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こまつしま競輪

KOMATSUSHIMA KEIRIN

73#

検車場レポート

  • 6/29 Wed.  (前検日)
  • 6/30 Thu.  (1日目)
  • 7/1 Fri.  (2日目)
  • 7/2 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
朝倉智仁選手
 前々回の取手記念では2勝をマークした朝倉智仁(写真)だが、一次予選で敗退。前回の佐世保FIの144着を踏まえてこう振り返る。
 「取手記念は気合を入れすぎた。それだけですね。地元の記念で1着を2回取れたのはうれしいけど、初日で終わっちゃった。それは悔いが残ります。終わってからは、(先輩たちと)いろいろお話をさせてもらって、一からやり直そうと。練習というより気持ちをどこにもっていくかですね。前回のあとは(吉田)拓矢先輩とか吉田有希とかに引っ張ってもらって、死ぬ思いで練習をしてきました」
 「前が抜けていないですよね」と、近況は勝ち星が遠ざかっている加藤圭一だが、成績をまとめている。
 「前が頑張ってくれているし、自分も落車してないから前よりは良くなってます。体調も戻ってきている。(初日に連係する菅原大也は)連係も何回もあるし、バンクにいけば練習も一緒にやります」

2R

選手の写真です。
中西大選手
 中西大(写真)は、前回の高松宮記念杯を7247着。2日目から新フレームに換えて好感触を得た。
 「(前回は)先行できたのは、初日だけですね。(駆けたのが)切ってジャンからなので5着以内に入りたかった。けど、7着で力不足でした。2日目からはフレームを換えました。先行してないけど、(2日目は)外併走で我慢できている。(今回も)そのフレームで挑みます。いつもはワットバイクでしか練習してないけど。(前回のあとは)バンク練習を多めにやって久し振りに日を浴びたら疲れました(笑)」
 前回の和歌山FIの最終日に落車に見舞われた中村昌弘は、そこから2週間以上空いた。
 「(落車は)5日間くらい痛かったけど、もう怪我しているのも忘れました。練習も普通にやってきましたし大丈夫です。春くらいからずっと感じはいいんで、(今回も)悪くないと思います」

3R

 昨年、当所記念に参戦して4792着だった佐々木堅次は、直近の競走得点も100点超えで洗練された印象だ。
 「去年ここを走らせてもらって、それよりもいいと思います。最近はヨコをやったり、位置を取ったりもしている。駆ける態勢の時は先行をして、流れでできるようになってきた。(S級の流れに)慣れてきたのが大きいです。昔は(積極的に)駆けていかないとっていうのがあったけど、それじゃ生き残っていけない。去年に比べたら(脚力も)レベルアップしている」
 前回の高松宮記念杯7992着でレベルの差を痛感させられた山岸佳太だが、コンディションそのものは悪くなさそうだ。
 「(前回は)自分で思ってた感じで動けなくて、結構ガッカリして帰りました。そのあとは、(8月の)オールスター(出場)も決まったんで、1日だけ休んでキツめにやってきました。高松宮記念杯の前もそうだったけど、練習の感覚はだいぶ上がっている。それをレースに出せれば」

4R

 直近の3場所で初日を3連勝中の青柳靖起だが、FIシリーズだけに舞い上がることなく気を引き締める。
 「(記念になると)FIと全然メンバーが違う。7車立てっていうのもあるし、一次予選でも50パーセントくらいの感じで飛ぶんじゃないかと。練習は荒井(崇博)さん、嘉永(泰斗)さんとかとモガかせてもらった。それで疲れがありますね。荒井さんはえげつないくらい強かった」
 前回の高松宮記念杯を4727着の柏野智典は成績面以上の感触をつかんで先を見据える。
 「(高松宮記念杯は)着以上に良かったです。GIを走ると何回かは引っ張られる感じがあるんですけど、そういうのが前回はあんまりなかった。このあと(地元の)サマーナイトフェスティバルがあるんで、しっかりと練習ができている。直前までキツめに練習をしてきました」

5R

 橋本智昭は、前々回の取手FIを117着、前回の伊東FIを151着。2場所で4勝の固め打ちと乗れている。
 「(FIで好成績を収めているが)展開が動くので、9車立ての方がチャンスがあるかなっていう感じです。7車立てだと一本棒になってしまうんで、逃げるしかなくなってしまう。脚の状態は悪くない。あとは周りが強すぎるんで、(戦法の)幅を広げたい。そういう風にやってかないと」
 前回の福井FIでの決勝では逃げた緒方将樹との連結を外した松川高大は、そこから中4日とタイトなスケジュール。
 「(緒方に)付いていければ優勝のチャンスがあったんで、そこは追走を磨いていかないと。難しいところもありますけど、基本的には自力を出せるようにしています。(前回のあとは)軽めに練習してきました」

