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AOMORI KEIRIN

12#

検車場レポート

  • 9/26 Wed.  (前検日)
  • 9/27 Thu.  (1日目)
  • 9/28 Fri.  (2日目)
  • 9/29 Sat.  (3日目)

1R

 オープニングレースの1番車は黒田淳。成績のムラはあるが、FI戦ではコンスタントに決勝に勝ち進んでいる。


 「調子は可もなく不可もなくですかね。悪くないけどなんかパッとしない。点数的に特選に乗れるか乗れないかって思って来たらまさかの1レース。野口君って徹底先行ですよね? 自分にも逃げの決まり手はありますけど、難しい相手ですよね。車番はいいし後手にならないようにだけしたい」


 対する野口正則は前回の立川でS級初優出を決めたばかり。「自分としては駆けやすいメンバーですけど油断だけはしないように、しっかり力を出し切りたい」と、ここも力を出し切るレースに徹する。


 野口が主導権を握れば番手の前田拓也にもチャンスだ。


 「落車して休んでから復帰して2場所目で1勝できたので。徐々にですけど良くなってきていると思います。野口君とは何度か連係があるけど積極的なタイプだしいつも頑張ってくれますよ」


 

2R

 人気を集めるのは工藤文彦、國村洋の中国コンビ。工藤は7月岐阜で優勝するなど今年は急成長を遂げた。


 「今回も追加だし最近はレース間隔が詰まっていてまとまった練習ができていないですね。でも状態は悪くないと思うので。國村(洋)さんには7月の名古屋で連係したときに迷惑をかけてしまったので、その反省を踏まえてしっかりと仕掛けたい」


 國村洋もレース運びは堅実。7月福井記念から初日は確定板を外していない。


 「清水(裕友)がGIに出だしてから一緒に練習する時間が減っているけど、(宮本)忠典さんとこの息子(隼輔)もめちゃくちゃ強いからいい刺激をもらっていますよ。清水と宮本君に比べたらあれですけど、安本(昇平)も普通に強いですし若手に負けないように頑張ってます。最近は1着を取れていないけど、厳しい展開の中リカバリーしての2、3着ですからね。車は伸びてます」


 

3R

 地元勢のトップバッターは小橋秀幸だ。8月久留米の落車はあったが、続く伊東でも最終日に勝ち星を挙げるなど大きな影響はなさそうだ。


 「落車の影響はもうないですね。伊東の最終日も1着を取れたし、終わってからもここに向けて短い期間のなかで調整できた。佐藤(朋也)さんも頑張ってくれると思うし2人で勝ち上がりたい」


 佐藤朋也も最近はひと場所、1勝のペースでコンスタントに勝ち星を挙げている。相笠翔太もいるが、ここは自力で戦うことを選んだ。


 「相笠君もいるけど同支部の後輩以外は付けないって決めているので。もちろん自力で動く準備をしてきたし、ひとつでも勝ち上がれるように頑張りたい」


 小原唯志は前回、9月豊橋で落車の影響が気がかりだ。


 「前回は落車して帰ったけど、大事を取ってのことなので。ケアもできたし影響は全くないと思う。その前の四日市が体の反応が悪くてひどかったけど、今回はイケると思います。小田原記念は準決で負けてしまったので今回は決勝まで行きたい。(吉田)拓矢もいるし一緒に(決勝に)乗れればって楽しみもあるので」


 

4R

 根本哲吏は初めて参加する地元記念に気合い十分だ。


 「5年目にして初めて地元記念に呼ばれました。直前は(高橋)陽介さんと連絡を取って八戸まで行って練習してきた。かなり刺激も入ったし楽しみですね。最近はいいレースができていなくて追い込み選手との信頼関係も崩れていたと思うので、今回はただ勝ち上がるだけじゃなくて勝ち方も考えてレースをしたい」


 鹿内翔は前回、弥彦で優出するなどムード良く地元記念を迎えた。


 「地元記念は2年連続の2回目ですね。去年は二次予選で負けてしまったので、今回は準決勝までいきたい。前回、弥彦で久々に決勝に乗れたし調子も悪くないですね。いい流れを切らさずに戦っていきたい」


 

5R

選手の写真です。
坂本周作選手

 前回の弥彦から中4日というタイトなスケジュールだが、坂本周作(写真)は初の地元記念に向けてしっかりと準備を整えてきた。


 「ここに向けて練習してたんで。富山記念、広島は展開もあっていい感じだったけど、弥彦は疲れもあってダメだった。今回はしっかり調整してきたので楽しみです。でも直前は(新山)響平とやって自信をなくしました(苦笑)。全然違うなと思って。でも対戦相手は響平より弱いと思って走れば気が楽なんでね。地元記念は初めてで気合いが入りますね。空回りしないように、しっかり頑張ります」


 佐藤康紀は8月豊橋の落車から今回が復帰2戦目となる。


 「前回(小田原)は外国人がいるレースだったけど、それなりには走れたんで。(復帰戦だが)調子は特に変わらずでした。周作は練習仲間で練習じゃ超強い。俺が弱いのも知ってるから気楽に走れるんじゃないですか」


 

6R

選手の写真です。
中本匠栄選手

 中本匠栄(写真)は前回の広島でS級初優勝。切れ味鋭いまくりを武器に好調を維持している。


 「展開もよかったりなんで、そんなに脚自体は変わってないと思う。ただ去年9月の伊東で首の骨を折ったときに、合志(正臣)さんに色々教わってセッティングだったり乗りかただったりをガラッと変えた。それがよかったんじゃないですかね。復帰してからちょっとずつよくなったことがかみ合ってきた」


