KEIRIN EXPRESS

全国の競輪開催案内のポータルサイト

なら競輪

NARA KEIRIN

53#

決勝戦レポート

天田裕輝(群馬・91期)

天田裕が記念初制覇

超細切れ戦で単騎となった天田裕輝だが、組み立てに迷いはなかった。「位置取りに脚を使っても面白くない」と脚力を温存して一発にかけた。早坂秀悟と稲垣裕之で踏み合って絶好のまくり頃に。最後方から豪快弾が炸裂した。
「単騎だったんで、自分の力を信じて一発狙ってみようと。やり合ってくれればチャンスはあると思ってました。流れが向きましたね。今回は感じも良かったし、一戦一戦、集中して走れました。本当にうれしいです」
昨年は9月前橋オールスターでG1優出するなど大きく飛躍した。今年も初戦の前橋で優勝。そして今シリーズは無傷の4連勝で記念初制覇と勢いは増すばかりだ。
「レースに対して積極的に仕掛けるようになって、それが結果につながっています。今はG1を目指してやっているし、今年はタイトルを獲ってグランプリに出るのが目標。これから警戒もされてくるし、ここからしっかり勝てるように。次はG1で結果を出せるように頑張ります」
今年最初のG1、全日本選抜はもう目前。自慢のスピードで頂点奪取に挑む。

先行したのは早坂秀悟。番手の佐藤慎太郎は巻き返してきた稲垣裕之を好ブロックで止めたが、天田のスピードには対処できなかった。
「(早坂)秀悟が頑張ってくれました。稲垣は止められたんですが、天田が強かったですね。止める、止めないの感じじゃなかった。俺にもう少し脚があれば、車間を空けて合わせて出るとか、もっと何かできたかもしれない。ラインの先行選手のためにも、後ろがしっかりしないとダメですね。課題が見つかったし、まだまだ強くなれると思う」

東北コンビの3番手を確保した松谷秀幸は流れ込み3着が精いっぱいだった。
「組み立ては良かったんですけどね。ホームで詰まったときに行けば良かった。結果がダメでも仕掛けるべきでした。ちょっともったいなかった。出し切れずに終わった感じですね」

早坂秀悟は赤板からハイペースで逃げてレースを作った。
「稲垣さんにいい位置を取らせて、先行争いを避けたかったんですけどね。ああなったら仕方がない。稲垣さんを合わせ切れたのは良かったんですが、もう1人(天田)は無理でした。最後はいっぱいでした」

後方から巻き返した稲垣裕之は東北コンビの前に敗れた。
「早坂君の先行が強かったし、(佐藤)慎太郎さんも上手かった。実質(早坂との)2分戦みたいな感じだったので、位置にこだわってもつまらないですからね。突っ張るか引くかのレースを考えてました。力は出し切りました」

  • 優勝者の写真です
  • 優勝者の写真です
  • 優勝者の写真です
  • 優勝者の写真です
  • 優勝者の写真です

レース経過

稲垣裕之がSを取り、初手は稲垣ー三谷将太、山形一気ー岩津裕介、松谷秀幸ー鈴木誠、早坂秀悟ー佐藤慎太郎、天田裕輝の順番で並んだ。
淡々と周回が進み、レースが動いたのは青板周回のバックから。まず早坂が動いていくと、合わせて松谷が上昇して先に誘導を斬った。すると、今度は早坂が外併走から赤板目掛けてカマしていき、先頭に躍り出る。松谷はすんなり3番手を確保し、山形は内をすくって中団5番手。さらに天田が続き、稲垣は8番手に置かれた。早坂は後方を警戒しながらペースを保つと、稲垣が打鐘から反撃を開始。すると早坂もトップギアに入れて先行態勢に入った。三谷が踏み出しで千切れたため、稲垣は単騎で前団に迫ると、佐藤はこれを大きくブロック。稲垣はスピードが鈍った。すると、そこへ今度は天田が襲い掛かる。天田は2コーナーからスパートすると一気に距離を縮め、2センターで前団を捕らえた。天田は勢いそのままゴールし、完全Vで記念初優勝を飾った。早坂の番手から佐藤が追い込んで2着。その後ろの松谷が3着に入った。

 

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 5 天田 裕輝 群馬 91期 S1 9.6 まくり
2 3 佐藤 慎太郎 福島 78期 S1 2B 10 追込み
3 2 松谷 秀幸 神奈川 96期 S1 1B1/2 10
4 4 早坂 秀悟 宮城 90期 S1 2B 10.4 H B
5 8 鈴木  千葉 55期 S1 1/4W 10.1
6 7 三谷 将太 奈良 92期 S1 1/4W 10.1
7 6 山形 一気 徳島 96期 S2 1/2W 10
8 9 岩津 裕介 岡山 87期 SS 2B 10.2
9 1 稲垣 裕之 京都 86期 S1 1/2B 10.5