6R

選手の写真です。
川口雄太選手
 年頭にS級に昇級した地元の川口雄太(写真)は、前回の久留米FIを3連勝。S級初VがA級から数えて通算3度目の優勝になった。
 「僕自身これといった武器がない。なので持っている(すべての)力で勝てたのかなと。チャレンジで優勝がなくて、(初優勝までに)デビューしてから4年半くらいかかった。優勝に縁がないのかなと思っていたので、S級に上がってすぐに優勝できて良かった。ここ(地元記念)に照準を合わせて、やれることはやった」
 林慶次郎は自身のスタイルを変えずも、先行の幅を広げるためにこう口を開く。
 「気持ちの持ち方ですかね。無理やり先行っていうよりも、カマシもっていう感じで、もうちょっと気持ちを楽に。でも、レースになると気持ちが入っちゃうんですよね(笑)。7月からはやっと(小倉の)バンクで練習もできるようになるので、練習のバリエーションが増やせます」

7R

 竹内翼は今年すでに2度の優勝。競走得点もアップして、徐々に結果が出だしている。
 「先行が前提にあるんですけど、位置取りだったりもできてきている。ちょっとずつですけど、そういうのができて優勝にもつながっているのかなと。(前回の)伊東も決勝に乗れて状態は変わりないので、そのまま(の流れで)いけたらと思います」
 追加での配分になった久米良は、地元記念の重みをかみしめて気持ちを込める。
 「(前回の高松宮記念杯は)得ることしかなかった。格上の選手ばっかりで、そこでなにが足りないかわかった。そこを補うことを考えてやってきました。(S級)1班でこの記念を走ることの難しさをわかっているので、追加であっても責任感を持って走ります」

8R

 前回の弥彦FIを142着。上々の手ごたえから中6日で川口聖二が、今シリーズを迎える。
 「弥彦はすごい感触が良かったです。準決は野口(裕史)さんが強かったけど、もうちょっとなにかできたのかなと。でも、3日間を通して余裕はありました。そのあとは次の日を休んで、あとはずっと練習してました。日に日に良くなってきた感じがあります」
 山賀雅仁は、前回の函館FIの初日特選で先行策を披露。好調を維持して、一次予選では鈴木陸来の番手を得た。
 「(函館では)久し振りに逃げて、改善点も見つけられた。それで3着に残れているんで、その点は良かったかなと。調子は変わらずいいと思います」

9R

選手の写真です。
原田研太朗選手
 原田研太朗(写真)が、前回の高松宮記念杯の1762着を振り返り、初日セットの上野雅彦との連係に集中する。
 「(前回は)良かったところもあったし、悪かったところもある。そのあとはちょっと空いたんで、まとまった練習ができた。感じは悪くなかった。(小松島の)バンクが使えない時に、高松で上野君と練習させてもらった。いつか連係ができたらなっていうのがあったんで良かった」
 前期はいまひとつだった小林大介は、緩やかではあるが上昇カーブを描いている。
 「(前期は)苦しみながらだったけど、たぶん(S級)1班の点数を取れました。まだ完ぺきではないけど、一時期よりは良くなっている。練習はやっているけど、(体調的な)不安がないわけではない」

10R

選手の写真です。
嵯峨昇喜郎選手
 嵯峨昇喜郎(写真)にようやく本来のスピードが戻ってきた。4月の青森GIIIを含めて、近況はコンスタントに決勝にコマを進めている。
 「落車をしてないから徐々に(調子が)上がってきている。順調に練習もできているし、タイムも出てきている。(悪かった時期から)なんとか抜け出したい。(初日は)山崎(芳仁)さんとは久々だし緊張しますね」
 高松宮記念杯を7267着。シリーズを通して自力だった山崎芳仁は自ちょう気味にこう言う
 「GIで4日間自力だったけど、見ての通りあんまり良くなかった。年相応でした…。最近は練習を追い込みすぎた感じもあったので、今回は(疲れを)取って、メンテナンスを多めにやってきました」

11R

選手の写真です。
犬伏湧也選手
 3場所前の岐阜、前回の高松と松戸GIIIを挟んでFIシリーズを2場所ともに完全V。犬伏湧也(写真)が、初めての地元記念を迎える。
 「(小松島記念は)目標にしていたところでもあるんで、走れることはうれしい。精いっぱい頑張ります。(高松は)ここに向けていろいろやりたいことをやれたのが大きかった。新車だったりも使えたり、いろいろできました。(初日は)後ろが師匠(阿竹智史)ですし、中途半端なレースはせず、しっかりと行けるところから仕掛けたい」
 一次予選から弟子の犬伏とのセットの阿竹智史は、前回の高松宮記念杯から中9日空いた。
 「(前回は)そこまでコンディションが上がらずの4日間だった。そのあとは前半を追い込んで、後半はほぼ休み気味でやりました。(調子は)前回と変わってないかなと。(犬伏は)しっかり流れに乗って走ってくれたら大丈夫だと思います」

