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ひらつか競輪

HIRATSUKA KEIRIN

35#

検車場レポート

  • 4/6 Wed.  (前検日)
  • 4/7 Thu.  (1日目)
  • 4/8 Fri.  (2日目)
  • 4/9 Sat.  (3日目)

1R

選手の写真です。
稲垣裕之選手
 稲垣裕之(写真)は前走の豊橋で準V。3日間自力として走り、若々しい戦いぶりでアピールした。それでも、若手の期待枠とされる1レース1番車に抜てきされたことには、本人も驚きだ。
 「1レース1番車なんですか?なんだか若返りました(笑)。1レースは、レースが終わったら次の日に向けてゆっくり休めるから嫌いじゃないですよ。豊橋はだんだん状態が上がってきたなって感じがあったし、自転車もだんだんとしっくりきたって手応えがありました。追い込んだ練習もできたし、そのなかで疲れも取れた。近畿の3人で話して、高田(修汰)君の番手にいきます。連係は初めてですけど、若い力のある選手なのでしっかり付いていきたい」
 飯野祐太は前回の地元戦から追加で中5日での参戦。調整具合が気になるところだ。
 「追加を受けたのは一昨日です。感触は悪くないですけど、地元が終わってから休みなしで練習をしてきたので正直言って疲れてはいます。この後も中2日で青森があるので、詰まってるんですよね。平塚自体は走りやすいですし、苦手意識とかはないです」

2R

 3月取手F1は最終日の1勝のみにとどまった宮本隼輔。今回はそこからどこまで立て直せているのか。
 「(取手は)自分が思っていたよりも疲労が溜まっていました。今回はしっかり練習もできたし、前回よりもよさそうですね。平塚は去年の記念以来ですけど、印象は特にないです。どこ(の競輪場)を走っても変わらないと思っているので」
 ここは北日本勢からも狙えそうだ。高橋晋也が目標の佐々木雄一は、前走の地元戦を振り返った。
 「前回の初日と準決は、自転車の乗り心地がイマイチでした。それを最終日に修正して、1着も取れましたし、よくなりました。終わってからはいつも通り練習してきました。高橋君の番手は何回かあります」

3R

 小川真太郎は3月松山F1では準決、決勝と先行策に出た。白星こそなかったが、それ以上に存在感を発揮した開催だった。得意の平塚バンクをどう攻略するか注目だ。
 「状態はそんなに悪くはないですね。松山は試したいことを試せたけど、着自体はよくなかった。ちょっと練習をやり過ぎた感じがあって体はしんどいかな。この後はダービーも、地元もあるので、そこに向けてしっかり練習しています。平塚は去年の記念の時は成績が悪かったので、今回は取り戻せるように頑張りたい」
 その小川とタッグを組むのは、同県の阿竹智史。だが、今年はなかなか体調面のコンディションが整わず、苦しい近況を過ごしている。
 「(3月大垣記念での)落車の影響はないですけど、1月から体調を崩していてまだ完全ではないですね。練習自体はできているんですけど、日によって体調が違うのでなんとも言えないところはある。まずはしっかり付いていきたい」

4R

選手の写真です。
岡崎智哉選手
 岡崎智哉(写真)は、ウィナーズカップで初日特選スタートだったが、シリーズを通しての確定板入りは二次予選の3着のみ。現状を見つめ直して前を向く。
 「ウィナーズは、自分の力不足、技量不足を感じました。それをこれからにつなげていきたいですね。ウィナーズが終わって、一旦リセットして、今は体を作り直す時期ですね。なので、フィジカル面を鍛えるような練習をしてきました」
 坂口晃輔は準Vだった4月岸和田から中2日での参戦。その調子を維持できているならば、今節も期待できそうだ。
 「詰まっているので疲れている感じはあります。岸和田では感じがよかったし、これだけ短い間隔でレースを走れるのでいい状態のままだと思う。平塚は元々好きなバンクで、優勝もしているし、記念の決勝にも乗っているのでいいイメージです」

5R

 阿部力也は3月名古屋記念でオール2着の準V。ウィナーズカップでも2連対と、まずまずの成績を残している。
 「いつも通り練習してきました。室内練習をしっかりやって、直前に平で誘導も走れた。普段は外で練習をやらないので、誘導でもいい緊張感を持ってバンクを走れましたね。櫻井(祐太郎)君とは暖かくなって、たまにバンクで練習するときに一緒に練習したことがある」
 芦澤大輔は地元でのウィナーズカップで初日に落車。2日目以降は気合で出走するも、着をまとめることは出来なかった。その後の3月川崎を一本欠場しており、気になるのは状態面。本人も慎重に口を開く。
 「ウィナーズは(落車後も)走ったけど全然だめで。終わった後もぎっくり腰が出ちゃって。落車で自転車は無事だったんですけど、あまり合っていない感じがする。やれるだけのことはやります。初戦を見て、買いか、そうじゃないかを判断してもらいたい。でも初日は伊早坂(駿一)君にジャンからいってもらうだけ(笑)。それで自分(の状態)がよければ、やることをやるだけなので」

6R

選手の写真です。
伊藤旭選手
 伊藤旭(写真)はこれが自身4度目の記念参戦。当大会は昨年10月にも出走しているが、その時よりも一回り大きくなった姿を見せたい。
 「日程が空いているけど、今回が追加だし、本当はもっと空いていたんですよ。追い込み気味に練習をやっていたけど、早目に追加を受けたので、そこから調整できたし状態はいいと思う。去年の(平塚)記念の時は、まだ9車に走り慣れていなかった。9車でも、いい感覚をつかめてこれたかな」
 戦歴上位の神田紘輔は、3月久留米をV、続く松戸で準Vと好走続き。ここは中部の新鋭、藤井侑吾との連係から差し脚を伸ばす。
 「練習自体の感触はよくないんですけど、レースになると感じがいい。これで練習の感触がもっとよくなれば、もう一段階よくなると思う。今回はやりたいトレーニングはできたけど、物足りなさもあります。藤井君とは2回目の連係になります。強烈な先行なのでしっかり援護したいですね」

