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43#

検車場レポート

  • 9/16 Thu.  (前検日)
  • 9/17 Fri.  (1日目)
  • 9/18 Sat.  (2日目)
  • 9/19 Sun.  (3日目)

1R

選手の写真です。
吉田拓矢選手
 前回の松戸記念9414着。決勝では松浦悠士に逃げ切りVを許した吉田拓矢(写真)は、3週間以上空いたゆとりのローテーション。
 「結構、日数が空いたんで、やりたい練習ができました。取手でやってきました。(1レースの1番車は昔はよくあったんで)懐かしいですね。早起きして頑張ります」
 志智俊夫は、前回の向日町記念の2日目に1位入線も失格の憂き目。ホームバンクのビッグで流れを取り戻したい。
 「(ホームバンクのビッグで)気持ちはつくってきました。(推薦枠での出場には)いままでの走りで評価していただいたと思っている。走らせてもらえることを大事にして精いっぱい頑張ります」

2R

選手の写真です。
寺崎浩平選手
 オールスターを挟んで岸和田、前回の地元、福井とFIシリーズでは連続優勝の寺崎浩平(写真)。ここは近畿地区としては1人も、諸橋愛とラインを組む。
 「(岐阜は)アマチュアの時に(競技)大会で1回か2回入ったことがあると思います。でも、印象は全然ないですね。諸橋さんが付いてくださるのはすごく心強い。しっかりと主導権を取れるような組み立てをしたい」
 10月に地元、弥彦での寬仁親王牌を控えている諸橋愛は、先を見据えながら、現状のコンディションをこう口にする。
 「照準は来月なんで、そこを考えながらですね。自分のなかでは7割くらいですけど、こっちにも調整はしてきた。(初日は)寺崎君が力が一番上かなって思うので、番手にいきたい」

3R

選手の写真です。
新山響平選手
 3場所前の高知記念で落車に見舞われた新山響平(写真)は、オールスター6498着、立川FIを224着と未勝利が続いている。
 「(練習の感じは)かなり良くなっている。(同じナショナルチームの脇本雄太、新田祐大に)アドバイスをもらいながらですね。後ろには堀内(俊介)さんが付いてくれる。(堀内は)ルーキーチャンピオンでも連係をしました」
 前回の松阪記念を2324着とまとめた中本匠栄は、中3日のタイトなローテーション。一次予選は同地区の山田庸平に委ねる。
 「(昨年伊東で共同通信社杯を制してから)1年は早いですね。(前回の)松阪が終わってからはしっかりと練習ができたし、しっかりと疲れを取ってきた。松阪には重い感じで入ったんで、(今回は)調整ができていると思います」

4R

選手の写真です。
高橋晋也選手
 落車明けだった前回の松阪記念が2478着の高橋晋也(写真)が、この共同通信社杯でさらなら上昇のキッカケをつかみたい。
 「(7月の富山の落車の怪我は)足首と股関節が思うように治らなくて、長引いてしまいました。でも、前回は思うように走れたので不安はないです。去年、この共同通信社杯で調子を戻しているんで、今年もしっかりと走りたい」
 野原雅也は前回の富山FIでは初日特選、準決を連勝。近況はコンスタントに白星を重ねている。
 「今年に入ってからわりとよく走れているかなと。練習の成果がしっかりと競輪に出せているんだと。(初日も)タイミングだけ逃さずに走れたらチャンスがあると思います」

5R

選手の写真です。
平原康多選手
 7月サマーナイトフェスティバル、8月の小田原記念と近況だけで2度の落車を喫している平原康多(写真)は、前回の松阪記念を4117着。
 「(前回から中3日で)1日だけ練習をしてきました。(あとは)体のケアですね、(落車の怪我の影響もあるんで)そこをメインにしてきた。(前回は)初日にやったセッティングが良くなかったんで、2日目から変えた。もう、そこからは変えてないので不安はない」
 地元、平のオールスターでは一次予選の1走目に落車した山崎芳仁だったが、その後3走を走りぬいて526着。そこから1カ月が競走間隔が空いた。
 「(オールスター後は)治療に専念してから、徐々に練習をしていった。練習の感じは悪くないと思います。(1カ月空いた)影響は走ってみないとわからないけど、ないと思います」

6R

選手の写真です。
森田優弥選手
 森田優弥(写真)は前回の弥彦FIを311着。4月の大宮FI以来となる今年4度目の優勝をまくりで遂げた。
 「(前回のあとも)いつも通り練習をして、いつも通りケアをしてきました。(岐阜のバンクは)初めてです。(初日は佐藤慎太郎との連係で)心強くていいです」
 今年まだ優勝のない佐藤慎太郎だが、前回の向日町記念で今年11回目となるグレードレースでの決勝進出。抜群の安定感を誇っている。
 「(練習は)順調にできました。ここはオーソドックスなバンクかと思います。(いまの成績は)前の選手が頑張ってくれてるのもあるけど、体がいい状態を保てているのかと。(初日に連係する)森田君の後ろは何度もあるけど、強くて抜けてない感じですね」

7R

選手の写真です。
和田健太郎選手
 今年は落車禍に襲われている和田健太郎(写真)は、松戸記念3日目の準決でも落車の憂き目。それから3週間以上が空いた。
 「(松戸での落車は)前5、6回のなかでは軽傷だったと思います。(落車を)重ねてたんで、(向日町記念を欠場して)リセットしてという思いもありました。1週間から10日間くらいは、しっかりと練習ができている」
 一昨年の寬仁親王牌以来のビッグ出場となる長尾拳太は、地元シリーズだけにまずは一次予選を突破したい。
 「ここに向けてと思って、フレームとかセッティングとかをいろいろやったんですけどダメでした。それで自分が良かった時のフレームに戻したら、直前の感じは良かった。(ビッグは)2回目ですね。まずは初日ですけど、どこかで連対できれば」

