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久留米競輪

KURUME KEIRIN

83#

検車場レポート

  • 10/23 Wed.  (前検日)
  • 10/24 Thu.  (1日目)
  • 10/25 Fri.  (2日目)
  • 10/26 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
畑段嵐士選手
 オープニングレースで1番車を任されのは畑段嵐士(写真)だ。前々回の岐阜で記念初優出を果たすなど、徐々に力を付けている。
 「1レースで1番車は意外とありますね。朝、早いのは得意ですけど嫌いです。岐阜で決勝に上がれたのは、たまたま。まだまだです」
 6月にレインボーカップで特進を決めた松村友和だが、その後は落車が続いていて流れに乗り切れていない。
 「(7月)大垣記念は小指を骨折したんですけど、この前(9月)の高知は手の爪が削れたくらいでした。調子は悪くないんですけど、落車が続いているって感じですね。練習もできているし、体は問題ないです」

2R

選手の写真です。
門田凌選手
 竹内智彦は9月福井から3回優出に成功。安定した成績を残している。
 「最近は展開が良ければ決勝に上がれていますね。チャンスはあまりないですけど、しっかり走れていると思います。地区プロがあって、結構雨も降ったんでロードと室内練習をやってきました。疲れもないし、調子は悪くないです」
 7月和歌山FIの119着から優出がない門田凌(写真)だが、今回から新車を導入し、白星スタートを目指す。
 「新しいフレームは、練習で乗ってきました。改修工事でずっとバンクが使えなかったんですけど、最近使えるようになったんで、普通にバンクで練習してきました」

3R

 石塚輪太郎は、前回の寛仁親王牌で2連対。近況は攻め幅が広がってきた。
 「寛仁親王牌のデキは悪くなかったので、今回も変なレースをしなければっていうのはあります。久留米は(昨年3月に)FI戦でS級初優勝したバンクですけど、もう遠い昔の話です。でも、走りやすいイメージはありますね。(今回は)準決勝で近畿ワンツーを決めて、決勝に上がれるように頑張ります」
 9月地元の岐阜記念で1123着の志智俊夫は、続く豊橋FIでも準決勝を突破。好調を維持している。
 「前回の寛仁親王牌(6295着)の成績は良くなかったけど、感じは悪くなかったです。みんなが強かったんでね。ここまでは、ケアをしてから練習を始めてきました。日程的に今回の追加も入りそうな雰囲気だったので、問題ないです」

4R

選手の写真です。
上田尭弥選手
 6月の久留米記念で当所を走っている上田尭弥(写真)だが、熊本記念は初参戦。若手らしい走りでファンを魅了する。
 「地元で期待されていると思うんで、その期待に応えたいですね。前の久留米記念の時とは、ちょっと違う気持ちです。セッティングとか、いろいろと変えて、練習では良かったので楽しみでもあります。先輩たちと、決勝で一緒に走れるように頑張ります」
 飯田憲司は、9月小田原FIで2勝をマーク。今期は白星が増えている。
 「前期は体重を落としたりとかしたんですけど、それが原因で踏めなくなってしまいました。体重を元に戻して、だんだん良くなってきた感じです。戦える手応えはあるので、頑張りたいですね。久留米はまくりが効かないイメージがあるので、積極的に走りたいと思います」

5R

 前々回の千葉記念in松戸は、二次予選Aで失格した桐山敬太郎。続く、地元の小田原FIでも761着とリズムを乱している。
 「(小田原は)地元戦だったけど、自転車が進まなかったですね。体は悪くないと思うんですけど。今回走って、次が青森FIで、そのあとが競輪祭なので、とにかく自分の走りをして、そこにつながるレースがしたいです」
 9月平塚FIと別府FIを連続で優出した*齊藤竜也は、寛仁親王牌の最終日に連対を果たした。
 「展開が向けば…って感じですね。寛仁親王牌はちょっとオーバーワーク気味で、初日は重たかったんですけど、だんだん良くなっていきました。今回は1日早めに調整に入ったので、大丈夫だと思います」

