KEIRIN EXPRESS

全国の競輪開催案内のポータルサイト

小倉競輪

KOKURA KEIRIN

81#

GⅠ朝日新聞社杯競輪祭

11.19Tue 20Wed 21Thu 22Fri 23Sat 24Sun

次回開催

F2

11/30 ・1 ・2

検車場レポート

  • 11/18 Mon.  (前検日)
  • 11/19 Tue.  (1日目)
  • 11/20 Wed.  (2日目)
  • 11/21 Thu.  (3日目)
  • 11/22 Fri.  (4日目)
  • 11/23 Sat.  (5日目)

1R

選手の写真です。
佐藤水菜選手
 10月に行われた世界選の女子ケイリン種目で日本勢初の金メダルを獲得した佐藤水菜(写真)は、前回の平塚で3連勝の完全優勝。地元Vで弾みをつけて大一番を迎える。
 「世界選は日本チームとしてすばらしい結果を出せたのは、いろいろな方のサポートがあったからだと思う。それと自分たちの努力がようやく報われたなってうれしく思います。(前回の平塚は)体調も崩してましたし、トレーニングというよりオフ期間を挟んでいたので、(8月の)オールスターに比べれば仕上がりは良くなかった。けど、しっかり自力を出して3日間、勝ち切ることができたので、結果はすごく満足しています。前回よりは、全然いいと思います」
 獲得賞金ランクでのグランプリ出場ボーダー上にいる奥井迪は、ブレることなくこの3日間に気持ちを入れる。
 「去年、競輪祭が終わったあとに、トップで戦える自信をなくした。(今年は)グランプリを狙うとかじゃなくて、のんびりとやろうかと思った。そしたら練習環境が良くて、(周囲に)引き上げてもらった。それでこの位置にいられるのはありがたいですね。昨年と違って自分のやれること、可能性を見つけて、来年もやれるっていうその気持ちが大きい。(獲得賞金ランクは)気にしないようにして、自分のスタイルを貫くことに集中したい」

2R

選手の写真です。
太田りゆ選手
 パリ五輪を最後に競技からの引退を表明した太田りゆ(写真)は、その後の4場所で土つかずの12連勝。現状は静岡を拠点にトレーニングをしている。
 「ナショナルチームで練習をすることを卒業した。一人で練習したり師匠(早川成矢)だったり、その日に会えるガールズと練習をしたりしています。まだ、静岡にいるので、準備がで次第、埼玉に戻って練習環境を整えたい。今回からフレームを換えます。練習でやっていい方をと思っていたので、いままでのよりも(練習で)今回の方がいいのかなと」
 坂口楓華は獲得賞金ランクでのグランプリ出場を確実なものにしているが、念願のGI制覇の気持ちに変わりはない。
 「とくになにも変わってないけど、調子はいいです。バンク練習は基本しないんですけど、ここに入る前はバイク誘導をしてもらった。それでスピードレースに備えてきました。夢はGIを優勝するっていうこと。簡単にはかなわないけど、チャンスはあると思うのでまずはしっかりと力を出し切れるように」

3R

選手の写真です。
尾方真生選手
 直近の5場所は負け知らずの15連勝。5場所連続の完全Vと勢いのある尾方真生(写真)は、7月のガールズケイリンフェスティバルVがターニングポイントになったようだ。
 「(今年は)前半はあんまり良くなかったけど、ガールズケイリンフェスティバルを獲ってから感じがすごく良くなっている気がします。そこで自信がついたかなと。(近況は)しっかりと(最終)バックを取る競走を意識しながらできている。(前回の熊本のあとは)しっかりと練習ができている。お腹に力が入る感じもあるので、少しは戻っている感じがします」
 昨年、女子王座戦を制して初代クイーンの座に就いた梅川風子は、前回の立川を3連勝。競技については、こう口を開いた。
 「(世界選のあとは)競技の方は自分でひと区切りつけた。それでガールズケイリンの方に戻ってこようかなと。世界選が終わってからは、オフを取りたかった。立川ではバタバタしていて状態は良くなかった。そこからまだ1週間なので、まだ状態は良くないです。(グランプリ出場には優勝しかないが)そこまで気負いはなく、チャンスを求めて走りたい」

4R

選手の写真です。
児玉碧衣選手
 児玉碧衣(写真)は違反訓練の影響もあり、直近の2場所は一息の手ごたえだったが、そこから1週間のローテーションで変わり身がありそうだ。
 「5泊6日の違反訓練があったりもして、あんまり練習ができなかったのが1カ月くらいあった。それでそのあとの豊橋、玉野はだいぶ筋力が落ちていて、自転車にどうやって乗るのかなっていうくらいの感じだった。ただ、(前回の)玉野の最終日くらいは、(脚の感じが)なんか戻りそうだなって雰囲気があった。本来なら2日間くらいオフを取るけど、次の日から乗って戻った感じがあります。(今シリーズ)まずは決勝にいくことを目標に、明日(初日)から頑張りたい」
 今年14回の優勝でグランプリ出場をほぼ手中に収めている尾崎睦が、ここまでの道のりを振り返る。
 「GIが新設されたことでタイトルを獲りたいって、そこにモチベーションをもっていって臨めたのがプラスに働いたんだと思います。(今年の)後半戦は(レース数を)走るってことで成績にバラツキもあったけど、現時点では良かったと思います。自分一人ではここまでできていなかったので、たくさんの方々が支えてくださった。それでいい状態でレースにいけたんだと思います」

5R

選手の写真です。
太田海也選手
 太田海也(写真)は世界選から2場所を終えて、前回の防府記念を3127着。決勝は地元勢を連れて積極策に出て、4日間すべて最終バックを取った。
 「(今年は)競技で言えば、脚力は向上しているけど、結果も伴ってなくてすごくもどかしさを感じました。競輪に関しては(前々回の)小松島から走らせてもらって、走るごとに感覚が良くなってきている。(防府記念では)3日間は体の感覚が良かった。けど、最終日は自分の脚力と感覚がマッチしてなかったので、そこは改善したい。(前回のあとは)玉野で鉄フレームで練習した。デビューしてから一番長い間、鉄フレームで乗っているので、楽しみにしています」
 前回の佐世保FIは初日特選を白星スタートの荒井崇博だったが、その後は2日目以降が開催中止で2週間以上空いた。
 「(今年は)前半は落車続きで、それを修正するのが大変だった。ここはほかのところよりもチャンスだと思うので、気合を入れて走ろうと思います。(昨年の一次予選で差し切っているけど太田は)去年よりも強くなっていると思うので、自分もしっかりと頑張りたい」

