました」


 

3R

選手の写真です。
山原さくら選手

 青板過ぎから動いた山原さくら(写真)は、尾崎睦にフタをした後に、打鐘の2センターで中川諒子を押さえて先行勝負に出る。山原に続いた石井貴子までが前に出切ると、高木真備は中川と外併走が続く。その間も快調に逃げた山原は、バックから外を踏んだ石井も合わせると、そのまま力強く逃げ切った。


 「びっくりですね。3番車だったから前々だと思って、私なりにスタートは頑張りました。自分が前に出とけば、確定板を目指せるかなと思って。諒子さんに引いてもらえたのが、ペースで駆けられた要因ですね。貴子さんとは、4コーナーからの勝負だと思いました。調子はすごくいいですし、決勝に上がれるように頑張ります」


 最終バックで2番手から仕掛けた石井貴子は、山原をとらえられず2着。


 「まくりに行ったけど、まくれなかったですね。山原さんが強かったです。(周回中も)外から来られないようにと思って、自分も少しは脚を使っていたんですけど、山原さんは風を受けていたので。本当に強かったです」


 1周以上の外併走をたえた高木真備が、なんとか3着に入った。


 「前に出切れなかったのは反省点ですね。外にいくか内にいくか迷っていたら外併走になってしまった。(山原は)徐々に上がっていく感じで強かったです。自分自身は外で粘れているので、状態は悪くないですね。まだチャンスはあると思うので頑張りたいです」


 

4R

選手の写真です。
渡部哲男選手

 赤板で田中晴基を押さえた太田竜馬に伊藤裕貴がすかさず襲いかかる。これを突っ張り切った太田がハイペースで駆ける。中団からまくり上げた田中は不発。番手絶好となった渡部哲男(写真)が粘る太田を鋭く差し切った。


 「太田君のおかげですね。(伊藤に)行かれるかと思ったけど、よく合わせてくれた。2周駆けたんで、しんどかったと思います。自分の感触としてはいまいち。でも、1着を取らせてもらって気持ちは前向きになる。少しずつ戻していきたい」


 逃げた太田竜馬は2着。赤板からレースを支配して、ラインを上位独占に導いた。


 「突っ張ってから余裕はなかったです。でも、感触的には悪くなかったですね。33は成績がいいんで」


 中団確保からまくった田中晴基は不発に終わった。


 「なんとなく考えていた展開にはなったんですけどね。途中、うまく流れてくれなかった。相手が強かっただけで、自分の調子はいいと思います」


 

5R

選手の写真です。
中川誠一郎選手

 青板2コーナーから山田久徳が上昇するが、合わせて3番手から踏んだ小原太樹が赤板ホームからピッチを上げる。そこをすかさず取鳥雄吾が踏み上げて打鐘過ぎから先頭に。桐山敬太郎の巻き返しに合わせて松浦悠士が番手まくりを打つが、中川誠一郎(写真)が大外を豪快にまくった。


 「小原君が行くのは7割ぐらい思ってたんで。取鳥君は叩けないんじゃと思って、松浦君が下りてくるのが嫌だったんでタイミングを取ってた。ホームで山田君を見てしまったのがダメですね。あそこで行けてればよかったけど、バック入れて無理やり外を行ったので。脚はいいけど、ちょっと伸びすぎて制御ができてない。セッティングなのか体なのか考えます」


 取鳥後位から番手まくりに出た松浦悠士が2着に。


 「後ろを見たときに桐山さんが見えたので。雄吾も出切るのに脚を使ってたし、今までの感じだともう持たないなと思って番手まくり行かせてもらった。ゴメンと思ったけど、何とか2着でよかった」


 井上昌己は惜しくも中川とワンツーならず。


 「誠一郎が外々行ってるから置いていかれた感じ。ドリフトしてるからキツいんじゃ?と思ったけど、それでもしっかり付いて行かないと。脚がないですね。しっかり練習して来たのになあ」