6R

選手の写真です。
松岡貴久選手
 8月京王閣と9月福井のFI戦を連覇した松岡貴久(写真)だが、続く別府FIで無念の落車。寛仁親王牌も出走しているが、状態面はどうか。
 「結構、スピードが出ていた時に転んだので、いつもよりダメージはありますね。自転車が壊れたので、寛仁親王牌から新車で、今回もそれと同じのを持ってきました。寛仁親王牌では噛み合ってなかったんですけど、ぼちぼち走りながらですね」
 藤根俊貴の急な欠場により、予備選手だった原口昌平が繰り上がってレースに参加。初日は、地元の松岡を連れて積極的に仕掛ける。
 「予備だったので用意はしていましたけど、まさか本当に繰り上がるとは。練習はしていました。調子は普段と変わらない感じでしたね。初日は後ろが熊本勢(松岡と合志正臣)ですし、しっかり走ります」

7R

 寛仁親王牌は未勝利に終わった小川真太郎だが、調子自体は悪くないと話す。
 「(寛仁親王牌の)感じは良かったし、調子も悪くなかったけど、自分がボーっとしていたり、噛み合ってなかったですね。寛仁親王牌に向けてやっていた成果が、今になって出てくるんじゃないかなって思っています」
 近藤夏樹は9月向日町記念で4191着と2勝。今回も得意のまくりを繰り出せるか。
 「良かったり、悪かったりしますけど、自分の力の割にはよく戦っているかなって思います。理想はS級1班の点数が取りたいですね。今回もできることをやって頑張りたいです」

8R

選手の写真です。
中本匠栄選手
 中本匠栄(写真)は、寛仁親王牌の最終日に白星をゲット。いい流れで地元記念を迎える。
 「寛仁親王牌と地元記念の2つのために練習はやっていたので、少しずつですけど上積みみたいなものは作れているのかなって思います。脚力も技術も上がってきていると思うので、今回も一戦、一戦頑張ります」
 8月当所のFI戦から決勝進出がない新井秀明。前回の川崎FIも756着と、やや調子落ちの印象がある。
 「前回の川崎は、GI(寛仁親王牌)の裏開催で九州勢が少なかったので、しょうがないです。今回は(中本との連係で目標が)良過ぎますね(笑)。相性も良いので、しっかり付いて行きます」

9R

 10月西武園FIは準決勝で敗れた鈴木竜士。寛仁親王牌でも5972着と、らしくない着が並んでいる。
 「(寛仁親王牌は)2着はあっても、1着が取れなかったですね。終わってからは時間が取れたので、練習できました。寛仁親王牌の時より、状態は良いと思います」
 伊藤大志は、9月地元の青森記念で決勝に進出。今後の課題をこう話す。
 「もっとタテ脚を付けて行かないとダメですね。もちろんヨコも大事ですけど、タテ脚があってのヨコなので。状態は、青森に向けてやっていたので、積み重ねていたものがまだある感じです。久留米は(一昨年の4月に)優勝もあるバンクだし、相性も良いと思います」

10R

選手の写真です。
神山雄一郎選手
 8月オールスターの3走目に勝ち星を挙げた神山雄一郎(写真)は、寛仁親王牌でも最終日に連対を果たした。まだまだ最前線で存在感を放っている。
 「(寛仁親王牌が44日ぶりの実戦で)競走から離れていいたから、久々の競走が特殊バンクの前橋で、特別だったのはキツかったですね。寛仁親王牌のあとは、感覚を研ぎ澄ませられればいいかなっていう感じで練習してきました。できることを精いっぱいやるだけです」
 8月小田原のブロックセブンで優勝した金子哲大は、続く大宮FIで優出。前回の川崎FIでも決勝にコマを進めた。
 「調子は悪くないんですけど、自転車に乗ったらパッとしなかったんで、今回はウエイトをお休みして、自転車に乗ってきました。マッサージにも行ったら、張りが強かったんで疲れていたんでしょうね。張っていることも分からなかったんで、今の状態は乗ってみないと分かりません」

11R

 9月青森のブロックセブンを制するなど、調子を上げていた岩本俊介は、前回の川崎FIで完全Vを達成した。
 「(川崎の決勝は)内に詰まってしまって、前々に踏んで行ったら、たまたま番手にはまる展開になりました。力勝負がしたかったんですけど、最近はなかなかさせてもらえないですね。(調子が上がった要因は)中村(浩士)さんのところで練習をさせてもらっているのと、奥さんに食事の管理をしてもらって、あれよあれよという感じでした。現状を破るために、もうちょっと強くなりたいです。そうすると見える景色も変わってくると思うので」
 その岩本を目標にするのが、10月別府FIと小田原FIを連続で優出している新田康仁だ。
 「底は脱したかなっていう感じはありますね。前(岩本)が強烈なので、しっかり付き切りたいです。前回からはケアを中心にしてきました。多少の不安はありますけど、しっかりセルフケアもして備えます」

