6月に不惑を迎えた山崎芳仁だが、持ち味である自力攻撃の破壊力に陰りは見られない。高松宮記念杯の3日目はうまく中団をキープすると、逃げた吉澤純をバックまくりで飲み込んだ。後方から強襲した太田竜に勝ち星はさらわれて2着も、吉澤をねじ伏せた脚勢は力強かった。地元のF1開催なら人気を集めるのは間違いないだけに負ける訳にはいかない。北日本ラインの早坂秀悟との連係が叶わず自力勝負でもまったく不安はなく、きっちりVをものにして地元ファンの期待に応える。菊地圭尚は3月ウィナーズカップの落車で左鎖骨、肋骨を骨折。地元の6月函館記念から実戦に復帰していて、結果は2768着。一次予選は小松崎大のまくりに続いて2着も、まだ本調子には程遠い感じだった。だが実力者だけに完全復調なれば山崎と好勝負に持ち込める。
ビッグレースで存在感を示している金子貴志も有力な優勝候補の一人だ。ダービーは1712着と3連対、高松宮記念杯では2253着と西日本準決まで駒を進めた。自力も健在だが、中近スジで野原雅也との連係が叶うようなら展開の利を得られる可能性もある。その野原は落車負傷で2カ月欠場し、6月久留米記念からカムバック。久留米記念は一次予選の1勝にとどまったが、この開催までには更に調整は進むだろう。
今年は好調が続いている阿竹智史にも魅力を感じる。3月玉野で久しぶりに記念Vを飾ると、その後も4月大宮、5月函館でVをゲットしている。好位確保から自力を出せれば単十分。