前期S級レーサーが9名参戦するハイレベルなシリーズ。中心は唯一、前期S級1班の渡辺十夢だ。1期間に2回の失格で今期はA級落ちとなってしまったが、さすがにここでは脚力上位の存在。持ち前のマーク、さばきで優勝争いをリードする。北川大五郎はS、A間のエレベーターが続いているが、積極策を貫く姿勢は評価できる。S級でも攻めに徹したことがA級では生きるはずで、渡辺、西郷剛とそろった追い込み陣の援護があれば押し切りも。
勢いがあるのは酒井雄多だ。前期から1、2班戦に上がると、徐々に9車のペースにも慣れて後半戦からはコンスタントに決勝進出。12月岸和田では1、2班戦初優勝も飾った。北日本の援軍こそ手薄だが、関東、南関の追い込み陣が放っておくはずがない。実績上位のA級トップレーサーを相手に、新年のV発進を決める。
山本奨、久米良の中四国コンビも優勝候補。山本はS級で大敗が多く成績が安定しなかったが、随所に自力で連にからんでいた。久米も12月別府記念で2連対。A級なら鋭いタテの脚で活躍しそう。
渡辺に次ぐ競走得点を持つ安東宏高、米原大輔の九州コンビだが、スジの機動型が手薄。東の遠征勢にも田中勝仁、高橋隆太、高峰賢治と前期S級レーサーは多く、優勝争いはし烈を極めそう。