12R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 地元記念連覇を目指す中川誠一郎(写真)は、寛仁親王牌でも決勝進出を果たした。今回もGIさながらの気合を入れて、他地区の強敵を迎え撃つ。
 「寛仁親王牌が終わって、GIよりも調整をしてきました。前回は疲れがある中で開催に入ったけど、(2日目が)順延して疲れが取れました。この後は競輪祭があって、グランプリなので、ここで弾みを付けたいです」
 賞金争い真っ只中の松浦悠士だが、リラックスした表情で競輪場入りした。
 「意識はしますけど、変わったことはないですね。寛仁親王牌の最終日に、先行で逃げ切れたことは自信になったし、自分が思っているよりも自分が強くなっていてビックリしました。去年は逃げて1着を取るイメージができなかったけど、今はできていますね」
 寛仁親王牌は連勝で準決勝に進んだ柴崎淳だが、本人はあまり良い感触をつかんでないようだ。
 「感覚は、うーん…って感じでした。2走目から使った新車も、うーん…って感じで。その時に使った自転車は、ドーム用で作ったものなんですけど、もしかしたら外でも行けるかもしれないので、初日はそれを試してみます」

1R

選手の写真です。
阪本正和選手
 7番手から動いた格清洋介に合わせて、畑段嵐士が上昇し中団をキープ。格清を先頭に隊列は一本棒で打鐘を迎える。後方になった津村洸次郎は最終ホームから反撃に出ると、2コーナー手前で格清をとらえる。最後は番手の阪本正和(写真)が鋭く伸びて、オープニングレースを制した。
 「恵まれました。津村君が強いね。良い思いをさせてもらいました。津村君はいつもあの辺から仕掛けてくれる。一番キツいところだけど、(自分の)状態が良いからしっかりと出脚だけに注意して付いていきました」
 まくりを決めたホームの津村洸次郎が2着。九州ラインワンツーを決めた。
 「出切った時のスピードをキープしようと思って走りました。1着が良かったけど、2着に残れて良かった。体が反応できているし、車の進みも良いので調子は良いと思います」

2R

 赤板1センターで先頭に立った門田凌を、真船圭一郎が叩いて主導権を握る。後方になった野口大誠は、最終ホームで門田ラインをすくって4番手まで上昇。門田は外併走になったが、2コーナーから仕掛けてジワジワと真船に迫る。しかし、真船マークの竹内智彦が、4コーナーで門田にけん制し、直線で鋭く抜け出した。
 「(真船は)残ったと思ったけど…。(門田が)もっと早めにまくって来ていれば、コーナーでドンってもっていけたのに。真船を残したかったですね。脚は問題ないので、二次予選はどこでも暴れるだけですよ」
 2着には門田の仕掛けに乗った高原仁志が食い込んだ。
 「バンクが重たいですね。新車の感じは良いし、落車の影響もないです。今日(一次予選)は、門田が仕掛けてくれたお陰です」

3R

選手の写真です。
志智俊夫選手
 前受けの石塚輪太郎を早坂秀悟が押さえて主導権。追い上げた黒田淳が中団で打鐘を迎える。下げた石塚は、4コーナーからまくり出すと、最終バックで早坂を抜き去って先頭に。絶好の展開が向いた志智俊夫(写真)は、直線で石塚を交わして白星を挙げた。
 「自分の力は出せていますね。(1レースで同期の)阪本(正和)さんが1着だったんで、僕も負けられんと思って。踏み出しはキツかったですけど、スピードが出たら軽くなったんで、最後も余裕はありました」
 豪快に前団をまくり切った石塚輪太郎が2着で、中近ワンツーが決まった。
 「風もキツくて、ずっと向かい風みたいでした。早坂さんも苦しそうだったんで、自分も必死に踏んで行きました。調子が悪い時は、見て終わるんですけど、叩けているので良いと思います」

