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小倉競輪

KOKURA KEIRIN

81#

FⅠ第11回吉岡稔真カップ争奪戦

7.27Thu 28Fri 29Sat

次回開催

F2

8/2 ・3 ・4

検車場レポート

  • 7/26 Wed.  (前検日)
  • 7/27 Thu.  (1日目)
  • 7/28 Fri.  (2日目)

6R

選手の写真です。
今藤康裕選手

 A級特選は積極的な機動型が多く細切れ戦となり激戦ムード。


 中でも中心となりそうなのはS降り組の機動型である坂本周作だ。前回は準決勝で敗退も残り2日で白星を挙げておりA級では力の違いを示している。


 「前回は準決勝で負けたのがショックで終わったあと2、3日は気持ちが切り替えられなかった。そのあと先輩の結婚式などもありバタバタしていて普段通りの練習はあまりできなかったが、疲れは抜けました。これで今開催がどうなるか、楽しみです」


 今藤康裕は追い込み転身が成功し成績を高いレベルで維持。今回も松田大を巧みにリードし上位進出を狙う。


 「まくりもまだ出ますけど、ほんの少し。もう追い込みとしてやっていこうと思っています。松田君は積極的だししっかりと援護していきたい」


 宗崎世連も坂本同様に前期はS級に在籍した機動型。前回の防府は白星こそなかったが確定板を一度も外さず準Vと好調。


 「前回はもっとやれると思っていた。展開が向いただけに勝ち切れなかったのが、力不足ですね。小倉は相性が良くほぼ決勝を外していない」

7R

選手の写真です。
阿部拓真選手

 6月にS級に特別昇級した阿部拓真は前回大宮で初の決勝進出と順風満帆だ。「S級はやりがいがありますね。前回決勝に乗れたし、今は競輪が楽しくてしょうがない。小倉は初めてだけど力を出し切っていきたい」


 受けて立つのは予選で白星を量産する伊藤裕貴だ。5月宇都宮記念から5場所連続で初日の白星が続いていて好調。前回は準決勝で敗退したが「前回の直前に黄檗山に行っていた影響で体が弱っていて、さらに暑さにやられました。その割にはやれたかなと思っているので今回は大丈夫」と不安を一掃した。


 

8R

選手の写真です。
バベク選手

 今開催は短期登録選手も参戦する。まずは8Rに登場するのは今回が初来日のバベクだ。日本の競輪に馴染めずにいたが、前回富山では連勝で初の決勝に進出といよいよ本領発揮しそうだ。


 「1週間くらいハードなトレーニングをしたので、前回よりもコンディションは良いです。初めは国際ケイリンとの違いに苦しんだが少しずつ慣れてきました」


 そのバベクを破って前回優勝したのは、取鳥雄吾を目標に番手まくりを決めた工藤文彦だ。


 「外国人キラーは言い過ぎ(笑)。取鳥君のお陰ですよ。久々に優勝したので終わった後は舞い上がっていたけど、石丸(寛之)さんに任されたし頑張らないと」


 直近の点数トップの阿部大樹は小松島記念で決勝進出するも、その決勝で落車し今回が復帰戦となる。


 「まともにもがけなかったですね。でも練習はできたので、走れる状態にはあります。今回いるブフリには自分の持つ大宮のバンクレコードを抜かれたので、そのお返しをどこかでしたいですね(笑)」

9R

選手の写真です。
島川将貴選手

 新進気鋭の島川将貴が小倉バンクに初登場する。前回は初の地元記念を経験し結果はふるわなかったが気落ちする様子はない。


 「前回は自転車もしっくりこなかったし、緊張もしていてダメでした。また呼ばれるようにこれから頑張っていきたい。前回からフレームは換えていないですけど、セッティングを基本のに戻したら感じが良かった」


 対するは体格を生かしたパワフルな走りを見せる高久保雄介。拠点を京都に移し環境の変化にも馴染みようやく6月佐世保、7月四日市と連続で決勝へと進んでいる。


 「練習の環境がようやく整ってきてしっかりやれるようになって、良くなってきた。ただもうちょっと末脚が足りないので、あとは警戒される中でもっと先行できるようになりたい」


 

10R

選手の写真です。
ブフリ選手

 S級予選のメインはブフリが堂々の参戦。前回大宮ではバンクレコードを更新し完全Vを達成と世界の脚力を誇示。慣れ親しむ屋内バンクでどのような走りを見せるか必見だ。 「日本の夏の暑さで風邪をひいてしまった。トレーニングも十分にできず、睡眠不足に。でももう大丈夫だと思います。小倉は日本の競輪場の中で一番印象強いバンク、まだ優勝はないので今回こそ優勝したい」


