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決勝戦レポート

柴崎淳(三重・91期)

柴崎淳が三度目の記念V

 赤板過ぎで5車が落車する大アクシデント。難を逃れた柴崎淳は、慌てることなく思考を切り替えた。車を引いて笠松信幸とドッキングすると、 「(三谷)竜生とスプリント戦みたいになって、追い出しをかけました」と冷静にレースをコントロール。最後は、4コーナーから踏み込んで激戦を制した。
 「(作戦は)4番手を狙おうと思っていて。郡司(浩平)が無理にでも来たら入れようと思っていました。(落車で)人数が少なくなって、獲らなあかんという気持ちになりましたね。最後はギリギリまで待って。稲川(翔)さんが前を見て踏み込むタイミングと同時くらいに(仕掛けた)。(記念優勝は)8年ぶり3回目ですね。(一回目の記念優勝が8番車で)ピンクはご縁がある」
 来年、地元で行われる全日本選抜に出場するため尽力したが、出場は厳しい状況に。しかし、この優勝で一筋の光明が差した。
 「(地元でGIが行われるのは)選手をやっている中で、最初で最後かもしれない。(当落上にいた9月松戸記念では初日に5着になって)気持ちの面が…。でも、3日目から吹っ切れて、気持ちの整理がつきました。一戦、一戦が大事だと思って、気持ちを切らさずに走ろうと。(競走得点を一気に上げて)これで出場できたら、本当に持っていますね」
 これで、前回の豊橋FIに続き、2場所連続での優勝。気持ちの切り替えが風向きを変えた。まだまだ目標へ予断は許されないが、最後まで前を向いて戦い抜く。
 「自分の中では、まだまだ(状態を上げて)いけそうな気持ちがある。上り調子です。自転車に乗っていてもストレスがない。気持ちよく楽しんでレースができていますね。(選考期間内のレースは)あと、(11月の)別府と和歌山なので頑張ります」

 落車を避けて三谷の番手回りとなった稲川翔。絶好の展開が訪れたが、柴崎に屈して惜しくも準V。
 「(三谷)竜生も頭を切り替えて、ゴールまでしっかり駆けてくれました。最後の最後まで力を出し切って、どっちかが優勝できればよかったけど。残念と言うか、申しわけない気持ち。最後は脚力ですね。柴崎が強かったってことです」

 先行した三谷竜生が3着。慎重に言葉を選びながら、アクシデントがあったレースを振り返る。
 「何とも言えないですね。(落車後は)駆けた方がいいなと思って。でも、カカり切らなかったです。カカり切っていれば、どちらかが優勝できたと思います」

 笠松信幸は、直線で車が伸びず4着に終わった。
 「ビジョンを見たら4車だった。(2センターから)内にいこうと思ったら、柴崎がいかなくて。それでバックを踏んでしまった。あそこしか(チャンスは)なかったですね」

 地元の期待を背負った*郡司浩平だったが、赤板で落車してレースが終わってしまった。
 「(作戦は近畿の番手に飛び付くことも)頭に入れて、最悪4番手と思っていました。(近畿勢より)先に斬ればよかったですね。怪我は大丈夫だと思うので、体調を整えて」

  • 優勝者の写真です
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レース経過

 号砲で笠松信幸が出て中部勢が前受け。柴崎淳-坂口晃輔-笠松、郡司浩平、阿竹智史、三谷竜生-稲垣裕之-稲川翔、新山将史で周回を重ねる。
 赤板ホーム入り口で三谷が上昇を始めると、合わせて郡司もダッシュ。ここでまさかの事態が発生する。軽く外に振る坂口と郡司が接触してともに落車。これに稲垣、阿竹、新山も次々に巻き込まれる大量落車となった。大外に避けた稲川が1センターで内に降りて、柴崎のインを掬って三谷とドッキング、その後ろに柴崎―笠松と、打鐘前には4人だけのレースとなってしまった。事態を把握した三谷はギリギリまで引き付けて最終ホームからスパート。稲川に見られていたこともあり、柴崎は落ち着いて仕掛けず、そのままの態勢で4コーナーへ。直線勝負に持ち込まれ、外を鋭く伸びてくる柴崎をけん制しながら稲川もタテに踏むが、柴崎が伸び勝った。

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 8 柴崎  三重 91期 S1 11.5 追込み
2 5 稲川  大阪 90期 S1 1/2W 11.7 追込み
3 2 三谷 竜生 奈良 101期 S1 1/2B 11.9 逃残 H B
4 4 笠松 信幸 愛知 84期 S1 1B 11.6
5 9 阿竹 智史 徳島 90期 S1 0
1 郡司 浩平 神奈川 99期 S1 0
3 坂口 晃輔 三重 95期 S1 0
6 新山 将史 青森 98期 S2 0
7 稲垣 裕之 京都 86期 SS 0