4R

 後ろ攻めの飯田憲司が赤板で上昇すると中団から上田尭弥も合わせて動いて飯田を出させない。岡本英之のアシストを受けた飯田は中団で立て直すと、2コーナーまくり。小岩大介のけん制を乗り越えて、節目の200勝を達成した。
 「展開一本ですね。先輩が中団を取ってくれたので、絶対に仕掛けようと思っていた。小岩君にバレないように仕掛けたつもりだけど、バレちゃったので外々を踏んだ。200勝は意識していなくて、今年のうちにぐらいの気持ちでした。でも記念の勝ち上がりで決められたのはうれしいし、自信になりますね」
 バック8番手から踏み上げた堀内昇が大外を伸びて2着に強襲した。
 「8番手になって逃げているのが一番強い上田君だったのでヤバいと思った。飯田さんの後ろが空いていたので、いい感じに休めた。練習はそんなにできなかったのに初日はたまたま調子がいい方だった。岡(光良)さんと勝ち上がれて良かったです」 

5R

選手の写真です。
桐山敬太郎選手
 後ろ攻めから動いたてハナに立った神田龍を、桐山敬太郎(写真)が打鐘の3コーナーで叩いて逃げる。九州勢を追っていた中石昌芳は4番手に切り替えて、追い上げた瓜生崇智は5番手に。7番手になった神田は最終2コーナーから仕掛けるが、桐山のカカリが良く、車は出ない。その後も快調に逃げた桐山が、そのまま力強く押し切って一次予選を突破した。
 「前回の小田原とは、動きも違ったね。前々回(千葉記念in松戸)の失格の分まで稼がないといけないから(笑)。神田君は立ち上がると強いから、神田君だけ意識して、神田君が駆ける前にと思っていました。逃げ切りは、デキ過ぎです」
 桐山マークの*齊藤竜也が2着に続いた。
 「堅いフレームにして、スピードに乗る展開になれば良さそうですね。今日(一次予選)は、雨上がりのバンクで、しっとりしている重さでした。(このコンディションでは)脚の感じは良く分からないです」

6R

選手の写真です。
松岡貴久選手
 打鐘手前でハナに立った三ツ石康洋を、2センターで原口昌平が叩いて先制。ライン3番手の合志正臣までしっかり出切って最終回へ入る。番手の松岡貴久(写真)は、逃げる原口を車間を空けて援護すると、ゴール手前できっちり交わして地元記念で白星スタートを切った。
 「(寛仁親王牌の時と比べれば)いろいろできそうな雰囲気はありました。まあ、原口が強かったんでね。原口もあの仕掛けなら(3着に)残るでしょう。(ラインの)3人で決まって良かったです」
 九州ライン3番手の合志正臣が2着でゴールした。
 「風があったから、(原口が)あんまり早く先頭に立つよりは、みんなを動かしてからの方が、(3着に)残りやすいだろうし良かったです。(最後は松岡)貴久が内を空ける感じになったけど、オレは外を踏んでいたから危なかったですね」

7R

 前に出た近藤夏樹がペースを上げないと見るや、打鐘過ぎ4コーナーから小川真太郎が一気のカマシ。続いた柏野智典がゴール前できっちりとらえた。
 「小川君はさすが。一番強いし、ここってところでちゃんと仕掛けてくれる。近藤(夏樹)君も緩めたままで自分たちがやりやすい展開になりましたね。出切ったときには3人で決まるだろうなと思った。流れが悪かっただけにちゃんと差せて良かった」
 ポイントを逃さずに仕掛けた小川真太郎は別線を完封して2着に粘った。
 「練習みたいな感じで仕掛けることができた。2分戦みたいな感じだったので、先行されるより、自分がしたほうがいいと思った。やりやすいレースでしたね。調子はいいけど、ハンドルを大幅に変えて練習より踏めていなかったので、修正します」

8R

 打鐘で突っ張った佐藤朋也の番手に中本匠栄が入る。追い上げた金成和幸を目がけて本多哲也がカマすと、金成を張りながらホームから踏み上げた中本が三上佳孝をさばいて番手を奪い、直線鋭く抜け出した。
 「切り方が甘かった。もっとしっかりしないとダメ。突っ張られて金成さんが離れたけど、(金成が)追い上げてきていたので叩きに行ってと。本多君の番手に入ってからは余裕もあった。2日目は初日の分まで要所、要所をしっかりしないと」
 中本に飛ばされた三上佳孝だったが山田和巧に迎え入れられると3番手で立て直して2着に流れ込んだ。
 「本多に悪いことをしました。苦しいし重たかった。風も1コーナーがすごかった。山田さんに迎え入れてもらったおかげです」