12R

選手の写真です。
小倉竜二選手
 中四国3車は、松浦悠士を先頭に連係。昨年の当所記念では準Vだった小倉竜二(写真)は3番手で地元記念のスタートを切る。
 「(前回の高松宮記念杯は)まとめたっていう感じですね。最終日だけ気持ち良く回せたかなと。二次予選はコース取りに失敗した。脚は普通でした。そこからは中9日だったので、ケア中心にやってきました。(調子は)現状維持か少し上がっているかなと。太田君、犬伏(湧也)君はじめ若い子がいるんでスピードが出る。まずは付いていくこと。結果はそこまで考えていないですね」
 眞杉匠は前回の高松宮記念杯を2413着。そこから状態が上がっているようだ。
 「(前回は)体の感じが良くないなりに、(成績は)良かったかなと。高松宮記念杯に入る前から、んって感じがあった。季節の変わり目もあって、夏バテしていたのか…。前回よりは練習の感じが良くなっている。(初日は)車番が悪いけど、いつも通り自分のレースができれば」
 全日本選抜、ダービー、前回の高松宮記念杯、今年のすべてのGIで佐藤慎太郎は決勝に進んで賞金を着実に積み重ねている。
 「(前回は)絶好調ではないけど、決勝までいけている。気持ちでカバーしてるのと、前で頑張ってくれている選手のおかげですね。練習も予定通りできているけど、疲れが抜けるスピードが落ちている。(今年の)前半戦は気持ちを入れてレースができた。それで結果もついてきてくれた。例年に比べれば少しは気持ちに余裕がある。それでも気を引き締めていきたい」

1R

選手の写真です。
武田豊樹選手
 猪狩祐樹、菅原大也、森山智徳の順番で切ったところを打鐘過ぎに朝倉智仁がすかさず仕掛ける。最終ホーム手前で朝倉が主導権を握って、関東3車が出切る。8番手からまくった猪狩は前が遠く、4番手の森山智徳、6番手の菅原は動けない。番手絶好の武田豊樹(写真)が、朝倉を交わした。
 「いつも朝倉君は先輩を立てるレースをしてくれるから、力になりたいと思っていた。いい仕掛けだったし、(ラインの)3人で決められて良かった。前の先行選手の頑張りですね。(4月の)高知で落車してからずっと良くなかったけど、体調も良くなってきた」
 前受けから勝負どころを逃すことなく仕掛けた朝倉智仁は、ラインでの上位独占をメイクして2着に逃げ粘った。
 「ジャンのところは焦ったけど、ホームで出れたのでいいと思う。セッティングがうまくかみ合っていないので、いろいろとやってみたい。今日(初日)思ったところを修正すれば、明日以降につながると思う」

2R

 赤板1センターで先頭に立った中西大は突っ張り気味に踏むが、福田滉が強引に叩く。真崎新太郎は連結外して、番手に中西が入る。荻原尚人がインを突いて志智俊夫の横まで押し上げてもつれたところを、打鐘の4コーナーで藤原俊太郎がカマす。藤原と中西の踏み合いになり、最終ホームで下げた荻原はバックからまくり上げる。出切った藤原マークから中村昌弘が追い込むが、中のコースをシャープに伸びた佐藤和也が突き抜けた。
 「(最終ホームで荻原が)入っていった。でも、バックを踏んだ感じもあった。(外が)志智さんだし、どかせないだろうと。自分もバックを踏んだけど、落ち着いて見ていた。ところどころで口が空いたけど、すごい余裕があった。それで空けても大丈夫かなと。オギ(荻原)がしっかりとまくってくれたんで、自分は内しかないかなと。そしたら思ったより突き抜けました」
 藤原が最終バック手前で中西をとらえて、中村昌弘は後続との間合いを計り追い込んだ。
 「(藤原が)いいダッシュで行ってくれました。周りから(藤原)俊太郎はすごい調子いいって聞いていたんで、出切れるんじゃないかと。流れ的に(ラインで)ワンツースリーができた感じだったけど、焦って踏んじゃった。思ったより良かったし、調子は全然いい」

3R

 打鐘手前で押さえて出た久田裕也が先行態勢を取るが、いったん中団まで追い上げた山岸佳太がさらに踏み込んで先頭に立つ。山岸、岡田泰地の2車が出切り、福島武士が3番手に切り替える。佐々木堅次のまくりをけん制しながら岡田泰地が外に持ち出し、山岸まで空けたインを福島が伸びて1着。
 「(山岸に出られて久田が)下がってきたので、バックでは無理だと思って切り替えた。全部、内が空いてラッキーでした。道中で脚を使ったわりには伸びた」
 佐々木のまくりを張って追い込んだ岡田泰地が2着。
 「(山岸が出切り)自分はしっかり見て、回しながらで余裕はありました。あとは誰がまくりにくるか、3番手に誰が入っているかを確認するだけでした。(最終)バックから難しかったですね。暑いわりには走れているし、いつも初日から徐々に良くなる方なので頑張りたい」