 友定祐己は8月に向日町、オールスターで立て続けに落車してから成績がひと息だ。


 「今回はやっと練習できたかな。共同の前は雨も降ってできなかったし、日数はなかったけど、ここでやっと練習できた。感じもだいぶよくなってきました。今回はここから初おろしの新車で。前検日に乗ってみてセッティングが出そうならこのまま乗って、ダメなら元に戻します」


 佐々木龍は9月和歌山の落車明け初戦。状態が気がかりだ。


 「体は終わってすぐにケアをしたので走れると思う。擦過傷とかも残らないようにケアしました。次は寬仁親王牌だし、骨折とかじゃなくてよかった。練習は4日ぐらいですね。休んで調整するよりレースを走って覚えないと。まだS級の流れが見えてないし、やりたいことが見ててわからないこともたくさんあるんで。S級に上がって逃げの決まり手もなくなったので、勝ちも意識するけど、力を出し切る事を考えないと」


 

7R

 成績は安定はしているが、中井太祐は今期ここまで1勝しか挙げられていない。相性のいい青森で2カ月ぶりの勝利を狙う。


 「調子は変わりなく、悪くないです。あんまり抜かれることを意識すると先行もできなくなるし、1着は欲しいけどラインの人に抜かれるのは仕方ないと思ってます。青森は記念の決勝に乗ったこともあるし、けっこういい印象ですね。しっかり頑張ります」


 中野彰人は大敗続きだった共同通信社杯から立て直しを図る一戦となる。


 「前回は空回りがひどかったですね。それに500バンクも苦手なんですよ。状態はよかったけど、今回もやっぱり500を攻略できなかった。岐阜記念、共同と続いて疲れてたので、ちょっとゆっくりしてから乗り込んできた。初日は中井君にうまく連れてってもらいます(笑)」


 

8R

選手の写真です。
守澤太志選手

 9月は西武園、和歌山と連続優勝の守澤太志(写真)だが、本人は浮かない表情。


 「実は良くないんです。3年ぶりぐらいに優勝したら、ポンポンと勝てたけど、ペダリングが良くない。修正はしたんで前回よりはいいのかな。追加は2日ぐらい前に。来るかなと思ってたら意外に来なくて普通に練習してました。地元記念は去年走って2回目ですね」


 片折亮太は4月函館GIIIから一次予選4連勝中。初日は守澤に前を任されるメンバー構成となった。


 「付いてもらえるんで頑張りたい。今の成績は流れですね、完全に。動けてるのでいいのかなとは思うけど、何も変わったことがないのにこの成績だから不安なんです。なんで残れてるのかなって。頑張って逃げてたのが良かったのかなって感じ。青森は寒いときに来て重いイメージ。今回はまだ暖かいので残れるように頑張りたい」


 村上直久は強力な本線にどう抵抗するか。


 「(8月川崎GIIIのあとに1カ月欠場したのは)胃腸炎で一本欠場したら、こんなに空いてしまった。でも、お腹の痛みもとれなくて、長引きましたね。前回の弥彦は立ったフレームで行ったらダメだったので、今回は練習で使ってたフレームを使います。練習の感じだと悪くなかったので。8番(山下一輝)もあまり動く感じじゃなさそうだし、初日は後方にならないように、先行も考えて走りたい」


 

9R

選手の写真です。
山崎賢人選手

 オールスター、共同通信社杯とビッグ連続優出の山崎賢人(写真)。2班ではあるが、競走得点はメンバートップと今シリーズの優勝候補のひとりだ。


 「年頭からGIII優勝が目標のひとつでした。特別の決勝も目標だったけど、それは達成できたのであとは記念ですね。前回の高知(共同通信社杯)は感じ良く走れたけど、決勝はなんかちょっと重かったです。出切るまでは良かったけど、出切ってけっこうタレました。青森は競走では初めてだけど、全プロ(競技)で走ってます。競技とは違うんで、まずは前検日に走ってみてですね」


 柳詰正宏はしっかりと続いて、5月名古屋記念の初日同様に山崎とワンツーを決めたい。


 「頑張ります。頑張るだけです。前回の久留米(583着)もそうだけど、簡単に流れが変わってくれんですね。徐々に良くなってるとは思うけど…。あとちょっとのところだと思うので、今、勢いのある選手にパワーをもらいたい」


 

10R

選手の写真です。
高橋陽介選手

 ここからは特選。「北日本以外に付いたことがないので…」とコメントを迷っていた高橋陽介(写真)だったが、渡邉雄太に前を任せることになった。


 「8月に怪我をしてから良くはないですね。オールスター、小田原記念は無理してたんで、そこに比べたらある程度マシになってるけど。終わったあとけっこう休んで、その分、体はちょっとずつ良くなってる。いいときに比べたら全然だけど、今はやりたい練習も8割はできてます」


 共同通信社杯では一次予選9着に敗れた渡邉雄太だが、2日目以降は233着としっかり立て直した。


 「(前々回の9月)川崎からフレームを昔のやつに換えて、前回の高知も感じ良く走れた。今回は追加だけど、連絡は先週来たんで準備はしてました。直前は(渡邉)晴智さんや飯田(憲司)さんと練習したし、山賀(雅仁)さんも来て一緒にやった」


 吉田拓矢も今シリーズ屈指の機動型だ。


 「前回(共同通信社杯)は先行できたけど、行くだけって感じだった。結果が伴ってないんで、まだまだですね。芦澤(辰弘)さんにはオールスターの初日に迷惑かけてるんで、その分も頑張りたい」


 