9R

選手の写真です。
太刀川一成選手
 角令央奈にフタをされた鈴木竜士は赤板手前で車を下げるが、次は志佐明と併走になってしまい、前をすくって先頭の坂本修一の後ろまで上がる。そこを、角が叩いて先行態勢に。3番手に続いた志佐は最終2コーナーから反撃に出ると、好スピードで近畿コンビを抜き去る。最後は番手の太刀川一成(写真)が鋭く伸びて、チャンスをモノにした。
 「志佐のお陰です。落ち着いてくれていたので、展開が向きました。(9月)青森記念の一次予選でも志佐とは一緒に走っていて、その時は失敗したんですけど、今回は頑張りますって言ってくれていたのでうれしいです」
 鈴木との同期対決を制した志佐明が2着。南関ワンツーを果たした。
 「(鈴木)竜士がいつ来るんだろうって思って、焦って仕掛けそうになったんですけど、落ち着けって自分に言いながら走りました。それが正解でしたね。(状態は)徐々に良くなっていると思います」

10R

 山本直の上昇に合わせて中団から動いた金子哲大だったが、前受けから踏んできた宮越孝治とアンコになって7番手に下げさせられる。先頭に立った山本が打鐘過ぎ4コーナーからピッチを上げるが、金子は2センターから力ずくで巻き返すと2コーナーで前団を飲み込んだ。
 「久留米は3コーナー(の上り)がキツいというのを聞いていたので、後方になったら2センターかホームで仕掛けようと決めていた。(その辺から)仕掛ければ、ラインの誰かが勝つだろうと思っていた。疲れていたので、練習を軽めにしてきた影響なのか、思ったより動けて良かったですね」
 金子の仕掛けに口が空いた神山雄一郎だったが、何とか付き直すと2着に続いた。
 「1コーナーで(金子君に)口が空いたところがキツかったですね。若い子の1周半のモガキもキツいよね。金子君が強かったし、抜けなかったけどラインで決まって良かった」

11R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 赤板の1センターでハナに立った和田禎嗣に川口公太朗も続き、前受けの岩本俊介(写真)は7番手まで車を下げて打鐘を迎える。徐々にスピードを上げて行く和田に、岩本は2センターからスパート。段違いのスピードで前団をとらえると、そのまま後続を突き放して快勝した。
 「キツかったです。味方を連れていけなくて残念ですね。雨は気にならなかったけど、重いことは重い。スタートで前を取らされてしまって、押さえてかけるのは難しかったです。突っ張ろうと思ったけど、巧く切られてしまった。自分の脚は良いし、体は悪くないです」
 最終1センターで岩本から離れた新田康仁が懸命に前を追いかけると、2センターで上野真吾が内をすくって2着に入った。
 「新田さんに付いていけて良かったです。新田さんが離れているのが見えて、川口君が来ていたのでコースがなくなってしまって、内へ行きました。これで4日間走れるので良かったです」

12R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 赤板でハナに立った柴崎淳を古性優作が押さえて、その上を渡邉一成が叩て先制。後方になった松浦悠士はすかさず仕掛けるが、3番手の古性や松谷秀幸とからんで、最終1センター過ぎから後退する。古性は外の松浦がいなくなるとバックから反撃。しかし、松谷のブロックで車は出ず、村上義弘が松谷の内をすくって3車併走になる。そこへ後方で脚を溜めていた柴崎が迫り、さらにその外を中川誠一郎(写真)が豪快にまくり切って、地元記念の初日特選を制した。
 「先行のラインに付いて行くと被ってしまいそうだったから、まくりの方に付いて行きたいなって思っていました。(感触は)付いて行っただけなので分からないですけど、リラックスして走った分、伸びていますね。明日(二次予選A)からは勝ち上がりなので、力んでしまうとは思うんですけど頑張ります」
 中川にこそ先着を許したが、最終バックからまくった柴崎淳が2着に入った。
 「何もせずに終わったわけではないので、その辺で感じるものはありましたけど、感触は良くはないですね。車の出が良くないので。(寛仁親王牌の2日目から使っているフレームを)このまま煮詰めるというか、乗っていく方向で考えています。競輪祭までに、どういうレースをして、着がどうかっていうところなので」
 浅井康太は最終3コーナーで柴崎とは別のコースを選択し、3着でゴールした。
 「危ないところもありましたけど、無事に。まず、やるべきことは(柴崎に)付いて行くことで、3コーナーではチャンスだと思ったので(別のコースを踏んだ)。結果、(柴崎)淳が行き切りましたけど、あれは僕のタイミングだと思いましたし。コースが空いたら突っ込もうかとも考えましたけど、そこはレースを見極めました」