8R

選手の写真です。
清水裕友選手
 3月のウィナーズカップから優勝が遠ざかっている清水裕友(写真)だが、前々回の小田原、前回の松阪と記念を連続優出で復調の兆しはみえている。
 「(中3日で)基本的には疲れを取るようにやってきました。(前回は)わりとここ最近じゃ良かったと思う。(岐阜は)久々でいつ以来ぶりですかね。走りやすいイメージはあります」
 同地区の選手が不在の小松崎大地は、一次予選で清水の番手を選択した。
 「(前回から)3日間しかなかったんで、調整程度です。(近況は)レースの流れに乗って、しっかりとレースができていると思います。(初日のメンバーを見て)結構考えました。なかなかこういう機会はないんで、清水君の後ろにいきたい。自分も自力を捨てたわけではないけど、(清水は)輪界を代表する自力選手なんで少しでも勉強になればと」

9R

選手の写真です。
山口拳矢選手
 7月のサマーナイトフェスティバルで準Vの山口拳矢(写真)は、オールスターでも2勝をマーク。地元シリーズでビッグ制覇の期待も高まる。
 「(前回から)2週間くらい空いたんで、しっかりと練習をしてきました。新車のセッティングを見直す時間が多かった。とりあえず初日はこれ(新車)で走ってみます。あの時(オールスター)みたいにしっかりと前々に攻める気持ちがあればいいと思います」
 守澤太志はオールスター、小田原記念、松阪記念と3場所連続で決勝3着。小田原では3連勝の優出とシャープな差しが光っていた。
 「(前回の松阪記念では伸びがいまひとつだったので)修正できるように考えてきたけど、本当に修正できているかわからないところもあります。踏み方をちょっと(修正してきました)」

10R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 7月のサマーナイトフェスティバル以来、久しぶりの実戦となった前回の松阪記念を1138着の郡司浩平(写真)に上積みが見込めそうだ。
 「(前回から中3日で)期間が短かったので、普通にいつも通りにきました。徐々に良くなっている感じもある。(前回の)決勝は(先行して)距離が長くなったんで最後は苦しくなった。それでもここに向けて良くなる感じもあった。(昨年の当所記念では4連勝で)4日間走って、去年のなかではかなり上位に入るようないい感じだったんで、ここのイメージはいいです」
 松戸記念の2日目に感覚を取り戻し大槻寛徳だが、弥彦を欠場して3週間以上空いた。
 「松戸の2日目に交換した部品を戻した。初日に(野口裕史を)抜けなかったんで、2日目に戻したら良くなった。ただ、そのあと欠場をしているので…。1週間以上、練習はできたんですけど」

11R

選手の写真です。
松浦悠士選手
 松浦悠士(写真)は、前回の向日町記念8251着から自転車を換えて今シリーズに臨む。
 「いつもと違う練習をしてきました。(今回は)自転車も違うし、セッティングも違う。練習の手応えは良かったけど、競輪でどうかなっていうのはあります。向日町はどうやったら勝てるのかっていうくらい脇本(雄太)さんが強かった。脇本さんには(トレーニング方法とかを)聞いて1日だけやってきた。そこら辺でも上積みをしていきたい」
 四国トリオは松浦と別線。石原颯が先頭で太田竜馬が、番手を務める。
 「(前回のあとは)自分がやりたい練習はできました。(限られている)時間のなかでは、手応えはあるかなと。(岐阜は一昨年に)記念を優勝してるんでイメージはいいです」

12R

選手の写真です。
新田祐大選手
 東京五輪後はオールスター41625着、松戸記念4251着、向日町記念で初日失格といまひとつ結果につながっていない新田祐大(写真)が、こう振り返る。
 「気持ちとしてはすごく前向きというか、かなり積極的に走っているけど、なかなかかみ合わない。その原因を追究する作業をしている。(初日は)成田(和也)さんと2人なんで、しっかりと頑張りたい」
 6月の高松宮記念杯で初戴冠を遂げた宿口陽一は、その後もタイトルホルダーとしての重責を背負いながら内容も伴う走りで白星を重ねている。
 「(前回の)松阪の前に休まず練習をしてたんで、(中3日の)今回は(疲れを)抜くような感じできました。レースの取り組み方が多少なりとも変わったかなと。(初日は)脚力が違う人(新田)がいるけど、どうにか一矢報いたい」

1R

選手の写真です。
鈴木庸之選手
 誘導後位に入った志智俊夫との距離を取った吉田拓矢は、2番手から車間を詰める勢いで仕掛けて最終ホーム手前で先頭に立ち主導権を握る。関東3車が出切り、4番手は志智に踏み勝った和田圭。番手の鈴木庸之(写真)が、逃げる吉田を交わして1着。
 「まずは志智さんに粘られないように、ラインで出切ったのを確認してって感じでした。前回(弥彦)の準決でタレてくるって判断で森田(優弥)君を抜けなかったので、ちょっと早めに踏んだ感じですね。セッティングをいじれば、もう少し良くなると思う」
 単騎選手に注意を払いながら、打鐘の4コーナーからカマした吉田拓矢は、ラインを上位独占に導いて2着に粘り込んだ。
 「前からが一番やりやすいだろうなと。志智さんが追い上げてきたので、(入れるか)どうしようかちょっと悩んでしまったのがもったいなかった。ちょっと物足りない感じもしたんですけど、朝イチで刺激も入っていなかったので、徐々に良くなると思う。とりあえず良かったです。セッティングを少し考えてみようかなって思います」

