後ろ攻めから動いた才迫開が打鐘の2センターで太田竜馬を押さえて逃げる。3番手外併走の態勢となった稲垣裕之は最終2コーナーからまくる。人気の太田竜馬は内に詰まって厳しい状況。村上博幸を弾いて、稲垣にスイッチした山中貴雄(写真)が直線で鋭く追い込み、地元記念初優出を果たした。
「必死でした。村上さんが少し遅れていたんで、ここしかないと思って。そこからちょっと待ったんですけど、あれ以上待つとまた村上さんが来るんで、ダメもとで行きました。ゴールまで意外と踏めました。地元の記念で決勝に乗れて、ホッとしてます。決勝もチャンスはあると思うんで、しっかり頑張ります」
四国ライン3番手で終始、山中を追いかけた佐々木則幸(写真)が2着に入った。
「(山中)貴雄と太田のおかげですね。太田が前々に踏んでくれたからこそ、僕ら2人にチャンスができました。僕はただ付いていっただけです。こうやって決勝に乗ることができて本当にうれしいです。FIの決勝にも全然、乗れてないのに、まさかここで決勝に乗れるとはびっくりです」
稲垣との連結を外してしまった村上博幸は懸命のリカバリーで3着に食い込んだ。
「(才迫)開が押さえに来るのが遅くて、いろんなことに対応しようと、テンパってしまった。隙を見せてしまった自分が悪い。稲垣さんに申しわけないことをしました。デキは悪くないんですけど、感覚が悪いです」
<最終日9R ガールズフレッシュクイーン>
デビュー2年未満の選手によって争われる新設の単発レース。ハイレベルな112期、114期生の頂上決戦だ。梅川風子は今年7場所走って5度の完全優勝を飾っている。競走得点は最も高い。
「(3月)大垣のコレクションはレースの流れを作っただけで終わってしまって、悔しかったですね。前回の玉野はしっかり結果を残すことができました。ここに向けてということは何もしてなくて、いつもどおり練習はしてきました。調子も変わらないです。こういうレースは観てる人は面白いと思うし、熱いレースができればいいですね」
太田りゆは1月香港で行われたワールドカップの女子ケイリンで銀メダルを獲得。今年の国内初戦となった3月平は決勝で3着に敗れた。
「メダルを獲れて、オリンピックに向けては国際大会で戦える手応えはつかめました。でも、ガールズケイリンとは関係ないですからね。世界選が終わってオフになって、それから平を走ったので、感覚的にはそんなによくなかったです。終わってからケアして練習したので、平よりはいいと思います。500(バンク)でレースをしたことがないので、レースのイメージはわかないですね。一応、高知のレースは観てきました。まくりが効かない印象なので、タイミングをしっかり考えて走ります」
鈴木美教は3月別府から3場所連続優勝と勢いに乗っている。別府の決勝で児玉碧衣を破ってから負けていない。
「児玉さんに勝って、気持ち的に自信がつきました。余裕も出てきましたね。(3月)平の2日目からフレームを換えたら、スピードが出るようになりました。前回も地元でしっかり優勝できてよかったです。今回は同期ばかりの対戦で、どこまでやれるか楽しみしかないです」
114回生は2名参戦。佐藤水菜は前回の松阪で今年6度目の優勝を飾った。
「(3月平を)ウィルス性の胃腸炎で欠場して、松阪は調子が悪かったです。自力の脚が落ちていると感じたんで、そのぶん今回はしっかり練習して戻してきました。あんまり気負わずに走ったほうが結果は出るんじゃないかと思ってます」
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