 田中晴基は近況番手回りで成績をアップ。今回もブフリに付くことを選択できたが、自力戦を決意。「悩んだけど、柴田(功一郎)さんを3番手にするとなると…。後ろは厳しくなってしまうと思うのでここは自分でやります。前回も自分でやっているので大丈夫」


 前回伊東サマーナイトでは散々だった才迫開だが、F1戦レベルなら上位に食い込む実力者。


 「前回は周りとの力の違いを感じた。でも自分が一番点数なかったはずだし仕方ないですよね。あまり気落ちはしてないし、今回頑張るだけです」


 

11R

選手の写真です。
小川勇介選手

 今開催は第11回となる吉岡稔真カップ。最後の愛弟子でもある小川勇介は過去何度も出場するも届かなかった当大会制覇へ気持ちを高める。


 「G1と同じ気持ちで臨みます。ここに向けて準備してきて調子が良かったので、前回の平塚の追加を受けたら優勝できた。結果に出たし、ここに向けてやってきたから今回の方が調子も良いです」


 小川に前を託されたのは同期の松岡貴久だ。松岡は前々回の小松島記念で落車、復帰戦だった伊東サマーナイトでは最終日に1勝を挙げ気配は上向きだ。


 「前回は落車の影響が残っていたけど、思っていたよりは走れた。それから疲れを取ってきたし良くはなっていると思う」


 宮杯での落車で左鎖骨を骨折した吉田敏洋が今回から復帰。どこまで状態が戻っているのか気になる一走目を迎える。


 「じっとできずすぐ練習しましたよ。だから一か月くらいは練習していた。病院でおとなしく寝ている方が選手生活に関わるから(笑)。あとは走ってみてですね」

6R

選手の写真です。
今藤康裕選手

 正攻法に構えた宗崎世連が、打鐘で中団併走から上昇してきた坂本周作を突っ張り先行態勢に入る。叩けなかった坂本は3番手に入ろうとするも、松田大が位置は譲らず中団がもつれ、松田は2コーナー過ぎから番手の大屋健司を掬いに内へと潜る。煽りを受けた坂本が後退すると、空いた外のコースを松田に付けていた今藤康裕が2センター過ぎから踏み込み突き抜けた。


 「松田君が下げるつもりかなと思って入れられるように待っていたけど、なかなか戻らないから迷いながらの競走だった。でも脚はそれほど使わずタメられたので、最後はコースが空いた所を踏んで伸びました。道中は余裕あるし、伸びも悪くない。状態は良いと思います」


 今藤後位の小林卓人が続くワンツー決着。3着には主導権を譲らず巧みなペースで駆けた宗崎世連が逃げ残った。


 「(前を取って)突っ張ることは考えていたけど、出させるつもりもあった。だけどくるのが遅かったのでスイッチが入っちゃいましたね。もうちょっと末脚があったら後ろの大屋さんと確定板に入れていたと思うので悔しい。明日はもっと出し切る競走をしたい」

7R

選手の写真です。
伊藤裕貴選手

 地元勢を背にした山崎翼が打鐘めがけて勢い良く飛び出し隊列は一本棒となる。ホームで6番手から仕掛けた阿部拓真と並ぶ前に2コーナーで八谷誠賢が番手からまくりを発動。勢いでまさる阿部が八谷をねじ伏せるも、伊藤裕貴が大外を鮮やかにまくり後続を千切って快勝した。


 「山崎さんが行くタイミングで阿部さんが仕掛けると思ったが読み間違い。カマシで行こうと思っていたのに位置が悪くなってしまった。でも最終的にはまくり切れているのでまだマシですかね。悪くはないと思います」


 地元作戦撃破へ抵抗を見せた阿部拓真は八谷をまくり切って2着に粘り込んだ。


「誰も行かないと地元が出ていくと思ったのですかさず仕掛けていったけど、伊藤君のスピードが違いました。もう少し抵抗できれば良かった」


 八谷誠賢は番手まくりを放つもまくりに飲み込まれ3着に。


 「阿部君が強かった。その上をまくった伊藤君も強かったです。スパッと出れずモコモコとなってしまったのが、相手にチャンスを与えてしまいましたね」

8R

選手の写真です。
バベク選手

 初手で7番手からの組み立てを選択したバベクは打鐘の合図とともに一気にスパート。前受けした工藤文彦が誘導を使いつつペースを上げて抵抗するも、バベクは快スピードで前団に詰め寄り1コーナー過ぎでは叩いて相手を寄せ付けず押し切った。