7R

 全日本選抜での活躍が記憶に新しい嘉永泰斗だが、3月久留米で完全Vを飾った直後の同月前橋は未勝利に終わった。今は課題を持って競走に取り組んでいる様子だ。
 「やっぱりGIで活躍できるように、課題に取り組みながら走っています。まくりだけじゃなくて、先行もできないと通用しないので。ここまではしっかり練習してきましたし、感触も結構よかったので問題ないです。平塚は去年走って、走りやすかったのを覚えています」
 その嘉永の番手は、西日本連係で池田憲昭が務める。
 「(前回落車したが)体はもう大丈夫。でも自転車が潰れてしまったので、今回はたまたま作っていた新車を使います。練習は2週間くらいできました。脚はそこまで落ちていないと思う。嘉永君とは初めての連係ですけど、バックも一杯とっているし、後輪だけ見て走ります」

8R

選手の写真です。
岩本俊介選手
 ウィナーズカップは初日の1勝止まりだった岩本俊介(写真)。持ち味が鳴りを潜めた前回を振り返り、今節は巻き返しを誓った。
 「ウィナーズはいい走りではなかったですね。気持ちの問題だと思います。出し切る競走をできなかった自分の弱気な心が原因です。終わってからみっちり練習して、できる範囲でケアをしてきました。(前検日の指定練習で)久々に平塚のバンクで走ってみたんですけど、イメージ通り軽かった。しっかり力を発揮したい」
 杉森輝大は前回の3月平で今年初の優出。徐々に調子を上げてきており、本人も好感触を口にした。
 「かなり調子が戻ってきましたね。踏める感じがあったし、自転車も出ていると思います。ここまでは練習をしながらケアも入れてきました。平塚は相性がいいと思います。蕗澤(鴻太郎)君の番手は初めてです」

9R

 坂井洋は、地元で行われたウィナーズカップの直後に3月川崎に追加で参戦。今節はそこから中7日空き、また追加での競走となる。
 「地元(でのウィナーズカップ)に向けて仕上げていたので、ダメージがあったし、疲れもあった。川崎は疲労のピークでしたね。なので、川崎の後は3日間休んで、そのあと練習しました。この後はダービーと、宇都宮記念もあるので、そこに向けてまた仕上げていきたい」
 磯田旭は近況差し脚のキレが抜群。ウィナーズカップの初日は9番手から強襲して100万円以上の超高額配当を提供した。ここは同県の坂井に乗って、ゴール前勝負を演じる。
 「少し疲れが出ていますね。なので、ケアと練習をしてきました。体調は崩さずに来れています。集中して付いていきたい」

10R

選手の写真です。
松井宏佑選手
 平塚をホームバンクとする地元トリオが中心。先頭を務めるのはナショナルチームに所属する松井宏佑(写真)だ。
 「もう、ちゃんとしたいいレースを出来るように頑張るだけですね。ウィナーズは、500バンクで慣れていなくて、自分の感覚と合わなかった部分があって出し切れずに終わってしまった。ここまではナショナルチームで強度の高い練習をしてきたので、疲れは溜まっているけど日に日によくなると思う。決勝までミスなくいきたいですね。(松坂洋平との相性は)バッチリです」
 平塚勢の中核を担う松坂洋平は、前走の川崎で新車を投入して優勝。最高の流れで地元記念に挑む。
 「新車で優勝しているし、いいと思います。セッティングは若干変えました。疲れを残さないように、ここに向けて頑張ってきました。前回優勝なので、気持ちの面でもいいですね。(松井との連係は)全日本選抜以来です」

11R

選手の写真です。
犬伏湧也選手
 119期ナンバーワンの犬伏湧也(写真)が登場する。3月名古屋で行われたルーキーチャンピオンレースは圧巻のレースでぶっちぎりの優勝。自身2度目の記念開催でも、その潜在能力を爆発させる。
 「調子は悪くないし、いつも通りですね。休んでから練習もいつも通りバンクでやってきました。平塚は初めてなので、指定練習で乗ってみます。400バンクでの9車立てが(ルーキーチャンピオン以外では)初めてなので、仕掛けのタイミングだけ見失わないようにしたい。今回は師匠(阿竹智史)もいるので、心強いですね」
 犬伏後位は福岡勢が固める布陣。点数上位は田中誠だが、ここは折り合って津村洸次郎の後ろで3番手を回る。
 「3場所前の高知の落車でいろいろと狂ってしまったんですけど、前回(玉野記念)はアタリが出た感じがしましたね。(二次予選で)ワッキー(脇本雄太)が相手でも準決にいけたし、なんとかなってる。ここは犬伏君の3番手で。津村君と話をして決まりました。もし彼が千切れたとしても、そこから自分がどうするかですね」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 大会連覇に挑むのは地元のエースである郡司浩平(写真)。初日特選は同期同級生の和田真久留に前を任せて強敵達を迎え撃つ。
 「ウィナーズのあとは充実した2週間を過ごせました。この後が詰まっているし、その分もじゃないですけど、しっかりと練習できました。ここと、川崎記念、ダービーと、一年で一番の山場だと思っています。(和田)真久留も最近は番手が多くなったけど、地元ですし任せて。やりたいようにやってもらいたい」
 古性優作のウィナーズカップは3連対で決勝進出。決勝は脇本雄太と共倒れだったが、存在感はやはり際立っていた。昨年は準Vだった当大会で、今年も大暴れする。
 「(ビッグレースの連戦で)ちょっとしんどいかなって感じ。練習はしっかりできているけど、まだ出力が上げ切れていない。そこはダービーまでに上がってくれれば。ベストには遠い状態だと思います。ここが終われば一段落って感じですね。(佐藤)慎太郎さんには、昔付いてもらったことがあると思う」
 平原康多も、もちろん有力なV候補の一角だ。宿口陽一に前を任せ、埼玉S班コンビで初日特選に臨む。
 「ウィナーズカップは体調は悪くなかったんですけど、力不足でした。それが終わって、先を見据えて新しいことに取り組んでいました。それの繰り返しですよね。あとは、体作りの感じ。自分が前でやってもよかったんですけど、宿口君が前で頑張りたいってことだったので、任せていきます」

