小倉競輪

KOKURA KEIRIN

81#


決勝戦レポート

武田 豊樹(茨城)

今年も関東ワンツーで武田豊樹がV

 武田豊樹と平原康多。昨年の競輪祭ファイナルと同じく優勝争いのゴール勝負を許されたのは、今年もこの2人だった。逃げた武田を平原が追い込んでワンツーの昨年だったが、今年は平原がシリーズの流れをくんで前回りで決勝に臨んだ。
 レースはただひとりの20代、竹内雄作を阻んで、村上義弘が果敢に先行策に出た。竹内の踏み出しに離れた浅井康太と重なった平原は、瞬時の判断で稲川翔をすくって3番手を奪取するも武田は連結を外して最終ホームを通過。再度、稲川がインを突くと、稲川にブロックを受けながらも力ずくでまくって出る平原を武田が懸命に追ってドッキング。
「平原君もすごいキツかったと思います。その前に平原君も(浅井に)締められてますから。そこから稲川君にすくわれてのまくりは、かなり苦しかったと思います。僕も本当に脚は残っていなかったですね」
 スピードに乗った平原が逃げる村上義をつかまえて、あとは平原、武田で2人だけの世界。焦点は両者のV争いに絞られた。
「(自分の感じから)平原君の優勝は確実っていう感じだったんで、僕も必死に食らいついていった結果、ゴール前にちょっと伸びましたね。(それで平原との着順が)変わってましたね」
 平原とのタッグでもぎ取った高松宮記念杯に次いで、今年2度目のG1制覇。グランプリのチャンピオンジャージをまとい重圧のなかでのG1を2勝は、武田の強靭なメンタルと進化の証だろう。
「(今年)思うように走れなくて、苦しい時期はあったんですけど。そこはいままでの経験を生かして心を落ち着かせて練習に励んでいました。今年(高松宮記念杯で)G1をひとつ獲ってましたけど、まったく油断せずにG1優勝を目指して頑張っていた。その気持ちがグランプリにつながると思います。昨年は岸和田でしたけど、今年は関東に来るんで、関東の代表選手として。(関東は)3車いますから、そこを気にしながらなんとかしたいですね」
 昨年の同じ平原、神山雄一郎と気心の知れた“仲間”と迎える年末の大一番。山田裕仁(02、03年)以来となるグランプリ連覇を見据える武田には、油断も驕りもない。

 稲川に当たられながらも近畿ラインをねじ伏せまくりで飲み込んだ平原康多が、パワーとスピードが別線を凌駕した。
「あのタイミングだったら村上(義)さんも突っ張るしかないと思った。あとは自分がそこから早めに村上(義)さんを乗り越えられるように行くしかないと。武田さんには差されたけど、2人でゴール勝負ができたんでよかった」

 初めてのG1決勝の舞台を踏んだ池田憲昭は、関東の2人には遅れながらも村上博幸のブロックを乗り越え表彰台の3着。関東コンビの後ろを選択したことが、好結果へとつながった。
「自分はとくに緊張しなかったし、普通の感じでした。それがわかっただけでもいい経験になった。前の2人は本当にすごかったし、自分の地区にもああいう選手が欲しいですよ」

 逃げて7着に沈んだ村上義弘は、関東の2人との力差を痛感しながら振り返る。
「今日はみんなにチャンスがある走りを思ったんですけど。平原君、武田さんが自分より一枚も二枚も上でした」

 

レース経過

 見合ったスタートから単騎の渡邉一成が誘導員を追うと、中部両者がこれに続き、周回は渡邉―竹内雄作―浅井康太―平原康多―武田豊樹―池田憲昭―村上義弘―村上博幸―稲川翔の並び。
 青板バックから動いた村上義は一気に竹内に並びかける。すぐさま車を下げた竹内は8番手に。渡邉の位置は変わらず、2番手以下は近畿、関東、中部ラインで赤板ホームを通過する。下げた竹内は1センターから前団を叩きに行くが、この動きに合わせて村上も誘導員を下ろして先行態勢に。合わされた竹内は最終ホームで力尽きる。竹内の踏み出しに口が空いた浅井との中団争いから稲川のインに切り込んだ平原は3番手を奪う。しかし、稲川は1センターから平原をすくい返すと、再び3番手に。稲川の動きで外に浮いた平原はそのまま外を巻き返し、村上博のブロックも届かない大外をまくり切ってしまう。2コーナーから再度、平原とドッキングした武田が続いてゴール前で逆転。6月高松宮記念杯に次ぐ、今年2度目のG1を制す。2センターで村上博のブロックを受け、関東コンビと口が空いた池田だったが何とか3着をキープした。

 

車番 選手名 年齢 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 S/B
1 武田 豊樹 41 茨城 88 SS 11.3
7 平原 康多 33 埼玉 87 SS 1/4輪 11.4
6 池田 憲昭 33 香川 90 S1 3身 11.4
4 渡邉 一成 32 福島 88 S1 3/4身 11.2
3 浅井 康太 31 三重 90 SS 3/4身 11.5
5 村上 博幸 36 京都 86 SS 11/2身 12.0
2 村上 義弘 41 京都 73 SS 1/2輪 12.1 B
9 稲川  翔 30 大阪 90 SS 1身 12.1
8 竹内 雄作 28 岐阜 99 S1 大差

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