 「今日は良い走りができた。(上がりタイムは)11.2? 明日はもっと良いタイムが出せるように頑張るよ」


 バベクをマークしていた平沼由充は直線で一杯となり、4番手に切り替えていた中田健太が巧みに中を割って2着に突っ込んだ。


 「阿部(大樹)さんの好きに走ってもらおうと作戦は立てていなかった。初手の位置が悪かったですね。自分は最後突っ込めているし前回高松を走れたことで、その前の落車で崩していた体の感覚を取り戻せた感じ」

9R

選手の写真です。
高久保雄介選手

 高久保雄介は赤板手前から島川将貴と踏み合い打鐘で一度は出切るも、内を粘り強く踏んでいた島川に突っ張られ番手に収まる。立て直した高久保は最終バック手前でまくりを出すと迫る後続を振り切って白星を掴んだ。


 「(赤板からは)行った方がいいかと思い強引に出切ろうとしたけど、島川君の方が強かった。番手に入って一瞬休めたけど、追い上げられるのが怖かったのですぐ仕掛けました。後ろに迷惑かけたけど、前々に攻める競走はできた」


 高久保と島川の踏み合いに隊列はもつれ、高久保の後ろは山中貴雄―伊藤成紀と互いのラインが交互に入る形に。3番手に入った山中が高久保の仕掛けに続いて2着。


 「後ろが伊藤さんだったので、いつ自分で仕掛けてくるか警戒していて難しかった。もっと脚を付けて追い上げられるようになれば問題ないし、練習しないと」


 高久保との踏み合いには勝った島川将貴だが最後は5着に沈んだ。


 「かなり内側を走ったから重かったけど、気持ちだけは負けないようにと先手を取れて良かった。脚の感じはまくりに回っても良さそうだったけど、それでは次につながらないと思ったので」

10R

選手の写真です。
ブフリ選手

 圧倒的な人気を背負った注目のブフリは打鐘では後方となったが、4コーナーの山降ろしを使って一気にスピードアップすると1コーナーの終わりでは軽々と出切ってしまう。そのまま相手との距離をみるみると広げ、2着と3車身も差をつけて快勝を収めた。


 「レース前は疲労もあったが、ウォーミングアップで体調を整えて何とか良い状態に持っていった。その状態でも自分が想定していた通りの展開を作れたのは良かったです」


 2着に入ったのは才迫開。最終2コーナーからまくりを放ち、ブフリに大きく引き離されながらも追いかけた。


 「前の隊列が短くなった所で仕掛けられたのが大きかった。今日は前受けしようと腹を括っていたのが良かった。お陰であの展開になったと思うので」


 窓場千加頼は打鐘から逃げて、まくられこそしたが3着に粘り込んだ。


 「ブフリが強かった。あとは(才迫)開も。あっという間のスピードで行かれるからどうしようもない。脚にはかなりきてますけど、最近は体の使い方が巧くなってきて成績を残せるようになってきましたね」

11R

選手の写真です。
守澤太志選手

 吉岡稔真カップのS級初日特選は思いもよらぬ結末で締めくくられた。


 赤板で後方の吉田敏洋が上昇を狙うも中団にいた松岡貴久がけん制して、並びは変わらず誘導員を残したままで打鐘を迎える。吉田がもう一度仕掛けると、動きに反応した守澤太志が正攻法から突っ張り先行を敢行。吉田は番手の神山雄一郎の横まで並ぶも、神山のけん制を受けて出切れず最終3コーナーで力尽きる。吉田を止めた神山だったが後位にいた松岡に内を突かれ、からみ合った両者は落車。後続は落車を避ける形となり遅れ、逃げた守澤がそのまま押し切った。


 「展開に尽きますね。神山さんが付いていたし前々に攻めようとは考えて前を取った。その後はあまり考えていなくて、前々に攻めた結果です。逃げ切っちゃったので前を任せる後輩にはプレッシャーになるかも(笑)」


 落車を避けて2着に入ったのは和田健太郎。一時は後方に置かれる苦しい展開となったが、最終バックで内を潜り4番手の位置まで上昇。最後は落車を内に避けて突っ込んだ。


 「想定していなかった展開だった。まさか守澤君の先行とは…。打鐘の所では軽くパニックになっていましたね。でも吉田さんなら一度は仕掛けると思い、ずっとそこを追っていてバックでは内を潜る事ができた。落車が起こりそうな雰囲気も出ていたので(内に)すぐ避けられました」