2R

選手の写真です。
寺崎浩平選手
 打鐘で主導権を握った大石剣士ラインに続いた寺崎浩平(写真)は、休むことなく踏み込む。目の覚めるようなスピードで寺崎が大石をとらえて風を切る。諸橋愛は遅れ気味も懸命に続く。3番手で車間が空いた大石はなかなか詰まらず、別線に出番はない。諸橋もいっぱいで、寺崎がそのまま押し切った。
 「他地区の追い込みの人に付いてもらうのは、普段より緊張します。でも、(諸橋は)心強かった。強かったって言ってもらえたし、ワンツーを決められたんで自信になりました。このメンバーで先行して1着スタートだったんで、それも自信になりました」
 寺崎の加速力に一時は1車身以上置かれた諸橋愛だったが、2着をキープしてラインでワンツー。
 「(寺崎は)まさかあのタイミングで行くとは。初めて付いたっていうのもあるけど、シッティングで行くんでタイミングも取りづらかった。追いつくのに脚を使ったのもあるんで余裕はなかった。朝(のレース)だったし若干、重かった。1走したんで、これで軽くなるかなと」

3R

選手の写真です。
堀内俊介選手
 後方の新山響平を警戒しながら、赤板2コーナーで仕掛けた谷口遼平が逃げる。それでも新山は全開で飛ばす谷口を最終1コーナーで叩き切る。谷口は浅井康太の援護もあって3番手に入るも動けない。4番手の浅井は、車間を詰めながら早めの追い込みで1着。三重勢に付けた山下一輝は、外にいた山田庸平を軽くけん制して浅井に流れ込んだ。
 「(三重勢の後ろを)選んで良かったです(笑)。浅井さんに付いていければ、なんとかなると思っていた。だから、やることは限られていました。内だけ締めてと。思ったよりも余裕があったのは収穫ですね」
 同期の新山マークから差し脚を伸ばした堀内俊介(写真)は3着。新山の頑張りに感謝する。
 「(新山は)自力型として、すごく手本になりますね。勉強になりました。自分は(ラインが)2車で余裕もなかったですし、浅井さんにだけはもらわないようにと気をつけていました。自分の技量不足でワンツーというか、(新山と)2人で3着以内に入れなかった。でも、新山君の番手を回ってチャンスをもらって勝ち上がれたので頑張りたい」

4R

選手の写真です。
野原雅也選手
 中国勢が付いて3車のラインになった高橋晋也が先行態勢を取るが、単騎の松岡辰泰はその上を切って出る。打鐘前から仕掛けていた野原雅也(写真)が、松岡を叩いて先行策。抜群の加速力で野原がスピードに乗せて、3番手以下は離れる。追い込む稲川翔を振り切った野原が1着。
 「6番(松岡)が叩いてくれなかったら、危ない展開だった。なんとかうまいことレースが動いてくれた。叩きに行った時にスピードが上がったので、それからはペースでした。長い距離を踏み切れたんで、状態はいいと思います」
 後続との間合いを取って直線勝負の稲川翔は、半車輪及ばすの2着。
 「(前受けは野原)雅也も想定していたと思うし、勝負どころではしっかりと仕掛けてくれると。(あの展開で)最低条件として2人でワンツーと思ってた。ただ、雅也が強かった。自分では2、3日目とどんどん気持ちも上がっていく思います」

5R

選手の写真です。
平原康多選手
 野田源一が切った上を、中井太祐が押さえて赤板2コーナーから先手を奪う。ペースが上がらず中団が野田ラインと近畿勢を追った高原仁志、さらに平原康多(写真)でもつれるなか、前受けから下げた山崎芳仁が打鐘3コーナーで怒涛の反撃に出る。スピードに乗った山崎が中井を最終1コーナーで叩き切ると、平原が俊敏に切り替えて北コンビの後ろ3番手をキープ。一呼吸置いて平原は2コーナー立ち直りからまくっていく。山崎も抵抗したが、平原が直線半ばでねじ伏せた。
 「中井君がフカしていくイメージだったんですけど、踏んでいかなかったのではさまった。でも、そこ(最終ホーム)で遅れたら勝負権がないと思って思いっきり踏みました。前回からいろいろと試してその延長線でやっているんですけど、いい方向には進んでいると思います。悪かったら切り替えられていないし、仕掛けられてもいない。やるべきことはできましたけど、まだまだ上積みが必要ですね」
 中井が叩かれると、稲垣裕之は切り替えて5番手へ。杉本正隆は平原の仕掛けに反応できずに置いていかれたが、稲垣はその後ろから直線外を伸びて2着まで押し上げた。
 「中井君が積極的にしっかりチャンスある仕掛けをしてくれました。(山崎の)スピードが良くて対処できなかったですし、平原も来ていたので5番手が精いっぱいでした。脚の感じは良かったですし勝負できるなって。でも、日に日に体調が変わると思うのでケアをしながら」

6R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 赤板過ぎに一度は連結が外れた森田優弥と佐藤慎太郎(写真)だったが、2コーナーではきっちり付け直す。櫻井正孝ラインに乗った森田が、叩いて出て主導権を握る。内から盛り返した鈴木裕が3番手に入って最終ホームを迎える。森田は絶妙なペースで駆けて別線は不発。佐藤が勝機をモノにした。
 「(森田との連結を外した赤板の1センター)あそこはちょっと難しかった。内抜きになっちゃうところもあったんで、外に退避してうまく対処ができました。(森田は)踏み直しがすごくて、ゴールに向かってトップスピードに乗せていくような強さがあった。掛かりも良かったんで、(鈴木が来ても森田と)ワンツーはワンツーだと」
 赤板の1センター辺りでは包まれていた森田優弥だったが、別線の仕掛けで反撃のタイミングが訪れる。そこを逃すことなく踏んでレースを支配した。
 「すんなりと出られましたね。みんな脚を使ってて、展開が向いたかなと。それで冷静に駆けられた。初日の壁が突破できたんで良かった。(脚も)軽くて気持ちも入ってるんでいいと思います」