11R

選手の写真です。
桑原大志選手

 S班不在のシリーズになりそうだったが、桑原大志(写真)は悩んだすえに追加参戦を決めた。


 「見ばえは悪いかもしれないけど、そういうことも大事かなと思って。練習してたし、いいかなと思ったんですけどね。合宿してて終わった日に連絡があった。4日前ですね。そこからは軽いギアでやるぐらいにした。青森は前回の全プロで99着だったし、そのリベンジも込めてですね」


 前回の共同通信社杯では4日間、セッティングをいじっていた原田研太朗は今回から7月松戸サマーナイトで使ったフレームに変更した。


 「セッティングが全然出なかったですね。帰ってからも色々試したけど、乗り味が変わり過ぎてて。この自転車はサマーナイトのときはダメだったけど、練習でずっと使ってていい感じになってきた。練習のまま持ってきて、ギア回りを変えて試してみます。体は全然大丈夫なので」


 根田空史はオールスターから変えたセッティングで引き続き好調のようだ。


 「今の(セッティング)で落ち着いてるんで。(前々回の)立川ではイジったけど、戻したら岸和田ではよかったんで。体調は変わらずいいと思う。青森も相性は悪くないし、走りやすいと思います」


 

12R

選手の写真です。
新山響平選手

 共同通信社杯は調整ミスもあって結果を残せなかった新山響平(写真)だが、ここは大事な地元記念。きっちりと立て直してシリーズを迎えた。


 「今回はマッサージの次の日も強めにやって脚に張りを作ってきた。前回の初日は踏み応えがなかったけど、今回はその分もしっかり調整したし、前回も状態が悪いわけじゃなかったんで。前回から新車で踏み応えを試したかったし、ダッシュは良かった。あとはそのダッシュをどう生かすかですね。(浅井康、平原康の欠場で)今回はチャンスがありそうだし、モノにしたい」


 佐藤友和は7月当所戦の優勝から上向いている印象だ。


 「まだ(セッティングをいじることを)やめてはないけど、だいぶ良くなってきてる。今回は練習で乗ってたフレームを下ろそうかなと思ってるし、タイミングを見て換えたいなと思う。体は悪くないし、特選に乗れたのはデカいですね。今年はもうGIもGIIもないんで、ここでしっかり。新山がメインだけど、自分もそこに乗っかっていければ」


 坂口晃輔は前回の共同通信社杯の後半戦で2連対と復調の兆しを見せていた。


 「前回から新車にしてセッティングも方向性が見えました。ずっと自転車とかセッティングとかで悩んでたのが解消されて良かった」


 

1R

選手の写真です。
吉永和生選手

 野口正則が先行態勢に入ると、中団4番手は三上佳孝と吉田裕全で併走に。これで隊列が短くなると、黒田淳は構えることなく2センターからカマして出る。この仕掛けにきっちり続いた吉永和生(写真)がオープニングレースを制した。


 「行くかなとは思ったけど、恵まれました。クロジュン(黒田)の距離ではなかったからね。ここに来る前に桑原(大志)さんと小倉に行って、すげえいい練習ができた。付け切ったあとは練習の成果ですね。勝ちあがって桑原さんと一緒に走れるように頑張りたい」


 差された黒田淳だが構えることなく早めに仕掛けたレースを満足げに振り返る。


 「前の併走で行きやすかったし、しっかり反応できた。最後はタレてるんでいっぱいでしたけどね。2人で決まって良かったです」


 バックで三上との併走に決着をつけた吉田裕全は2センター、7番手から外を回して3着に届いた。


 「しのげました。ここは3角まくりが効くんで、落ち着いていけた。僕の3着流しで買ってくれるお客さんもいるんでね。フレームを換えて、かなりいいですね」


 

2R

選手の写真です。
工藤文彦選手

 前受けの工藤文彦(写真)は簡単に車を下げることなく4番手で松山桂輔と併走。松山が逃げる飯田憲司を2コーナーからまくると、この動きに乗る形から外を鋭く伸びた。


 「引けない展開になったし、いつも引いてばかりじゃダメだと思ったんで。引かなかったのは成長だけど、さばいて単独になるのは今後の課題ですね。いつ以来の1着かわからないけど、うれしいです。ブサイクなレースだったけどね」


 打鐘前から先頭に立ってペースに持ち込んだ飯田憲司が2着に粘った。


 「今日は先行基本に組み立てていこうと。展開が向いてくれただけに、最後は欲が出てしまった。直前に(渡邉)晴智さんと練習した成果が出たかな」


 2センターから八日市屋浩之をドカして工藤とドッキングした國村洋が3着に入ったが、連係を外したレース内容を反省しきり。


 「申し訳ないです。すいません。工藤が引くと思った? それは言い訳にしかならないし、自分のミスですね。リカバリー力はついてるけど、結果的にダメだったので。2日目以降、修正します」


 

3R

選手の写真です。
小原唯志選手

 打鐘で前に出た戸田康平がペースを落とすと、4コーナーから小原唯志(写真)がすかさず叩きに行く。戸田も合わせて踏み上げ抵抗するが、力ずくで出切った小原がそのまま押し切った。


 「思った以上に進まなくてキツかったです。チャンスがあれば逃さないようにと思って走ったけどキツかった。後ろも離れないとわかってたから思い切って仕掛けた。(前回、豊橋での落車明けで)けっこう重たいですね、体が。でも1回走れたから2日目のほうがいいと思う」


