ナショナルチームで活躍する脇本雄太、早坂秀悟、河端朋之の3人による機動力争いは必見だ。なかでも脇本の実力が一枚抜けている。今年は年頭から自転車競技との両立でハードなスケジュールをこなした。前半戦は結果を出せずに苦しんだが、7月の地元福井記念で待望の今年初優勝。ナショナルチームの新しいトレーニングの成果も出始め、ようやくかみ合ってきた。ナショナル組の対決に注目が集まる今シリーズは内容と結果の両方が求められる。脇本と連係するのは前田拓也か。7月平塚では久々の優出。調子は徐々に上向いている。まずは脇本に離れず付いていくことに集中する。
早坂はナショナルチームで経験を積んで、着実に成長している。グレード戦線で思うような成績を残せていないが、F1クラスならスピード上位の存在だ。ナショナルチームのライバルを相手に積極策を貫く。地元の小野大介が早坂とタッグを組む。差し脚は好調なだけに、差し切りも可能だ。
河端も強烈なダッシュを生かしたカマシ、まくりで奮闘している。安定性には欠けるが、ツボにはまったときのスピードは脇本や早坂に引けを取らない。
関東勢は金子幸央、山岸佳太が成長著しい機動型2人が参戦。両者とも勢いがあり、ナショナル組にどこまで抵抗できるか。武井大介、武田憲祐ら南関の追い込み陣も目標をつかめば戦える。