1R

 後ろ攻めから大西貴晃が切ると、打鍾から仕掛けた高田修汰が全開で叩いて最終ホーム前に主導権を握る。高田マークの稲垣裕之は車間を空けて別線を警戒し、飯野祐太の巻き返しに合わせて最終バックから番手まくり。飯野を合わせ切ると、後位から迫る畑段嵐士とのゴール前勝負を制してオープニングレースを飾った。
 「(1レース1番車で)新鮮な気持ちで走れました。(高田は打鍾で)しっかり踏んでくれましたし、後ろの仕掛けに合わせて対処しようと。余裕はありました。(飯野が)いいスピードに見えたので、高田君のカカリもよかったんですけど、出ていこうと判断しました。人気にもなっていましたし、それに応えられたのは高田君のおかげです。状態もいいですし、体は動いてくれていますね」
 飯野祐太は最終ホームで中団に追い上げるようにしてから、2コーナーまくり。勢いよく前に迫ったものの、番手まくりを乗り越えることは出来ずに3着。
 「初手は高田君の後ろが理想でしたけど、けん制が入るようなら前からも考えていました。大西君の切り方が甘かったので突っ張ろうか迷ったんですけど、出させてすぐに反応できたので悪くないと思います。ホームでちょっと空いていて、そこで休んでしまって自分で自分のスピードを殺してしまった。それがなければ稲垣さんの横か畑段君の前くらいまではいけたと思う。(急な追加で)めちゃめちゃ疲れていますけど、動けていますし、だんだん軽くなってくると思う」

2R

選手の写真です。
宮本隼輔選手
 高橋晋也が宮本隼輔(写真)を切った上を、道場晃規が打鍾で勢いよく叩いて先制。前に出た道場はスピードを落とさずハイペースで駆けていき、中団の高橋晋は車間が空いてしまう。高橋晋が最終バックから仕掛けるが、嶋津拓弥のけん制もあって不発。嶋津が抜け出すかに思えたが、7番手で脚をためていた宮本が大外を強襲して1着をさらった。
 「ずっと楽でした。ただメンタルの弱さが出ました。道場君がいくのはいくと思って、準備はしていたんですけど、中団に高橋(晋)君がいて仕掛けられなかった。中団で車間を空けているのかと思ったし、あれで浮かされて終わるのが負けパターンだと思って、イモった。道中と、最後は最近の中じゃいいかな。しっかり仕掛けられるようにしないと」
 道場に乗った嶋津拓弥が2着。地元のトップバッターとして勝ち上がりを決めた。
 「道場が頑張ってくれた。カカリがよすぎて(番手から)出ていく余裕がなかった。前半がすごかったですね。勢いがものすごかったです。そこで付いていくのに(脚を)使い果たした。結果、高橋(雅之)さんと2、3着は道場のおかげ。ここを復帰場所にせず、前回復帰したのがよかった。レース勘を戻して臨めたのがよかったです」

3R

 初手で3番手を取った小川真太郎は、南関勢の上昇に合わせるように先に動いて雨谷一樹を切る。小川は叩きにきた南関勢を受けて4番手を確保。松坂侑亮が徐々にペースを上げて駆けていくなか、小川は別線の仕掛けがくる前に最終2コーナーからまくり上げる。小川は南関勢をスピードの違いでねじ伏せ、最後は阿竹智史が差し切った。
 「車番が悪かったんですけど、(小川)真太郎が4番手を取って仕掛けてくれたので。初手であの位置(前中団)をとれたのはたまたまですけど。自分はもう内が気になってしまって近藤(俊明)さんのところで内に差し込む感じになってしまいました。そこまで感じは良くないですね。脚というか体全体的に」
 脚を使って位置を取り、そこからまくり上げた小川真太郎。持ち味を存分に発揮した。
 「自分らしく走れたと思います。雨谷さんと位置がバッティングすると思っていたので、あそこ(打鐘)で切れたのが良かったです。探り合いみたいになりましたけど、渡邉(豪大)さんが切るんかなって思ったんですけど切らなかったので自分が先に動こうと思って。迷いなく走れました。少し重かったですけど、(疲れは)徐々に抜けてくると思うので」

4R

選手の写真です。
福島武士選手
 宮下一歩を打鍾で叩き切って緒方将樹が先制する。前受けから7番手に下げていた岡崎智哉は、打鍾過ぎ2センターから早目の巻き返しに出る。前団に迫っていった岡崎だが、最終2コーナー過ぎに福島武士(写真)の後輪に接触して落車してしまう。落車のあおりもあって、他の巻き返しはなく、緒方の先行に乗った福島が直線で抜け出した。
 「緒方君がいいペースでいってくれて、岡崎君を合わせるかと思った。(最終)1センターくらいで、岡崎君が合わされたのか、休んでいる感じもあったので、2コーナーの下りでくるかと思って車間を空けていました。そこで落車があったから中村(昌弘)さんが突っ込んで落車したと思っていました。自分は落車の影響なく走れた。後ろに岡崎君がいると思って慌てて踏んだし、緒方君を残せず申し訳ない。流れも変わってくれたし、2カ月前くらいから練習でバンクが使えるようになって状態が上がってきた」
 岡崎マークの坂口晃輔は目の前の落車を避け、外併走の形からなんとかリカバリーして2着に食い込んだ。
 「(岡崎は)あのまま(先頭まで)いってしまうと思った。前を取って叩いたところを最後に仕掛けるって感じだった。(最終)1コーナーで合わされかけて、へばりついていくのかと思ったときに落車してしまった。自分も接触したので立て直せませんでした。付いている分には余裕があったので落車は残念です。最後にあれだけ踏めるなら、変に休まずに中村さんの位置でへばりついていればよかった。追加でも影響はないですね。(前回は)感触はよかったし、そのイメージでこれている」

