KEIRIN EXPRESS

全国の競輪開催案内のポータルサイト

ひろしま競輪

HIROSHIMA KEIRIN

62#

検車場レポート

  • 5/28 Fri.  (前検日)
  • 5/29 Sat.  (1日目)

1R

選手の写真です。
野口裕史選手
 野口裕史(写真)は、前回の函館記念を逃げ切りの3連勝で優出。2度目の記念制覇こそならなかったが、その存在感はピカイチだった。
 「そこ(前回)までは自転車の感じを良くっていう練習をしていた。そうなるとフィジカルが落ちる。だから、自分のなかで一区切りつけて、(今回かからは)強度の強い練習をやってきた。疲れが抜けてないところもある。ただ、冬場とかの風が強い時に風を切らないといけないので、その体力をつけるにはいまからやっておかないと」
 谷口遼平は前回の函館記念を4776着と一息に終わった。
 「前回はダービーの疲れが残っていて、全然、良くなかった。ここまではしっかりと練習ができて、直前はタイムも出てかなり良かった。ここ最近のなかでは一番の状態だと思います。あとはそれをレースで出せればおもしろいんですけどね」

2R

選手の写真です。
皿屋豊選手
 大垣FIの633着から中6日の皿屋豊(写真)に変わり身が期待できそうだ。
 「大垣は動きも悪かったし、体も重かった。だから、ケアを中心にやってきた。それで体の方はだいぶ良くなってきた」
 前回の久留米FIの541着の反省をふまえて久米康平がこう言う。
 「(前々回の)ダービーで2回ほど人の後ろを回ったことで、車間の幅の感覚が前回は雑になっていた。準決も(最終)ホームで仕掛けられたのに、車間を詰めすぎていけなかった。これから人の後ろも増えるから、そういうのは勉強ですね。今回はセッティングを変えます。いままではハンドルを流行りの遠くにしていたけど近くに戻した。その方が感じが良かった」

3R

選手の写真です。
根田空史選手
 前回の小倉FIで昨年9月以来の優勝を遂げた根田空史(写真)だが、満足のいくシリーズではなかった。
 「(小倉は)ダービーの疲れもあって絶望的な感じだった。初日は力が入らなくて、自転車も出なかった。ヤバいなっていうのがあったんだけど、そのあとは自転車が出た。ただ、準決も踏み遅れてフワフワした。小倉のあとは2日間くらい休んで、いつも通り練習をしたら感じが良かった」
 三谷竜生は、前回の大垣FIでも初日予選、準決を連勝。復調の手応えをつかんでいる。
 「だいぶ良くなっている。いい練習ができているし、練習でもスピードに乗れている。だから比較的楽にレースでも走れている。あとはこのまま練習をできれば(もっと良くなる)」

4R

選手の写真です。
坂井洋選手
 前々回のダービーでは一次予選敗退もその後は3連勝。前回の前橋記念でも3連対の太田竜馬の動きが軽快だ。
 「(前回から中4日で)日にちがあんまりなかったけど、しっかり練習をしてケアをした。結果はもうひとつだけど、なにかがかみ合えば結果が出るのかなと思います」
 まだまだ本来の力を出し切れてない坂井洋(写真)だけに、伸びシロはある。
 「練習ではいい感じなんですけど、それがレースでは出せないんですよね。マッチすれば良くなると思うし、モチベショーンも上がってくる。最近、成績が良くないんで、それで気持ちも下がってきちゃいますから」

5R

選手の写真です。
竹内雄作選手
 竹内雄作(写真)は、前回の前橋で久々に記念の決勝にコマを進めた。 
 「(中4日で)疲労はあるけど、そのなかでどれだけ動けるかっていうのもある。だいぶ戻ってきている感じもある。先行が増えてきているけど、先行だけにこだわらないように心がけている」
 久留米FIから中4日の坂本貴史は、広島に直行でシリーズに臨む。
 「福岡にいてそのまま来たけど、自転車にも乗ってたしいい感じでやってこられた。引き続きいいかなと。準決で島川(将貴)、吉田拓矢を相手に先行して粘れたのは自信になりました」