 小原の仕掛けに続いた小林令だったが逆転はならず。


 「(1番人気で決まって)ファンの人たちもわかってますね(笑)。(出切って)後ろを見たら併走になってたので誰か来るかなと思ったら、そこから小原さんが踏み直したので。心配する必要はなかったですね。強かったです」


 

4R

 前受けの根本哲吏は、赤板で動いた原田泰志を突っ張って出させない。後方に下げた原田が打鐘の2センターから内へ潜り込むと、これを見た月森亮輔は、すかさず仕掛けて最終1コーナーで主導権を奪った。叩かれた根本は離れた月森の番手にハマると、2センターから前に踏んで白星。


 「とりあえず、原田君は突っ張ろうと思っていました。そのまま先行したかったけど叩かれてしまったし、後ろにも迷惑をかけてしまったので。そこは反省ですね。でも感触は悪くないので、次はしっかり先行で戦えるように」


 原田と併走になった地元の鹿内翔だったが、最終3コーナーで根本後位を死守。2着に続き、北日本ワンツーを決めた。


 「地元では毎回絡まれていますね(笑)。ホームでヤバいと思ったし、地元じゃなければ諦めていたかもしれない。何とか凌げましたね。一番緊張する初日をクリアできたし、二次予選も気合を入れて」


 月森亮輔は味方を失う展開も、孤軍奮闘の走りで3着に粘った。


 「原田さんが(内へ)行ってくれたから、行きやすくなった。出てからはペースだったけど、1人になったのは気づかなかった。最後は4、5着かなって思ったけど、意外と粘れましたね」


 

5R

 正攻法に構えた岡崎景介は、赤板で小林則之を突っ張る。中団に降りた小林、後方の坂本周作を警戒しながらペース駆け。別線にマークされた坂本だったが、打鐘の2センターで反撃に出る。しかし、今藤康裕が坂本を止めに行くと、バランスを崩して落車。佐藤康紀、佐藤壮も巻き込まれ、坂本は車体が故障してしまう。アクシデントを避けて3番手となった小林が、3コーナーからまくって勝利した。


 「踏み合いになってくれたらいいなって思っていたら、踏み合いになって、すぐさま落車。僕の番がくるとは思っていたけど、今回はデキが悪いと思っていたので自信がなかった。何とかケアをして最終日までに上げていきたい」


 三宅裕武は、落車を避けて岡崎の番手に追い上げる。小林を合わせる様に踏んで2着。


 「落車を避けて、追いついてからは余裕があった。勝ち上がれたのは良かったけど、落車があったし、素直には喜べないですね」


 逃げた岡崎景介が、4着で一次予選をクリアした。


 「前を取ったら全部突っ張るつもりだった。何もできないよりかは、行ってみてどうかの方がいいと思って。駆けてから、少しずつ良くなっている。ただ、初日は全体的にバンクが重くてキツかった」


 

6R

 後ろ攻めになった中本匠栄は赤板前から動くと、打鐘で佐々木龍の上昇を受ける。そこを佐々木吉徳が最終ホームで叩くと、この動きに俊敏に乗って鮮やかにまくりを決めた。


 「スタートはどこでも良かった。8番(佐々木吉)が行くにせよ、行かないにせよ、反応できるようにはしてた。1番(佐々木龍)も横ができないわけじゃないんで、かぶってるうちにと思って行きました。最後抜かれそうになってるし、その辺がまだまだです」


 佐々木吉の逃げに乗った佐々木省司が2着に。


 「見えて弾きに行ったけど、中本君は強かったですね。1人だったんで、(佐々木吉に)追いかけさせようと思ったけど、4コーナーからタレてきてたし、飲まれちゃうと思ったので踏ませてもらった。ラインのおかげですね」


 佐々木龍マークの高橋雅之が中割り鋭く3着に突っ込んだ。


 「最後は脚的にも中かなと。シュッと入れればもう少し行けそうなぐらいでしたね。そんなに悪くなさそうです」


 

7R

 一旦は小田倉勇二に押さえられた中井太祐だったが、3番手からすぐさま踏み上げて打鐘で主導権を握る。中団は、追い上げた上野真吾と小田倉で併走に。番手の中野彰人は、まくってきた上野をけん制すると、直線で抜け出した。


 「センスがゼロ。もっとうまく車間を空けたり、(車間を空ける)タイミングがうまければ、(中井と)ワンツーを決められましたよ。申し訳ない。まだまだですね」


 吉岡篤志は最終バックを最後方で通過する大ピンチ。それでも、直線で中のコースを鋭く伸びて2着に食い込んだ。


 「たまたまですよ(笑)。でも、もう一個(中野の)内コースでもよかったかな。競走間隔は空いていたけど、練習は普通にですね。これで、4日間走れる」


 上野真吾は、最終1センターで単独の4番手を確保する。2センターからまくり追い込んで3着。


 「自信は全くなかったけど、思っていた以上に動けましたね。最近は、その日その日で調子が違い過ぎる。自分でもわからない状態だし、自力を出せるとは思っていなかったので。何とか戦えそう」


 

8R

 村上直久が赤板過ぎで飛び出すと、その上を山下一輝が押さえる。しかし、前受けから引いた片折亮太が巻き返して、打鐘の4コーナーで主導権を奪取した。ラインで出切ると、別線はお手上げ。最後は守澤太志が、ゴール寸前で差し切った。


 「打鐘の前に片折君が山下君をどうするのか躊躇していたから、そこでバックを踏みましたね。仕掛けてからは、無理矢理に付いていって、落ち着けたのは最終バックくらい。そこからは余裕がありました。何よりも片折君が強かった。展開ですけど、(状態は)悪くないかな」