6R

選手の写真です。
北津留翼選手
 前回の4日制の平塚FIを7242着の北津留翼(写真)は、そこから中6日でホームの大一番を迎える。いつも通りのリラックスムードだが、状態面に不安がないわけではない。
 「(今年はここまで)1着があんまり取れてない。(原因が)ちょっとわからない。体調は変わりないけど、胃腸が弱っている。それが響いているのかは、ちょっとわからないですね。平塚の前に練習量を増やしていたので、(今回は)いつもの練習量に戻してきました。いつもはあんまり調整をしないけど、昨日(前検日の前の日)は調整して疲れを取ってきました」
 2月の全日本選抜を優勝して早々にS級S班カムバックを決めた郡司浩平は、仁親王牌以来の実戦。
 「去年はここ(競輪祭)の準決がダメ(4着)で、すぐに気持ちを切り替えられた。それが今年幸先よく結果が出たのかなと。最後のここもしっかりと優勝をして、気持ち良くグランプリを迎えたい。権利は持ってますけど、ここを優勝しないと(グランプリに)出られないくらいのつもりで初日から走りたい」

7R

選手の写真です。
中野慎詞選手
 中野慎詞(写真)は、10月の世界選あとの競輪復帰の2場所で5勝の固め打ち。前回の四日市記念では、決勝で果敢に風を切って新山響平の久々の優勝に大きく貢献した。
 「(今年は)オリンピックがあって、オリンピックにすべてをかけて自転車に取り組んだ。鎖骨も折ったけど、そういうのも含めてすばらしい経験ができた。すぐにでも競輪を走りたかったけど、共同通信社杯は走れなかった。函館から走れて、いいモチベーションで走れている。(ナショナルチームが)オフで競輪の練習ができている。引き続き悪くないし、よりいい状態で走れているかなと」
 防府の地元記念7連覇がかかっていた清水裕友は2215着。そこからなかなかトーンが上がってこない。
 「防府記念に向けて練習とケアをやった。(3場所前の)落車の影響はあんまり関係ないかなと。ただ、あんまり調子が上がってこない感じがありますね。(今年は)前半はわりといい勢いだったけど、6月くらいからはたいした走りができていない。実力、脚力不足ですね。やれることをやったんですけど、テンションも上がってこない」

8R

選手の写真です。
新山響平選手
 前回の四日市記念ではS級S班になって初めての優勝を遂げた新山響平(写真)。獲得賞金ランクでのグランプリ出場がみえている状況だが、気持ちを引き締めて初タイトルの地で再現を目論む。
 「(四日市記念の優勝は)中野(慎詞)君のおかげなので、優勝した実感はあんまりない。状態はあんまり良くはない。感覚と成績がマッチしてない感じですね。仕上がってない。そのあとは終わってすぐに追い込んで、3日間くらい調整した感じです。疲れも取れたので、いい状態で入ってこられた。(獲得賞金ランクは)去年と同じくらいの感じなので、ここをしっかりと優勝してグランプリに行きたい」
 坂井洋は、前回の岸和田FIを711着。久々のV奪取でリズムは悪くない。
 「(近況は)良くなってきてますね。(仁親王牌の)落車の影響が大きくて、ウエートトレーニングもできなかった。順調に良くなってきている。今回は新車できました。前回優勝した自転車も持ってきているので、ダメだったらそっちに換えるつもりです」

9R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 昨年のグランプリチャンピオンの松浦悠士(写真)が、ラストGIで背水の陣。今シリーズは優勝だけを視界に、集中力を研ぎ澄ます。
 「(今年はここまで)全然、走れてなかったし、納得のいかない1年でした。(体は怪我の)痛みがありますけど、走れている感じですね。(自分の感覚としては)日に日に上がってきている感じがありますけど、正直、わからない。直前は小倉に2日間入らせてもらって練習をしました。獲るしかないので、考えることが少なくてメンタル的には楽かなと。決勝がスタートラインだと思うので、そこに立てるように」
 園田匠は、前回の四日市記念で初日に落車に見舞われた。怪我の影響も最小限に抑えられたようで、ホームバンクのGIシリーズに支障はなさそうだ。
 「怪我は軽傷だったので、まったく問題ない。(地元GIの)PRとかもあったけど、練習は普段通りやりました。(今年はここまで)まったくダメでお客さんに迷惑を掛けているんで、しっかりここで(返したい)っていう気持ちです」

10R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 岩本俊介(写真)は初めてのグランプリに向けて、正念場のシリーズ。獲得賞金ランク9位でも、ピリピリとした空気感はなく岩本らしく感謝を忘れない。
 「春先に大きい結果(日本選手権を準V)を残して、そのあとはボロボロだった。けど、なんとか年末にたどり着けた。選手生活でこんな感じで迎えたことがないので、まずはここまで来られたことをみなさんに感謝したい。(9月の共同通信社杯で落車した)怪我は治っているんで、いつも通りの練習に戻って、少しずつ上向いているかなと。あとはレースを目の前にしたら、いつも通り一生懸命やるっていうのが自分だと思うので、それで結果がついてくれば」
 今年3度の優勝がある脇本雄太は、そのなかで自身の違いを感じ取っているようで、こう口を開く。
 「(今年はここまで)全体を通してちょっと良くなかった。優勝したうちの2回は番手からの優勝だと思うので、その辺は変化をしているのかなと。(仁親王牌のあとは)合宿をしたりして、練習はしっかりとできている。近畿勢はこの大会とすごく相性が悪いので、そこをくつがえせるように」