 師匠の冠レースに燃えていた小川勇介は和田健太郎に最終バックで掬われる苦しい競走に。


 「松岡君は位置を取ってくれたししょうがない。(バックは)詰まった所だったので、掬われたのも仕方ないですよ」

4R

選手の写真です。
大関祐也選手

 大関祐也が打鐘前に松田大が押さえた上を一気にカマして3コーナーでは出切ってしまう。そのまま隊列は一本棒のまま周回は進み最終バックを迎え5番手の佐々木龍が仕掛けるも、松田が合わせるように出たため中団でもつれて、大関が軽快に押し切った。


 「他地区なのに四元(慎也)さんが付いてくれるというので、先行するつもりでした。押し切れたのは自信になりますし、良い感じで踏めたのが良かった」


 3番手から佐々木に合わせて出た松田大が、大関にツキバテした四元慎也の外を伸びて2着。


 「最低でも3番手を取るつもりだったので位置は良かったけど、もうワンテンポ早いか遅いかじゃないと出切れなかった。そこが甘かったです。状態は悪くないし前々にいく競走はできている」


 松田に合わされながらも粘り強く外を踏んだ佐々木龍が3着で到達。


 「3番手の位置は取ろうと思っていたのに、(取れなかったのは)弱さが出た。初めての単騎でも、もっとシビアに位置を取っていかないと…。それでも2場所ぶりに決勝には進めたので、初日、2日目の分も決勝では思い切った競走をしたい」

5R

選手の写真です。
坂本周作選手

 打鐘前からスピードを上げていった坂本周作は、2センター前に谷口友真を叩き切って主導権を握る。出切ってからは巧妙なペースで駆け、2コーナーからまくり返してきた谷口を番手の伊藤一貴がブロック。最後まで坂本のペースは緩むことなく、迫る伊藤を振り切った。


 「出切るまではドキドキしたけど、出切ってからはペースで踏めました。伊藤さんが援護してくれているのも確認できたし嬉しかったです。脚は良いと思うし、決勝も厳しいメンバーが相手であっても勇気を持って逃げたい」


 援護で応えた伊藤一貴が続いてラインで連独占。


 「坂本君が強かった。作戦を立てても自力屋がこれだけ多いと意味なさそうだったから全て任せたら、行くべき所からしっかり行ってくれたね。前のレースの大関(祐也)君の走りを見て、あのようなレースをしようとでも思ったのか良いレースだった。自分はもっと詰め寄りたかったけど、甘いですよね」


 谷口が止められ、後位の小林卓人が切り替え内を突くも、最終バックでは後方にいた西谷岳文が大外をまくり上げ3着に届いた。


 「(3着に)届いて良かったですよ。道中は前に入られないように注意して、被らないようにして2コーナーから踏んでいった。久々に決勝まで勝ち上がれましたよ」

6R

選手の写真です。
林大悟選手

 A級準決勝、最後の一番は地元のホープである林大悟が制した。


 林は赤板前から加速し1センターで誘導を下し先制。奥出良が打鐘目掛けて巻き返してくると、林も合わせるようにペースを上げ両者はもがき合ったまま最終ホームを通過。そのタイミングで両者の踏み合いを見計らっていた宗崎世連がカマして出るもマークしていた葛西雄太郎は離れ単騎カマシに。奥出との踏み合いを制した林が宗崎を追いかけるように車間を詰めてゴール前で捕らえ切った。


 「奥出さんの動きには対応できたけど、宗崎さんの動きまでは対応ができず行かれてしまった。でも落ち着いて対応できたので何とか追いつけました」


 ホームでカマした宗崎世連は援軍を失う不運もあったが粘り強く踏んで2着に残った。


 「今日もあれだけ踏んで粘れなかった。小倉で1周カマシなら押し切りたかったが力不足。緊張もあった中で、やり合っている所を仕掛けられたけど踏み合っていた人に抜かれているようでは…」


 3着には林をマークしていた城戸崎隆史が流れ込んだ。


 「林君がどうするのか、迷ってしまった。(奥出に)出られたかなと思ったら、すぐ踏み勝っていたので、しっかり付いていこうとだけ集中していた。彼に引きずり回された感じでこっちキツかったですよ。でも頼もしい子が出てきたし、早く上のレベルで戦ってもらいたいね」