 

6R

選手の写真です。
古性優作選手

 和田真久留にフタをした早坂秀悟は赤板ホームから先頭に立つ。中団を取った古性優作(写真)は和田の巻き返しをけん制しながらまくりに行くが2コーナーで内藤宣彦と接触しそうになる。これでスピードが鈍ったが、バックから佐藤慎太郎の内をすくうトリッキーな動きで直線抜け出した。


 「仕掛ける前に内藤さんと接触しそうになって減速してしまった。あそこ(佐藤の内)を行く気はなかったけど、体が反応した感じです。あの上をまくれたらラインで決まったと思うし脚がない。しっかりとあの上を行かないと。それが理想ですね。あの動きは最悪の場合に取っとかないと。あれでも外を踏めるようになりたい」


 古性に内をすくわれた佐藤慎太郎は2着の結果にも硬い表情。


 「秀悟がいいレースしてただけに情けない。感覚のズレですね。(後ろの動きを)目で見て確認しないとダメ。2日目からは後ろを見て。北の自力が少なかったから秀悟を残したかっただけに悔しいですね」


 3着に入った稲垣裕之だったが「やるべきことはできたと思うけど、古性君の動きにしっかりと対応しなければならなかった」と古性と連結を外したことを反省した。


 

7R

選手の写真です。
吉田敏洋選手

 青板の4コーナーから先頭に立った永井清史がそのまま主導権。打鐘から小川真太郎が巻き返すが番手の橋本強は連結を外してしまう。永井マークから単騎で出切った小川を追った吉田敏洋(写真)が直線抜け出し準決勝進出を決めた。


 「永井も苦しそうだったね。前に出るのがもう半周遅い予定だったし、出るのが早かった分、小川の巻き返しも早くなった。僕も判断が難しかったですね。でも永井がスピードに乗せてくれたおかげで小川に切り替えられた。永井のおかげですね。永井の頑張りを無駄にしないように。準決勝も気を引き締めて頑張りたいと思います」


 橋本や長島大介に次々と前に入られ7番手になってしまった近藤隆司だったが、バックから外を回して2着に食い込んだ。


 「残り1周で行けそうな感じはあったけど、見すぎましたね。見すぎてどうしようもない展開だったけど、最後はみんな脚を使ってたので伸びた感じ。2着だけど勝ち上がれたのは素直にうれしい。久々に発走前に(ビッグレース用の)ファンファーレを聞いた。戻って来たなという感じがしてうれしかったです」


 小川真太郎は4着で勝ち上がりを逃した。


 「出れたんでよかったです。あとは重かったし、どこまで粘れるかと思ったけど、吉田さんがみんな連れて来た。仕掛けられたんで動き自体は悪くない。まくれてるんでよかったです」


 

8R

選手の写真です。
飯野祐太選手

 前受けの岩本俊介を石塚輪太郎が赤板前に押さえてハナに立ち、そのまま主導権を握る。下げた岩本と、上昇した飯野祐太(写真)で中団はもつれる。飯野が車を下げると、今度は和田圭が追い上げて4番手は再び併走。これを嫌って最終ホームで内を1車をすくった岩本だが、澤田義和との併走でコースを失う。後方で態勢を立て直した飯野が最終2コーナーから好回転でまくり切った。


 「山崎(芳仁)さんにセッティングとかを見てもらって、一番よかった時にすべてが戻った感じです。しばらく1着も取ってなかったし、うれしいですね。でも、ラインにはだいぶ迷惑をかけてしまいました。(準決勝も)しっかり力を出し切れるように頑張ります」


 和田圭の切り替えにより、飯野マークとなった齋藤登志信が前の仕掛けに続いて2着に入った。


 「前のおかげですね。3か4着くらいかと思いました。自分もチャンスがあれば行けるところまでくらいの気持ちはあったのでよかったです」


 絶好の番手回りとなった南修二は飯野を止められず3着まで。


 「飯野が見えなくてしくじりましたね。バックくらいでは2人(石塚と)で決まると思ったんですけど。甘くなかったです」


 