11R

選手の写真です。
眞杉匠選手
 サマーナイトフェスティバル、共同通信社杯とGIIを連続優勝して獲得賞金ランクを一気にアップさせた眞杉匠(写真)だが、前回の四日市記念では2日目に失格。まだまだ納得のパフォーマンスには至っていない。
 「まだやりたいレースがうまくできていないので、そこは戻したい。(踏む)距離が短くなっているところを戻していきたい。(獲得賞金ランクでは)気持ち的にはちょっと楽ですけど、(GIを)獲ってグランプリにいきたいので狙っていきます。(前回は)バンクが重たかったせいか、良くなかった。自分の自転車と体がマッチしていなかったのもあると思う」
 伊藤颯馬はいつも通りのマイペースで、気負うことなく自然体で笑みを交える。
 「(前回の武雄でも)しっかりと踏めていたと思います。(そこから中10日で)ゆっくり練習して、ボチボチじゃないですか。体も休めてきたし、(感触は)普通です。ここは走りやすいバンクだと思うので、自信をもっていきます」

12R

選手の写真です。
古性優作選手
 初日のトリを務めるのは古性優作(写真)。今年は後半戦にエンジンがかかって、8月オールスター、10月仁親王牌とGI連続優勝。今シリーズにGI3連続Vの期待も高まる。
 「(今年ここまでは)前半戦は情けない結果ばっかりだったので、なんとか盛り返せたのかなと。ただ、(前回の京王閣記念は)相変わらず良くなかったですね。(そのあとは)しっかりと練習をしてきました。ただ、気温とかちょっと時期のこともあって、(練習での感触は)良かったり、悪かったりですね。それをここでしっかりとすり合わせられるように。(ダブルグランドスラムは)自分が目標にしていることなんで、優勝しないとその目標には近づけない」
 佐々木悠葵は、前々回の仁親王牌でGI初優出。続く前回の四日市記念では、2勝を含む3連対と上々の成績を残した。
 「GI決勝を目標にやっていたんで、(仁親王牌では)それを達成できて良かった。前回はすごく疲れをためていたので、感触的には良くなかった。(そのあとは)あんまり変えずに、固定の自転車で(トレーニングを)やってきました。長い距離を踏めないと上では戦えないので、そこを去年の12月くらいから(トレーニングを)始めました」

1R

選手の写真です。
佐藤水菜選手
 5番手を石井寛子と併走していた佐藤水菜(写真)は、赤板前に1車下げて6番手になる。打鐘3コーナー過ぎに石井が上昇して、それに合わせるように3番手の奥井迪が仕掛ける。しかしながら、佐藤も4コーナーから早めに踏み込んで前団に襲い掛かる。奥井の上を佐藤が最終ホーム過ぎに叩いて、先頭に立つ。奥井が2番手に飛び付いて、佐藤に続いた吉川美穂と併走。その後ろの石井がバック手前からまくりを打つ。逃げる佐藤が、石井を合わせて駆ける。内の奥井が後退して、石井も吉川の横まで。2番手の吉川は直線でも詰め寄ることができず、人気の佐藤が押し切って完勝。
 「結構、(石井が)自分のレーンに入ってきたのでちょっと嫌だなって。冷静に引いて、自分のタイミングで行きました。自分の思っていたレースにはならなかったんですけど、最後まで踏み切れました。前回(平塚)よりは良かったかなって。(小倉はドームで)風がないので、自分の好きな感じで踏める」
 スタートから佐藤後位に照準を絞っていた吉川美穂は、飛び付いた奥井、まくり気味に追い上げた石井との併走をこらえて2着に流れ込んだ。
 「内枠に佐藤さんと奥井さんがいたので、どっちかの番手は取りたいなって思っていた。佐藤さんの番手が取れたら、6、7番手になってもマークしようと思っていました。(石井が外にいたが佐藤の番手で)競りにはならないかなって。(最終)バックでもしかしたらって思ったんですけど、2センター、4コーナーからの(佐藤の)踏み直しがすごくて届きそうになかったですね。(最終ホーム過ぎから奥井が内にいたが)なにがなんでも浮いたら終わってしまうと思って、自分のなかで安全な範囲で位置を確保しようと思っていました」

2R

選手の写真です。
太田りゆ選手
 7番手にいた久米詩が青板から動き出して、3番手にポジションを取っていた太田りゆ(写真)は結局、6番手になり赤板を迎える。後方の太田を警戒しながら、3番手で車間を空けた坂口楓華が詰めて、4コーナーで2番手の吉岡詩織が仕掛ける。吉岡が主導権を握るが、最終1センターからすかさず坂口も踏み込む。太田は坂口が出切る前に、2コーナー手前からまくって出る。先頭に立った坂口も懸命に合わせるが、太田のスピードがいい。直線で抜け出した太田が1着。
 「(坂口)楓華の後ろでもいいと思ったけど、前にいた(小林)莉子さんの前は魅力で楓華よりも前にいたいと思った。(動きがあって)後ろに下がらないといけなくなってからは、楓華がどこにいるかと思っていて、ペースを感じながらもトップフォームで行けるタイミングを見計らっていました。前の併走で隊列がギュっとなるところをうまくいけたけど、思ったよりスピードを出せなかった。(最終)4コーナーまで(坂口と)踏み合って苦しかったです。2センターではしっかり頑張れば、抜けるかなと思いました。タイムは良くないと思うけど、レースの流れや、外、外を回ったので。力のある吉岡選手が逃げていて、そこを坂口選手が行って、その上をまくるのは簡単ではなかった」
 太田のまくりに後位にいた小林は付け切れない。坂口、久米に続いた當銘直美が、最終3コーナー過ぎから太田のまくりに切り替えるように追い込んで2着。
 「3番車だったので、(太田)りゆさんか、楓華さんの後ろを取れるかと思ったけど、2人ともどこかにいってどうしようと。楓華さんが行って、そこに乗って行って中団から走れるかと思って走りました。こういう大きいレースに向けて練習をしたので、いつもより余裕をもって走れたと思う。キツいコースを踏んで2着でしたし、脚は良かったと思う」