4R

選手の写真です。
柳詰正宏選手
 桐山敬太郎が切った上を、打鐘手前で押さえた才迫開がペースを握る。中国ラインを追うように水谷好宏が仕掛けるが、中井護は付け切れない。水谷が叩き切り、才迫が番手に飛び付く。青柳靖起、桐山をけん制しながら、才迫が最終3コーナーから踏み込む。近藤範昌をすくって柏野智典後位に取りついた柳詰正宏(写真)が、直線で外を伸び切った。
 「(青柳が外に浮いて最終)2コーナーくらいだったんで、どうしようか悩んだ。1車でも前にと思っていきました。3コーナー辺りで内が見えたんですけど、待って最後、外勝負かなと。判断を切り替えた。レースが詰まっているんで調子は平行線だと思う。それをレース感覚とかで補えている」
 才迫との間合いに微妙なギャップがあった柏野智典は、2着をこう振り返る。
 「感覚のズレというか息が合わなかった。僕自身の問題ですね。(才迫)開君らしいレースだったけど、もうちょっとスピードが上がるかなと。それで終始、バックを踏みっぱなしだった。(感触は)たぶんいいと思うけど、つかみ切れなかった」

5R

 前受けから村上竜馬の上昇を阻んだ橋本智昭が、中近コンビを出して3番手を確保する。そのまま土生敦弘の先行でレースが流れて最終周回。橋本はバックを通過しても動かず、3コーナー過ぎに踏み出す。橋本マークの新山将史は、中のコースを踏んで1着。
 「しっかり組み立ててくれた橋本さんのおかげですね。(最終)バックで車間を切れたし、最後もコースを見られたのでだいぶいいと思う。1着ですし、伸びた方ですね」
 立ち回りに進境を見せる橋本智昭は、3番手からまくり気味に追い込んだ。
 「(別線を)すんなり出させると後方になるので、1回突っ張ってすぐ来るなら追いかけてと。重たい位置から踏んで、脚は残ってなかったですね。(別線が)後ろから来ていなかったので3コーナーから踏んだ」

6R

選手の写真です。
柿沼信也選手
 林慶次郎が押さえて出たところをすかさず磯川勝裕が飛び出して主導権。リズム良く風を切る。林は前団との車間が空いて、4番手には追い上げた中野雄喜が入る。7番手に置かれた川口雄太が、最終2コーナー手前から踏み込む。川口のまくりを止めた柿沼信也(写真)が、ゴール前で抜け出した。
 「磯川君も積極的に仕掛けたいっていう感じだったし、小沼(良)さんも固めてくれた。自分もなんとかしないとっていうのがありました。川口(雄太)君も前回が完全Vして地元で気合入っていると思った。それでもなんとかしないとって。自分は脚が軽かったんで、前回よりはいいですね」
 今期S級に返り咲いた磯川勝裕は、積極的な走りで3着に踏ん張って二次予選に進んだ。
 「先行基本でって思ってた。初手の位置(3番手)が取れると思ってなかった。あそこが取れて良かったです。(最終)バックで(別線のまくりが)来ているのがわかった。踏み直したけど、ズッポリいかれたと。3着に残れたんで良かった。今日(初日)は気持ち良く駆けられました。(感触は)思ったより良かった」

7R

選手の写真です。
久米良選手
 赤板過ぎに竹内翼を突っ張った小林稜武が、ペースを握り主導権。竹内は7番手になって打鐘を通過する。最終ホーム目がけて、小林がペースアップ。高久保雄介が4番手からまくりを打ち、逃げる小林の番手の五十嵐力と直線勝負。竹内が不発で3コーナー過ぎからコースを縫った久米良(写真)が、ゴール寸前で前の2人をまとめてとらえた。
 「ちょっと厳しかったが、うまくコースが空いてくれて切り抜けられた。思った以上に緊張もあったけど、いつも以上の感じで走れました。(後方になって最終)2コーナーでは覚悟を決めて、(コースの)隙間が見えた。調子がいい時は全体が見えますね」
 中団まくりの高久保雄介は僅差で五十嵐を交わして2着。
 「追い込んで練習をしたきたので、疲れが残っているのかキレがなかった。(このあとの)ケアと久々のレースでアタリがつけばいいですけど、フワフワしている感じでした。バンクは軽いっていう人もいたけど、重く感じました。走っている最中は気にならなかったけど、体が重かったかも」

8R

選手の写真です。
山賀雅仁選手
 久島尚樹を突っ張るように踏み込んだ下野義城が緩めた赤板2コーナーで、鈴木陸来が仕掛ける。南関3車で出切り、久島が4番手に追い上げる。逃げる鈴木との車間を大きく空けた山賀雅仁(写真)が、詰めながら久島のまくりをけん制して追い込む。番手で勝ち切った山賀だが、立ち回りを反省する。
 「鈴木君のスピードも良かったし、やれるだけのことをやってくれた。自分は久島君に手を出す(ブロック)のが早い。そこをしっかりと体で止めていれば、鈴木君は残ってたはず。伊勢崎(彰大)さんにも(番手を)回してもらってる。鈴木君がレースをつくってくれてるんで、あとは自分次第。それなのに残り半周が雑すぎる。悪すぎますね」
 追い上げた久島尚樹は、最終1コーナー過ぎに4番手を確保してバック手前からまくり上げた。
 「(周回中は)中団の前か後ろから切って、切ってで、前々に行こうと。そしたら下野君が思いのほかヤル気だった。内に入って落ち着いて、(そのあと)誰か来るだろうと。そこをスイッチしようと。前(山賀)も車間を空けてたんで、自分はしっかりとツケマイして2着までこられた。うまいこと(外で併走して)追走できたんで、感触は悪くないかなって思います」