6R

選手の写真です。
山口拳矢選手
 3月ウィナーズカップ以来の9車立てになる山口拳矢(写真)は、6月の高松宮記念杯の初GI出場も見据える。
 「(前回から)いつも通り練習してきたんで、とくに変わらないかと。(調子は)維持できている。まだ9車の経験も足りないけど、GIの出走もあるんでいいイメージで走れれば」
 前回の函館記念で2勝を挙げた近藤隆司は、復調ムード。
 「前回は準決まで上がれたけど、二次予選で(野口裕史の)番手に付いて、もったいないことをした。番手に慣れていないのもあるけど、ワンツーを決められる展開だっただけに後ろにも迷惑を掛けた。そういうところはひとつひとつ勉強していきたい」

7R

選手の写真です。
菅田壱道選手
 菅田壱道(写真)は近況、一進一退の状況。
 「ダービーは1走目が良かったんですけど、2、3走目と体がまた…。そのあとも体の調子が良くなかったので、(小倉を欠場して)様子をみた。そこからは期間もあったんで普段通りですね」
 防府FIでV奪取から中1週間の小川真太郎は、コンディションはどうか。
 「前回いろいろとセッティングをやりながらで、感じも良くなかった。練習も普段と違ってバンクにも入れず、優勝は獲らせてもらった感じ。セッティングは前回の決勝のままでいこうと思っているけど、バンクで乗ってみてどうするか決めたい。前回が終わってからは高松バンクで乗って、外でも乗れたから前回よりも状態は良いと思う」

8R

選手の写真です。
渡邉一成選手
 前回の前橋記念を88着で3日目以降を欠場している渡邉一成(写真)が、北日本ラインをリードする。
 「腰をやってしまって…。そのあともやれることはやった。(前橋の前は)4日間くらい乗れなかったけど、今回は様子を見ながらでも練習ができた」
 前回の小倉FIを571着の原田研太朗は、いたってマイペース。
 「雨が多かったんで室内を多めにやって、晴れたら外で感じでやってきた。バンクでは全然乗れてないですけど、ボチボチかなと」

9R

選手の写真です。
寺崎浩平選手
 ダービーから20日間近く空いた寺崎浩平(写真)は、ゆとりのローテーションで短期決戦に臨む。
 「ナショナルチームの方で、いつも通りしっかり練習をしてきました。少し自転車のポジションをいじったので、それがしっくりきているか(指定練習で)乗って確かめたい。(初日は)自分のやることは決まっている。(ラインが)3車なんで、先手をとってしっかりやりたい」
 前々回のダービーから中4日だった函館記念を2383着の中本匠栄
 「ダービー(の1走目は特選だったの)で体が動いてなかった。あのクラスで走る経験がなかったってことが大きいのかと。そのあとは1着も取れているんで。函館が終わったあとは、しっかりと練習をしてきました」

10R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 松浦悠士、佐藤慎太郎とダービーの決勝で僅差の勝負を演じて準Vだった郡司浩平(写真)は、函館記念を欠場して間隔が空いた。
 「体のダメージが大きくて、腰痛が出ちゃったので大事を取って(函館を)休ませてもらいました。(最近の状態は)練習は4、5日はできているので、問題はないと思います。良くも悪くも変わらずという感じです」
 函館記念の勝ち上がりの3走では、北日本勢を付けて奮闘した鈴木庸之は、4442着の成績以上に動けていた印象だ。
 「(函館記念のあとは)ちょっと疲れていたので休んで、直前まで練習を強めにやっていた。だいぶ脚が落ちているんで、練習をする脚に戻す練習をしてたって感じです。ダービーの段階でちょっと疲れてた。肉体的というより気疲れですかね」

11R

選手の写真です。
清水裕友選手
 優勝こそ逃した決勝だが、小倉竜二とワンツー。シリーズをオール連対で責務を果たした清水裕友(写真)の初日は、松本貴治の前で自力勝負に出る。
 「疲れはあると思いますけど、たぶん大丈夫だと思います。(最近の状態は)そんな調子がいいという感じではないですけど、それなりにやれてると思います」
 平原康多はダービーでの落車が尾を引いてようで、関東地区の前橋記念の欠場を余儀なくされた。状態はどうか。
 「(ダービーでの落車で)外傷的なのは走れるぐらいだったんですけど、胃腸炎になっちゃって、胃腸の調子がすごく良くなかったので欠場しました。(最近の状態は)まだ100%ではないが、ほぼ大丈夫だと思います。練習自体は同じだけやれてるんですけど。栄養面でいえば取れていないのかもしれないし、吸収も悪いのかもしれませんね」