3R

選手の写真です。
梅川風子選手
 6番手で打鐘を通過した梅川風子(写真)は、落ち着いて4番手で4コーナーから仕掛けた尾方真生のスピードを計りながら追いかける。尾方、岡本二菜が出切り、そこを最終1センター過ぎから梅川が踏み上げる。スピードの違いは明らかで、梅川があっさりとらえる。石井貴子がスムーズに梅川を追走して、3番手以下が離れる。梅川、石井のゴール勝負は、梅川の押し切りに軍配。しかしながら、1輪差まで詰め寄られただけに、梅川はこうジャッジする。
 「山原(さくら)選手だったり、尾方選手が先手を取りたいだろうなっていうのは、なんとなく予想していた。ただ、その2人が出ていかないこともあるだろうと。(打鐘の)4コーナーで動きがあったので、一度見送ってからになりました。(そのあとに仕掛けて)出切れる感じがあったので、そこは問題ない。けど、道中のコンディションが良くない。スピードの乗りが良くないですね。私のなかでは全然ダメでした。ゴール前でバタつかないように。ゴール前でスピードが落ちてしまうと、抜かれてしまうので」
 最後方の7番手に置かれた石井貴子だったが、前にいたのが梅川で恵まれを強調。マッチレースでの2着を反省まじりに振り返る。
 「4番車だったので、中団から後方になってしまうだろうと。結果的には(後方にはなったけど梅川の後ろで)位置には恵まれました。(梅川の仕掛けに)集中して付いていけたけど、早めに追い込みにいかないといけない。(梅川が)強くて、並ぶことができないままゴールになってしまった。前回(ミッドナイト)は遅い時間だったけど、しっかりと自力で走れてトレーニングにはなったかなって思います」

4R

選手の写真です。
尾崎睦選手
 尾崎睦(写真)は児玉碧衣を6番手に置いて、真っ中団の4番手。3番手の太田美穂が打鐘2センター過ぎに踏み込んでいくが、先頭の熊谷芽緯もペースを上げて最終周回へ。太田は不発。児玉が反撃に出ると、合わせるように3番手の尾崎、さらに2番手から藤田まりあが仕掛ける。児玉は外に浮いて苦しい。尾崎は藤田のまくりに付け直して、態勢を整える。後退した太田が今度はインを進出するが、外を追い込んだ尾崎がゴール寸前で藤田を交わした。
 「熊谷さんがいい感じで踏んでいたので、太田さんは出切れないかもしれないって、様子を見ながら冷静にいきました。そこが一番良かったなって思います。自分で踏んでいこうと思ったんですけどタイミングが狂ってしまったというか、ワンテンポ遅れてしまった。どうしようと思いながら中途半端になってしまいました。(最終)4コーナーではいけるかなって思ったんですけど、キツかったですね。シューズを換えてきていたので、その辺をどうするのかですね。換えるのか、換えないのか考えます」
 熊谷が敢然と先行して、2番手の藤田まりあには好展開。最終バック手前からのまくりで2着に入った。
 「自分よりもみなさんは脚があるので、前の方にいないと厳しいなと思って(スタートで)出ました。熊谷さんがめちゃくちゃ掛かっていてキツかった。(最終)バックで行くか迷ったんですけど、行かないとかぶってしまうなと思った。キツかったんですけど、無理やり外を踏みました。熊谷さんがかなり掛かっていたので、脚はたまっていなかった。なんとか無理やり行けた感じです」

5R

選手の写真です。
中釜章成選手
 8番手から上昇した根田空史を前受けの太田海也が、赤板過ぎに突っ張り主導権を渡さない。4番手を中釜章成(写真)がキープして、根田は8番手に戻って打鐘を通過する。先行態勢の太田は、2センター付近から徐々にペースを上げて駆ける。4番手で脚をためた中釜は、最終2コーナー手前からまくりを打つ。荒井崇博のけん制を乗り越えて、2センターで太田に並んだ中釜がとらえて1着。2度目のGI出場でビッグ初勝利を遂げた。
 「(周回中は)後ろだと100パーセント突っ張られるし、取れた位置からでした。ジャンから2センターは行くか迷ったが、まくりにかけました。ポイント制ですし、流れ込んでも良かったけど見ばえが悪いんで仕掛けた。それで無理なら力がないだけ。G1初勝利です。(GI初出場の)弥彦はたぎりすぎて体が、火照っていた。今回は平常心でチャレンジャーなので、仕掛けるところを逃さないようにと」
 菅田壱道は、最終ホームでは6番手。中釜の先まくりで隊列が凝縮されたところを直線で外を伸びた。
 「中釜君は一番いい位置でしたね。(最終)ホームで車間を空けていた。(中釜が)行き切るか見ながらで、自分は立ち遅れた。(近畿勢に)付いていけば、もっと着が良かったと思う。脚を使っていなくて、すんなりあの位置からの2着で調子は悪くないと思うけど、考えて反省したい」

6R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 3車の郡司浩平(写真)ラインが、前団に構える。突っ張り気味に踏んでから関東コンビを受けた郡司は、3番手に収まる。6番手を北津留翼と山田久徳で取り合って打鐘を迎える。上がらない小林泰正のペースを見極めた郡司は、2センターから判断良く仕掛ける。郡司が叩き切って先行策。佐藤慎太郎、竹内智彦が続いて、小林は4番手。インで山田に踏み勝った北津留は、最終2コーナー手前からまくる。佐藤に振られた北津留のスピードが鈍り、郡司が二の足で逃げ切った。
 「楽に出させて(別線に)ポンポンって行かれると最悪なので、ペースを上げて(小林)泰正を出させた。その分、(山田)久徳さんも来られなかったんだと思う。3番手が取れてからは、(過去に)いい位置が取れすぎて仕掛け遅れちゃうっていう反省のレースもあった。それで(最終)ホームで行けると思ったんで、行きました。感覚的には良かったけど、キレという点では重たさがあった。アップの時からキレがなかったですね」
 北津留にはタイヤ差で先着した佐藤慎太郎が2着で、人気のワンツー決着。佐藤が郡司の仕掛けを称える。
 「(3番手から叩いて逃げ切った郡司は)なかなかあのレースができる選手が少ないと思うので、郡司はさすがだなと。あそこで待つよりは、行ってしまった方がいいっていう判断だったんでしょうね。(北津留のまくりは)もうちょっと引きつけて、体を当てられれば良かった。結果、避けられて大外を伸びられてしまった。そこは反省点かなと。(自分の手ごたえとして)悪くないです」