9R

 小林史也が先行態勢を取り、3番手は片折亮太。5番手で包まれた上野雅彦だったが、最終ホーム手前で外の菊池竣太朗が仕掛ける。上野が素早い反応で静岡勢を追いかけて、さらにまくり上げる。が、原田研太朗は付け切れない。2センターで菊池をとらえた上野が、後続をちぎってゴール。
 「ジャンだったので引けなかったです。こじ開けられると思ったけど…。菊池さんが行ったタイミングしかなかったので、そこは動けていた。後ろはわからなかったです。中途半端だったし、引き切っても良かったですね。強い選手みたいに、前受けから全引きしてからカマせる自信はなかったです。脚は悪くない」
 同県の菊池目標から懸命に追い込んだ土屋裕二は3着。
 「(菊池の)踏み出しに遅れて焦っていたので余裕がなかった。上野君が来て、ハラケン(原田)も来ると思って踏ませてもらった。今日(初日)は相手が強すぎました」

10R

 赤板2コーナー手前で踏み込んだ嵯峨昇喜郎だったが、結局下げて7番手から打鐘3コーナーで反撃に出る。ブレーキをかけた山崎芳仁は、嵯峨の踏み出しに遅れながらも追いかけてドッキング。最後はきっちりと交わした。
 「(赤板の)2コーナーで嵯峨君が内に差して、さらに俺も内に差した。これでカマされたらヤバいなと思ったら、カマしていった。とにかく追いかけないとヤバいなって、自分のタイミングで(追いかけて)いった。(嵯峨に)付いてからは、まくられないようにと。嵯峨君が強かったの一言ですね」
 結果的にはラインで上位を独占した嵯峨昇喜郎は、組み立てを反省するが踏み出したスピードはさすがだった。
 「(赤板で引いたあと)神田(龍)さんが(来るのが)思ったより遅れてて。それでちょっとパニックになっちゃいました。(自分のなかでは)構えるのはなかった。神田さんのラインが浮いてたんで、いい目標になりました。いける
感じもあったんで、あとはしっかりゴールまでもてばいいなと。そしたら最後は(脚が)カクカクになって、ズルズルいかれてしまうかと。山崎さんだけだったんで良かった」

11R

選手の写真です。
犬伏湧也選手
 山中秀将にフタをされた犬伏湧也(写真)は、打鐘の3コーナーで7番手に下げて立て直す。ようやく視界が開けた犬伏は、2センターから踏み込んで次元の違う加速力で福岡勢をとらえる。四国3車で4番手以下を置き去り。犬伏は直線に入ってもスピードは鈍らず、ロングまくりでそのまま押し切った。
 「(山中に)フタをされたとこで中途半端に迷った。焦りはなかったけど、後ろが師匠(阿竹智史)で中途半端にできないって思ったことが裏目に出た。踏み出しは軽くて、カマシに行った時も脚は回っている。まくり切ったあとも踏み直せて進んでいったのは良かった。師匠と練習していたことができているのかなと。あとはレースの組み立てがうまくできれば、これからにつながっていくと思う」
 阿竹智史は、犬伏に半車身まで詰め寄ったところがゴール。
 「地元記念で(犬伏と)ワンツーでスタートできたことは良かった。(フタをされていたところで)ああいうところは感じとってもらって、タイミングを取ってくれたら後ろも付きやすいなと。(自分の状態は)そこまで良くはないので、追走することをしっかり考えていきたい」

12R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 松浦悠士は赤板過ぎに切れず、突っ張った山田庸平が関東勢を受ける。しかしながら、松浦の巻き返しも早い。打鐘から踏んで前団に襲い掛かるが、眞杉匠がペースを上げて駆ける。最終1コーナーで神山拓弥にブロックされた松浦は、3番手の菊地圭尚のところに降りる。松浦の余力を確かめた太田竜馬がまくりに転じて、地元コンビで眞杉をとらえる。地元勢を山田が追いかけて、山田マークの佐藤慎太郎(写真)は、中を突いて直線へ。太田、小倉竜二の間を佐藤が鮮やかに突き抜けた。
 「もうワンテンポ待って、(山田)庸平の伸びを見てからと思ったけど。内を行けるところまでと。(近況で)庸平がいいレースをしてた。しっかりとマークするとか、しないとか決めなきゃいけないなかで、今回の(山田に付ける)判断は良かったかなと。自分だけ下りを使っているので、伸びているように見えたのかもしれないけど、踏んだ感じも悪くなかった」
 あおりを受けながらも最終1センターからまくった太田竜馬が2着。
 「(松浦が)ずっと前に踏んでいる感じがあって、めっちゃキツかった。(松浦が)止まったと思っていったけど、結構、外にいってしまった。まくり切っていっぱいだったんで、もういけるところまでと。1着がいいけど、あの感じで2着なんで、(自分の感触も)いいところがあったかなと」
 地元勢を追いかけて3着に入った山田庸平は、前回の高松宮記念杯で準V。GIの舞台をイメージしてこう口を開く。
 「ポイントは松浦君の動きで(赤板過ぎに)先に切るか切らないか。あそこがレースの勝負かと。松浦君は内をキメていたし、太田君も小倉さんが付いているんでダメだったら(自分で)前に行ってしまうかなとアテにしていた。GIで戦うってことになると、あそこを無理やり仕掛けないとっていうのはずっとやっています。(調子は)とくべつ良くもなく、いつも通り普通ですね」