12R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 武雄記念、京王閣ダービー、函館記念とグレードレースで3場所連続優勝を遂げている松浦悠士(写真)は、無観客でも地元シリーズに気持ちを込める。
 「(感触は)函館と同じか、それ以上かなって感じです。4連続(優勝)は目指していきたいです。(無観客でのシリーズですが)いまの状況では仕方がないかなと思うので、ネットなどの放送で見ていただければなと思っています」
 3車の近畿ラインの番手は稲垣裕之。重責のポジションなのは、誰よりもわかっている。
 「思い通りに練習ができたし(感触も)上々でした。(自転車やセッティングは)前回からはとくに大きくは変えてません。(広島は)久しぶりですけど、走りやすいイメージがあります」

1R

選手の写真です。
山下渡選手
 野口裕史にフタをした蕗澤鴻太郎が再び踏み込んで、打鐘手前で主導権を握る。蕗澤の先行で野口は7番手に置かれる。3番手を確保した松川高大は車間を空けてタイミングを取り、最終2コーナーからまくった野口は不発。逃げる蕗澤の掛かりが良く、松川もなかなか詰まらない。番手の山下渡(写真)がゴール前で交わして1着。
 「(蕗澤は)タレずに最後まで同じように駆けていた。自分は余裕がなかったですね。車間を空けようかと思ったけど、空けてそのまま離れてしまうかもとっていうのがあった。(最終)2コーナーで松川君が仕掛けてくるのかと思ったけど、(来なかったもは)蕗澤君の掛かりが良かったからだと。もう少し脚は欲しいけど、蕗澤君を差せているので悪くないのかな」
 3番手から車間を詰めながら追い込んだ松川高大が、蕗澤と同着の2着。
 「すんなり中団を取れて展開が向いた。普段の調子なら(最終)2コーナーから行けたけど、落車のダメージもあって余裕がなかった。2着にも届く感じじゃなかったけど伸びてくれた。思っているよりも少し戻っているのかな」
 野口を制して風を切った蕗澤鴻太郎が懸命に粘り込んだ。
 「野口さんをフタして打鐘で出て、そこからはすべて突っ張ろうと。想定通りでしたけど、最後はいっぱいでした」

2R

選手の写真です。
皿屋豊選手
 皿屋豊(写真)が押さえた上をすかさず久米康平が叩く。皿屋は冷静に徳島コンビを受けて3番手に入る。5番手の小林泰正が打鐘の4コーナーから仕掛けるが、村田雅一の横まで。最終2コーナーからまくった皿屋が、前団を仕留めた。
 「自分が先行するつもりだったんですけど。(久米が)いい勢いできたし、踏み合っても出られちゃう感じだった。(3番手に入ってからは別線が)来る前に(仕掛けよう)と思ってた。自分のタイミングで行けました。最後まで踏めてたんで、今回は先行でも勝負できるかなっていうのがある」
 後方に置かれた堀内俊介は、最終3コーナー過ぎからインを進出して、最後は徳島勢の間を伸びた。
 「(最終)1、2コーナーで緩んだんで仕掛けられそうな感じだったんですけど、前がゴチャついて仕掛けられなかった。付いていただいた嶋津(拓弥)さんに申し訳なかったです。脚の感じは少しずつ良くなっているんで、前回のダービーよりいいですね」

3R

選手の写真です。
小原太樹選手
 初手で中団に位置した根田空史に併せ込んでけん制してから踏み上げた中西大が打鐘で先制。7番手となった根田だが、最終ホーム入り口から反撃を始める。2コーナーで根田がまくり切り、中西の番手から飛び付きを狙ってきた三谷竜生を制して小原太樹(写真)が懸命に続く。すかさず飛んできた雨谷一樹のまくりも3コーナーで止めた小原が、最後は根田を差し切った。
 「自分が前で走るわけではないから、根田君にすべて任せていた。フタをされたから構えるかと思ったけど、あのタイミングでいってくれたからチャンスが生まれた。根田君のスピードが良くて少し離れ気味になったけど、付け直せた。雨谷君もひと呼吸置いてから仕掛けてくると思ったけど、すぐに来ていたから1回張って様子を見ようと。ダービーに向けて練習していた成果が前回と今回に結果で出ている」
 別線をねじ伏せての2着に、根田空史は納得の表情を見せる。
 「中西君の作戦が良かったけど、スタートでけん制が入ったので、中団からに。中西君が流していたから、タイミング取っていった感じです。出切ってからは余裕がなくて夢中で踏んでました。感覚的には踏み直しできたけど、小原君も強いので差されたのは仕方ないです」