7R

選手の写真です。
山崎芳仁選手
 中野慎詞は2車のラインでもちゅうちょすることなく大矢崇弘を突っ張り、そのまま主導権をキープする。今度は藤井侑吾が襲い掛かり、打鐘では両者の叩き合い。最終ホームでもまだ踏み合いが続いて、浮いた藤井は2コーナー手前で力尽きる。3番手にいた清水裕友に絶好の展開かに思われたが、逃げる中野の掛かりが良くバックでも仕掛けられない。2センターで清水が追い込むが、車は進まない。番手から山崎芳仁(写真)が、チャンスをモノにした。
 「(中野が)先手を取りたい感じだった。藤井君は絶対に来ると思ったので、出させるのか合わせるのかは任せていました。清水君が構えてくれたので助かった感じです。自分はジャンで口が空いてしまって、大矢君をドカしている間に(中野が)踏んでいった。2周行ってくれたので抜けたんだと思います」
 清水マークからコースを探した山田英明は、中のコースを伸びた。
 「メンバーがメンバーだったので、記念とかなら魅せるレースもあるかなって思うんですけど、GIなんでね。(中野が突っ張って逃げるかは)わからなかったです。中野君は強いですね。一人で全部、仕事をしていた。(清水は仕掛ける)タイミングが難しかったと思います。合わされた選手が降りてきて、タイミングが難しくなったのかなって。自分としてはもうちょい欲しいですね。ポイント制なので危ないコースはいかずに無難なコースを選んだんですけど。九州のGIなので気持ちだけは入れてきた」

8R

選手の写真です。
坂井洋選手
 谷口遼平を出させずに、新山響平が突っ張って先行策。谷口は4番手に降りて、坂井洋(写真)は6番手に引く。8番手になった松本貴治は、2センターから巻き返す。それを察知した新山がペースアップして、最終周回へ。松本は4番手まで。坂井は2コーナー手前からまくり発進。逃げる新山の番手から和田真久留がブロック。けん制を受けた坂井だったが、直線で伸び返して1着。
 「前(新山)がすごい掛かっていたし、遠くて、距離も長かったです。感触がいいとは言えないけど、良くなってはきている。(小倉は)スピード戦になるので得意だと思います」
 ライン3車を生かして前受けから突っ張った新山響平は、坂井には屈したが2着に踏ん張った。
 「谷口がいい勢いで来て、車間を切っておいて良かった。(谷口は)僕らの後ろに入ったのがわかって、あとは松本の仕掛けを警戒して回していた。自転車の感じが良くない。新車を出して、使ってみようと思います。練習で2日くらい使って、セッティングを出しやすかった。(前回の優勝で獲得賞金でのグランプリ出場争いが)ほんの少し有利になったので、攻めたレースをしやすくなった」

9R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 窓場千加頼の上昇に、取鳥雄吾は誘導を残して下げる。窓場の上を小原佑太、青野将大の順で出る。赤板2コーナー過ぎに先頭に立った青野は、そのままペースを上げて駆ける。3番手の小原の外でタイミングをうかがった取鳥は、最終ホーム手前から仕掛ける。青野、取鳥で踏み合いになり、そこに窓場のまくりが迫る。最終2コーナー過ぎから外に持ち出した松浦悠士(写真)は、取鳥の余力を確かめながら3コーナーで窓場をけん制。青野をとらえた取鳥は直線の入口でいっぱいで、松浦が抜け出した。
 「(取鳥は)すかさず叩けたら良かったけど、青野君もペース上げていたんで(取鳥)雄吾もキツかったと思う。そのあとも(最終)1コーナーでドリフトして、でも(取鳥の)最近のデキから2コーナーでもうひと踏みをしてくれた。ただ、歓声が聞こえたので、窓場君が来たんだろうと。それでひと振りしながらでした。(窓場を)体で止められれば、雄吾ももうちょっと残っただろうし、園田(匠)さんも上位着があったと思う。そこは窓場君にうまくやられた。でも、思ったよりも外で動けている。いままではあんな動きをしていたら、外に食われていたと思う」
 小原マークの永澤剛は、最終バックでは9番手。前が団子状になりコースもなく、永澤は大外を鋭く伸びて2着に届いた。
 「オバユウ(小原)なら行けると思って、迎え入れたんですけどね。内に詰まってたんで…。自分は2着だし、とくに気になるところもないです」

10R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 8番手から動き出した小川真太郎に併せ込まれた脇本雄太は、7番手に引いて赤板を迎える。前受けの酒井雄多が誘導を使ったまま打鐘。脇本は仕掛けられず、3番手にいた岩本俊介(写真)が2センターから仕掛ける。岩本が主導権を奪うも、和田健太郎が連結は外して番手には酒井が入る。インから追いかけた和田が佐藤友和をさばいて3番手。脇本は最終1コーナーで仕掛ける。逃げる岩本の加速に、脇本は前が遠い。番手の酒井も岩本に1車身の車間が空く。脇本は2センターで佐藤のブロックを受けて不発。岩本がそのまま押し切った。
 「小倉なのでかぶったら無理ですし、そのあとスイッチしていってもって思っていた。それで緩んだら行こうと。一番強い脇本君を後ろに置いて緩んだところで行けたので、一番いいレースができたんじゃないかなって。(感触は9月の)共同通信社杯で怪我をしてから一番良かったんじゃないですかね。長い距離も行けて、精神的にもベクトルが前に向いている」
 岩本の仕掛けに反応して踏み上げた酒井雄多は、和田にからまれることもなく番手から流れ込んだ。
 「(小川に追い上げられた脇本が7番手に下げて)初めに動くのは脇本さんだと思っていたんですけど。追い上げみたいのがあって焦って踏みそうになったんですけど、なんとか(自分を)落ち着かせた。(岩本が仕掛けてきたタイミングは)スピードがすごくて、誰だかわからなかったんですけど。でも、自分でも踏んでいなかったら、あのまま離れていって終わっていたと思う。必死に追いかけていったんですけど、差せなかった。脚の状態は自分のなかですごくいいんですけど。正直、(GIの)雰囲気にのまれていて、走る前に目の前がチカチカしていて大丈夫かなって思った。ビギナーズラックですね」