6R

選手の写真です。
近藤龍徳選手
 赤板の1コーナーで原口昌平がハナに立ち、3番手から6番手に単騎の4人が続く。前受けから7番手に下げた真船圭一郎は、打鐘の2センターから反撃。しかし、松坂英司が離れてしまい、番手に原口がはまる。それでも原口はすかさずバックからまくり出し、真船とモガき合いに。そこへ、2コーナー8番手からまくってきた近藤龍徳(写真)が襲い掛かり、直線で鋭く伸びて突き抜けた。
 「すごくない?ビックリ。何が起きたのか分からなかった(笑)。前回(千葉記念in松戸で)失格したから、しっかり練習してました。アップの時は重たくてヤバいぞって思ったけど、こういう時の方が良かったりするんですよね。まくりはめっちゃ気持ちいいですね」
 絶好の位置にはまった原口昌平だったが、早めに番手まくりに出て2着に入った。
 「(番手に)はまったけど、すぐ行こうと思って仕掛けました。なかなか出なかったですけどね。(真船を)なるべく出させたくないとは思っていたんですけど、踏むのがちょっと遅かったです。(記念の)準決勝は2回目。調子は悪くないです」

7R

選手の写真です。
新井秀明選手
 坂本修一、佐藤朋也の順で先頭に立ち、7番手に下げた上田尭弥は打鐘の2センターから反撃に出る。最終2コーナー手前で佐藤朋をとらえると、佐藤悦夫のけん制を乗り越えて上田に続いた新井秀明(写真)が、ゴール手前で鋭く伸びて白星を挙げた。
 「上田君が作戦通りに走ってくれて良かったです。彼の力を引き出せたと思う。からまれた時はヤバかったけど、2コーナーのくだりでうまくしのげました。勝ち上がりで勝てているので悪くないと思う」
 まくりを決めた上田尭弥が2着で、地元の熊本ワンツーが決まった。
 「作戦通り。前を取って下げて構えて打鐘2センターで仕掛けようと思っていた通りの戦いになりました。2着までに入れて良かったです。脚的には初日の方が良かったけど、踏み直しはできました。記念の準決勝は初めてです」

8R

選手の写真です。
鈴木竜士選手
 7番手から動こうとした箱田優樹より先に、中団の鈴木竜士(写真)が上昇。箱田は動けず車を下げる。一方で、前受けの瓜生崇智は鈴木の番手で粘って打鐘を迎える。主導権を握った鈴木が最終ホームから徐々にスピードを上げると、番手は離れながらも瓜生が踏み勝つ。それでも鈴木は最後まで力強く踏み切って白星を手にした。
 「1着で良かったです。(番手が)競りになるとは思わなかったですね。ジャンの2センターで後ろがもつれているのに気付きました。あとは、箱田さんの動きだけを見てと思って。逃げ切れているし、踏み直しはできたけど、末の粘りは良くないですね」
 番手を取り切った瓜生崇智が鈴木を追いかけて2着に入った。
 「一番強い鈴木さんがいたので、自力勝負してもまくれないし、今の僕ならあれが精一杯です。あそこが一番勝ち上がりに近いと思いました」

9R

選手の写真です。
松谷秀幸選手
 赤板2コーナー手前で岩本俊介を押さえた川口公太朗を、津村洸次郎が打鐘で叩いて主導権。懸命に逃げる津村だったが、徐々にスピードが落ちていき、最終バックから松岡貴久が番手まくりを放つ。2センターで先頭に躍り出たが、バックから猛スピードでまくってきた岩本が豪快に松岡を飲み込んでゴールした。
 「川口が先に前を切ってくれれば、それを利用して切って、津村だけ合わせるつもりでいればいいかなって思ってたけど、そうはならなかったですね。浅井はうまいですね。僕が仕掛けたい時に振ってきたので。やりたいことがバレていたというか。(自分は)まくりになっちゃったのが申し訳なかったです」
 岩本マークの松谷秀幸(写真)が2着に続いた。
 「(岩本が)強いですね。ホームで行かなかった時は、大丈夫かなって思いましたけど、全然大丈夫でした。松岡が行って、浅井もいた上を行ってますからね。自分の感触は良いと思います」

