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63#

決勝戦レポート

北津留翼(福岡・90期)

北津留翼が9年ぶりの記念V

 後方でラインができた竹内雄作と坂本貴史がけん制しあう展開になると、赤板から腹をくくって逃げる吉田拓矢に村上義弘、北津留翼、原田研太朗が続く思ってもいないレースに。北津留はそのときの状況を「村上さんがダッシュよすぎて入られてしまいました。とりあえず付いていこうと。さすが村上さんですね。あとは村上さんに託して付いていっただけ」と振り返った。
 「展開に恵まれましたね。マグレです」と話したが、冷静さが光ったのも事実。
 「最後は(村上が)外してたので、昨日の再現みたいにいかせてもらいました。内の方があそこは垂れないですね」と絶妙なタイミングで内を突き優勝を手繰り寄せた。
 「松山以来(の記念優勝)なんで実感がわかないです。次は別府(F1)です。小野(俊之)さんの前で走るんでそっちのほうが緊張します。そのあとの競輪祭は誘導です。多分決勝ですかね。一番前で頑張ります」と記者を笑わせた北津留。記者に来年の決勝は選手としてと問われ「そうなればいいですね」といつもの北津留スマイルで締めくくった。

 吉田拓矢の先行に乗った村上義弘は最終2コーナーから番手まくり。竹内雄作のまくりも合わせ切り優勝は村上の手にと思われたが、するりとこぼれ落ちた。
 「単騎だったし展開が読みにくいレースでした。作戦通りのレースなんてほとんどないですし、判断も難しかったですね。あとは競輪祭に向けてしっかり頑張ります」

 6番手からまくりあげた原田研太朗だったが、3着までが精一杯だった。
 「単騎だったし、判断を迷いましたね。あのまま内を突いていればとも思いますけど。でも3着になれてるんで、まあよかったと思います」

 好回転でまくっていった竹内雄作だったが、村上を乗り越えられず5着に。
 「力不足でした。それしか言えないですね。いけるかと思ったけど、スピードの維持ができていなかったです。それがダメでしたね」

 腹をくくって先行勝負に出た吉田拓矢だったが、6着に沈んでしまった。
 「(単騎は)関係ないです。後ろでああなってるのが分かったんで腹をくくっていきました。単騎の人がみんな付いてくると思ったんで。上手くいけばと思ったんですけど。力付けて出直してきます」

 後ろで竹内とけん制しあうことになった坂本貴史はレースを反省した。
 「(竹内)雄作さんはけん制するつもりなかったと思うけど、俺がけん制してダメにしてしまった。後ろにも迷惑かけてしまいました。4日間通して悪くなかったし、今日も調子はよかったんですけど…」

  • 優勝者の写真です
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レース経過

 北津留翼がスタートを取り、以下は村上義弘、吉田拓矢、原田研太朗、竹内雄作―坂上樹大、坂本貴史―守澤太志―大槻寛徳で並ぶ。
 青板周回の1センターからレースが動き、まずは坂本が上昇して竹内の横で止まると、竹内は8番手まで車を下げた。また、坂本の動きに合わせ、吉田が上昇して前を切る素振りを見せたが、結局は北津留の後ろに収まった。中団に入った坂本は後ろを執拗に警戒し、前と大きく車間を空けていく。すると、お互いのにらみ合いが続くなか、前でしびれを切らせた吉田が赤板から一気に踏み出し、単独で主導権を奪う。この動きに反応した村上が2番手に続き、北津留、原田の順で前を追っていく。ハイピッチのなか、打鐘前から坂本が必死に反撃に出たが、村上の横で力尽きる。最終ホームを通過し、今度は竹内が猛スピードで前団に襲い掛かると、村上が2角から番手まくりで応酬。両者の力比べは村上が制して4角に差し掛かったが、その後ろから北津留が空いた内を抜けて一気に形勢が逆転。北津留はそのまま先頭でゴールを駆け抜け、07年11月の松山以来、9年ぶりの記念Vを手にした。

 

車番 選手名 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 H/B
1 9 北津留  福岡 90期 S1 9.5 追込み
2 7 村上 義弘 京都 73期 SS 2B 9.9 捲残 B
3 5 原田 研太朗 徳島 98期 S1 1/2W 9.5
4 3 守沢 太志 秋田 96期 S1 1W 9.6
5 1 竹内 雄作 岐阜 99期 S1 3/4B 10
6 8 吉田 拓矢 茨城 107期 S2 3B 10.3 H
7 2 大槻 寛徳 宮城 85期 S1 1B 9.8
8 4 坂上 樹大 石川 80期 S1 3B 10
9 6 坂本 貴史 青森 94期 S2 D 12