11R

選手の写真です。
眞杉匠選手
 佐々木豪が切って出るが、阿竹智史が連結を外す。追い上げた阿竹に合わせて、伊藤颯馬が踏んで赤板2コーナー過ぎに出る。中団で外併走の眞杉匠(写真)は、打鐘3コーナーで前団を叩きに出る。眞杉が最終ホーム過ぎに主導権を奪取。松谷秀幸はすんなりだが、山賀雅仁は伊藤にからまれながらも3番手に続く。山田庸平のアシストもあり、伊藤は4番手に入り、浮いた佐々木は苦しい。番手の松谷が直線で差を詰めるが、眞杉が振り切って1着。
 「赤板で(佐々木が)切りに行った時、(阿竹に)前に入られてミスした。そのあとも中途半端でした。阿竹さんが追い上げると思って、そこで仕掛けるのも遅れてしまった。構わずにジャンで行くべきでした。理想はあそこで行かないとなので。ジャンで行った方が後ろも付きやすかったと思う。アップの時にセッティングなのか、体なのか、良くなくて、最後まで自転車とシューズをいじっていました。納得の形が出ていないので、修正できればって思います」
 一瞬、バランスを崩した眞杉を追走した松谷秀幸は、半車輪差の2着をこう振り返る。
 「ジャンは落車しそうでした。あとは(眞杉が)どこで行くのかなと。追走はできているが、あの展開なら抜きたいなって。Sを取れているし、ゴール前までしっかりと自分の仕事はできた。あとは抜ければ良かったですけど」

12R

選手の写真です。
古性優作選手
 5番手の佐々木悠葵、8番手の町田太我が合わせて上昇。古性優作(写真)は町田が押さえて出ると、ソツなく3番手を確保。浮いた佐々木は7番手に下げて、古性はそれほど脚を使うことなく好位を手に入れる。5番手の伊藤旭にも動く気配はなく、町田がそのまま徐々にペースを上げて逃げる。最終ホームは、一本棒の隊列で通過する。盤石の古性が、まくり上げて一気に加速。バックで町田をとらえて、稲川翔の追走。稲川に詰め寄られた古性だったが、1着で断然の人気に応えた。
 「(中四国勢を受けて3番手に入ってからは)もっと動きがあるかと思ったけど、(動きがなくて)予想外でした。(まくりの感触は)めちゃくちゃ悪いですね。小倉は流れる感覚が一切ない。4年かけて修正して、年々少しずつ克服できたらいいと思います」
 前回の防府記念では2日目に失格を喫した稲川翔が、古性とのワンツーでシリーズを順調に滑り出した。
 「まずは僕がしっかりと付け切ること。GIなんで1ミリも油断せずにゴール勝負したけど、抜けなかった。要所、要所で口が空いたりしたんで、そこを考えて2走目以降につなげたい。(前回の失格は)自分のやることを見誤ってしまった。調子はそこまで悪くなかった。そこからは体調を整えながら、(今回に向けて)やるべきことをやってきた」

3R

選手の写真です。
河端朋之選手
 中四国勢が前団に構えて、河端朋之(写真)が寺崎浩平を出させない。そこを阿部将大が押さえて、赤板2コーナーから踏み込んだ北井佑季が打鐘過ぎに先頭に立ち主導権。北井はそのまま緩めることなく踏んで、3番手に飛び付いた阿部は、車間が空いて最終ホームを通過する。阿部がじわじわと車間を詰めて、7番手になった寺崎はバック手前から踏み込む。寺崎に合わせて3コーナー過ぎからまくり追い込んだ河端は、ゴール寸前で北井、平原康多をまとめてとらえた。
 「メンバーを見た時点から、キツいなって思っていました。(初手は)前か後ろしかないと思っていたので、取れれば前を取ってと。どのラインも切って北井君を出させる感じだと思ったので、阿部君でも寺崎君でも来た方を1回突っ張ってそこからだなって思っていました。ちょっと阿部君が車間を空けているのか、遅れているのかわからなかったので様子を見ながらになりました。けど、寺崎君が仕掛けてきたので、外を踏むしかないなって感じでした。そうしたらまさかの1着まで届いた。思った以上に伸びましたね」
 1周半をカマした北井に付けた平原康多は、阿部をけん制してから追い込んで2着。
 「(北井と初連係で)付いたことがなかったので、どれだけ踏み込むのか、どれだけ踏み上がるのかがわからなかった。その分、余計に(自分自身は)踏んでしまっていましたね。(落車明けのレースで)重さはありました。でも、最低限、やるべきことはできた。阿部君は止められたけど、そのあと河端君はちょっと…」

4R

選手の写真です。
吉田拓矢選手
 吉田拓矢(写真)が切った上を、嘉永泰斗が赤板2コーナーで出て主導権。あおりがありながらも仕掛けた松井宏佑は、打鐘3コーナーからさらに加速して嘉永に襲い掛かる。守澤太志は、松井と車間が空きながら追いかける。最終1センターで小倉竜二が守澤を大きく外に張って守澤は後退。1人で出切った松井の番手に嘉永が入り、吉田は俊敏に3番手まで追い上げて、その勢いで2コーナー過ぎからまくる。松井を4コーナーでとらえた吉田が1着。
 「(赤板は)突っ張られる可能性もあったので、勢いをつけての判断になった。松井さんが行ったところをスイッチできればと思っていて、そこで小倉さんの動きがあって守澤さんが浮いた。そこを行きました。車は進んでいるけど感触は良くないですね。昨日(初日)、空いたのでマッチしていない。(2走目は)今日より良くなると思う」
 2位入線の小倉は押し上げで失格。アクシデントがあって結果的には自分でまくる形になった山本伸一が2着に入った。
 「(最終)ホームで(三谷)竜生がスイッチして、そこに乗っかっていくところで小倉さんの動きもあった。(吉田)拓矢も行って、(三谷が)浮いたように見えて、竜生が内に倒していて僕も吸い込まれた。そんなに良くないですね。アタマまでいってもおかしくないのに、あんまり良くないのでセッティングを見直します」