9R

選手の写真です。
竹内雄作選手

 後ろ攻めから動いて誘導後位に入った宿口陽一が赤板前から誘導員を下ろすと、中団外併走から踏み上げた原田研太朗が最終ホームで先頭に。桑原大志をさばいて芦澤辰弘が原田に切り替えたが、ホーム7番手からまくり上げた竹内雄作(写真)が豪快に前団を飲み込んだ。


 「後ろからと思って(スタートで)けん制したけど前になった。ラインで決まってよかったです。自分にもう少し技量があればドカしてまくるなどできたと思う。踏んだ距離は短かったけど悪くない。準決勝はもっと長い距離を踏まないといけないですね」


 志智俊夫がきっちりと続いてワンツーを決めた。


 「頑張ったほうでしょ。組み立てはあれでよかったと思う。よくかかってましたよ。雄作はフォームが1ミリも崩れていなかった。自分はぐちゃぐちゃだったけど」


 3番手で続いた金子貴志は竹内の強さに舌を巻いた。


 「キツかったよ。(竹内の)スピードがすごくてついていくのに必死。最後ももう少し詰めたかったけど踏める感じではなかった。かなりいいタイムが出ているんじゃないですかね。付いて行けてよかった」


 

10R

選手の写真です。
園田匠選手

 赤板ホーム前から誘導員を下ろした新山響平はすかさず巻き返してきた川村晃司を出させず主導権を握る。ホーム6番手からまくった松岡貴久は外を後退した川村のあおりで迂回させられ不発。4コーナー番手絶好で中村浩士が回ってきたが、松岡マークからバックで自力に転じた園田匠(写真)が中村、新山と横一線の1着争いを制した。


 「貴久も前のあおりがなければ、行けてたと思う。2着権利はわかっていたので仕掛けないとと思っていた。2着か3着かなと思ったけど、1着は上出来ですよ。前回(7月奈良FI)の準決で悔しい、恥ずかしい思いをしたので、脚より気持ちを修正してきた。サマーナイトは2連続で(決勝に)乗っているし相性がいい。33が3場所連続なのでアドバンテージもある」


 タイヤ差で2着の中村浩士は開口一番「すごい! すごい強い。ヤバいよ」と新山のダッシュを褒めちぎった。


 「新山の緊張感が伝わってきたし決めたかった。かかっていた。ダッシュは根田(空史)君と同等ですよ。タイムが楽しみですね。園田に抜かれたのは残念だが、2日目から気を引き締め直したい」


 新山響平はタイヤ差の3着で勝ち上がりを逃した。


 「(別線に)主導権を取られたくなかった。最後は脚がすごい一杯になりましたね。逃げ切りたかったし、悔しい」


 

11R

選手の写真です。
清水裕友選手

 中団の南潤が赤板前から一気に仕掛ける。前受けから合わせて踏み上げた菅田壱道は3番手に飛び付く。打鐘で南が少し緩めたところを清水裕友(写真)が叩いて主導権。前々に攻めていた菅田は最終ホームで内をすくって3番手の位置を南から奪う。軽快に風を切った清水がそのまま力強く逃げ切った。


 「不安しかなかったし、自分が一番びっくりしてます。中団に入れるかと思ったけど、菅田さんもさすがですね。残り半周はパコパコしてキツかったです。駆けた感触は悪くなかったです。1着なんでもう十分ですよ」


 菅田壱道は勢いある若手の機動型2人を相手に前々に攻めた。3番手からの追い込み勝負で2着に入った。


 「前は取りたくなかったんですけどね。南をさばいて、すぐ仕掛けられればよかったけどバックを入れながら内に入っていったんで。3コーナーで踏んでしまうと、(小倉竜二のブロックを)もらっちゃいますからね。あれが精いっぱい。なんとかしのげました」