5R

 櫻井祐太郎が前受けし、赤板まで別線の動きはない。赤板を過ぎてから動き出した伊早坂駿一が叩きにいくが、櫻井がこれを突っ張って出させない。櫻井はそのままグングンと加速して別線を封じ込め、最終4コーナーを絶好の番手で回った阿部力也が余裕を持って差し切った。
 「(櫻井)祐太郎君がやることはいつも一つなので、どこからいくかだけでしたね。(スタートは)前か後ろかで。あんまりカカっていなくて大丈夫かなって思ったんですけど、とにかくくれば横は通過させないつもりだったので。ワンツースリーまでいければ一番よかったですけど。ここ最近はよくなってきている感じですね」
 突っ張り先行で別線に手も足も出させなかった櫻井祐太郎が2着に逃げ粘った。
 「車番が悪かったので、後ろよりも前の方が組み立てやすいかなって思って選択しました。突っ張るか引くかは相手次第でしたけど、遅かったので自分の判断で突っ張りました。先頭に立てば阿部さんが全部やってくれると思っていたので安心して。2周だらだら踏んだ感じだったのでバックできつかったんですけど、どうにか残れました」

6R

選手の写真です。
神田紘輔選手
 スタートけん制が入り、中近勢が前受けからレースを組み立てる。伊藤旭が赤板で切り、続いた真船圭一郎が打鍾前に押えて先頭に立つ。7番手に下げた藤井侑吾は、構えることなくすかさず打鍾過ぎ3コーナーから巻き返す。あっさりと叩き返した藤井には、神田紘輔(写真)、木村直隆も続いて最終ホームではライン3車できれいに出切る。快調に飛ばした藤井を、最後は神田がゴール寸前で差し切った。
 「前受けは考えていなかったんですけど、藤井君が落ち着いて仕掛けてくれたので決まったと思います。バックでは後ろが離れていたし、ラインで決まるだろうなと思ったんですけど、ギリギリまで待って抜きにいきました。練習よりも調子が上がってきているので、楽しみな部分がありますね」
 別線に全く出番を与えなかった藤井侑吾がライン決着をメイクし、自身も2着に粘った。
 「(初手は)本当は中団か、後ろがよかったんですけど、けん制が入ったので前を取りました。前からの作戦はなかったけど、流れに乗ってカマしていきました。踏み出した時に出切れるなと思ったし、出切ってからはペースに入れて2コーナーとバックで踏み直して、あとは頑張るだけでした。風は気にならなかったけど、誘導を追っていくので脚を使ったかな。練習はしっかりしてきましたし、ワンツースリーが決まったのでよかったです」

7R

選手の写真です。
嘉永泰斗選手
 前受けの嘉永泰斗(写真)は別線を受けて5番手に下げるが、前の鈴木薫が流しているのを見逃さずに打鍾からスパート。2センターで鈴木を叩き切った嘉永が先頭で最周回。嘉永ラインを追った石井も仕掛けるが、池田憲昭の再三のブロックで勢いが鈍る。3コーナーからまくり追い込んだ筒井裕哉が迫るも、嘉永が力強く踏み直してそのまま押し切った。
 「もう前が緩んでいたので仕掛けました。アップの時はいつも通りだったんですけど、顔見せから軽かったのでいけるかなって思っていました。4コーナーからもタレずに踏めたと思いますしよかった。脚の状態もよさそうだし、明日(2日目)以降も頑張ります」
 池田憲昭は再三のブロックで脚を使ったか、ゴール前は伸びを欠いて3着。
 「落車の影響は問題ないですね。(嘉永が駆けるのが)少し早いかなって思ったけど、(石井を)出させたらきつくなるから止めないとなって。体も新車も問題ないと思いますけど嘉永君が強かったですね。もう2センターでいっぱいでしたね。すんなりだったらいい勝負ができたと思います」

8R

 初周で隊列が整う前に中村浩士と杉森輝大が接触し、中村が落車してしまうアクシデントが発生。岩本俊介後位は、川口直人が回る。前受けの蕗澤鴻太郎を岩本が切り、続いて押えた村上竜馬を蕗澤が打鍾で勢いよく叩く。隊列は一本棒で最周回に入り、蕗澤が軽快に飛ばしていく。別線の巻き返しは不発で、蕗澤が杉森の追撃も許さずに逃げ切った。
 「中村さんが落ちたのは分かったんですけど、(自力の)相手は2人いたので作戦通り走ろうと思っていました。前を取って、切ったところの上をいって、相手に脚を使わせたかった。思ったよりも流れたので、杉森さんの援護を信頼して駆けました。まさか白星発進できるとは思ってませんでした。気持ちが楽になりましたね。明日(2日目)以降も自分の力を出すことを意識して走ります」
 アクシデントもあった杉森輝大だが、ゴール前では蕗澤を差し切れずに2着。
 「(中村が)後輪に当たってしまって、そこから重かった。(蕗澤を差せなかったのは)自分のミスです。もっと自転車と相談して運ばないと。いつもと同じ感覚で車間を切ってしまった」