5R

選手の写真です。
山口拳矢選手
 雨谷一樹が先に切って、新田祐大が3番手。5番手の山口拳矢(写真)は大きく車間を切って、後方の犬伏湧也を警戒する。打鐘手前で詰める勢いで山口、7番手の犬伏が仕掛ける。中本匠栄は犬伏との連結を外す。4コーナーで主導権を奪った犬伏の番手を山口が手に入れて、最終周回。中本は4番手で続き、8番手になった新田は、2コーナーでまくりを打つ。新田も好スピードで迫るが、2センター過ぎに外に持ち出した山口が追い込んで1着。
 「犬伏君の後ろは強気に取り切ろうと思っていました。早めに動いても、すかさずは(犬伏が)来ないと思った。引きつけてから行きました。犬伏君が態勢を整えていたので、行かれる前にと思っていた。あとは三谷(将太)さんを信頼してっていう感じでした。(番手を取り切ったあとは最終)4コーナーまで誰もこなくてラッキーでした。苦しかったんですけど、思ったよりは進んでくれました」
 直線では逃げる犬伏と山口の間に進路を取った三谷将太が2着で、ラインでの決着。
 「(山口が)よくやってくれました。最悪、先行でもって思っていたんじゃないですかね。じゃないといけないので。最後は外を踏みたかったですけど、さすがに無理だったので内に行きました。(感触的には)あんまり良くないですね」

6R

選手の写真です。
深谷知広選手
 赤板付近で森田優弥と体を併せた深谷知広(写真)が、突っ張って森田の上昇を阻む。森田は4番手に降りて、8番手になった山崎賢人は2コーナー過ぎから仕掛ける。深谷も踏み上げるが、山崎のスピードがいい。打鐘4コーナーで山崎が叩いて出る。が、小川勇介は付け切れず、深谷が後位に収まり、渡部幸訓が小川をさばいて続く。8番手からまくった月森亮輔は中団まで。逃げる山崎と車間を空けた深谷が、詰めながら追い込んで直線で抜け出した。
 「(赤板付近は)流れのなかで危ないタイミングがあった。(森田を突っ張ってからは)次に来るライン次第でした。(山崎)賢人が踏み出したのが見えたので、自分も踏みながらだった。ただ、想定よりも(山崎が)すごいダッシュだった。(小川が離れて)1人っていうのが見えたので、しっかり位置を確保してかぶらないように。(山崎の)掛かりが良かったので、自分のタイミングで行きました」
 小川とからむシーンもあった渡部幸訓だが、ヒートアップすることなくソツなく深谷に流れ込んだ。
 「(深谷とは)何度も連係しているので、踏むタイミング、加速感はわかっている。あとは相手がなにをするだったんで、自分は追走にしっかり集中しようと。あの展開なら賢人がカマしてくると思って、自分は深谷君と空かないように。(小川ともつれたところは)極力、脚を使わないで併走してと。そのあとの深谷君の加速がすごいんで、できるだけ脚を残してと思っていた。自分はアップの段階から体も軽かった」

7R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 窓場千加頼を突っ張った小林泰正が空けたインを、包まれていた町田太我が進出する。町田ライン3車が赤板2コーナーで出切るが、そこを小原佑太が打鐘3コーナーで叩いて主導権。3番手に入った町田は、すかさず最終ホーム手前から反撃に出る。町田、松浦悠士(写真)で北日本勢をとらえて、瓜生崇智は竹内智彦にけん制される。3番手で立て直した小原はいっぱいで、番手の松浦が後続との間合いを計り、町田を差し切って連勝。
 「小原君がすかさず来たんですけど、町田君は冷静でしたね。(3番手の位置に)収まってからの出がすごかった。あれだけ踏める選手は、なかなかいないと思います。(町田と一緒に勝ち上がるには)ワンツーじゃないといけないと思っていたので良かったです。本当に町田君の成長を感じましたし、素晴らしい感性でした。(自分の状態的には)今年一番いいんじゃないですかね」
 小原に主導権を奪われて得意パターンにはならなかった町田太我だが、ロングまくりで別線を沈めてみせた。
 「(内を進出したところは)空くだろうと思っていたので、決め打ちで狙っていました。(そのあと小原に叩かれて)出切ってから流していたので、追い上げられる前に行っちゃおうと思って行きました。いい感じだったと思います。(感触としては)上向きだと思います」

8R

選手の写真です。
脇本雄太選手
 前受けの根田空史が、脇本雄太(写真)を出させずペースを握る。そこを菅田壱道が赤板2コーナーで切って、中国コンビを受ける。取鳥雄吾は打鐘3コーナー過ぎに主導権を握って駆ける。脇本は一本棒の7番手で、最終ホームを迎える。2コーナーから踏み込んだ脇本だが、まだ前が遠い。菅田が合わせるように3コーナー過ぎから踏むが、その外を脇本がスピードの違いで突き抜けた。
 「1走目の反省を生かせるように走りたいと。自分がまくれるという過信にとらわれずに動いていければと思っていました。初手が昨日(初日)と同じ位置になったので、展開を待たずに自分から動こうと。最終的に後方になって、脚をためて行けるところから行こうと。感触はあまり良くないので、ケアをして臨みたい。踏み出した感覚のズレがあるので、修正をできれば」
 桑原大志のけん制で菅田が膨れて、山崎芳仁が中のコースを伸びた。
 「ワッキー(脇本)が一番脚を使ったけど、それでも1着で強かった。道中の余裕はありますし、冷静に周りが見えている」

9R

選手の写真です。
眞杉匠選手
 前受けの松本貴治も踏み込むが、坂本貴史が強引に赤板1センターで切って出る。5番手の眞杉匠(写真)は前団との距離をとって、後方の藤井侑吾の仕掛けに備える。打鐘手前から藤井が踏み出して、東口善朋は追えずに内から押し上げる。1人で前団に迫った藤井を眞杉が追いかけて、3番手で立て直した松本も合わせて最終ホーム手前から踏み上げる。1コーナーで藤井が出切るも、その上を眞杉がまくって、藤井をとらえる。車間が空いたものの和田健太郎が続いて、松本は佐藤壮を張りながら3番手で前の2人を追う。和田、松本もなかなか詰まらず、そのまま眞杉が押し切った。
 「細切れだったんでどうなるか、わからなかった。それでまずは取れた位置からでと。でも、(藤井を後方に置いて)あれでは車間を空けている意味がない。もうちょっとやりようがあったかなと。昨日(初日)、自転車をいじって練習の感じは良かったんですけど、なんか脚見せとレースでは重くて、もうちょっと調整をしようかなと。体調は変わらずですね」
 眞杉のスピードになんとか対応した和田健太郎は、汗をぬぐい一息つく。
 「前(眞杉)が強すぎます。(付いていて)キツいですね。(眞杉を)追いかけたけど(松本に)邪魔されて、僕が遅れた分、(佐藤)壮のところに(松本が)いった。申し訳なかったですね。(脚の感じは)まったくわからない。(自転車も)いじりっきりで、なにがなんだかわからなくなっている」