 打鐘の2センターで菅田に内をすくわれた村上博幸は懸命のリカバリーで準決勝に辛くも勝ち上がった。


 「ああなってしまっては潤も僕もキツかった。内をすくわれたのは仕方ない。こういう展開もありますから。どんなレースにも対応できるように瞬発系の練習を増やしていたけど、このレースに関しては持久力の貯金で走れました。脚を使っての5番手だけど余裕はありました」


 

12R

選手の写真です。
三谷竜生選手

 特選は青板前からレースが動く目まぐるしい展開となった。赤板ホームから鈴木竜士が先行態勢に入ると、打鐘前2コーナーから深谷知広が一気の巻き返し。浅井康太が離れるほどのスピードで前団をとらえたが、浅井をドカしながら1コーナーから踏んだ三谷竜生(写真)が追いつきざまに深谷をとらえた。


 「(周りが)ちゃんと力を出し切るレースをしてくれたので僕にもチャンスがあるかなって。浅井さんが遅れてたのでスッと切り替えられたらよかったんですけどね。最後は届くか届かないかくらいだったけど、何とか届いてよかったです。しっかりやることをやって1着が取れてるのでいいと思います」


 平原康多マークの木暮安由が直線外を鋭く伸びた。


 「道中も余裕があったので、要所、要所見きわめられたと思う。自転車も進んでるから、腰痛で前回一本欠場した甲斐がありました」


 三谷と仕掛けのタイミングが合ってしまった平原康多だったが、三谷に続く形で3着に。


 「位置はよかったけど、浅井が遅れてたのにからんでタイミングがずれた。本当は三谷のタイミングで行きたかったけど。無理やりだったし、三谷のとこで合っちゃった。でも出し切れたので」


 深谷知広はナショナルチームで鍛え上げたダッシュ力を遺憾なく発揮した。


 「やってることは出せたと思う。(久々の競輪用自転車は)改善点はあるけど、前よりはいいですね。しっかり回復して2日目も頑張りたい」


 

1R

選手の写真です。
高木真備選手

 6番手の位置から早めに上昇した鈴木奈央が打鐘から一気に踏み込んで主導権を握る。前受けの梶田舞が飛び付く形で2番手をキープして、最終ホームを通過。1センターで石井寛子が内をすくうと、外併走の態勢から梶田がまくる。これに続いた高木真備(写真)が粘る梶田をゴール寸前でとらえた。


 「初日も2日目も自分の持ち味は出せていないけど、決勝に乗らないと意味がないので、こういう形のレースになりました。外併走になったけど、落ち着いて走れたし、普段の高木隆弘さんとの練習で体がぶつかっても踏み止めないようにしているので、混戦でもそれができました。連日、自力を出せていないので、決勝は納得いく走りをしたいです」


 2着の梶田舞は2日間、しっかり自力を出して決勝に進出した。


 「今回は同期が3人しかいないので、みんなで頑張りたいっていう気持ちで走りました。仕掛けは少し遅くなったけど、感触は特に変わらず踏めている。最低限、決勝にいきたいって思っていました」


 果敢に逃げた鈴木奈央だったが、力及ばずに4着でフィニッシュ。


 「初日に見せ場を作れていなかったので、先行しか考えていませんでした。3着までには残りたかったです。でも初日よりは悔いはないので、最終日は確定板をしっかり目指したい」


 

2R

選手の写真です。
児玉碧衣選手

 打鐘を過ぎても後ろの選手は仕掛けず、前受けの奥井迪が打鐘から主導権を取る。3番手の山原さくらは前と車間を空けて後続を警戒するが、それでも4番手の児玉碧衣(写真)が4コーナーから一気にスパート。懸命に抵抗する奥井を2コーナー過ぎに抜き去ると、そのまま後続の追撃を振り切って快勝した。