10R

選手の写真です。
小川真太郎選手
 飯田憲司を突っ張った前受けの渡邉一成を、打鐘の3コーナーで小川真太郎(写真)が押さえる。そこを、4コーナー手前で石塚輪太郎が叩いて先制。最終バックを一本棒で通過すると、3番手を確保した小川は2センターから踏み込んで、直線で近畿コンビをとらえた。
 「村上さんがうまいですね。タイミングをずらされました。すぐに渡邉さんに来られていたらキツかったけど、来なかったので落ち着いて走れました。初日よりもマシだと思うけど、もう少しセッティングを煮詰めます」
 石塚マークの村上義弘は、内の濱田浩司を締めながら追い込んで2着でゴールした。
 「自分が思ったよりも濱田君が内に入ってくるのが早かったです。小川君を止めたと思ってあとは渡邉君のラインと思ったら、また小川君が伸びてきた。自分の脚がないだけですね。色々と微調整したい」

11R

選手の写真です。
古性優作選手
 赤板2コーナー手前で古性優作(写真)を押さえてハナに立った金子哲大を、打鐘で志佐明が叩いて先行態勢に入る。8番手になった松浦悠士は最終ホームから仕掛けるが、2コーナーから金子が合わせてまくる。両者がモガき合ったまま直線へ入ると、大外を踏んだ古性が直線で鮮やかに突き抜けた。
 「後ろに2人付いてくれていたから、松浦よりも先に仕掛けていかないと。気付いていたけど、踏み遅れてしまいました。ジャンからホームにかけてのペダリングが楽に回せてないですね。昨日(初日)よりは、ちょっとマシです」
 松浦悠士は直線で金子に伸び負けて3着でゴールした。
 「金子さんに合わせられているし、イマイチですね。踏み出しが甘いし、踏み直しも甘い。最近の中では物足りない感じでした。セッティングを修正して昨日(初日)よりは良いですけど。でも、タイムは自分が思っているより出ていたし、自分の感覚よりも大丈夫なのかもしれない」

12R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 打鐘の3コーナーで中本匠栄が柴崎淳を押さえる。中本ラインに乗っていた桐山敬太郎は4コーナー手前からスパートし、最終1センターで先頭に。しかし、中本が上野真吾をさばいて番手を奪取し、上野が3番手に降りる。冷静に4番手に車を下げた中川誠一郎(写真)は、前の上野が離れ始めると、3コーナーからまくり出し直線で迫ってきた柴崎を振り切って準決勝進出を決めた。
 「(中本は)気合いが入っていましたね。まさか粘るとは思わなかったですけど。(柴崎)淳が早めにくるのだけが怖かったので、来ないでくれって思っていました。でも、最後はすごい勢いできましたね」
 中川の仕掛けに乗った柴崎淳は、直線で大外を伸びて2着に入った。
 「初速でカカっていかんですね。徐々にカカって行く感じ。前の状況は、あんまり分かってなかったです。(併走になった)堀内(昇)を気にしすぎて、仕掛けるタイミングも分からなかったです」

10R

選手の写真です。
門田凌選手
選手の写真です。
柴崎淳選手
 赤板1センター過ぎに単騎の原口昌平が古性優作をすくってハナに立つ。そこを、岩本俊介が叩いて先制。3番手に門田凌(写真)が続き、原口が4番手に飛び付く。6番手の古性は最終2コーナーから仕掛けるが、5番手の柏野智典が合わせて踏み込む。絶好の位置を確保した門田はバックからまくり出すと、一気に岩本を抜き去って、1着で初めての記念優出を果たした。
 「今回からフレームを変えたのが大きいのかもしれないですね。練習での感触が良くて、連日、車の出が良いです。後ろの状況は全然、分からなかった。自信になる1着ですね。脚を使わずにあの位置を取れたのが大きい。記念の決勝は初めてです」
 8番手に置かれた柴崎淳(写真)は、最終バックからまくって2着に入った。
 「フレームを共同(通信社杯)や、オールスターで使っていたものに戻したけど、こっちの方が良いですね。立ち上がりがこっちの方が良い。前受けした時点で、後方になるとは思っていました。バック線を目がけて仕掛けたけど、前の状況は良くわかっていなかったです」
 最終ホームで門田と連係を外した柏野智典だったが、古性に合わせて踏み込んで3着でゴールした。
 「(門田と)2人で決勝に乗れる作戦を立てたけど、話していた以上に門田君は良いレースをしてくれた。柴崎君と古性君の2人を相手に先まくりで勝っているんだから大したものですね。自分も余裕があるし、レースが見えています」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
選手の写真です。
中本匠栄選手
 赤板1センターで中本匠栄を押さえた鈴木竜士を、石塚輪太郎が打鐘で叩いて主導権を握る。8番手になった松浦悠士(写真)は、2センターからスパート。最終1センターで石塚をとらえると、そのまま迫る後続を振り切って白星を挙げた。
 「小川真太郎君にアドバイスをもらって、準決だからホームで緩むからって話をされていました。今日(準決勝)は昨日(二次予選A)と同じ戦い方をして感触を確かめようと思っていたので、あえて8番手に下げて、最終ホームで仕掛けて行きました。自信を持って仕掛けられたし、上積みはありました」
 最終2コーナーから仕掛けた中本にバックでスイッチした浅井康太は、直線で松浦と中本の間を踏んで2着に入った。
 「中本君が止まったところで行けば良かったんですけど、最近自力でやってないぶん、ボロが出ました。番手戦が多くなって、コースは見えているので、番手選手としてのレースなら良いんですけど。レースの流れは見えていると思います」
 中本匠栄(写真)は最終2コーナーから仕掛けるが、バックで松浦の後ろに付き直して3着でゴール。地元記念で決勝進出を果たした。
 「まくりのタイミングとか、細かいところで反省点はありますね。仕掛けたけど、松浦君がバックで踏み直したので内に降りました。最後も浅井さんに来られたのがキツかったです。でも、勝ち上がれたので良しとします」