4R

選手の写真です。
山下一輝選手
 真船圭一郎が、赤板2コーナー過ぎに出て先行態勢を取る。8番手から太田竜馬が反撃に出ると、真船も合わせて踏み込む。が、太田のスピードがいい。前団をとらえた太田に山下一輝(写真)が続いて3番手以下をちぎり、両者の勝負。ハンドル投げで山下が太田を交わした。
 「マジでちぎれました。自分もいっぱいだったけど、太田も最後、しんどそうだった。(抜いたのも)余裕をもってって感じじゃなかった。ただ、人の後ろに慣れてきたのも大きい」
 ロングまくりで別線を置き去りにした太田竜馬が、持ち前のスピードを披露してラインで上位を独占。
 「仕掛けられそうな感じだった。デキが悪くてもたないのに行っても意味ないし、もつイメージがあったんで行きました。まだ完ぺきではないけど、自分で(もっと良くなる)イメージはある。そこは時間が解決すると思います」

5R

選手の写真です。
中川誠一郎選手
 打鐘前2コーナーから主導権を握った竹内雄作に、3番手外併走から望月一成が単騎の仕掛けで襲い掛かる。最終ホームでは望月が竹内を叩いて先頭に立つが、後方から追って仕掛けた中川誠一郎(写真)のスピードがいい。バック手前で望月をねじ伏せた中川は、ゴール前でも力強く踏み直してそのまま押し切った。
 「望月君はあれだけバックをもっているから、単騎でもいくだろうと思っていたから想定内でした。竹内君が遅れていたからいった方がいいなと。踏んだ感じはあまり良くないですね。ピリッとしなかったですね。。要所のキレがあまり良くないから、しっかりと上げていかないと」
 竹内後位から切り替えて迫る松岡健介を引き付けながら踏み出した小川勇介は2着まで。
 「付いていてシビれましたね。強烈でした。FI戦が続いていたからこの辺のクラスになると微調整というか修正しないと。中川さんの最後の踏み直しがすごかった。特別(GI)を獲る自力型の強さを思い知った。課題が見つかったので克服しないと」

6R

選手の写真です。
島川将貴選手
 森山智徳が先行策に出て、山口拳矢は3番手をキープする。8番手の近藤隆司が打鐘の4コーナーでインを突くと、5番手で近藤と重なった島川将貴(写真)は最終1コーナーからまくり上げる。堤洋、湊聖二は付け切れず、追いかける山口を楽に振り切った島川が1着。
 「(周回中は)山口君より前っていう想定がなかった。結果、ああなったんで、先に切った方がおもしろいかなと。(近藤が内から来たんで)変に脚を使うよりも、余裕があったんで行きました。自分の感覚は良かったんですけど、ラインで決められなかったのが…。道中も踏めてたし、イチかバチかだったけど、(山口を)乗り越えられて良かった」
 赤板過ぎにアクシデントもあった山口拳矢は、島川を目標にまくりで迫る2着。
 「赤板で島川さんと接触があってクリップバンドが外れて、入れ直してからになりました。それで踏み込むだけしかできなかった。先に仕掛けたかったんですけど…。ただ、赤板で踏んだ感じはイケるかなっていう感触だった」

