KEIRIN EXPRESS
全国の競輪開催案内のポータルサイト
うつのみや競輪
UTSUNOMIYA KEIRIN
24#
決勝戦レポート
北津留翼(福岡・90期)
北津留翼が今年2度目の記念V
北津留翼が電光石火の一撃を見舞った。もつれた前団の戦況を見極めると、最終3コーナーからアタック。ゴール線を1着で駆け抜けて、今年2度目の記念制覇。レース後は、「園田(匠)さんが連覇してくれた方が話的にはよかったですね」と、いつもの北津留節で場を和ませた。
「緊張はちょっとありました。後ろに先輩(園田)が付いているし。(初手の位置取りは)前がよかったです。でも、後ろになっても早めに動いたら一緒かなって。(武田のイン粘りは)加倉(正義)さんが予想していて、言った通りになりましたね。2センターでトップスピードに乗るように仕掛けました。(出切ってからは)園田さんに抜かれるかなって思ったけど、来なくて。でも、園田さんはすごいスピードで来るだろうから、めいっぱい踏みました。(記念の決勝で)ワンツーを決められてよかったです」
抜群のスピードを見せてのVも、満足する様子はない。さらなる速さを求め、大好きな自転車と向き合う。
「(今後は)自転車を換えてもいいかなと思っています。(現在使っているフレームは)やわい。もう少しかたければ進むので。新しいフレームは、もう持っているんですけど、いつ出そうかなって思っていて。次のはカチッと進む自転車です。調整して使おうと思っています」
1カ月後に迫った高松宮記念杯競輪の抱負を聞かれても、「GIはみんな強いので厳しい。そこは園田さんに任せて(笑)」と笑顔で締めくくった。いつも等身大の自分であり続ける北津留。しかし、笑顔の裏に隠れた闘争心が燃え上がれば、輪界の頂にも手が届く日がくるだろう。
踏み出しで口が空いた園田匠だが、懸命に北津留を追いかけて2着。レース後は後輩の優勝を祝福した。
「作戦通りでした。二次予選の感じで(北津留)翼に全力で行けって言っていて。翼のダッシュで口が空きましたね。悔しいけど、ワンツーが決まったので良かった。今開催は自分らしさが出せたかな。最後はマークの決まり手が付いたけど、翼が1着なので良いです」
終始後方にいた単騎の渡邉雄太は、九州勢を追う形で3着に入った。
「(作戦は)北津留さんに付いていって。追い込めればと思ったけど。(2コーナーで北津留が)いくと思ったら構えて。それで詰まってしまって、バックを踏んでしまった。詰まった時に仕掛けられたらよかったけど。脚的には流れ込みなのでなんとも言えないです」
先行した山田久徳は、2センターで失速してシンガリ負け。最後は余力が残っていなかった。
「武田さんに踏まれるとは思ったけど、粘られるとは思わなかったです。あれでは、(北津留のまくり頃に)なりますよね。自分の脚のなさが出ました」
検車場へ引き揚げてきた武田豊樹は、淡々とレースを振り返った。
「前(山田)が流すと思って、引けない状態になってしまった。中途半端になってしまいましたね。また頑張ります」
神山拓弥は8着。地元記念Vは叶わず。
「納得して付いているので。結果ダメだっただけなので、しょうがないです」
レース経過
号砲が鳴ると稲川翔がスタートを取る。初手は山田久徳-稲川-北野武史、武田豊樹-神山拓弥-牛山貴広、北津留翼-園田匠、渡邉雄太の順で並ぶ。
周回が進み、赤板前から北津留が上昇して前を押さえると、誘導の後ろが入れ替わる。前の山田が中団3番手まで車を下げると、北津留ラインに続いた武田が山田の外でフタをする。単騎の渡邉は最後尾でじっと前の様子をうかがう。各車がにらみ合うなか、打鐘前に山田がゆっくり車を下げていくと、武田は前に踏み込んで誘導の横に並びかける。打鐘が入り、誘導が退避して武田が先頭へ。すると、山田が一気にカマして主導権取りに出る。前の武田もペースを上げていくと、山田の番手に飛び付いた。番手が併走のまま最終ホーム、バックと通過する。山田がペースで逃げ、その後ろがもつれるなか、後方で機をうかがっていた北津留が3角から一気にスパート。北津留は天性のダッシュで一瞬にして前を抜き去ると、園田と2人でセーフティーリード。最後はその園田も振り切り、北津留が今年2度目の記念Vを遂げた。渡邉が最後尾から直線外を踏んで3着に入る。
着 | 車番 | 選手名 | 府県 | 期別 | 級班 | 着差 | 上り | 決まり手 | H/B |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | 北津留 翼 | 福岡 | 90期 | S1 | 13.8 | まくり | ||
2 | 3 | 園田 匠 | 福岡 | 87期 | S1 | 1/2B | 13.7 | マーク | |
3 | 4 | 渡辺 雄太 | 静岡 | 105期 | S1 | 3B | 13.9 | マーク | |
4 | 9 | 牛山 貴広 | 茨城 | 92期 | S1 | 3/4B | 14.5 | ||
5 | 5 | 稲川 翔 | 大阪 | 90期 | S1 | 1B1/2 | 14.8 | ||
6 | 8 | 北野 武史 | 石川 | 78期 | S1 | 3/4B | 14.8 | ||
7 | 7 | 武田 豊樹 | 茨城 | 88期 | SS | 1W | 14.9 | ||
8 | 1 | 神山 拓弥 | 栃木 | 91期 | S1 | 1/8W | 14.8 | ||
9 | 2 | 山田 久徳 | 京都 | 93期 | S1 | 5B | 15.5 | H B |