10R

選手の写真です。
古性優作選手
 伊藤颯馬が打鐘手前で主導権を握り、酒井雄多は九州勢を受けて3番手に入る。古性優作(写真)は、前の2つのラインを見て5番手。伊藤がそのまま先行するが、最終ホーム手前から8番手の青野将大が巻き返す。古性は1センター過ぎから南関勢にスイッチして前団を射程圏に入れると、バックから踏み上げる。南関勢は不発で、逃げる伊藤を直線半ばでまくり切った古性が1着。
 「冷静すぎたかもしれないですね。相変わらず良くないです。(4日目はダイヤモンドレース進出で)気持ちは楽になると思う。(3日目の休みは)とにかくリカバリーしてと思います」
 最終2センター付近で酒井と接触してバランスを崩した村上博幸だったが、1車身半差も古性に流れ込んだ。
 「古性じゃなかったら、付いていけなかったかもしれない。安心感が違うので、連結を外さないようにと。(最終3コーナー)浮いてしまうと厳しいので追走はしっかりした。今日(2走目)は古性の後ろで昨日は藤井君で先行争いでした。僕の思っている競輪らしい競輪を走っている。初日は7着でしたけど、先行争いの後ろでしたし感触は悪くなかった」

11R

選手の写真です。
久米詩選手
 4番手の梅川風子が、6番手の太田りゆを確認しながら前との車間を空ける。坂口楓華も、2番手で吉川美穂との距離をとって打鐘を迎える。スローペースだが、最終ホーム手前で坂口が踏み出して、そのまま駆ける。車間を詰めながら梅川が2コーナー過ぎにまくって出る。周回中から梅川の後ろにいた久米詩(写真)が追走。バック過ぎから太田が迫ると、久米が外に持ち出して追い込む。坂口をとらえた梅川を追い込んだ久米が、1着で決勝に進んだ。
 「初手ですんなり(梅川)風子さんの後ろに入れたので、追走に集中しようと。(梅川の後ろは)取れたらいいなくらいだったので、すんなり取れたのは意外でした。あとは風子さんだけを見てっていう感じでした。(最終)3コーナーで(太田)りゆさんが来たのがわかったので、そこでしっかり踏めたのが良かった。(調子は)問題ないです」
 6番手の太田りゆは、人気を分けた梅川を視界にとらえながらの運行。2着も力強さが目を引いた。
 「自力のある選手が多かったので、まくり合戦になるかなと。それで何度も脚を使いたくなかったので、無理やり位置取りはしないでと。梅川選手が遠くにいるパターンは嫌だなっていうのがあったけど、1車空けてだった。それで様子をうかがっていました。自分でまくりに行ったタイミングが、(結果的に)人の後ろで(最終)4コーナーで上がってからの差し勝負になった。人の後ろでの最後の追い込み勝負にシフトチェンジしました。ただ、差すっていうテクニックが私には足りなかった。(今回から換えた)自転車はいいと思います」
 久米、太田には交わされた梅川風子だが、抜かりない立ち回りで前団をのみ込んだ。昨年、初代クイーンに輝いた女子王座戦で、連覇のスタートラインに立った。
 「(組み立ては)あんまり考えても、並び順が決まるまではっていうのもあった。並びが決まってからは、あんな感じでした。なるべく自分の距離に引き込みたいっていうのがありました。(仕掛けてからは)スピードの乗りが良くなかった。(初日を終えて)レース中の意識だけ、パフォーマンスの出し方を変えたけど、あんまり変わらなかった。(昨年獲った女子王座戦の)連覇に挑戦できるっていうのは、すばらしい挑戦だと思う」

12R

選手の写真です。
佐藤水菜選手
 5番手で赤板を通過した佐藤水菜(写真)は、赤板2コーナーで7番手から動いた石井寛子にも慌てることなく間合いを取る。先頭の尾方真生がペースを握り、佐藤はためらうことなく打鐘2センターからスパート。合わせて踏み上げる尾方を最終1センター過ぎにつかまえて、當銘直美が佐藤に続く。尾方が3番手に飛び付くも、その後ろの尾崎睦もスイッチ。3番手が併走になり、2番手の當銘はスムーズな追走も、佐藤が押し切って連勝。
 「正直、1着が奇跡なくらい當銘選手が強かった。体調は昨年に比べると全然いいですね。完ぺきに仕上げているわけではなく、不安はあるけどいままでやってきたことを信じて頑張る。昨年は(この時点でグランプリ出場権を持っていたので)なんでももやれる後ろ盾があった。(今回は)自分の仕上がりに不安がある分、失うものはなにもないと思うので、自分のやりたいことをやりたい」
 當銘直美は、ターゲットにした佐藤の後ろで追走。世界のスピードに食い下がって2着に入った。
 「(佐藤)水菜が一番強い自力選手で、その後ろを狙って集中して付いていくことだけでした。水菜の後ろを狙う選手が多くてドキドキしたけど、取り切ってゴール前は自分なりに踏めたので良かったです。大きい大会でマーク選手として売り出せたと思う。(決勝進出した6月の)パールカップは悔しい思いをしたので、明日(決勝)は悔しい思いをしないように」
 2番手でレースを進めた尾崎睦は、佐藤、當銘の後ろに切り替えて尾方と併走で直線を迎える。そこから當銘の外を追い込んだ。
 「尾方さんは前かなと思って、近くにと思ってより近くにいました。(今年3つのGIですべて優出して)昨年の1年間で気持ちが切れて、もういいやって思った時期もあった。けど、家族や師匠(渡邊秀明)、練習仲間に支えていただいた。(昨年も)競輪祭の決勝に乗れて、もうちょいやれるなって気持ちの糸がつながった思い出深い大会です。昨年の決勝はなんとなく乗って、なんとなく終わった。そこから2つ乗って3着しか取れていない。タイトルを目標に掲げてきたし、最高の形で終われるように準備をしたい」

検車場レポートはただいま公開準備中です。

検車場レポートはただいま公開準備中です。

検車場レポートはただいま公開準備中です。