6R

選手の写真です。
朝倉智仁選手
 赤板過ぎに川口雄太がジワリと押さえて出る。4番手は朝倉智仁(写真)と松川高大の併走になり、緩んだまま打鐘を迎える。2センターで外併走から仕掛けた松川が叩いて出るが、神山拓弥にさばかれた柳詰正宏は付いていけない。朝倉が松川を追いかけて、最終1コーナーで主導権を奪取。神山とのゴール勝負を朝倉がタイヤ差で制して押し切った。
 「(周回中は)前か中団って思ってました。しっかりと集中して、落ち着いて反応ができている。(松川の後ろが)一瞬、口が空いてたんで、すかさずスイッチできた。自分の状態はマルですね。昨日(初日)いじるかもって言ってたんですけど、初日と同じようなセッティングだった。それが良かったのかもしれない」
 外の柳詰をさばいた神山拓弥のソツないプレーが朝倉とのワンツーを生んだ。
 「朝倉君はどういう形になっても行くっていう感じで気合が入っていた。(フタをされるのは)想定していたけど、思いのほか長引いた。自分がアシストできるかなと。自分の状態は暑いっていうのくらいで、重たさとかはないです」

7R

選手の写真です。
室井健一選手
 踏み込む一戸康宏を打鐘の4コーナーで高久保雄介が抑え込む。そこをすかさず上野雅彦が叩いて主導権を奪って駆ける。四国3車が出切り、4番手に高久保。後方で柿沼信也とからんだ山崎芳仁に出番はない。空いた車間を詰める勢いで高久保が迫るが、番手の室井健一(写真)が追い込んで久々の勝ち星を地元で挙げた。
 「(上野は)タイミング良く、スピード良く行ってくれた。行った瞬間に決まると思った。練習通りの感じで、あまり踏まずきれいに回して、たまたま抜けた。状態は普段と変わらずですね」
 山崎を後方に置いて、スピードに乗せて風を切った上野雅彦が、2着に逃げ残った。
 「一戸さんが行って、高久保さんが行ったところを目がけてと思っていた。予想取りにいけた。山降ろしの1周だったので、ペースでっていうよりは最後まで踏み切ってっていう駆け方でした。スピードをもらって行くのは得意パターン。脚は良く動いている」

8R

選手の写真です。
山田庸平選手
 片折亮太、鈴木陸来が合わせて上昇すると、前受けの山田庸平(写真)は赤板過ぎに突っ張り気味に踏み込む。鈴木ラインだけを受けて、山田は4番手を確保する。一本棒のままレースは流れて、先行態勢の鈴木は打鐘の4コーナーからペースを上げる。山田は、2コーナー手前からのまくりで前団を仕留めて人気に応えた。
 「(周回中は)前か中団でと。あとは相手が出たところを見てからでした。(まくりで)踏み出した感じは良かったけど、もう少し早めに行きたかった。前が駆けてなかったんで、欲を言えばジャンのところでカマしていけるように。そういうのが大事かなと。昨日(初日)より今日の方が余裕があったんで(感じは)良かった」
 山田を1輪差まで詰めて2着の小倉竜二が、大粒の汗をぬぐい息を整える。
 「(山田が)うまかったですね。自分は(山田に)付いていけたんでいいと思います。ペースまくりっていう感じだったんで抜けないですね。1輪くらいまでよく詰めた方かなと」

9R

選手の写真です。
眞杉匠選手
 橋本智昭が赤板2コーナー手前で先頭に立って主導権。後方の眞杉匠(写真)を警戒しながら、先行態勢に入る。7番手の眞杉は打鐘で反撃を開始。しかしながら、橋本もフルアクセルで合わせる。中団でいったん小休止の眞杉は、再度踏み上げて前団に迫る。いつものキレがない眞杉だが、ゴール寸前で橋本をとらえた。
 「行ききるつもりで(仕掛けて)行ったけど、だいぶ前にいたので(橋本を)叩けなかった。出が悪くてラインに申し訳ないことをした。終始、余裕がないですね。昨日(初日)は最悪だったし、(感じが)良くない。練習量を徐々に戻してきたところに暑さが重なってオーバーワークになっているのかもしれない」
 新山将史の援護もあった橋本智昭は、眞杉相手に果敢に風を切って2着に粘り込んだ。
 「眞杉君次第だった。(自分の持ち味の)競走をさせてくれるかどうか。あれしか勝負できる形はない。自分はドンピシャで勝負でやることをやってと。思った以上に体は動いている」