9R

選手の写真です。
バベク選手

 赤板前に後方から伊藤裕貴が上昇。正攻法に構えていたバベクの横まで上がると、バベクは車を下げて伊藤が入れ替わるように誘導後位に入り相手の動向を窺う。伊藤ラインを追って中団にいた島川将貴が仕掛けると、伊藤も合わせるように踏み上げ打鐘では両者のもがき合いに。車を下げ切ったバベクは打鐘3コーナーからアタック開始。ホーム前に伊藤を叩いた島川を鮮やかに飲み込むと直線で迫ってきた和田健太郎を振り切った。


 「グッドコンディション。小倉は仕掛けさえすれば行きやすいバンクなので走り易い。決勝も頑張ります」


 和田健太郎はバベクをマークから直線で差し迫るも僅かに届かず。


 「終わってからはよくやったってバベクに言いましたよ。今日は行くと言ってくれたし踏み合った所を行ってくれた。鐘の3コーナーから4コーナーの間はきつかったけど何とか離れずに済んだ」


 渡部哲男はバベクにまくられた島川の後位から和田の後ろにスイッチし3着到達。吉岡稔真が立ち上げた『不動會』の一員として意地を見せた。


 「島川君が強かったですよ。伊藤君に合わされながらも踏み勝って、ようやってくれた。僕はスイッチするので脚を使い切ってしまった。去年は上がれなかった(吉岡稔真カップの)決勝に進めてとりあえず良かった」

10R

選手の写真です。
伊藤成紀選手

 打鐘で先頭に立ったのは阿部拓真。単騎の中田健太まで続いて4車で駆けようとするも、地元勢を背にする才迫開も巻き返す。反応した阿部が必死に踏み上げると才迫は叩き切れず1コーナーで外に浮いてしまう。突っ張り切った阿部に、今度は7番手から窓場千加頼が2コーナーまくりで前団に迫る。3コーナー過ぎで守澤太志が外に振って一発で窓場のまくりを止めて直線に入り踏み込んだが、窓場に惰性を貰った伊藤成紀が大外を伸びて白星を掴んだ。


 「今朝、西谷岳文さんにセッティングを見てもらって直したい所をしっかり修正できた。昨日よりも感じは良いです。お互いにセッティングを見合ったんですけど、2人とも決勝乗れたのは良かったです。レースは窓場君が仕掛けてくれたお陰だし、ギリギリまで待って踏めているので感覚も良い」


 逃げる阿部を庇った守澤太志は伸び欠いて伊藤に先着を許した。


 「阿部君のスピードは良かった。窓場君には気づいたから止められたけど、その外までは気づかず。窓場君の上を来てても一緒に止めきっただろうと思ってしまっていた」


 打鐘過ぎから突っ張って逃げた阿部拓真は強靭な末脚を見せ確定板に残り、前場所に続いて決勝へと進んだ。


 「きつかったですよ。でも守澤サマサマ。援護してもらえなかったら僕は残っていなかった。これで連続優出なのは素直に嬉しいです」

11R

選手の写真です。
ブフリ選手

 準決勝のメインは連勝を伸ばすブフリが苦しみながらも最後は力の違いを示した。


 赤板前に後方から上昇した工藤文彦に合わせて吉田敏洋も上昇。吉田は工藤ラインを出させて3番手を取ると、前と大きく車間を空け後方のブフリを警戒。打鐘を合図に8番手から仕掛けたブフリに合わせ、吉田は前団との車間を詰めるように踏み上げる。両者は最終バック手前で横並びになりながら、逃げる工藤をまくり合うも、最後はブフリが吉田をねじ伏せ白星を掴んだ。


 「とても疲れたよ。2番(吉田)が抵抗してくるから難しいレースだった。何とか勝てて良かったよ」


 2着には打鐘4コーナーで神山雄一郎がブフリに遅れ気味だった隙を逃さず、ブフリ後位に切り替えるようにまくり上げた高久保雄介が入った。


 「ブフリは1周ならくると思っていて横まで来たときに絶対にいるだろうと思っていた神山さんがいなかったので、これは!と思い死ぬ気で合わせるように踏んでいった。あとは追うように踏んでいっただけで付け切れた感じがしたときはもう安心できていた」


 決勝への最後の切符を掴んだのは、吉田敏洋の後位から直線で外を伸びた笹倉慎也


 「もっと何かアクションを起こして、吉田さんのために相手の邪魔をするべきだったと思うんですけど…。何もできなかったです。吉田さんは強いですね。僕も早く追いつけるように頑張らないと」