 「(決勝へは1着権利の状況に)力まずにいけたのがよかった。動く人が前の方にいたし、自分の得意パターンで展開が向きました。1コーナーの風はあったんですが、条件はみんな一緒なので。初日から気持ちを切り替えて臨めたのがよかった。感じはいいし、スピードにも乗れている。(1着で)安心したし、本当にホッとした。でも決勝が本番なんで。(松山のガールズ)コレクションでは(同門の)優香さんに差されているので、今度こそ逃げ切りたい」


 小林莉子は逃げた奥井の後位からまくる児玉に切り替えて2着に入り、決勝に進出した。


 「(初手の組み立ては)奥井さんかさくらか動くどっちかを入れてからと思った。奥井さんが打鐘からすごい駆けていて、誰もこないと思って付いていました。まくられるペースではないのに児玉が強いですね。自分は位置取りが命だし、精いっぱいだけど、反応がよくて切り替えられた。短走路を見すえて四日市からギアを3.71に上げて成果で出てよかったです」


 児玉の後位にいた鈴木美教は脚力不足を痛感した様子。


 「初手(児玉の後ろにいたの)はたまたまです。児玉さんにいいスピードで仕掛けてもらったけど、3コーナーを自力で乗り越える脚がないと、大舞台では戦えないですね」


 

3R

選手の写真です。
小林優香選手

 打鐘で2番手から仕掛けた吉村早耶香がハナに立つが、叩かれた梅川風子がすかさずホームで巻き返して主導権を奪取。後続を引き離して逃げる梅川に対し、5番手の小林優香(写真)は2コーナー手前から反撃。豪快なまくりで梅川をとらえて1着でゴール。ガールズで唯一、連勝での決勝進出を果たした。


 「スピードとタイミングに課題はあるけど、1着、1着で上がれたのでよかったです。競技では1日に3、4レース走るのが当たり前なので、徐々に上がっている感じはありますね。フレームもギアも違うし、感触も違うけど本職のケイリンでは負けられないので。決勝はフレッシュなメンバーになるけど、しっかり存在感を出していきたいです」


 梅川風子は持ち味の先行勝負で2着に粘って優出を決めた。


 「すごく緊張しました。ホームから行こうと思っていたので、2番(吉村)の動きに集中していました。決勝に乗ったからにはもちん優勝を狙うけど、(大きいレースで)初めての決勝なのでそれ以上のものがあると思う。絶対的な挑戦者なので頑張ります」


 梅川に叩かれるも、追い上げてきた石井貴子を合わせて粘った吉村早耶香が3着に入った。


 「目の前が梅川さんだったので、とりあえず前に出ておかないと巻き返しも効かないので踏みました。でも、すぐに行かれてしまったので…。展開もあるけど、3着に粘れたのはよかったです」


 

4R

選手の写真です。
川村晃司選手

 打鐘の3コーナーで2人、最終3コーナーで3人が落車する波乱のレースになった。赤板の2コーナーから主導権を取った川村晃司(写真)がそのまま押し切った。


 「後ろのほうで落車があったのはオーロラビジョンを見て、なんとなく分かりました。アクシデントはあったんですが、先行していい感じで踏めました。しっかりペースで駆けられたと思います。脚の仕上がりは問題ないですね」


 澤田義和がしっかり続いて近畿決着。ゴール前で詰め寄ったが、わずかに届かなかった。


 「落車があったけど、川村君がいいペースで踏んでいたので、決まると思ってました。落車がなくても岩本(俊介)君は止まる感じだった。最後は抜きたかったですね」


 

5R

選手の写真です。
諸橋愛選手

 赤板ホームで先頭に立った宿口陽一がそのまま主導権を握る。最終ホームから原田研太朗が巻き返すと、諸橋愛(写真)はバックから合わせて番手まくり。3月玉野記念の最終日以来、4カ月ぶりの勝ち星を挙げた。