9R

選手の写真です。
坂井洋選手
 前受けからすんなりと7番手に下げた坂井洋(写真)は、最終ホームから仕掛ける。逃げる南関勢を一瞬にしてまくり切った坂井は、最後までスピードが落ちることなく後ろを引き離してゴールした。
 「初日でしたし、長い距離を踏もうと思っていました。本当はジャン(打鍾)でいきたかったんですけど、川口(公太朗)さんが膨らんできていけなかったので、落ち着いて早めの巻き返しを考えていました。主導権を取りたかったので。前回の川崎は疲労のピークだったので、3日休んで3日間乗ってきました。だいぶ疲れは抜けたと思うし、平塚は相性いいバンクだと思います」
 切って中団を確保した吉田茂生は、坂井の踏み出しに遅れ気味だった磯田旭に絡む。磯田はさばけずとも、小林令が離れたのを見て、俊敏に磯田後位にスイッチ。最後は前の磯田を交わして2着に食い込んだ。
 「(初手は)前以外で中団か後ろかって考えていました。菅原(大也)君が後ろなら先に切ろうと思っていましたけど、後ろになったので切って中団確保だなって。菅原君がピッチを上げたので2コーナーでは行こうと準備はしていたんですけど。上手にスイッチできてよかったです。ちょっとずつよくなってきていますね」

10R

 スタートを取った地元勢が前受け。松井宏佑は別線を受けて一旦は7番手に車を下げ切るが、切った九州勢の態勢が整う前に打鍾前2コーナーからすかさずカマす。松井が抜群のスピードで先頭に立つと、松坂洋平、大塚玲も食らいついてライン3車で出切ってしまう。松井の掛かりは強烈で、どこまでいっても失速しない。最後は番手の松坂すらも振り切った。
 「先行できて、ワンツースリーを決められたので、いいレースができました。もうちょっと緩んだところでいこうと思っていたんですけど、瀬戸(栄作)さんが切って、引いているときに無理やり叩いた。キツかったけど逃げ切れたのでよかったです。気持ちを抑えきれずにいった感じですね。平塚はアマチュアの頃にずっと練習していたバンクですし、自分でも合っていると思うし相性はいい。今回は決勝にいきたいし、決勝で暴れたい。疲れは残っていて体はキツいですけど、いつものことだし日に日によくなると思う」
 松坂洋平、大塚まで続いて地元ワンツースリーが決まったが、絶好展開をモノに出来なかった松坂は反省の弁。
 「まずラインで決まったことは嬉しいですけど、前を抜けなかったことがすごく悔しいです。後方に置かれると思っていたし、その辺は(松井)宏佑に任せていました。やっぱりいい踏み出しです。車間を切る必要はなかったですね。ホームバンクの記念で絶対に1着を取るつもりで走ったけど、緊張が多くて、硬かった。気持ちで頑張ります」

11R

選手の写真です。
犬伏湧也選手
 前受けから7番手に下げ切った犬伏湧也(写真)は、打鍾めがけてスパート。先頭の藤根俊貴も合わせてペースを上げて抵抗するが、犬伏は力ずくで叩き切る。後方からまくった神田龍も外に浮いて不発に終わり、犬伏が逃げ切った。
 「前を取って引いていけるところからって考えていました。早めに仕掛けられてよかったです。7車と9車は違うので、その分早めに仕掛けられたと思うんですけど、踏み直しもできたので。あんまり軽い感じはしなくて流れなかったんですけど、全然悪くはないと思います。徐々によくなってくると思うので」
 犬伏の番手を回った津村洸次郎が食い下がり、ラインワンツーが決まった。
 「(田中)誠さんに番手を回らせてもらえたので千切れないように、できれば犬伏君のサポートができればって思っていました。責任もあったので集中していました。緊張はめちゃめちゃしましたけど。追走できてよかったです」

12R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 和田真久留、古性優作の順で押さえた上を、宿口陽一が打鍾で勢いよく叩く。前受けから引いていた山田庸平は、埼玉勢の動きに乗って間髪入れずにカマしていく。最終ホームで山田が先手を奪うが、平原康多が1センターから自らまくりを放つ。平原を追った古性は、そこからさらに平原の上をまくりにいく。古性と平原で踏み合ったまま4コーナーに突入するが、最後は古性マークから両者の中を割った佐藤慎太郎(写真)が鮮やかに突き抜けた。
 「周りは見えていました。最後、本当は外を踏みたかったし、外を踏もうと思っていた。無意識に、体が自然と反応して内にいきました。内にいくと古性に当たらないといけないし、申し訳なかったですね。余裕がないとか、そういう感じではなかったです」
 あくまでも力勝負にこだわった古性優作。最後は佐藤に中を割られたが、見せ場たっぷりのレースで場内を沸かせた。
 「理想通りの進め方ができた。正直、体はすごくよくない。でも、その中であそこまで自転車が出ると思わなかったし、ここから調子が上がっていって、日本選手権が楽しみです。平原さんが(最終1センターで)出ていって、そこに付いていって交わす方が1着の確率は高いんですけど、あそこで(仕掛けて)いってラインで決めることの方が大事。でも、GIならもっとシビアにいかないととは思うし、今日(初日)の展開ならホームで(井上昌己に)スイッチしていくのが理想ですね」
 九州3番手を固めた園田匠だが、踏み出しで離れてしまう。8番手で和田を外からキメて古性ラインを追うと、大外を鋭く伸びて3着に食い込んだ。
 「(山田)庸平が合わされそうな感じだったし、(井上)昌己さんを迎え入れようと思って降りた。前回よりもいいけど、その辺の判断が鈍い。体重が戻っている分、直線は踏めているし伸びはいい。あとは細かいレース勘ですね」