 3着にも明田春喜が入り、ラインで上位を独占。その立役者は片折亮太だ。


 「すかさず行こうと決めていたので。行けるところで行った感じで、流れるようにいけた。競走が続いていて体は疲れているけど、気持ちだけは前々なので。ただタイムがあまり良くなかったし、そこまでは(状態が)良くないかな」


 

9R

選手の写真です。
山崎賢人選手

 今シリーズ注目レーサーの山崎賢人(写真)が圧勝。打鐘過ぎ4コーナーから仕掛けると、後続をぶっ千切って力の違いを見せつけた。


 「(打鐘で)内に入ったのは余計でした。あれはいりませんでしたね。(中団で)粘るところも見せたかったけど、いらなかったです。(小笹隼人の仕掛けに離れた)6番(渡邉泰夫)は気にならなかったけど、後ろは付きにくかったかなと思いながら。いらないことが多かったです。走ってみたら来る前の練習の感じより良かった。余裕もあったんで、大丈夫でしたね」


 山崎の仕掛けに離れた柳詰正宏がまくり気味に前団を飲み込むと、続いた三槻智清がゴール前で逆転した。


 「思わずガッツポーズしちゃいました(笑)。柳詰が頑張ってくれましたね。1車ずつ降りるところを探してたら思いのほか進んで行ったんでいいぞと思った。今回はせっかくなんで新車で来たけど、楽に脚を溜められたので大丈夫そうですね」


 山崎に離れてしまった柳詰正宏だったが、何とかリカバリーして3着に入った。


 「むちゃくちゃキツかった。後ろで待ちたかったけど、三槻さんも付いてるし。そしたら出ましたね。3コーナーで休んで、4コーナーから踏めればと思ったら流れてくれたんで良かった」


 

10R

選手の写真です。
渡邉雄太選手

 吉田拓矢が渡邉雄太を警戒しながら打鐘で先頭に立つと、阿竹智史が番手に飛び付く形に。残り1周から踏み込む吉田に阿竹をキメた芦澤辰弘がきっちり続いたが、最終2コーナーから巻き返した渡邉雄太(写真)のスピードが良く、前団を一気に飲み込んだ。


 「(ホーム前に)行こうと思った時に吉田君がケツを上げたのであそこは待ちました。番手が芦澤さんだったので外目を踏みました。重かったけど最近の中では一番良いと思う」


 地元の高橋陽介は遅れながらも懸命に続いて2着に。


 「自分だったらどうにもならないと思っていたけど強かった。ちょっと遅れてしまってキツかったけど何とかしのげました。(渡邉に)付けるか迷ったけど結果的に選択は間違っていなかった」


 齋藤登志信が渡部哲男との直線勝負に踏み勝ってラインでワンツースリーを決めた。


 「(高橋が)口空いていたし本当に良くないんでしょうね。でも何とか自分も含めて決まって良かった。前が粘る形になったのもあるけど渡邉が強かったですね。80期がみんな頑張っているから自分も負けられないと思った」


 

11R

選手の写真です。
小原太樹選手

 坂本亮馬が動いたうえを打鐘で池田勇人が切ると、そこを根田空史が叩いて2センターから主導権を握る。最終ホーム、8番手から原田研太朗が巻き返したが不発に。原田に合わせてバックから出た池田も届かず、根田マークの小原太樹(写真)が絶好展開を生かした。


 「付いていくのは問題なかったし、(根田の)かかりが良かった。ただライン2車だったし内は空けられず、池田さんも来ているから難しかった。もう少し車間を空けられたかな。うまい人なら残せたかもと思うし反省です」


 周回中から南関勢の後ろを回っていた内藤宣彦が中割り鋭く2着に突っ込んだ。


 「展開だけ。展開に恵まれましたよ。初手の並びで南関の後ろにいられたし、根田君が先行する順番だった。一瞬、中を踏んで突き抜けるかと思ったけど伸びなかったね。ぶっつけで新車を投入したのでまだ感触がつかめていない」


 まくった池田勇人はけん制を耐えて3着に入り、「八甲田賞」への切符をつかんだ。


 「先行含みの組み立てでいたら、根田君の仕掛けが早かったしいい位置を取れた。(根田は)1コーナーからかかっていく感じだったけど、原田君が来ている感じだったので無理やり行った。かかりがいいのに、良くしのげたほうですよ」


 対戦相手が舌を巻くかかりで逃げた根田空史だったが、直線での粘りを欠いて5着に沈んだ。


 「寒さのせいで体が硬くなってしまった。そのせいで体がうまく使えず、ずっとしっくり乗れている感じがなかった。だからバックではもたないなって思うくらい消耗していた。体が寒さに慣れれば、2日目は大丈夫だと思う」


 

12R

選手の写真です。
佐藤友和選手

 打鐘から前に出た川村晃司は新山響平の仕掛けを確認すると4コーナーからペースを上げる。それでも新山は4コーナーの下りを使うと、ホームからさらに加速。川村を叩き切ると、最後は佐藤友和の追撃も振り切った。


 「逃げ切りはデカいし、3人で決まったのも大きいですね。しっかり勝つ競走をしてラインも引き連れて。こういう競走が毎日できれば。最後はタレたけど、しっかり1着取れたから悪くない。重かったけど、張りがないよりはいいし、2日目はもっと良くなると思う。逆算もしてしっかり調整できたし、結果となって出て良かった」