7R

選手の写真です。
和田健太郎選手
 格上の千葉コンビが大名レース。望月一成、長尾拳太、阿竹智史の順で切った上を叩いて岩本俊介は打鐘3コーナーから主導権を奪う。これで8番手に置かれた望月がすぐさま巻き返して行くが、待ち構えていた和田健太郎(写真)のけん制もあって出切れない。和田の車間を切っての援護もあって岩本は快調に飛ばして最後の直線へ。後方からの長尾のまくりも届かず、ゴール寸前で岩本をとらえた和田が1着スタートを切った。
 「理想的な形になって、岩本君がうまく駆けてくれた。1着というよりも2人で決められたのが良かった。いまの自分は周りに助けられてなんぼ。岩本君はいつも頑張ってくれるし、頼りになる後輩です」
 3着も初手から千葉コンビを追っていた神山拓弥と、レースを完全に支配した岩本俊介は納得の表情で振り返る。
 「望月君が惑わせるような良い切り方をした。反応してスイッチできなかったけど、阿竹さんの動きに対応していい形で先行に入れた。距離的に長かったですけどペースに入れて、和田さんがもっていった時に整えてマイペースで踏めました。望月君と別でやったけど、自分の中で葛藤とこだわりがあって難しかったけど後悔はないです」

8R

選手の写真です。
嘉永泰斗選手
 地元コンビがすんなりと主導権を握ったものの、単騎の中西大が打鐘から仕掛けて山田諒はマイペースとはいかない。後方の清水裕友は4コーナーから仕掛ける。最終2コーナー過ぎに清水が出切り、小松崎大地、終始、清水ラインを追った嘉永泰斗(写真)まで続く。4コーナー手前から外に持ち出した嘉永が突き抜けて、S級S班を破る大金星でビッグ初勝利を飾った。
 「初手があそこ(清水ライン後位)が取れたんで、そこで勝負しようと。今日(初日)は流れで勝てるようにでした。(最終)ホーム過ぎくらいまで口が空いてたんで、そこが微妙かなと。ただ、感触もすごくいいし、(二次予選Aで)上のレースを走れるんで、2日目以降もしっかりと気持ちを入れて頑張ります」
 河村雅章が内に詰まり、武藤龍生は嘉永後位にスイッチする。直線半ばで中を割って強襲した。
 「河村さんには申し訳ないけど、芦澤(辰弘)さんも付いてたんで外を行かせてもらいました。前回から自分のセッティング、乗り方とかで少しつかむものがあって、余裕はありました。感触がいいっていうのもあるけど。関東に流れが来ているので、自分も乗り遅れたくないっていう気持ちで突っ込みました」

9R

選手の写真です。
守澤太志選手
 赤板手前から門田凌が上がっていくが、前受けの渡邉一成は合わせて誘導を切って突っ張り門田を出させない。門田はあきらめて下がっていく一方、ペースが緩んだ打鐘3コーナーで山口拳矢が一気にカマす。ホーム手前では山口が主導権を奪ったものの、番手の皿屋豊は離れ気味になった上に守澤太志(写真)にダメ押しのけん制を受けて続けない。山口後位には渡邉、守澤、佐藤友和の北日本勢がスッポリとハマる形で最終回へ。後方からの中川誠一郎のまくりは不発で、一時は大きく空いた車間を詰めていった渡邉がゴール前で山口をとらえるが、その外を守澤が強襲。
 「前の方からが良かったので出ました。(山口がカマしてきたときに)やっぱり2車行かれて単騎勢にもズラズラ行かれてしまうと厳しいと思ったので、遅れている人がいたらと思っていた。前というより後ろに中川さんがいたのでそこだけ警戒する感じでしたね。感触は前回よりもいいですし、余裕もありました。ペダリングを修正したのがいい方向に出たと思う」
 冷静に立ち回った渡邉一成が、ライン3車の強みも生かして2着に入った。
 「遅ければ突っ張って、そこから考えようと思っていました。門田君が4番手に入ろうとした時ですかね、山口君が中川さんをドカして踏んでくるのが見えた。突っ張り過ぎず、でも番手に入れるような感じで踏んでいきました。ラインのおかげですね。3車でしたし家族のようなラインで安心して駆けられた」

10R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 徳島勢をけん制しながら3番手の根田空史が、赤板1センターで先頭に立って南関4車が出切る。単騎の福永大智が5番手で、坂井洋は6番手まで下げる。根田が敢然と風を切り、番手の郡司浩平(写真)は盤石の態勢。後続をギリギリまで引きつけて、きっちり抜け出した。
 「(根田が)あんなに踏むとは思わなくて、油断していたところもあった。道中はかなりいいペースで、いい先行だった。そのぶん最後はタレてきたのかと。(最終)バックで(別線が)来なかったんで、(番手の仕事は)やることはなかった。ただ、後ろ2人(内藤と簗田一輝)連れているんで、踏むタイミングが難しかった。番手だったけど、踏んだ感じはかなりいい手応えだった。かなりいい感触でいけました」
 福永も伸びてくるが、郡司に続いた内藤秀久が2着で人気の神奈川ワンツーでの決着。
 「正直、自分はなにもすることのないレースで、ラインに連れていってもらっただけなんで、なにも言うことはない。余裕はありました」

