押さえて出た山下一輝が、腹を固めて先行策に出る。単騎の園田匠(写真)は、中国勢に続いて3番手。一度はその上を叩きに出た川口聖二だったが、打鐘過ぎに4番手に入って、人気の新田祐大は一本棒の8番手に置かれた。最終ホーム手前から新田が巻き返すが、まくった川口に続いて松浦悠士が2コーナーから番手まくり。川口を乗り越えた新田だったが、松浦に並べずいっぱい。松浦を追った園田が追い込んで1着。
「初日、2日目が雨と晴れで(自転車を)いじろうかと思ったけど。悪くなかったんで、いじりませんでした。(上がりタイムが)11秒前半ならこれで十分に戦えるんで。(9月22日に)36歳になってから、急に流れが来ました。だいぶこのセッティングに慣れてきた。ただ、(準決は)ほとんど踏んでない。(決勝は)単騎でもいいんですけど、少しでも消耗したくない。新田君を合わせられるくらい強い松浦君に任せます」
山下の逃げを利した松浦悠士(写真)は、車間を詰める勢いで番手発進。新田に番手まくりで応戦して、ラインの力で優出を遂げた。
「山下さんが強かったです、自分はそのおかげですね。(川口)聖二が来ているのがわかったんで、(新田は)その上を来ているだろうと思った。(番手から)出たら合わせられるかなと。一気に踏み上げないで、ゴールまでもつ感じでいった。山下さんがいたからできることでした」
最終2コーナーで守澤太志と松谷秀幸がもつれると、神山雄一郎は新田のまくりにスイッチ。直線で新田の外を交わして3着に入った。
「(守澤と松谷で)2人でからんでいたんで、俺は新田に切り替えた。新田がまくれると思ったんだけど、止まった感じだった。自分は頑張って踏んだら伸びました。もうゴール前はいっぱいだった」
8番手からでも前団を一気にのみ込むと思われた新田祐大だったが、出切れず直線で力尽きてまさかの6着に敗れた。
「(松浦に)番手まくりされて、(松浦に)肩を並べられれば良かったけど。半車遅れてたし、あっち(松浦は)余裕があった。しょうがない。あの位置でも戦えると思って勝負したんで…」
≪最終日9R S級ブロックセブン≫
吉澤純平は前回の共同通信社杯2738着。最終日は8着も落車に見舞われただけに状態が気になるところだか、いつもの笑顔で検車場にあらわれた。
「(今年になって)7回も落ちているわりには、1回しか骨は折ってないんで。この前は擦過傷だったし、体は大丈夫です。2日前にしっかりバンクで練習してから、1日休んできた。エボリューションも走ってないし、7車はチャレンジ以来だと思うんですけど。7車だと自力勝負になるから、自分は楽しみです」
伊藤大志は吉澤の番手を得て、地元の一発勝負に気持ちを込める。
「吉澤君とは前回の武雄でも一緒に(別線で)走りました。その時は敵だったんで強いなと思って見てました。それを(番手で)体験してきます。7車はやったことないんで楽しみです。(吉澤と)人気になると思うし、地元だから頑張ります」
清水裕友は前回の防府FIを3連勝の完全V。待望のS級優勝を地元で飾り、勢いに乗って強敵に挑む。
「なんとかですね、最後は危なかったですけど。(S級初優勝で)よかったし、うれいしい。それからはいつも通り、なにも変わりなくですね。(7車でも)やっぱり自分より強い人が前にいたら厳しい。吉澤さんと伊藤成紀さん、自力型では僕が一番劣っているんで、組み立てはしっかり。頭を使っていきたいです」
//= nl2br($race['content']) ?>