 番手絶好の佐藤友和(写真)だったが8分の1輪届かず2着に。


 「ギリギリまで待ったけど抜けねえや。強いですね。前に付いたときは、まだ3.92を踏みこなせてなかったけど、今は踏みこなせてましたね。久々について感覚が違った」


 3番手で続いた大槻寛徳はホッと胸をなでおろす。


 「(坂口晃輔に持って来られた1コーナー)あそこだけヤバかった。俺だけからまれるところなんで、乗り越えられて良かった。4コーナーは(内、外)どっちに行くか迷った。友和も余裕があるのかどうかがわからなかったので。でも3着はデカいですね」


 

6R

選手の写真です。
山賀雅仁選手

 佐々木省司をドカして打鐘から前に出た山賀雅仁(写真)がペースを落とすと、8番手から阿竹智史が一気のカマシ先行に出る。3番手に入った山賀は、吉岡篤志のけん制を受けながらも直線鋭く突き抜けた。


 「すげえキツいっす。阿竹のカマシも良かったし、けっこう飛びついてキツかったんで。もうワンテンポ早く踏めてれば林(雄一)さんと決まった。その辺がちょっと…。そのためにも打鐘から4コーナーのペースとか、走り方をもう少し勉強しないと」


 阿竹の番手で好援護を見せた吉岡篤志だったが、ゴール寸前で山賀に1着をさらわれた。


 「1着と思ったのになあ。でも恵まれた。阿竹は順番が来たら行くって言ってたし、バックも良く踏んでた。(自分は後ろをけん制する)それしかできないんで。記念の準決勝は久々ですね」


 逃げた阿竹智史が3着に粘った。


 「(打鐘から前団がゴチャつく)そこで見たんでタイミングが悪かった。でも先行の2人が中団争いしてるし、あそこで行こうと思った。ちょうど脚がおかしくなってるところだったから、吉岡さんのアレ(けん制)は効きましたね。スタートも取ってくれたし、後ろのおかげ。自転車が重いんで、セッティング変えます」


 

7R

選手の写真です。
月森亮輔選手

 打鐘から踏み上げた川村晃司が4コーナーから主導権を握るが、すかさずそこを月森亮輔(写真)が巻き返してくる。川村も合わせて踏み上げ、バックからは両者でサイドバイサイドのぶつかり合いとなったが、粘り強く外を踏んだ月森が直線でこの争いに決着をつけた。


 「やりました(笑)。展開も向きましたけど良かったです。川村さんに合わされたかと思ったけど何とかですね。記念の準決は初めてです」


 川村マークの林巨人が2着に入線も、レース後は反省の弁を述べる。


 「何もできなかったですね。ジャンの4コーナーで(坂本)亮馬君が内へ潜り込んできて後ろをさばいたのがわかったので怖くて内を空けられなかった。本当はシュシュって張って戻れれば良かったけど。月森君が来たのは見えたけど援護できなかったですね」


 逃げた川村晃司は同着ながらも3着で準決勝を突破した。


 「自分のペースで踏んでいたけど、2コーナーで月森君のスピードが良くて慌てて踏んだけど行かれてしまいました。ちょっと良くなかったのでセッティングを変えます」


 

8R

選手の写真です。
黒田淳選手

 渡邉晴智に任された飯田憲司が後ろ攻めから押さえると、打鐘を合図にペースを一気に上げる。そこを最終ホーム7番手から吉田拓矢が反撃を開始。芦澤辰弘がやや口が空きながら追走するも、黒田淳(写真)がそのスペースを逃さず飛び付き吉田後位を確保。まくり切った吉田を直線でとらえた。


 「(吉田の後ろが)ちょっと口が空いていたので、向かっていく勢いでうまいこと飛び付けました。抜いた時は何年か前のここで新田(祐大)君を抜いた時のことを思い出しました。初日、2日目の動きなら悪くはないですね」


 まくりを決めた吉田拓矢だったが、最後は黒田に交わされ2着に。


 「南関勢がやる気なのは知っていたしジャンでペースが上がって行けないなと。あれを行く気迫がないとダメですけどね。最後抜かれたのも課題が残る。前半のスピードの乗りは良かったけど、あとはゴール前ですね」


 吉田、黒田に行かれると、離れながらも3コーナーから2人を追った渡邉晴智が3着をキープした。


 「飯田君がすごかった。押さえて行こうと言ったとおりに動いてくれましたね。吉田君を止めるのは無理だったけど、そのあとに黒田君が来たのでびっくりした。飯田君は昨日寝れなかったみたいだし、今日はゆっくり休めるでしょう」


 

9R

選手の写真です。
中本匠栄選手

 青板バックから動いて2センターで誘導員を下ろした岡崎景介が打鐘過ぎ4コーナーから踏み上げるが、そこを根田空史が力ずくで巻き返す。離れ気味だった守澤太志を坂口晃輔がけん制すると、内をすくった中本匠栄(写真)が離れながらも2コーナーから根田を追いかける。徐々に車間を詰めていくと、直線で鋭く逆転した。


 「根田君に合わせて出たかったけど、全然スピードが違った。そしたら坂口君も(持って)来たんで外は厳しいな。内に反応できたんで。そこからは後ろに勢いをあげるだけなんで、あまり詰め過ぎないように。まあ抜けたから言えることなんですけどね。準決勝もあまり欲をかかないように。自分のレースをしたい」


 守澤太志は坂口をキメて中本に切り替え2着に続いたが、根田に離れたレースを反省しきり。


 「わかっていたけど、ただただ離れた。根田のパワーがすごかったですね。前にも後ろにも迷惑をかけて申し訳ない。力不足です」


 3着は根田と坂口晃輔で同着。初日の着で勝った坂口が準決勝進出を決めた。


 「岡崎さんが頑張ってくれたおかげです。守澤さんの口が空いたのが見えたので根田を一人にしようと思って持って行ったけど、まさか内を来られるとは。でも同着で3着に入れたので良かったです」