11R

選手の写真です。
眞杉匠選手
 S班の松浦悠士が二次予選への勝ち上がりを逃す波乱の決着に。レースは後方から上昇の石原颯が赤板1コーナーで先手を奪取。合わせて動いた松浦が四国3人を出させて注文通り中団を確保。打鐘2センターから石原はペースを上げて駆けだし単騎の4人はそれぞれ後方に置かれた時には勝負あったかに思われたが、空いた車間を詰めて最終2コーナーからまくった眞杉匠(写真)のスピードが抜群に良かった。松浦はまったく対応できず、その外を一気に通過した眞杉は四国勢をものみ込んでしまう勢い。2センターで石原後位から太田竜馬が踏み出すが、上がり11秒1の好タイムで駆け抜けた眞杉がねじ伏せて1着を奪った。
 「タイミングだけは逃さないようにと思っていました。(最終)ホームで車間が空いてしまったんですけど、落ち着いて詰める勢いでそのまま仕掛けられました。単騎は2、3回しかないんですけど、1着なので悪くないですね。初めは苦手だったんですけど、先行できなかった時にと思ってだんだんまくりが打てるようになってきました」
 眞杉をギリギリまで引き付けて踏んだ分、踏み負けてしまったが、番手で絶好だった太田竜馬が2着を確保した。
 「石原君もいいペースで駆けてくれたので、ゴール前勝負かなって思っていた。けど、眞杉君が来たので焦ってしまいましたね。タイミングが難しかったです。状態自体は安定しているし悪くない。あとは明日(2日目)以降に自力で戦ってどうかって感じだと思います

12R

選手の写真です。
新田祐大選手
 宿口陽一が赤板2コーナー手前で切って出る。伊藤颯馬ラインを受けて3番手キープの思惑だったが、新田祐大(写真)の動きがいい。外を張りながら伊藤に合わせて出て3番手を手に入れる。別線の仕掛けを待つことなく、最終2コーナーからのまくりで持ち前のパワーを発揮した。
 「僕のなかでオリンピックが終わってから、ここまでの3開催に参加して、自分の持ち味を出せてなかったり、競輪に無理やりなじもうとしているっていうのがあった。だから(初日は)まずは自分の持ち味を出そうっていうことで、それがいい形になった。前回の向日町も感覚が良かったんですけど、失格をしてそのあとがどうだったのかがわからなかった。(初日の走った感じは)その時と同じ感覚で入ってこられて、なかなかいいのかなと」
 新田に3番手を取られた宿口陽一は5番手。動くに動けず3着も反省の振り返りだった。
 「伊藤君が先行すると思ったので、あの形だと自分が3番手を取れるなと。新田君の動きが見えてなかった…。ああなると後ろの2人(杉森輝大、芦澤大輔)に勝負権がないので申し訳ないレースになった。初日はだいたい体が重いんですけど。一番強い人(新田)に3番手に入られた。それがすべての敗因です」

6R

選手の写真です。
門田凌選手
 後方から上昇した北津留翼に合わせて4番手の阿部大樹が踏むと、先行態勢の近藤隆司はペースを上げてそのまま駆ける。北津留は後方に下げて、もつれた中団から高橋晋也が最終ホームで仕掛ける。櫻井正孝は阿部にからまれて付け切れない。高橋と近藤のスピードを見極めた門田凌(写真)が、南関勢の後ろから高橋にスイッチして追い込んだ。
 「結果的に前々に踏めたんで良かった。感じがどうなのかは、いっぱい、いっぱいでわからないけど。1着なんでなんでもいい。(最終)2コーナーでは(近藤、高橋の)どっちが踏み勝つか冷静に見てから仕掛けようと。2日間とも(感じは)良くわからないけど、練習の感じが良かったんでいいと思うようにします。このメンバーで勝ち上がれているんで文句はないです」
 最終ホームでは8番手になった北津留翼は、前団の隊列が凝縮されたバック手前からまくったが2着まで。
 「切った上を切りたかったんですけど。前のラインが中団、中団だったんで、行っても合わされそうだったんでやめちゃいました。そのあとも中団がゴチャついてたんで、態勢が整うまで待ったのが失敗でした。自分の感触はいつも通りですけど、レース運びがイマイチですね」

7R

選手の写真です。
新山響平選手
 福永大智が赤板過ぎに前団を押さえて先頭に立つが、打鐘2コーナーでこの上を一気に叩いて小原佑太が先行勝負に出る。新山響平(写真)、竹内智彦と北の3人で出切って、4番手は追い上げた山田庸平と福永でモツれる。柴崎淳の2コーナーまくり、追って仕掛けた根田空史は不発に終わり、レースは完全に北勢のペース。小原との車間を大きく切って別線ににらみを利かせていた新山がゴール前でギリギリ小原を交わして余裕の勝利を飾った。
 「自分は何もしていないのに1着を取らせてもらいました。小原君も強かったですし、竹内さんも仕事をしてくれて。申し訳ない感じです。小原君は地元のしかも八戸の後輩で。自力で1着を取るよりも嬉しいですね。付けやすかったですし、粘られないようにいってくれました。本当に気持ちが伝わってきて、最後まで粘っていましたし強かった。自力よりも緊張はしますけどやりがいがありますね。余裕もありましたし、体も休められました」
 新山の好ガードを受けて2着にも小原佑太が粘り込む。
 「昨日(一次予選)は単騎で難しかったですけど今日に向けてベストパフォーマンスができるようにって思って調整できた。根田さんと主導権争いになるかなと思ったんですけど。結果的にワンツーが決まって良かった。大学のときにずっと岐阜で練習していたので。競技人生で一番長い時間やっていた場所なので特別な思いがある。このバンクで成績を残したいと思っていました」

8R

選手の写真です。
山口拳矢選手
 打鐘で山崎芳仁を押さえた芦澤辰弘が、そのまま先行策に出る。芦澤辰、大輔の茨城勢に単騎の桑原大志が続いて、山崎は4番手に入る。山口拳矢(写真)は、一本棒の隊列の8番手に置かれて最終ホームを迎える。山口が2コーナーからまくりを打って前団に迫る。桑原が3番手からまくって、芦澤大も合わせて番手発進。まくり合戦になったが、スピードの違いで山口があっさりのみ込んだ。
 「(芦澤辰の先行も)想定はしていたので、焦ることなく落ち着いていけました。(仕掛けた時に)イケる感じはありました。(感じは)日に日に良くなっている。また100パーセントじゃないけど、上がっている感じがあります。(ここに)入る前はそんに意識をしてなかったけど、レース前はすごく緊張してきた。これが地元かって。ここからですね、なかなか決勝の壁は高いんで」
 山口マークの筒井敦史は、最終バックから置いていかれたものの、4車身離れた2着でゴール。
 「(山口に)意地でも付いていこうと思ったけど、やっぱり離れた。これからタイトルを獲ろうかって選手は、あんな感じなんですかね。ずっと加速していた。自分はこれ以上、上がらないところからも加速していた。最近のなかではいいけど、もうちょっと精度の高いセッティングを出していかないと」