 「久々の1着ですね。ハラケン(原田)が見えていたので、踏むのを止めて、緩めたらくるなと思ったし(宿口を)残せる感じじゃなかった。勝てるときに勝てる競走をしないとダメなので。(落車後だが)弥彦記念の前に半分モヤモヤした気持ちで帰りたくなかった。そこにどれだけ仕上げられるか、わからなくなった。ここまではいい状態できていただけに、痛いですね」


 渡邉晴智は小原後位からコースを見極めて2着に入った。


「(内をすくって3番手を取った)小原君がうまいですね。俺は付いていっただけで小原君のおかげ。(最後のコースは)ハラケンが目の前にいたのであそこしかなかった」


 人気を背負った原田研太朗だが、諸橋にまくりを合わされて不発に。


 「今回から新車だけど、今のフレームに対してセッティングの出し方がわからない。何か出ないし、おかしい。体と自転車がマッチしていない。(脚にも)余裕がないし、モノ足りない」


 

6R

選手の写真です。
椎木尾拓哉選手

 南潤は青板バックから早々と先頭に立って主導権を握る。番手の椎木尾拓哉(写真)はまくってきた高橋陽介、さらに内を切り込んで来た柴崎淳の動きにも対処すると直線鋭く抜け出した。


 「(南は)初日、不甲斐ないレースをしていたからいくとは言っていたが、あんなに早くいくとは。でも気持ちの入ったレースをしてくれたしあれでいいと思う。自分も内に入られても耐えて最後もタテへ踏めているので悪くない。ただ仕事した後にもっと俊敏に戻れば残してあげられたかも」


 和田圭は目標の高橋陽介が止められると椎木尾にスイッチする形で2着に入った。


 「(高橋が)頑張ってくれたからあの形ができただけ。2着だし状態はどうかな。(初日から)変わらないと思う」


 南潤は早駆けで別線を封じるレースを披露したが、最後は末を欠いて4着に敗れた。


 「初日のことがあったので先行して力を出し切ろうと思っていた。長かったです。このレースが初日にできていればまた違ったと思う。どこかに結果を出したい欲が出ていたのかと思う。出てからは全開で踏めた。あとはこういうレースをして残れる脚をつけたい。最終日も全力全開で踏んでいきたい」


 

7R

選手の写真です。
桐山敬太郎選手

 赤板前から先行態勢に入った早坂秀悟に山田久徳が襲いかかると、これを番手の成田和也がブロック。1センターで内に戻った際に南修二が落車してしまう。落車を避けて内に切り込んだ桐山敬太郎(写真)が早坂後位を奪うと、直線鋭く抜け出した。


 「何回目かで(成田の内に)行かないとコースがなくなるなと思った。でも一発目で入ると外が出切っちゃうし、その辺はよく見えてましたね。アクシデントがあって(成清と)連結が外れてからの最高のワンツーでした。今回フレームを換えて来て、自力で試したい部分があった。3番手で口が空かずにいけたし、ダッシュレースに応じたフレームなのかな。1着いけたし、言うことないです」


 落車を避けて桐山との連結が外れた成清貴之だったが、バックから自力に転じると桐山に迫った。


 「(落車を)避けてからだったんで。たまたまだけど避けれたんでよかった。落車の影響はなくはない。元々痛めてる体なんでね。でも気持ちを切り替えて。桐山と走れたし、1着でも2着でもゴール勝負できてよかったです」


 落車を避けて外に膨らんだ井上昌己後位から成清に切り替えた小倉竜二が3着に。


 「昌己があおりで外に浮いたんで、僕はそのまま内に避けた。これはまくり頃かなと思ったけどね。僕は初日がもったいなかった」


 