6R

選手の写真です。
山田庸平選手
 赤板で蕗澤鴻太郎が藤井侑吾にフタをして、徹底先行型両者で意識し合う展開。3番手の根本哲吏が先頭の山田庸平(写真)を切りにいくが、山田が突っ張って切らせない。根本は今度は内を狙うが、山田はこれもしっかり締めて出させない。後方では藤井がフタをされるのを嫌って車を下げ、蕗澤は打鍾目掛けてカマす。山田は受けて3番手。すかさず巻き返した藤井が蕗澤をまくり切ると、山田は俊敏に最終バックで中部勢にスイッチ。4コーナーから鋭く外を追い込んで1着をつかんだ。
 「走りづらかったんですけど、うまく立ち回れたと思います。(藤井と蕗澤が)もがき合う展開に持っていきたかったんですけど、大体の予想はできていた。根本さんが叩きに来るかっていうのもあったけど、しっかり対応できましたね。ジャン(打鍾)の位置では引けないところもあったので、中途半端にだけはならないように位置を取り切って、外の仕掛けに乗っていけた。昨日(初日)は感覚はよかったけど、もっと粘りたかったっていうのはある。昨日で疲れたのか、今日(2日目)はあまり感触はよくなかったですね。明日(3日目)まで時間があるのでゆっくり休みます」
 藤井侑吾は戦法の似通う蕗澤に警戒されるも、冷静な運行から一気にまくり上げた。内容に加えて、坂口晃輔とライン2人で勝ち上がった結果にも大きな意味がある。
 「蕗澤に警戒されて、前でもやり合っていたので、タイミングを見て流れでいきました。2コーナー辺りが危なかったけど、なんとか乗り越えられた。フタをされるなら一回下げてと思っていた。前でやり合ってスピードが上がっていたので前が遠かったですね。坂口さんと2車なので3番手からいかれるのはしょうがないし、しっかり2人で2、3着ならよかった。悪くはないですね。いけるところでいって確定板なので。もうちょい落ち着きたい。ゴール前でバタバタしてしまってタレている。今年は記念の準決に全て乗れているので、もう一つ頑張って決勝に乗りたいですね」

7R

選手の写真です。
和田真久留選手
 スタートで前を取った地元勢を雨谷一樹が切り、その上を村上竜馬が叩く。6番手まで車を下げた松井宏佑は、打鍾過ぎからの巻き返し。強烈なダッシュに番手の和田真久留(写真)は付いていくが、3番手の近藤俊明は離れてしまう。一瞬にして先頭に立った松井を、車間を切って援護した和田がゴール前で鋭く差した。
 「(松井は)頼もしいですね、とても。細切れ戦でもなかったですし、松井が生きるような組み立てで任せていました。松井君が強いので。雨谷さんが前で待っている感じで、ダッシュもあってさばけるタイプなので気を付けていました。後ろを確認したら近藤さんがいなくて、雨谷さんに入られていたので、最低限ワンツーを決められるようにって考えて走りました。地元戦は3年ぶりくらいなので。走れるだけでも嬉しいくらいですけどね。しっかり勝ち上がれるように頑張ります」
 松井宏佑は初日に続いて持ち味のスピードを爆発させた。
 「他のラインが僕を見る感じで組み立ててくると思ったので。その中で力強いレースができればと思っていました。ちょっと前の動きに揺れ動かされたというか、脚に来ていましたね。最後まで踏み切れてはいるんですけど。疲労も抜け切れていない感じできつかった。しっかりとケアをしたい」

8R

選手の写真です。
宿口陽一選手
 初手で3番手を取った坂井洋は、別線の動きには続かずに赤板過ぎには7番手に車を下げる。そして、打鍾で小川真太郎が切った動きに乗って間髪入れずにカマす。最終ホームではライン3番手の大塚玲まできれいに出切って、隊列は一本棒。坂井マークの宿口陽一(写真)は後ろの動きを確認してからギリギリまで待って踏み込み、ゴール寸前で坂井を差し切った。
 「ちょっと最後は抜けたか分からなかったですね。チェーンの長さを変えたらよくなかったので戻します。レースで試してみないと分からないところもあったので試したんですけどね。坂井は気持ちの伝わるレースをしてくれたし、彼はすごいレースも見えていた。大塚さんも勝負権のあるレースをしてくれたのが嬉しいですね。もっともっと強い選手だと思っているし、何も言うことないレースでした。自分は体調は問題ない」
 関東勢を固めた地元の大塚まで流れ込んでラインワンツースリーが決まった。坂井洋の迷いのない仕掛けが、上位独占を呼び込んだ。
 「キツかった。距離が長かったですね。赤板過ぎくらいで小川さんに入られてしまったんですけど、小川さんは脚を使ってでも位置を取るタイプだし、切ってくるタイプなので、その上を叩こうと思った。切らなくても、大塚さんも付いてくれていたので、どちらにせよ主導権を取ろうと思っていました。ホームが向かい風だったけどなんとか叩けました。ラインで決まって嬉しいですね」

9R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 初手で中団の櫻井祐太郎は、後ろ攻めから上昇した犬伏湧也に合わせて先に切って、犬伏を突っ張る。犬伏は7番手まで車を下げ、櫻井が徐々にペースを上げていく。犬伏は打鍾過ぎ3コーナーから巻き返す。番手の阿竹智史は離れてしまうが、それでも犬伏は前団に迫る。しかしながら、櫻井マークの佐藤慎太郎(写真)が最終1センターで痛烈にブロック。これで犬伏は勢いが止まり、最後は佐藤が直線で抜け出した。
 「(櫻井)祐太郎が強かったですね。しっかり犬伏君を出させないように駆けて。気持ちが強かったと思います。やっぱり点数差があるからどうなるかなって思っていましたけど。今後が楽しみですね。トップスピードが低いけど長く踏める祐太郎と、犬伏みたいにバンって踏める選手とじゃ、圧倒的にこっちが不利ですから。犬伏君もどんだけ強いのかわからなかったですけど、いいスピードできていましたね。止められて良かったです」
 佐藤の援護を受けた櫻井祐太郎が3着に逃げ粘り、初めての記念準決勝へと駒を進めた。
 「やっぱり相手の方が強いので、駆けられたらまくれないですし。自分の戦法を貫いてよかったと思います。慎太郎さんにアドバイスしてもらってしっかり駆けられたと思います。犬伏君だけを見て。昨日(2日目)よりも脚の感じは良かったですね。昨日、2周駆けたのでアタリがついたと思います」