9R

選手の写真です。
清水裕友選手
 大石剣士、長尾拳太が次々切った上を叩いて松岡辰泰が打鐘から先行勝負に出る。7番手に置かれた清水裕友(写真)だったが、ホーム手前からまくりいく大石の動きには乗らず5番手に車を上げて待機。大石ラインの動きに切り替えていこうとした竹内雄作の内をすくった清水が仕掛けたのは2コーナーからだった。しぶとく外を踏み上げる大石に、中本匠栄も番手まくりで応戦し、外々を踏まされた清水だったが、まくり切った大石の上を強烈な加速で乗り越えて直線へ。そのまま後続の追撃を許さず清水が押し切った。
 「初手の位置は限られていると思ったので取れた位置からって感じでした。7番手だけにはなりたくなかったんですけど、しっかり7番手になってしまって(苦笑)。でも先に(大石が)仕掛けてくれたので。どっかで仕掛けないとなって思っていましたけどなんとかしのげた感じですね。初日(一次予選)よりも力が入る感じはしましたけどもうちょっとですね。もう少し体がハマる感じが欲しいのでちょっと修正してみます」
 清水に懸命に続いた久米康平が、大石に乗った阿部力也、大外強襲の杉森輝大との踏み合いを制して2着に突っ込む。
 「信頼していたので自分は余計なことを考えず付いていこうと思っていました。車番が悪かったので前か後ろって感じでしたけど清水君が臨機応変に仕掛けてくれるだろうと思っていたので内でも外でも反応できるように準備していました。めちゃめちゃ仕上がっているって感じじゃないですけど。今回から新車に換えていい方向に対応できていると思う」

10R

選手の写真です。
吉田拓矢選手
 3車の関東勢が前受け。赤板過ぎに眞杉匠は、岩本俊介を突っ張り主導権を渡さない。が、今度は寺崎浩平が反撃に出る。最終ホームで寺崎が関東勢叩き切る。稲川翔が続き、近畿勢を追った小松崎大地を吉田拓矢(写真)が阻む。3番手に飛び付いた眞杉も詰めるが、3コーナー過ぎからまくり気味に追い込んだ吉田が突き抜けた。
 「眞杉君もいいペースだったけど、寺崎さんは脚を使ってなかったですからね。そのあとは(3番手に入った)眞杉君も踏めてたんで、僕も判断が難しかった。眞杉君も力で勝ち上がってくれたんで良かった。(番手で)やれることをやったかなと。状態は悪くないと思います」
 力で関東勢をつかまえた寺崎の番手の稲川翔が2着。寺崎が6着に沈んだだけに、心中は複雑だ。
 「メンバーがメンバーだけに寺崎君もしっかりと力勝負しますっていう心意気で臨んでくれた。その通りに運んでくれたけど、最後、僕の方が冷静じゃなかったのかもしれない。(ここに来るときには)心配ないと思ってたけど、高いレベルで走ると自転車なり修正するところがある。力が劣るぶん、そういうところでカバーをしないといけない。レースで余裕をもてるくらいの精神状態で臨めたらと思います」

11R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 赤板から郡司浩平(写真)、野原雅也、森田優弥の順で押さえていくと、引いて8番手となった渡邉一成が打鐘で一気の巻き返し策に出る。ホーム手前で渡邉の主導権と変わり、3番手に野原が切り替えてくる。郡司は山下一輝を制して野原の後位へ。中団が森田-鈴木庸之と野原、郡司で取り合いとなるが、2コーナーで外併走も関係なく郡司がまくり、合わせて野原もまくり発進。郡司は外々を回される形となったものの、こらえて野原をねじ伏せ先頭でゴールした。
 「要所、要所の反応が遅れて、ポイント、ポイントで遅れてしまった感じですね。苦しまぎれにまくった感じですけど。状態は前回からを含めて一番いいんですけどね。本当だったら渡邉さんがカマしていくタイミングでうまくスイッチできていれば、野原君に先に仕掛けられていなかったと思いますし、結果、山下君をさばく感じになりましたけど2コーナーの前にセンターで行けていれば2コーナーで野原君よりも肩一つ前に出られていたと思うので。レースでの感覚だったり流れだったりをつかめるように。ミスを減らして自分のレースをしないとですね」
 3コーナーで森田の後位から踏み出した鈴木庸之が、鈴木裕を阻んで郡司を追って2着に。
 「あんなに切り合いになるとは思わなくて。残り一周から見えていましたし余裕はあったので何かしてあげられるかなって思っていたんですけど。森田君も自分でヨコができるから難しかったですね。ちょっと重たい感じはありますけど感触的にはいいのかなって思います」