8R

選手の写真です。
小川真太郎選手

 青板バックでハナに立った山賀雅仁を、石塚輪太郎が押さえて主導権。5番手の小川真太郎(写真)は、打鐘の2センターから反撃に出る。東口善朋から再三のブロックを受けたが、最終2センターで石塚をとらえて先頭に立つと、そのまま末よく押し切った。


 「止められかけたけど、我慢したら下りが来ると思って我慢しました。ジャンで行っとけばよかったけど、初日のが頭をよぎって…。前回(久留米記念)より脚の感じも悪くないです。この感触なら打鐘くらいからなら勝負できると思う」


 小川マークの桑原大志がしっかり続いて2着でゴールした。


 「抜ける感じは全然しなかったです。レースが動いたのは早かったけど、ペースは遅かったのでそこは大丈夫でした。なかなか自分がちょっと…っていうところで四国の若手がこうやって引き上げてくれるのは嬉しいですね」


 ライン3番手の三宅達也は、連係を外したが最終バックから内のコースを踏み、最後は東口をどかして3着に入った。


 「内から行けるところまで行こうと思って。離れて迷惑はかけたけど、リカバリーできてよかった。脚の感じは悪くないので」


 

9R

選手の写真です。
長島大介選手

 正攻法の永井清史が後ろ攻めの新山響平の上昇に合わせて青板バックで突っ張るとそのままペースを上げて主導権を握る。打鐘で再び新山が7番手から反撃に出るも神山拓弥にけん制されて失速する。中団を確保していた長島大介(写真)が2コーナーからまくり上げると、永井の番手から出た金子貴志を飲み込み、ラインで上位独占を決めた。


 「(新山と永井の)どっちが主導権を取っても中団勝負だと思っていた。自分だけが脚を使っていなかったので、タイミングだけでした。緩んでいたので金子さんも踏み上げるのが遅れたと思う。展開をモノにできてよかったです」


 地元勢を背負い不発に終わった新山響平は反省を口にする。


 「永井さんが突っ張ることも頭にあって早めに押さえにいったつもりだったけど、あんなに早く突っ張られるとは。打鐘過ぎでも神山さんの振りに惑わされてしまった。あの展開になっても巻き返し切れる脚をつけないといけない」


 突っ張り先行の永井清史は長島にまくられたが悲観した様子はない。


 「新山君が思ったより遅かったので突っ張ることにした。結果的に長島君に展開が向いてしまったがやるべきことはできた。2周駆けても残れる脚をつけないと」


 

10R

選手の写真です。
古性優作選手

 深谷知広が赤板の2コーナーで鈴木竜士を押さえると、鈴木は番手で粘る形に。後方の渡邉一成が打鐘から一気に巻き返して最終ホームで深谷を叩くが、佐藤慎太郎が離れ、番手には深谷が入る。バックから車間を詰めた深谷は2センターで持ち出し渡邉をとらえたが、その外を古性優作(写真)が鋭く突き抜けた。


 「とりあえず自分でレースを動かせた。今の脚ではバックからまくりに行く脚力はないですね。凄いかかりでした。前にいる選手が内を踏んだので、自分は外を踏んだだけです。決勝に乗れてよかった。最終日も気を引き締めて頑張りたい」


 深谷知広は2着で決勝に進出した。


 「渡邉さんを思い切り合わせに行ったけど、出られてしまった。番手に入ってからは詰まったら行こうと思ったけど、(渡邉が)強かったですね。(2日間とおして)脚の感じは悪くないと思います。いつもと違う感じで、ナショナルチームでのトレーニングの成果がレースで出ている。(決勝という)最低限の目標は達成できたので、最終日結果を出して競技にもつなげていきたい」


 ラストの直線で吉田敏洋と佐藤慎太郎がからんで落車。カマした渡邉一成は何とか3着で決勝戦に勝ち上がった。


 「遅い展開なら2周突っ張ってもよかったかな。ちゅうちょなく仕掛けられました。相手がどうこうではなく、自分がどう戦うかでした。初日は着順がよくなかったが、踏み出しはここ最近ないくらいの加速でした。セッティングを煮詰めて感触がいいし、体と自転車はかみ合っています」