 

10R

選手の写真です。
片折亮太選手

 打鐘前2コーナーから先行態勢に入った片折亮太(写真)を4コーナーから原田研太朗がカマシに行ったが、片折もペースを上げて出させない。原田は最終4コーナーで力尽き、合わせた片折は末良く押し切った。


 「このクラスは(来るのを)見てから踏んでも合わせ切れないので、来るだろうと思うところで先に踏みました。落ち着いていた? いやいや、まったく余裕はなかったですよ。10回に1回できるかできないかのレースでした」


 岡光良にとっては番手絶好の展開だったが、逆転はならなかった。


 「付いているだけで脚を削られましたね。内も入ってきたのが分かったし締めながらでしたけど、抜ける感じはしませんでした。かなりいい感じで来れたと思っていたけど、それ以上に片折君が強かった」


 原田追走から差し脚を伸ばした渡部哲男が3着に入線した。


 「最後まで原田に頑張れって思いながらでしたけど、完全に止まってしまったので。でも感覚にズレがありますね。思ったよりも伸びなかった」


 

11R

選手の写真です。
上野真吾選手

 佐々木龍の上昇に対し、前受けの山崎賢人は誘導員を残して車を下げる。山崎がホームから巻き返すと、合わせて中団から踏み上げた小原唯志が2コーナーで南関勢を飲み込む。佐々木マークの上野真吾(写真)は稲村成浩を飛ばして、小原を追いかけると直線で鮮やかに逆転した。


 「(佐々木の)先行は最終手段だったけど、思ったより先行の展開になった。小原さんが行ったあと、稲村さんも付いていくと厳しいから狭いコースを踏んで追っかけて行った。それでも山崎君がくると思ったから夢中でした。後輩のおかげですね」


 2着には笠松信幸が。山崎の巻き返しが厳しいと見るや内に切り込んで、上野後位を確保するなど俊敏な動きを見せた。


 「ジャンで誘導が残っていたし厳しいかなと。9番手になった時点で、最内にコースを探していった。ここに来る前から最近の中では調子がいいと思っていたので良かったです」


 バックで笠松に割り込まれた高橋雅之だったが、立て直して3着に入った。


 「作戦はまったくなかったし、前2人がレースで判断したこと。笠松さんがすごいところで入ってきたから全然対応できなかったけど、その後はうまくリカバリーできた。踏めていますね」


 人気を背負った山崎賢人だったがまさかの二次予選敗退。「誘導を残してしまったのが失敗。前が思ったよりかかっていたのが…」と肩を落とした。


 

12R

選手の写真です。
新山響平選手

 優秀の「八甲田賞」は新山響平(写真)がまたも逃げ切り。初日同様に佐藤友和の逆転を許さず、力強く押し切った。


 「(渡邉雄太が池田勇人の上昇を突っ張る)あの動きをしたんで中団取りだろうなと。池田さんんの動きも警戒できたんで良かった。体は軽かったけど、バンクは重かったですね。あまり感じは良くないけど、逃げ切れてるんで。準決勝が大事なんで、しっかり走りたい。全部1着でいきたいんで、完全優勝できるように頑張ります」


 佐藤友和はまたしても逆転ならず。新山の強さに舌を巻いた。


 「(抜けなかった)初日の反省を踏まえてやったけど、強いな。ホームで踏み出した瞬間からすごくて、あそこでもう余裕がなかった。グィーン(って伸び)が前よりすごくなってる。強えーなあ」


 3番手の高橋陽介もきっちり流れ込んでラインで確定板を独占した。


 「展開もいい感じだったんで。余裕はあったけどね。車間を切って後ろをけん制してから踏んだけど、届かないですね」


 中団確保の渡邉雄太は3コーナーからまくったが前団を飲み込むことはできず。


 「仕掛けのタイミングが遅くなっただけで脚の感じは良かった。大丈夫だと思います」


 

10R

選手の写真です。
渡邉雄太選手
選手の写真です。
渡邉晴智選手

 中本匠栄が切ったうえを渡邉雄太(写真)が叩いて先行態勢に入る。切り替えた上野真吾が3番手に入り、埼玉勢は立ち遅れて8、9番手に。渡邉雄は後方の状況を確認しながら1コーナー過ぎからペースを上げると、別線の巻き返しを完封。渡邉晴智の追撃も振り切った。


 「レースのプランは後ろから押さえて中団取りのひとつでした。でも全く違う展開になったので駆けるしかないと思って踏みました。中本さんのまくりに合わせて踏んだというよりその前から全開で。久々に先行で押し切れたし悪くないと思います」


 渡邉晴智(写真)は弟子の成長に喜びを感じながらも、2着の結果を悔しがった。


 「雄太が全てやってくれた。自分はただついていっただけ。雄太もたくましくなったよな。直前の練習の成果? 抜いていればなんとでも言えるけどね。悔しいけど2着ですから」


 佐藤友和マークから2センターで内を突いた齋藤登志信が3着に入線した。


 「もう必死でしたよ。余裕なんて全然なかった。6番(上野真吾)が追い込み選手だったらあのコースは空かないけど空いてくれましたね」


 バックから先まくりを打った中本匠栄は8着に敗れた。


 「力不足です。(渡部)哲男さんについてもらってるんで無理やり行ったけど、あの駆け方じゃ無理。(渡邉雄に)引っ張るだけ引っ張って駆けられたんで」


 