10R

選手の写真です。
杉森輝大選手
 前受けの平原康多を、赤板で嘉永泰斗が押える。吉田茂生はこの動きには続かず、平原がすんなりと中団の5番手を確保する。嘉永は後ろを確認しながら徐々にペースを上げて最終ホーム手前から一気にペースアップ。平原は、車間の空いた中団から2コーナーで詰めた勢いのままにまくり上げる。平原が井上昌己のけん制をあっさりと乗り越えて先頭に立つと、まくりの惰性をもらった杉森輝大(写真)が交わして1着のゴール。
 「1着を取れてよかったです。スピードがよかったので、まくり切れるだろうなと思って付いていました。あとは、自分のところにあおりが来ると思って見ながら。流れがあったので、楽でした。状態もいいですね。レースを見ながら走れてよかった」
 平原康多は4車の嘉永ラインをいとも簡単にねじ伏せた。
 「(嘉永ラインが)4車だったし、すんなり駆けていたから踏み出しで(車間が)空きすぎてしまった。詰めるのに脚がいっぱいでしたね。まだちょっと上積まないといけない部分がありますね。(試していることを)初日にやって、感覚がよくなくてうまく加速できなかった。半分戻して、今日(2日目)の方が断然よかったです。修正点はまだある。でも、その中で杉森と決められてよかった」

11R

選手の写真です。
古性優作選手
 切った宮本隼輔を、石井洋輝が打鍾目掛けて勢いよく押える。7番手に車を下げた古性優作(写真)は、打鍾過ぎ4コーナーからの仕掛け。阿部力也のブロックを乗り越えた古性は最終バックで先頭に立ち、そのまま力強く押し切った。
 「思ったよりもジャン(打鍾)のピッチがよくてびっくりしましたね。もう少し低ピッチになると思っていたので。そうしたらジャン3コーナーから仕掛けていこうと思っていました。後ろがついてきやすいようにと思って、ラインで決められるように走りたかったので。阿部さんがくる気配がしたので、その上を踏んでいければ決まると思ったんですけど(阿部が)上手でしたね」
 古性は止められなかった阿部力也だが、神田紘輔を捌いて古性後位にスイッチし、2着に入った。
 「(石井が)しっかり叩いて先頭を走ってくれたので。古性君がくれば番手か、3番手か、飛びつきも含めて考えていましたけど、駆けてくれました。(古性が)来たのが見えたので絶対に止めてやるって思ったんですけど、(佐藤)慎太郎さんみたいにうまくはいかないですね。しっかり避けられてしまいました。庇いきれずに踏むしかなかったです」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 初手で3番手の位置から組み立てた郡司浩平(写真)は、打鍾で一旦7番手まで下げる。打鍾を過ぎても飯野祐太が先頭で流していると、瀬戸栄作が3番手から勢いよく叩いて出る。これでペースが上がり、勢いをもらった郡司は最終ホームから一気に仕掛ける。バックでは地元ライン3車できれいに出切って別線は万事休す。松坂洋平も迫ったが、郡司がそのまま押し切った。
 「(最終)ホームからは自分の距離ですし、最後まで踏み切れてよかったです。(スタートは)中団の方が組み立てやすいですし、どこからいこうかタイミングをとっていたら中団から瀬戸君がいってくれて、いきやすくなった。ジャン(打鍾)でいってもよかったですけど、いくなら切ったところを付いていってすかさず仕掛けたかった。そこで対応できなかったので、見ながらになりました。7番手になりましたけど、どこからでもいける感じはありましたし、自転車も流れてスピードの乗りもよかったです。ラインで決まったのが嬉しいですね。最近1着を取れていなかったのでスッキリしました」
 郡司マークの松坂洋平は、打鍾過ぎに口が空くも、しっかり追いついて2着をキープした。
 「スタートはポンっと出て、誰も来なければ前からで、来れば前中団から。あとは流れでって感じでした。(郡司は)流れの中で仕掛けてくれた。(郡司)浩平もジャン(打鍾)で見ちゃったのか、そこで自分は力が入ってしまって、口が空いた。最後は本気で抜きにいったけど抜けなかったですね。気持ちだけは切らさず来れている。嶋津(拓弥)も固めてくれて、ラインのおかげです」

10R

選手の写真です。
平原康多選手
選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 初手で中団の平原康多(写真)は、赤板1コーナーで切った藤井侑吾ラインを追う。前受けだった松井宏佑は車を下げて7番手。藤井は後ろの動きを確認してから、打鍾過ぎに一気にペースを上げる。前と車間を空けてタイミングを取っていた平原は、車間を詰めた勢いのまま最終2コーナー手前からまくる。平原が抜群の加速で前を飲み込み、後方まくりの松井は外に浮いて失速。佐藤慎太郎とのゴール勝負を制した平原が、決勝一番乗りを決めた。
 「長い距離での戦いになると覚悟していました。昨日(2日目)よりも良かったですけど、今日(3日目)は後ろに松井がいたので、早めに来ることもあるし、後ろを警戒しての車間の空け方だった。脚は削られますよね。(セッティングを前回の)ウィナーズカップと、(前々回の)大垣記念に近い形に戻したけど、これが結局一番安定している。感覚としては昨日よりも出ているし、ゴール前まで伸びている。これを来月、再来月に向けて上積めれば。悪かったのが戻った感じですね」
 平原マークの佐藤慎太郎(写真)が2着。ゴールでは8分の1車輪差まで詰め寄った。
 「(平原は)踏み直しもしっかりしていたし、トップスピードが高くて、差せた感覚はなかった。中団を回れる想定をしていたけど、松井のカマシにかぶるのが一番マズいと思っていたし、その辺は対応しようと思っていた。結果、構えてくれて良かったね。悪くはないですね。これで差せていたら胸を張っていいと言えるんですけど。でも、平原のまくりにあれだけ迫れているならいいかな」
 平原ライン3番手の五日市誠は、平原の加速に余裕がない。藤井の番手から最終3コーナーでタテに踏んだ井上昌己が3着に食い込んだ。
 「(藤井は)結構いい掛かりだったんですけど、平原がすんなりの4番手だった。気づいたら真横にいました。必死でした。もうちょい伸びが欲しいけど、前が強い2人なので」