 古性マークの稲垣裕之は惜しくも4着で決勝進出を逃した。


 「古性はいつもどおり前々に攻めてくれた。古性を僕が抜けば1着ですから。もっと脚を磨きます」


 

11R

選手の写真です。
浅井康太選手

 竹内雄作の赤板先行を利した浅井康太(写真)が別線の巻き返しを封じて快勝。赤板前に接触した木暮安由が落車したことで審議対象となったが、セーフの結果に胸をなでおろす。


 「接触はタマタマです。雄作が強かった。初日は深谷(知広)に離れてしまったし、この2人にしがみついていくことが自分の今後の課題だと思っている。それを意識したトレーニングをしていかないといけない。2人に任せる決勝はいい機会になりました」


 逃げた竹内雄作も2着に粘り、昨年8月オールスター以来となるビッグ優出を決めた。


 「ガシャンという音が聞こえて、浅井さんが付いていることを確認して、それから後ろは見ないでマイペースでいこうと思いました。初日にまくりで距離を踏んでいない分、重かったですね。最後はめっちゃタレました」


 赤板ホームから大きく空いた車間を詰めてまくった近藤隆司は不発に終わったが、近藤マークの中村浩士が2センターから内に切り込んで3着を確保した。


 「近ちゃん(近藤)の走りにつきます。自分は、ただただ追走で。着うんぬんじゃなくて、スピードの乗せ方がうまいですね。2人で決められなかったのは残念ですけど…。千葉勢の中から自分一人になってしまったけど、決勝に乗れてよかったです」


 大外を強襲した清水裕友は惜しくも4着でビッグ初優出を逃した。


 「あれで先に仕掛けられるといいんだけど、前が三谷さんなんでアテにしちゃった。前が遠かったですね。33でなければ? それは結果論です。悔しいですね」


 

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手

 赤板ホームから太田竜馬が主導権を握ると、合わせて俊敏に動いた平原康多が3番手を確保する。2コーナーから平原が巻き返すと合わせて松浦悠士(写真)が番手から踏み込んで後ろに入り直した平原らを振り切った。


 「平原さんが来たときに合わせて踏んだら詰まっちゃったんで…。(踏むのを)止めてかぶったら上がれないって思いが強くて太田には申し訳ないことをした。あそこで余力を持っていければよかったけど…。太田はやることをやってるのに、僕がやれることをできてない。嬉しさはないですね。ただ平原さんに抜かれてないので状態はいいと思う」


 仕掛けを合わされた平原康多は松浦に付き直して2着に続いた。


 「2歩で判断しました。半車輪出たところで、(松浦が番手から)出るぞと思ってもう1回(付き直して)考えようと。33で最低限のレース運びはしようと思ったけど、初日ほどのスピードが出なかった。太田に上手いペースで駆けられたし、松浦も上手かった。行けなかったのは力不足。悔しいんで仕切り直します」


 最終ホームで山田英明をすくうとそのまま5番手からまくった菅田壱道が武田豊樹との併走をしのいで3着に食い込んだ。


 「持ち味を生かしたレースはできたと思う。前を取らされたんで、初日みたいに踏んで合ったところで勝負。隙あれば内と思ってたし、そのままホームで仕掛けられたのもデカいですね。(平原が松浦に)合わされたのも見えたので、武田さんのところで勝負。しっかりレースは見えてたし、完成形に近いレースはできた。宮杯で決勝に乗ったことでビッグタイトルが欲しいなと思って来てるんで、強い気持ちを持って走れてる」


 ペースに持ち込んだ太田竜馬はあと一歩のところで決勝進出を逃した。


 「余力もあってペースで踏めてる感じだったんですけどね。惜しかったです。悪くはないと思います」