12R

選手の写真です。
佐藤慎太郎選手
 打鐘で浅井康太を突っ張るように宿口陽一が踏んだところを、新田祐大が構えることなく仕掛けて出る。最終ホームでS級S班の北日本3車が出切り、単騎の太田竜馬が反撃に出るが、新田の掛かりがいい。太田は4番手に入り、宿口、稲垣裕之、浅井でもつれて、諸橋愛が2センターで落車。北日本3車の勝負は、番手の佐藤慎太郎(写真)が差し切って1着。
 「(新田は)完ぺきですね、本当に100パーセント信頼できます。(先頭に立ってからは)うまくペースに入れてたと思います。新田君は踏み出しが強烈なんで、車輪だけを見てようと。ただ、守澤(太志)はずいぶんと余裕がある感じでしたね。自分は初日よりも今日(2日目)の方が体調的に良かった。軽かったです」
 勝負どころ逃さない隙のない仕掛けを披露した新田祐大は、ラインを上位独占に導いて汗をぬぐう。
 「ああいう展開も想定してたんで、自分の番が来たら(しっかりと仕掛けて)行きたいとは思ってました。(叩きに行った時に別線の選手が)踏み込んでくる場合もあると思ったんで、自分も踏み込んで出切れるとわかったところから落ち着いた。先頭に立ったら(佐藤)慎太郎さん、守澤って強いラインがあるので、踏み続けることを考えた。この3人で決まることは何回かあったけど、うれしいですね」

6R

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野田源一選手
 坂井洋が赤板の2コーナー過ぎに先頭に立ってペースを握る。7番手でタイミングを計っていた松浦悠士は、打鐘の4コーナーから踏み込む。神山拓弥のブロック、逃げる坂井の抵抗もあったが、なんとか松浦が前団を仕留める。松浦ラインを追いかけていた野田源一(写真)は、最終4コーナーで外に持ち出してシャープに突き抜けた。
 「松浦君が前受けをした時点でその後ろがいいかなと。(松浦ラインの前にいて)先にまくっていくっていう方法もあったんですけど、(4番手を)中井(太祐)君が入れてくれるかわからないところもあった。それだったら松浦君のラインの後ろでと。余裕はあったんですけど、あとは一瞬、芦澤(辰弘)君と並んだところだけですね。そこを抜けきって、思ったよりも伸びました」
 松浦の仕掛けに食らいついた三宅達也は、直線で差し脚を伸ばして2着。
 「(松浦は)格上らくしく早めに果敢に仕掛けてくれた。風が結構出てきてたんで、松浦君もキツかったと思います。あとは神山君を越えるところだけ気をつけて、ゲンさん(野田)が後ろにいるのもわかってた。ラインは違うけど、連日ゲンさんとワンツーですね」

8R

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成田和也選手
 野原雅也を押さえた大石剣士が主導権を握るが、小松崎大地がすかさず反撃に出る。合わせてペースを上げる大石を小松崎が最終1コーナーでねじ伏せて出切る。内藤秀久にからまれながらも成田和也(写真)が続いて、和田圭は連結を外す。3番手に切り替えて追い込む武藤龍生との踏み合いを制した成田が1着。
 「(小松崎は)最終ホーム手前でずっと外に浮いている感じがあって、どうかなっていうのもあった。だけど、いつもあんな感じで行っちゃうんで信頼していた。(内藤にからまれた)あそこがひとつの勝負だった。内藤君も厳しいのもわかってた。昨日(2日目)は判断の甘さもあったけど、今日は余裕をもって走れた」
 単騎の武藤龍生は南関ライン後位からレースを進めて、最終2コーナーで小松崎、成田の後ろにスイッチ。脚を使いながらも2着に追い込んだ。
 「まずは後ろ攻めからと思ってました。大石君とは連係したこともあるし、内藤さんはすごい選手ですから。(内藤が成田をもっていって)そこの決着をちゃんと見極めてから動こうと。少しは余裕はありました。ただ、内藤さんの横を通過する時は、緊張もしたし脚も使った。1着に届かなかったけど、伸びているのかなと」

9R

選手の写真です。
寺崎浩平選手
 青板3コーナーから動いた宿口陽一が寺崎浩平(写真)を押さえて正攻法の位置に入る。7番手まで下げた寺崎は前の動きをじっくり見極め、誘導が退避した打鐘から反撃を開始。2センターで宿口を叩いた寺崎の主導権に変わる。村田雅一-小川勇介まで出切ってしまうと、別線勢は抵抗できない。中団に入った宿口は仕掛けられず、最終バック8番手からまくった山崎芳仁も思うように進まず直線へ。好ペースで駆けた寺崎は末もしっかり押し切った。
 「今日はもう前受けして。(実質)先行一車だったのでいいタイミングで出ていければって思っていたんですけど。もうワンテンポ早く行けていればラインで決まったと思う。(赤板手前から誘導との車間を空けたのは)中団から山崎さんが切りに来ても対応できると思ったんですけど、切りに来なかったので。(叩きに行くときに)山崎さんのあおりを食らって外を走らされてしまったのでそこは次に生かしたい。昨日(二次予選A)はちょっと重たかったんですけど悪くないと思います」
 村田雅一が2着に流れ込んで近畿ワンツー決着。
 「(寺崎とは)最近連係させてもらうことが多かったんですけど、やっぱり緊張しますね。7車はあるんですけど9車は初めてだったので。同期の小川君もつけてくれて。一カ月空いて初日はフワフワして体のスイッチがイマイチ入らなかったかんじですけど、今日はアップから良かった。2コーナー、バックで宿口さんがまくりにきていても対応できるくらいの余裕はあった」