11R

選手の写真です。
山田庸平選手
選手の写真です。
古性優作選手
 赤板1コーナーで前に出た薦田将伍を古性優作が切ると、津村洸次郎が打鍾を目がけて一気にカマす。津村がハイペースで駆け、巻き返しを狙った坂井洋は不発。津村マークの山田庸平(写真)は、最終2コーナーから番手まくりに出る。追った古性が直線で詰め寄るが、山田がそのまま振り切った。
 「(津村の)気持ちが伝わってきたので、なんとか決勝に乗ろうと思っていました。(最終)バックから仕掛けがあるんじゃないかなって思っていたんですけど、そういう形にはならなかったですね。押し切れたのは良かったです。感覚的にはそこまでじゃないですけど、レースの中では動けているのかなって思います」
 絶好のポジションを確保したかと思われた古性優作(写真)だったが、九州勢の2段駆けに屈して2着。
 「レースをしっかり動かしてからと思っていたんですけど、申し訳なかったですね。1番人気にもなっていましたし、後ろにも。(津村が)ちょっと思ったよりフカしていったので、ジャンで結構脚を使ってしまいましたね。結構いっぱいでした。今日(3日目)は乗り方を変えてみたんですけど、一体感がなかった。山田さんもめちゃめちゃ強かった。ずっと加速していった」
 古性を追走した神田紘輔が3着。
 「すべて古性君の判断に任せていました。しっかり付いていくことだけ考えていた。(津村が)全開でいったので、飛び付くのもしんどかったと思います。(自分は)余裕はありましたし、周りも見えてはいました。記念の決勝は久々ですね。ずっと調子は良かった」

12R

選手の写真です。
郡司浩平選手
選手の写真です。
和田真久留選手
 周回中で6番手の雨谷一樹が上昇するが、それに合わせるようにして3番手から動いた郡司浩平(写真)が赤板過ぎに先に切る。郡司を切った雨谷を、櫻井祐太郎が打鍾前に叩いて先行態勢。郡司は5番手の位置取りで最終周回に入る。郡司は合わせてまくりに出た雨谷の上を行って、最終3コーナーでは地元3車できれいに出切る。まくった郡司が押し切って、通算300勝のゴールを決めた。
 「しっかり出切って、3人で決まって本当に良かった。(スタートは)誰かが出てくれれば、あとは流れで組み立てようと思っていました。雨谷さんに切らせて、そこを無理やり切るのも頭にはあったんですけど、リスクもありますし、7番手になることは避けたかった。5番手なら力勝負できる位置でした。雨谷さんに先に仕掛けられたけど、それをあてにして仕掛けられないのは悔いが残ると思って仕掛けました。道中は重さを感じたんですけど、いつも通りの仕掛けが出来た」
 郡司と同期同級生の和田真久留(写真)がピタリと続いて2着。
 「郡司君が強いのは大前提でわかっているし、番手の仕事に集中していました。郡司君はその時、その時のひらめきで動いているし、そこに立ち遅れないようにと。狙われる位置ですし、追走に集中していました。詰まったところでちょうどいってくれたので付きやすかった。細かいところはさておき、付いていくだけです。人の後ろだと余裕はあるし、回りが見えているので、うまく立ち回れそうです」
 ライン3番手の大塚玲まで続いて、地元勢3人で確定板を独占した。
 「記念の決勝は久しぶりだし、それが地元で最高です。踏み出しは口が空きました。(郡司)浩平はモーションがなくて、いつの間にか口が空いていた。(最終)1センターあたりが一番キツかったです。気持ちで付いていったし、もう最高です」


≪最終日6R「第4回ガールズフレッシュクイーン」≫
 118、120期による『ガールズフレッシュクイーン』が実施される。昨年のガールズグランプリにも出場するなど、実績で群を抜いている尾方真生は、昨年大会で準V。その悔しさを晴らすために、今回はリベンジに燃えている。
 「去年の一番思い出に残っているレースはって聞かれたら、フレッシュクイーンの2着の悔しさって答えます。今回は師匠(藤田剣次)にも楽しんでこいって言われてきたので、自分のレースができればなって思います。平塚はいいイメージがないので、今回で変えたいです。師匠と一緒に練習してきたんですけど、疲労が残っていたりしてタイムも良くなかった。でも、調整はしっかりできました。緊張してますけど、自力でしっかり戦いたいです」
 120期在所1位の吉川美穂にも注目だ。デビューから3度の優勝を誇り、今年はすでに2V。競技経験も豊富で、なんでもできる強みを生かして台頭するか。
 「尾方さんもいて厳しいレースになると思うけど、精いっぱい走りたいです。疲れがあったので、前半は少し練習量を落としました。初めての一発勝負で緊張はしますけど、精いっぱい頑張りたい。車番がいいので、できれば前々にいきたいです。展開を見ながら自力を出せればいいですね」
 山口真未は地元地区から唯一の出場。3月京王閣から6走連続で2着と安定感は抜群だ。ここは持ち味の積極的な競走でアピールしたいようだ。
 「(デビューして)最初の方は展開に慣れるのに必死で、付いていくのに必死でした。でも、最近は落ち着いて組み立てられるようになってきたし、内に包まれたときの抜け方とかもわかってきました。フレッシュクイーンは若手の登竜門ですし、養成所のころからすごいなと思って見ていました。(単発レースは)もちろん失敗できないですし、自分らしいレースができないと相当悔いが残ると思う。積極的に、どの位置からでも出し切る競走がしたいです」