4車のロングラインの吉田拓矢が、赤板過ぎに押さえて出る。後続の隊列を確認しながら一本棒にして先行態勢を取った吉田だが、8番手から新田祐大が打鐘手前で早めに巻き返す。カマした新田が最終ホームで吉田をとらえて主導権を奪取すると、平原康多は自力に転じてまくり一気。逃げる新田を仕留めて、関東での上位独占を演出した。番手から抜かりなく追い込んだ武田豊樹(写真)も、平原の好判断を称える。
「新田君のカマシが早かったし、いいスピードだった。平原君が後ろのことを考えて判断してくれて、いったん引いて巻き返した。あの判断のおかげですね。(吉田は)ものすごく気合が入っていた。でも、今日はあらためて新田君のスピードを感じました。あそこまでいったら、いい形でゴール線にいきたかった。油断せず、一戦、一戦ですね」
「どうしようか迷う場面だけど、吉田は踏んでたし迎え入れる感じじゃなかった」とは、平原康多。自力にチェンジして新田との力勝負を制して、武田とのワンツーを決めた。
「自分の感じとしてはまぁまぁじゃないですか、普通です。(セッティングも)微調整ですよ」
関東のシンガリを務めた木暮安由が、直線で外を踏んで横一線のゴール勝負に持ち込んだものの3着。
「(2着まで)行ったかなと思ったんですけど…。まぁ、今日は付いてただけですから」と、二次予選に気持ちを切り替えた。
新田に付けた渡邉一成は、平原の早めの反撃になす術もなく後続にのみ込まれた。
「(新田は)いい勢いで行ったけど、平原さんが態勢を立て直すのが早かった。2コーナーで僕の技術があれば1回仕事をしてっていう感じだったけど、技術不足ですね…」
早めの仕掛けを見せた新田祐大だったが、シンガリに複雑な表情を浮かべる。
「緩んだんで行ったけど。あれだけすぐに(平原に)行かれてしまうと、自分としては微妙ですね…」
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