10R

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山口拳矢選手
 新山響平が先頭に立ちペースを握る。が、赤板2コーナーから嘉永泰斗が巻き返して、佐藤慎太郎は九州ラインの番手の北津留翼をさばく。主導権を奪った嘉永の番手に新山が入り、佐藤が続く。最終ホーム手前から吉田拓矢が仕掛けると、新山が番手から出る。北日本勢に平原康多、山田庸平。後方で脚をためていた山口拳矢(写真)は、4コーナー手前から外を踏み込む。直線で佐藤に接触した山田が落車。平原との伸び比べに勝った山口が1着で、地元ビッグの優出を果たした。
 「(決勝に乗れて)すごくホッとしています。今日(準決)は最後に追い込んだだけなんで、自分で動けなかったのが…。でも、周りは見えてました。(脚の状態は)アップした感じからだんだん良くなっているんで、明日(決勝)にピークにもっていけるかなと。中部は(自分)1人しか残ってない。求められる結果は優勝だけなんで、そこをしっかりと狙っていきたい」
 最終ホーム手前から吉田が仕掛けるも不発。平原康多は落ち着いて北日本勢の後ろの3番手から追い込んで2着。
 「新山君が(番手から)出ていった前のタイミングで(吉田は)行ったと思うけど、見事に合わされてしまった。もうああなったら後ろから来る人がいないと思ったので、あとはタイミングをとって(佐藤)慎太郎さんに気づかれないようにいこうと。怪我明けだった前回からいろいろと試行錯誤して、体と自転車がマッチしてきた。でも、状態としては最低限ですかね」
 打鐘の2センターで嘉永の番手に収まった新山響平は、吉田の反撃に番手発進。3着に粘り込んだものの、ラインの佐藤との優出がかなわずに2度目のビッグ優出も手放しでは喜べない。
 「考えてた作戦の1つだった。慎太郎さんが北津留さんをどかして、僕が(番手に)はまった。そしたら吉田君が来たんで踏んだ。そのままいけると思ったけど、外が伸びてこられてしまった。あの距離を踏み切りたかった。でも、最後はタレてしまった。もうちょっと直せるところは直したい。慎太郎さんにあんなに仕事をしてもらって申し訳ない。僕が弱かったんで、慎太郎さんと決められなかった」

11R

選手の写真です。
郡司浩平選手
 前受けの北日本勢をまずは鈴木庸之が押さえに行って正攻法の位置に入る。スローペースでお互いにけん制し合うような態勢から、外の太田竜馬-清水裕友の動きを見ながら郡司浩平(写真)が赤板2コーナーで前を切ると、鈴木は引かずに和田健太郎のところで粘る。そこを太田が叩いて打鐘先行。清水が続き、3番手には郡司で、4番手は和田をさばいた鈴木が奪取。一方、後方となった北日本勢もすぐさま巻き返すが、太田がペースを上げると出られず後退。太田-清水-郡司-鈴木-和田-杉森輝大…の態勢で最終3コーナーを通過し、2センターでは内をすくった和田と鈴木で4番手がモツれる。直線に入って、清水が太田を交わして抜け出すが、その外を郡司が強襲。
 「和田さんが1番車ですし組み立てやすい形になりました。北日本が前だったのでその後ろからになりました。ちょっとペースが緩んだので切ってから考えようと思って。あの位置だったら太田君も駆けるだろうと。清水君も余裕がありそうだったのでうまくタイミングが取れなくて見てしまいましたね。本当はバックで行ければ良かったんですけどそこは反省ですね。でも清水君よりも早めに踏み込めたのでギリギリでしたけど届いたのかなって。脚の感じはいいんですけど、レースの感触だったり気持ちの面で弱気な部分がぬぐえていないですね」
 番手絶好の清水裕友は太田を残し気味に踏んだ分、郡司の逆転を許してしまった。
 「北日本が引いてくれたのでいいところで太田君が行ってくれましたね。先行っていうより総力戦って感じで。8番手だけにはならないようにと。シリーズ通してもまくりが決まりづらい印象だったので。あとは太田君の感性に任せていました。小原(祐太)君も巻き返してきていましたけど、だいぶ後ろで止まっていたので。まあ、あれだけ太田君が駆けていたら厳しいだろうと。逆なら同じだったかもですけどね。(郡司が真後ろにいて)やっぱりプレッシャーはありましたし難しかった。太田君もまだまだ踏めていたので。何もせず番手まくりも違うし、躊躇すればのみ込まれてしまうので。道中は今日が一番良かったですけど、1着を取れていないので。このままじゃ厳しいですよね。色々と体を含めて自転車とかを一か八かで思い切って変えてみようと思います」
 前のモツれを尻目に、直線入り口から車を外に持ち出した杉森輝大が郡司、清水に迫る3着まで伸びる。 「(鈴木と)前々に攻める形でって感じでした。(打鐘の所で鈴木が)引いてくると思っていたので僕のミスで離れてしまって。でもそのあとは冷静に脚をためて勝負しようと。なんとか届いて良かったです。連日、前のおかげで勝ち上がれたので。デビューしてから時間が経ってしまいましたけど、やっと(ビッグの決勝に)乗れましたね。力を出し切れるように頑張ります」

12R

選手の写真です。
新田祐大選手
 稲川翔が切ったところを、眞杉匠が打鐘過ぎに出て先行態勢を取る。後方の新田祐大(写真)は、2センターから踏み込んで前団に襲い掛かる。スピードの違う新田が、最終1コーナーで一気に先頭に出る。守澤太志、鈴木裕とラインの3車が出切り、4番手の眞杉は車間が空く。眞杉も詰めるが、新田のスピードが衰えない。ゴール前で詰め寄った守澤を振り切った新田が1着。
 「タイミングが来たところで(踏んで)行こうと思ってた。それがあそこでした。(シリーズを通して)積極的に動けているかなっていうのはあります。力を出したいタイミングで出せているので、感覚もいいです」
 番手から新田を追い詰めた守澤太志だったが、8分の1輪差の2着。
 「(新田が)本当にいいところで仕掛けてくれました。新田君が強くて抜きにいったんですけど、踏み返しが強くて抜けなかった。3車のラインでしっかりと新田君が駆けてくれたおかげです。自分の感触はいいんですけど、前を抜けてないので、修正する必要がありますね」
 新田ライン3番手の鈴木裕は、12年の共同通信社杯以来、久々のビッグ決勝のキップをつかんだ。
 「(新田の踏み出しに)スタンディングできる余裕がなくて、ずっとシッティングだった。そのぶん、遅れてしまったかなと。手応えはずっといいんで変わらずですね。(久しぶりのビッグの決勝は)うれしいのひと言です」