7R

選手の写真です。
椎木尾拓哉選手
 菅田壱道、小川真太郎、長島大介の順で押さえた上を叩いて山本伸一が打鐘2センターから先行勝負に出る。最終2コーナーから小川が好スピードでまくってきたが、引き付けて直線半ばから踏み出した椎木尾拓哉(写真)が1着。
 「結構、キツかったですね。山本さんがキツそうで、なんとかと思ったけど、申し訳なかったです。難しかった。いろいろと修正する面、セッティングとかあるけど、最後は踏めている」
 3番手確保にも長島は仕掛けられなかったが、その番手にいた志智俊夫が直線鋭く強襲して2着に突っ込んだ。
 「長島君は前々に攻めていくし、2車でも先行するところも見ていたから近畿勢の後ろがあったけど、彼の番手を走ることにした。最後はいいライン(踏むコース)が見えて1着までいけると思ったけど、伸び切らなかった。贅沢ですね。十分です」

8R

選手の写真です。
山田久徳選手
 上昇する原田研太朗を阻んで渡邉一成が、赤板過ぎに突っ張る。山田久徳(写真)は、抜かりなく4番手を確保する。渡邉がペースを握り打鐘を通過。7番手で立て直した原田は最終ホーム手前から仕掛けるが、渡邉も合わせて踏む。原田のまくりは不発。山田は渡部哲男をさばいて原田が後退すると、そこを追い込んで渡邉をとらえた。
 「(渡邉)一成さんが突っ張ってくれたんで、展開が向きました。(最終)1コーナーで行ける準備ができてなかったし、(原田を)一成さんも引きつけて合わせるだろうと。(渡部をさばいて)そこからは様子を見ながらだった。それで後ろに迷惑を掛けました。(前回の)前橋でも脚の感じは良かったんで、好調を維持できている」
 突っ張り先行の腹を固めていた渡邉一成は、息を整えながら振り返る。
 「きれいな3分戦だし、(突っ張るって)決めてました。風もあったしキツかった。(最終)バックでいい感じで踏み上がったんで、それが(山田)久徳には向いた感じですかね。僕にもっと余裕があって、まくりを誘うくらいだったら良かったけど。(腰痛は)乗っているぶんには不安はない」

9R

選手の写真です。
寺崎浩平選手
 寺崎浩平(写真)が圧巻のまくり。前受けから渡邉雄太が押さえてくると、岡村潤との静岡勢を受けて3番手に入った寺崎だったが、中本匠栄に追い上げられると結局、下げて7番手となってしまう。しかし、最終2コーナーからまくって2センターで渡邉をとらえると、そのまま後続を引き離して勝利した。
 「初手は中団が良かったけど前になった。踏んだ感じは1、2歩目は進みが悪かったけど、中盤は脚も回ってバックのストレートで出切れるなと。組み立てのバリエーションを増やしたくて、位置も取れるようになりながら先行も含めてでやりたいけど、迷いながら戦っている感じですね」
 寺崎の踏み出しに口が空きながら自力で踏み上げて追っていった村上義弘が2着を確保。
 「できれば中団からで前後を見ながらレースをしたかったと思うけど、前を取らされた。寺崎は競輪界でもスピード、ダッシュ力は指折りだと思うが、まだまだ運行の甘さがある。終わってからいろいろと近畿の先輩と相談しながらうまく運べるようになれば。かなり緩めてから仕掛けたので、後ろに付く選手としてはキツかった」

10R

選手の写真です。
鈴木庸之選手
 河端朋之に突っ張られて浮いた鈴木庸之(写真)だったが、諸橋愛の援護もあって橋本強が遅れた3番手に入る。8番手の郡司浩平は打鐘の4コーナーからインを押し上げて、6番手を浅井康太から奪取して最終2コーナーからまくる。郡司を止めた鈴木が、まくり気味に追い込んで抜け出した。
 「(河端の突っ張りで)香川(雄介)さんのところを取りたかったけど、からんでもしょうがないし、4番手でもいいかなと思ったら3番手が取れた。(河端が)掛かってたし、これでも来るのかなと思ったら郡司君が来た。止めて戻ろうと思ったら、香川さんのところに差してた。一度当たって、香川さんが差し込んだら大丈夫かなと。練習での数値は落ちてるけど、精神的な疲れは取れているかなと」
 鈴木を1輪差まで詰めた諸橋愛が2着に入り新潟ワンツー。
 「突っ張られたけど、ノブ(鈴木)がいい位置を取った。そこが勝因かなと。うまかったですね。自分は筋力トレーニングはいつも通りに戻ったけど、トラウマ的なものがあった。1走は走ったんで、今日(初日)よりは(最終日は)確実にいいと思います」
 最終バック、9番手の坂口晃輔は、浅井が内よりの狭いコースを選択すると外を踏んで鋭く伸びた。
 「(打鐘の)3コーナーで1回締めたんですけど、自分もあんまり内にいると遅れるかなと。そう思って外してしまった。(それで郡司が内から来たんで)もったいなかった。キツかったけど、外でどこまで届くかなと。そしたら内が詰まってたんで届いた。最後まで踏み切れたし、感触は良かった」