10R

選手の写真です。
太田竜馬選手
 山岸佳太が切ったところを磯島康祐が出て、北日本勢に桐山敬太郎が続く。7番手に下げた太田竜馬(写真)は、タイミングを取りながら打鐘の3コーナー過ぎから仕掛ける。磯島をスピードの違いでとらえた太田は、最終1センター過ぎに出切って、そのままスピードに乗せて踏み上げる。3番手以下は大きく離れて、太田が阿竹智史との直線勝負を制した。
 「(仕掛けを)上りだったんでちょっと待ってっていう感じだった。そのあとはきれいに踏めた。キツかったけど、きれいに乗れている感じがあった。展開は全然違うけど、昨日(初日)がキツすぎたんで耐性ができたのかと。体調的にはいい。でも、めちゃくちゃ暑いですね」
 踏み出しに置いていかれた阿竹智史だったが、地力で追いついて人気の地元ワンツー。
 「スタートからすべて(太田に)任せていました。僕は追走で内に差して戻ってすぐに太田が踏み上げた感じだったんで、ちょっとしんどかった。(最終)ホームでは、ほぼ自力のような感じだった。2コーナーからは後ろを確認する余裕もあったけど、まったく抜ける感じがなかった。(状態は)変わりなさそうです」

11R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 磯川勝裕が押さえたところを嵯峨昇喜郎がすかさずダッシュを利かせて踏み込む。嵯峨は迷うことなく先行策。佐藤慎太郎(写真)まで出切るが、磯川が3番手に飛び付いてもつれる。最終2コーナーで磯川が3番手を取り切り、後方から才迫開がまくりを打つ。佐藤が才迫を止めて直線へ。佐藤はギリギリまで後続を引きつけて追い込んで1着。
 「4車だし、(嵯峨)昇喜郎の先行したい気持ちが伝わってきた。昇喜郎にしては距離が長かったかも。後ろが併走の気配はあって、ブロックした時に内の気配もあった。踏みすぎてブロックしたかなって。1着だけど、昇喜郎を2、3着に残してこそだと思うし、反省点の残るレースです」
 佐藤のブロックで才迫は外に膨らんだだが、才迫マークから中村昌弘が伸びた。
 「(才迫のまくりは)これはいけると思ったが、(止められて)あ、佐藤君かと。そこから伸びずに(最終)4コーナーも踏めなかったが、恵まれました。才迫君のおかげです」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 小林稜武にフタをされた犬伏湧也は、6番手に下げて赤板を通過する。小林が2コーナーで押さえて出ると、犬伏は打鐘手前からの巻き返し。抵抗する小林を犬伏がねじ伏せるが、柏野智典、峰重祐之介は付いていけない。松浦悠士(写真)の後ろに山賀雅仁が切り替える。後方の佐々木堅次が最終バック手前からまくる。佐々木をけん制した松浦が追い込んで1着も、地元の犬伏とのセットで人気になっていただけに手放しでは喜べない。
 「昨日(初日の犬伏)の走りもそうですし、離れるくらいを想定していた。前の動きもあったり、バンクコンディションが重かったのもあったのか(犬伏は)いつもの粘りではなかった。(ラインの3番手以下が離れて)2人になったのも難しかった。佐々木君のスピードも良かった。佐藤(和也)さんも見えたんで、最後踏まないとっていうのがあって残し切れなかった。もっと車間を切れたら良かったんですけど、(犬伏の)昨日のを見てるんで。自分の状態は抜群にいいと思います」
 佐々木のまくりに乗った佐藤和也が、直線で中のコースを伸びた。
 「(佐々木)堅次が自分の力で行きました。まくった瞬間、口が空いたけど、落ち着いて抜けている。ただ、最初のところで車間を空けないで付け切らないと。あれだと準決では脚がある人に張られてしまう。そこですね。リラックスして走れてはいます」