12R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
選手の写真です。
小川真太郎選手
 前受けの上田尭弥は赤板手前から上昇してきた金子哲大を出したが、すぐに3番手から仕掛けて打鐘から先行態勢に入る。熊本ラインの後ろにいた桐山敬太郎は2センターから仕掛けて、最終1センターで上田をまくって先頭に。中川誠一郎(写真)はバックで神奈川コンビに切り替えると、2センターから踏み込んで3連勝で決勝にコマを進めた。
 「勝手に気持ちが入っちゃって、押さえるのがたいへんでした。(上田は)慌てずに、上手に走ってくれましたね。(自分は)切り替えて踏んだ時に、松谷(秀幸)さんにはらわれて止まりました。スムーズにゴールしたかったですけど、力んでしまいましたね。記念で4連勝は今までないので、この壁をこえないと」
 上田を叩いた桐山の番手から、松谷秀幸が伸びて2着に入った。
 「(2車でも果敢に仕掛けた桐山の)気持ちがうれしいですね。(初日から)3日間、最終バックを取っているから、絶対残してやろうと思ったんですけど…。後ろに中川さんがいるのは分かったし、3番(小川真太郎)も外から良い勢いで来ていたので。(桐山に)感謝しかないです」
 最終バックから仕掛けた小川真太郎(写真)は、直線で大外を伸びて3着に突っ込んだ。
 「難しい展開でみんなに、はめられました。(赤板で金子が)突っ張られたくないから、すごいスピードで行ったけど、さすがにあれには付いて行けなかったです。脚自体はすごい良いし、勝負できる仕上がりにはなっていると思います」


----【6Rブロックセブン】----

 得点トップの湊聖二は9月岐阜記念で2勝をマークしたが、続く西武園FIでは準決勝で敗退。寛仁親王牌でも5425着と、今一息の結果に終わった。
 「(寛仁親王牌は)調子うんぬんより、みんなが強かったです。自分の力は出せましたけど、それ以上にみんなが。GIに調子を合わせて行ったつもりなのに、合わせ切れてなかったっていうところで、それをどうしたら良いのかとか練習方法を考えてきました。すぐに答えは出ないですけどね。ブロックセブンは初めてですけど、優勝を狙って頑張ります」
 前回の川崎FIは優出を逃した中井太祐だが、10月福井FIで準Vなど好調を維持している。
 「ずっと調子は良いです。(8月西武園の)落車も影響はなかったので。7車立てのレースはエボリューションもあるし、ブロックセブンでも走ったことがあります。練習みないな感じになりそうですね。しっかり考えて走ります。最近は1着が増えてきたけど、もともと1着が多くないんで、ここで取りたいですね」
 野田源一は地元の利を生かして別線を迎え撃つ。
 「バンクの特性は分かっているので、どう仕掛けるかですね。引いても6番手ですし、車番も1番車をもらったのでチャンスはあると思っています。ここまでは時間もあったし、練習はできました。少しずつ感じは良くなってきているので頑張りたいですね」