きしわだ競輪

KISHIWADA KEIRIN

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決勝戦レポート

三谷竜生(奈良)

三谷竜生がG1を連続V

 「ダービーも今回も、本当にラインのおかげ」
 今年の平塚で行われたダービーでは、脇本雄太の番手から史上7人目となる大会連覇を達成。そして今回のファイナルでも、脇本の番手回りを得た三谷竜生。再び巡ってきたチャンスを逃さずに、GI連続優勝を果たした。
 「(GI連続優勝は)自分の力だけではないです。自分の脚がめちゃくちゃあるわけではないですし、流れとラインのおかげです。近畿地区のGIを優勝できて嬉しいですね」
 前受けから7番手に引いた脇本が、強烈なダッシュで吉澤純平を打鐘の3コーナーで叩く。この時点で別線に出番はなくなった。ライン3車で出切るも、あまりのスピードに3番手の村上博幸は車間が徐々に開いてしまう。それでも、三谷はケタ違いの加速に離れることなくピタリと追走。そして、最後は脇本とのマッチレースを制して栄光を手にした。
 「まずは追走してゴール前勝負と思っていました。脇本君は毎回強いですね。(連係した)初日も抜けていないですし、今回もどうなるかわからなかったです。でも、ゴール線を1着で通過できたのはわかりました」
 古くは、毎年大津びわこ競輪場で開催されていた高松宮記念杯。地元で行われていた思い出の大会が、通算3度目のタイトル奪取となった。
 「もともとは滋賀で(育って)。一時期はびわこ(競輪場)で練習をさせてもらっていました。近畿地区のGIっていうこともあるんですけど、この高松宮記念杯は僕も小さい頃からずっと見てきたし、この大会に思い入れがあります。この大会を優勝することは目標でもありました」
 今年は2つのタイトルを手にするなど、ハイレベルな走りで18年の前半戦を終了。後半戦も止まることなく突き進んでいく。
 「(好成績の要因は)練習もしていたんですけど、今年に入って体の使い方を学びながら頑張ってきたことだと思います。昨年は前半戦で終わってしまったんですけど。今年は1年を通して結果を出せるように頑張りたい」

 脇本雄太は三谷に半車輪、交わされての準V。タイトル奪取こそならなかったが、ダービーと同様、その圧巻の走りに周囲は驚愕した。
 「タイミングはあれでドンピシャ。仕掛けどころは、間違ってない。イメージ的にはダービーより遅かったし、これだったら勝負できるっていうところで(仕掛けて)行っている。(ナショナルチームで)こういう練習をやっている以上は、踏みだしたらやめられない。踏んだりやめたりする脚質じゃないんで。踏んだところは後悔しない。ただ、思った以上に(別線の)抵抗がなかったんで、ああなりますよね。そこまでは考えてなかった」

 原田研太朗は先頭から大きく離れた7番手で最終ホームを通過。1センターから踏み上げたが、3着までが限界だった。
 「位置取り的にはあれで良かったけど、もうひとつ言えば(菅田)壱道さんを自分の前に置きたかった。あれだと(関東勢の)併走を見ながらになってしまう。(先に)切っても脇本さんの展開ですし、もうああなったら無理です」

 吉澤純平は見せ場をメイクできずに6着。脇本に完敗した。
 「(後位で競っていた)木暮(安由)が外にいて、脇本が見えなかったです。でも、見えていたとしても厳しかったと思う。頭の中では突っ張って、無理でもどこかに引っかかってくれたらって思っていました。(村上博幸に)締めこまれながら来られてしまって。そこで車輪を抜いてからだったので。これが力の差ですね。また力を付けて」

 単騎で一発を狙った菅田壱道だったが、思っていた展開とならず。4着に終わったが、レース内容に自信を深めた。
 「先行争いが濃厚だったので。原田ラインに付いていって、溜めて溜めて。最後のゴール前勝負って作戦でした。展開のあやでダメでしたけど、突っ込める余裕はありました。あのスピードでも戦える。もっと自分のスピードを上げて、自力でも戦える脚を付けたい」

レース経過

 号砲で勢いよく村上博幸が飛び出して正攻法を確保。これで脇本雄太-三谷竜生-村上の近畿勢が前受けとなり、中団には原田研太朗-山田英明。単騎の菅田壱道が6番手で、関東勢が後ろ攻めとなる。
 青板のホーム過ぎから木暮安由が武田豊樹の外に追い上げると、武田は一度車を下げる。バックから上昇した吉澤純平が4コーナーで誘導員を下ろすと、3番手で続いた武田が内をすくって木暮との併走がはじまる。関東ラインの動きに原田が続き、単騎の菅田は6番手。後方に下げて仕掛けの機をうかがっていた脇本は打鐘前2コーナーから踏み上げると、4コーナーで近畿3車が出切ってしまう。やや離れた4番手で吉澤が追いかけるが、後ろで競った2人も吉澤に離れて隊列はバラバラに。さらに村上も徐々に車間が空きはじめ、優勝争いは前を行く2人にしぼられる。粘る脇本をゴール寸前でとらえた三谷がダービーに続いてGIを連続優勝。4コーナーで吉澤は村上に追いついたが、1センター、7番手からまくった原田が空いた車間を使ってグングン加速し、3着に食い込んだ。

車番 選手名 年齢 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 S/B
1 3 三谷竜生 30 奈良 101 S級S班 11.2
2 1 脇本雄太 29 福井 94 S級1班 1/2W 11.3 B
3 8 原田研太朗 27 徳島 98 S級1班 5B 10.7
4 6 菅田壱道 32 宮城 91 S級1班 1/2B 10.6
5 4 山田英明 35 佐賀 89 S級1班 1/2W 10.7
6 7 吉沢純平 33 茨城 101 S級1班 3B 11.4
7 5 村上博幸 39 京都 86 S級1班 3/4W 11.7 S
8 9 木暮安由 33 群馬 92 S級1班 4B 11.3
9 2 武田豊樹 44 茨城 88 S級S班 1B1/2 11.5

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