10R

選手の写真です。
太田竜馬選手
選手の写真です。
志智俊夫選手
 単騎の佐々木堅次が切って出て、そこを朝倉智仁が押さえて主導権。しかしながら、太田竜馬(写真)の巻き返しが早く、すかさず打鐘過ぎに踏み上げる。突っ張る朝倉をねじ伏せた太田の先行策で最終ホームを通過。栗田貴徳は付け切れず、朝倉が3番手。後方からしぶとくまくった高久保雄介、追い込む朝倉らを振り切って地元の太田が1着。地元記念連覇にリーチをかけた。
 「(組み立ては)前を取って(別線が)行ったところを行くって。形としては予定通りだった。でもキツかったし、リスクもあった。朝倉君が踏んでいったんで、一瞬迷ったけどほぼ全開でいった。モガき合いみたいな感じだったけど、いいスピードでいけた。連日消耗してるんでキツいですね」
 高久保のまくりに乗った志智俊夫(写真)が、外を伸びて横一線の2着争いを制した。
 「(高久保を)信頼して付いていきました。あとは朝倉君が太田君を合わせろって(笑)。(高久保は)落ち着いて回していたんで、最後の伸びに期待してました。今期はS級2班なんでS1に返り咲こうと思って、ちゃんと気持ちを入れて走ろうと。気持ち良く伸びました」
 高久保雄介は、後方から最終ホームで仕掛ける。前が遠いがしぶとく前団に迫り、最後に3着に届いた。
 「要所、要所の反応が遅れてしまって、まくりにいった時もアカン、タイミングで行ってしまった。へばりつくしかなくて、最後にかけてました。そしたら思ったより進んでくれた。どの道、後方になってもピンチなんで、結果行って良かったのかなと。ここに来る前に、すごい乗り込みをしてきたのが良かったのかなっていうのがある。久々に記念の決勝に乗れたんで、調子はいいと思う」

11R

選手の写真です。
山田庸平選手
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阿竹智史選手
 3番手の眞杉匠に併せ込んでフタをした上野雅彦は、山田庸平(写真)の動きに反応して赤板2コーナー過ぎに主導権を握る。山田は3番手に入り、7番手の眞杉は、打鐘の3コーナーから巻き返す。最終1コーナーで眞杉を外に張った阿竹智史は、そのまま番手から前に踏み込む。佐藤慎太郎に踏み勝った山田が阿竹に続き、今度は佐藤と柳詰正宏がからんだところを立て直した眞杉が再度踏み上げる。番手まくりの阿竹を山田が交わして1着。
 「阿竹さんの動きを見てからでした。前に踏むと思ったけど、横だったのでバックを踏んで遅れたわりにはしのげた。(最終)2コーナーからキツかったが、3コーナーではニュートラルに入っていつでもいけると。いつも課題をもってやっているが、毎回、力がないなって思いながらです。脚はいつも通りです。いまの調子だと、組み立てが大事になってくる」
 上野の頑張り応えるために、阿竹智史(写真)は最終的に番手まくりをチョイス。2着で地元記念の決勝に進んだ。
 「(上野が)冷静に走ってくれた。すべてギリギリのところをしっかり走ってくれた。(番手から出る形になったが)山田君にしろ、才迫(開)君にしろ、くると思った。3日間前が頑張ってくれているおかげ。それだけです」
 最終1センター辺りでは不発かに思われた眞杉匠だったが、態勢を立て直して前の2人を追いかけた。
 「(上野に)フタをされていたのも長くて、先に切られて、目イチで行かれて苦しかった。昨日(2日目)よりアップの感じはいいと思ったが、展開が苦しかった。(けん制を受けたが自分の)出が悪いなって。叩き切るつもりで行きましたけど、ずっと全開って感じだった。3車(のライン)を生かせなくて反省のレース。徐々には良くなっているが、感じは良くない」

12R

選手の写真です。
小倉竜二選手
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松浦悠士選手
 赤板過ぎに出た久島尚樹は、千葉コンビを切らせず、橋本智昭を受けて3番手を確保。打鐘の3コーナーで出切った橋本が先行策に出るが、松浦悠士は北日本ラインを追ってすかさず仕掛ける。最終2コーナー手前で橋本をとらえた松浦に小倉竜二(写真)、室井健一まで続いて、別線に出番はない。ロングまくりの松浦を、小倉が最後のハンドル投げで差し切った。
 「あのスピードで(松浦が行ったら)メンバー的にも大丈夫かなって思いました。タレることもなかったんで、(ラインで)決まったかなと。さすがに長い距離をいったんで、そこはきっちりととらえられた。初日がキツかったんで、その分、2日間楽に走れている。2日間、修正ができたかなと」
 隙のない組み立てと抜かりない仕掛けの松浦悠士(写真)は、地元勢との上位独占に納得の表情で汗をぬぐう。
 「車番的に僕が前を取れば、橋本さんたちが2番目(のライン)を取ってと。それでその上を叩くか、外併走からまくるかって思ってた。昨日(2日目)の犬伏(湧也)君のフォームを見させてもらって、体の使い方とかを考えたら、いつもよりスッと(自転車が)出ました。橋本さんも出てから回してた感じがあった。(ラインの)3人で決まったんでうれしい。タレてしまったんで、それで気づくこともあった。自分のなかではかなり良かった。昨日感じたまま、抜群にいいと思います」
 松浦のスピードに対応した51歳のベテラン、室井健一は地元での優出にラインの感謝を忘れない。
 「(松浦は)行けるところからっていう感じで、あとは自分が合わせて付いていくだけと。(松浦は)年寄りをいたわる感じで、連れていってくれましたね(笑)。後ろを確認する余裕もあった。あとは内を空けたらアカンと」