11R

選手の写真です。
古性優作選手
 吉田拓矢が空けたインから古性優作(写真)が進出すると、赤板2コーナーから吉田が仕掛けて清水裕友を押さえて主導権を握る。後位が併走になり、打鐘の3コーナーで平原康多を弾いた古性が番手を奪う。その上を岩本俊介が鮮やかにカマして、千葉コンビで後続を離す。3番手から車間を詰める吉田の外を踏んだ古性が突き抜けた。
 「岩本さんがすごいスピードで(最終)ホームで行ったんですけど、そこでスイッチできる余力はなかった。あれをスイッチできるようになったら、もっと上で戦えると思う。東口(善朋)さんが付いてくれてるんで、やっぱりあそこはリスクをとらないと。(最後は)3着に入れるかどうかかなと思ったんですけど伸びていって良かったですね」
 岩本がメイクした好展開を鈴木裕は生かし切れず、古性との踏み合いに屈した。
 「(岩本が出切ってから)もう少し車間を空けられれば良かったんですけど、掛かりが良くて自分に余裕がそこまでなかった。ずっと変わらず体調はいいんで(調子も)いいと思います」
 3番手に飛び付いた吉田拓矢は、後位を取られた古性にも交わされて反省の弁。
 「誰も来なくて内を見たら古性さんが来たんで、とりあえず前に出て立て直してから先行態勢に入ろうと思った。そしたら後ろが粘られたので、そこでペースを落したので岩本さんに行かれてしまいました。ああいう展開になっちゃんで(平原に)迷惑を掛けちゃいました。(鈴木)裕さんが空けてたので、なかなか行くのは難しいかなと思ったんですけど…。内容的には良くない。古性さんにも後ろから抜かれてますし」

12R

選手の写真です。
小倉竜二選手
 小松崎大地を叩いた野原雅也が、打鐘過ぎに先頭に立つ。しかしながら、山田英明がすかさず襲い掛かり、野原と山田の踏み合い。山田の仕掛けに素早く反応した松浦悠士は、九州コンビを追いかけてその上をまくり上げる。最終バックで松浦が出切り、小倉竜二(写真)が続く。両者でのゴール勝負に佐藤慎太郎も加わり、3車で横一線。番手の小倉が僅差で1着。
 「今日(初日)はまくりが決まってないっていうのがあったので、松浦君が少し早めに踏み込むってことで自分も構えていました。もう(最終)ホームでは踏み込んでましたね。3コーナーを回ってから余裕はできました。(佐藤が)突っ込んできて、抜かれたかなと思ったんですけどね」
 中四国勢に続いた小松崎マークの佐藤慎太郎が強襲して2着。
 「(小松崎が)うまくスイッチしてって感じでした。あのまま野原が駆ければ中団かなって感じですし、うまく立ち回ってくれましたね。自分は余裕はあったというか、苦しい感じではなかったですね。本当は外を踏んで(小松崎)大地と勝負したかったんですけど。内を踏んでいく形になって大地には申し訳なかった。アタマを取りにいくにはあのコースしかないと思うんで、いい判断だったのかなと」
 さすがの立ち回りを見せた松浦悠士だったが、ゴール前でわずかに失速した。
 「(初日のレースは)結構、まくりが決まってない感じだったので、早めに仕掛けようと思ってた。ホームガマシかホームまくりかって感じだったので、そういう感じで仕掛けられたかなって思います。ホームで前に突っ込み過ぎたぶん、気持ちいい感じでは行けなかったですけど、スピードは出てたんで感じは悪くない。あとはちょっと体の使い方をうまくしたいなって感じでした。原因はハッキリわかってるんで、なんとか修正してもっといい状態で臨みたい」