11R

選手の写真です。
吉田拓矢選手
選手の写真です。
大槻寛徳選手

 青板の1センターから単騎の阿竹智史、黒田淳が動いて正攻法に入る。後ろの吉田拓矢(写真)を警戒しながら、高橋陽介が打鐘過ぎ2センターから仕掛けたが、そのうえを吉田がすかさず巻き返して番手の岡光良以下を引き離す。高橋は追いつくことができず、吉田がそのまま押し切った。


 「道中のミスが多かった。ジャンのところで内に入ってしまってバック踏んでしまったので。ただ、出切ってからはペースで踏めました。出切るときに1車だとわかっていたので。準決勝はいい感じだったし踏んだ感触は良くなっている」


 高橋マークの大槻寛徳(写真)が2着に入ったが、前で頑張った高橋を残せなかったことを悔やんだ。


 「あれだけ高橋君が頑張ってくれたので2人で決めたかった。余裕があったからもう少し車間を空けられれば…。自分はめっちゃ調子いいし優勝を獲れるデキです」


 吉田に離れた岡光良だったが北日本勢の後ろで立て直すと、直線外を伸びて執念の確定板入り。


 「タイミングだし、しょうがない。高橋君が切ったうえを(吉田が)いったからスピードが違った。何とか北の後ろに入ってからは前の大槻さんは空けないだろうから、あとはゴール前勝負と。なんとか勝ち上がれて良かったです」


 懸命に吉田を追いかけた高橋陽介だったが追いつかず。惜しくも4着で地元記念優参を逃した。


 「色んな作戦を考えていたけど、先行しかない流れになったので1車でくることを願っていた。ただサラ脚の吉田君のカマシはスピードが違った。若手に負けないつもりだったけど脚がちょっと違いました」

12R

選手の写真です。
月森亮輔選手
選手の写真です。
守澤太志選手

 連勝で勝ち上がり、守澤太志と圧倒的な人気を集めた新山響平だったがまさかの準決勝敗退。打鐘過ぎ4コーナーから内をすくって主導権を握った月森亮輔(写真)が押し切って、初の記念準決勝でいきなりの決勝進出を決めた。


 「たまたま空いたんで行けた。体が反応しましたね。スピードが合ったら(新山ラインに)粘ろうと思ってたけど、良かったです、マジで。ガムシャラすぎて、(かかってるかは)あんまりわからなかった。(記念初優出は)自分が一番びっくりしてる。ヤバいっす」


 新山後位から山賀雅仁をキメて内に切り込んだ守澤太志(写真)は吉岡篤志を飛ばして2着に入った。


 「内から行って8番(吉岡)をアンコにして、もう1回新山を拾ってやろうと思ったけど、山賀さんも来てたし、新山もいっぱいそうだった。(新山に)もう1回踏んでくれと思ってたんですけどね。(打鐘過ぎ4コーナーで)仕掛けたときに外をう回させられたのも痛かった」


 3着で決勝戦最後の切符を手に入れた山賀雅仁だったが、打鐘過ぎに口が空いたレースを反省した。


 「打鐘で内を見て口が空いてるし、俺が付いてれば新山を張れたと思う。それが遅れてたから…。(守澤に)締められて、ダメだと思って前に踏んじゃったから、小原(太樹)に申し訳ないです」


 4着に敗れた新山響平は準決勝で敗退。レース後は悔しさをかみ殺すように、黙々とクールダウンを続けた。


 「(打鐘過ぎに)川村(晃司)さんが行くかなと思ったら行かなかったので、このままいかなきゃダメだと思った。コーナーの入り口で(月森の)番手まで行きたかったけど、3番手までしか行けなかったしマズいかなと思った。全部ダメでしたね」


 


<最終日・6R S級ブロックセブン>


 最終日6RにはS級ブロックセブンが行われる。人気の中心は7月川崎FIから5連続優出と好調維持する金子幸央だ。


 「成績が上がってきてますね。練習の感じもいい。若手で一緒に練習をやって、その成果がちょっとずつ出てきたかな。伏見(俊昭)さんとの連係も多いし、何回かあります。7車はエボリューションでもあるし、チャレンジの頃にも走ってる。唯一の3車でチャンスがあるし、力を出し切れるように頑張ります」


 伏見俊昭は前回の岸和田FIで佐藤博紀のまくりをとらえて優勝。記者に囲まれると「恥ずかしいです」と照れ臭そう。


 「優勝は1年3カ月ぶり。(佐藤の)タイムも良かったし、それを差せてるので悪くはないと思う。これが単発で終わらないように、続けていきたい。ここまでは普通に練習して。雨が多かったけど、いい練習ができた。今年はもうGIに出られないし、下からはい上がっていくしかないですね」


 柏野智典は直前の豊橋FIでも優勝するなど差し脚好調。小川賢人の番手から点数最上位の意地を見せるか。


 「7車は初めてですね。でも(ラインの)先頭を走るわけじゃないから関係ないかな。過去のレースを何回か見たら、みんな仕掛けが遅くなってる感じですね。優勝してるし、これで悪いとは言えない。前回から新車だったけど、毎日イジりたおして、やっとセッティングが出てきたので今回も使います」


 不破将登は虎視眈々と一発を狙う。


 「ブロックセブンは2回目。去年(8月)の川崎GIIIで走ってます。タイミングがあれば行きたいですね。ただ自分も勝ちたいんで2車ってことも考えて。前回(9月豊橋341着)は3日間、バックを取って逃げられた。準決勝もちょっとの差で負けたけど、海老根(恵太)さんや北津留(翼)さんを相手にいいレースはできたと思う」