きしわだ競輪

KISHIWADA KEIRIN

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決勝戦レポート

武田 豊樹(茨城)

武田豊樹が通算6度目のG1制覇

 今年3度目となったG1シリーズ「高松宮記念杯競輪」。頂上決戦の名に相応しいメンバーが顔を揃えたが、主役はやはりグランプリ覇者の武田豊樹だった。昨年当所で手にしたチャンピオンジャージを着て初めてのG1制覇。ギア規制や体調不良など、幾多の困難を乗り越えて、昨年のオールスター以来のタイトルを手にした。
 「勝ててホッとしています。でも、自分の力だけじゃないってことは一つ言えますね。前の平原(康多)君、後ろの佐藤(慎太郎)君と良いラインが組めたと思います。ギア規制が始まってからつかんでなくて、自転車とかトレーニングも変えたし、体調も良くなくて夏までは厳しいかなって思っていました。グランプリを勝ってから苦しかったし、プレッシャーもあったんで、嬉しいですね」
 今年は全日本選抜競輪、ダービーと後一歩のところで優勝を手中に収められずにいた。そして迎えた今開催。初日から盟友平原と息のあった連係を見せて勝ち上がると、準決では今シリーズ初の自力戦。結果は3着となったが、苦しい展開からリカバリーでの勝ち上がりに自信を付け、決勝戦でも冷静な判断力と強さを見せて王者の威厳を示した。
 「準決のレースがあったんで、どこからでも行けるって自信はありました。平原君が前を踏んでくれたし、ヨコにも動いてたんで、自分もギリギリまで判断しようと信頼してたんですけど、ちょっともうダメかなって見極めて外を踏みました。上をいけるかなって思ったんですけど、3コーナーの山にあたるなって感じがしたんで、ちょっとバックは踏んだんですけど、うまく番手に入れましたね。この地区のラインは日本一ですから、何とかそこを崩したいって気持ちで。敵地で結果を残せて嬉しいです」
 これで2年連続でのグランプリ出場が確定。勝利の余韻を噛み締めるとともに、視点はすでに先を見据えている。
 「もう(レースは)終わったんで、忘れてまたやっていきたいです。良い練習をやらないと勝てませんので、練習を考えて次のG1を目指したいですね。まだまだ残り先がありますから、なんとか、もうひと踏ん張りです」

 稲垣裕之は最終2コーナーから渾身の番手まくりでタイトルを獲りにいくが、後位に追い上げた武田がそれを許さず。8度目のG1決勝は準Vに終わった。
 「本当に期待に応えられず、申し訳ないです。脇本も頑張ってくれたし、村上さんも(前を)任せてくれた。本当に結果を残したかったんですけど…。(優勝できなかったのは)やっぱりなにかが足りないっていうことですし、そこを今後見つけていきたい」
 岩津裕介にすくわれて一度は武田との連結を外した佐藤慎太郎だったが、再度付け直して3着。
 「(岩津と絡んだ)あれがなければ、2着までいけたと思う。油断以外の何物でもないし、内を締めていればなんてことはなかった。それでも武田さんとは脚力に開きがあるのを感じましたね」
結果的に近畿を分断する形になった平原康多が、帰り支度を始めながらこう振り返る。
 「正直、(仕掛ける)タイミングはなかったです。けど、僕が動かなかったら、誰も動かないだろうし。G1にふさわしくないレースになってしまう。それで勝負しに行ったけど、稲垣さんとタイミングが合ってしまった。それで村上さんのところになってしまいました。村上さんは強いので一発で仕留められなかった。やっぱり村上さんなんで」

レース経過

号砲が鳴ると武田が一番に飛び出して佐藤が続く。初手は平原ー武田ー佐藤、石井、岩津、脇本ー稲垣ー村上、松岡の順で並んだ。
周回が進み、レースが動いたのは赤板前から。前の平原が車を外して突っ張る素振りを見せたが、脇本は勢い良く上昇して先頭に躍り出た。すると平原はすんなり4番手を確保する。打鐘が入り、脇本はスピードを保ちながらそのまま主導権を握っていき、最終ホームを通過。平原が1コーナーから早めに反撃を開始すると、すぐに稲垣が番手まくりを敢行する。これを見た平原は判断良く作戦を変更し、村上を退かしにかかる。村上も抵抗して両者でもつれると、バックで武田が切り替えて稲垣を追っていく。武田は俊敏にスイッチすると、直線で稲垣を追い込んで優勝。稲垣は惜しくも2着に敗れた。佐藤は最終ホームで岩津に内をすくわれたがこれをしのぎ、必死に武田を追って3着表彰台入り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

車番 選手名 年齢 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 S/B
1 武田 豊樹 41 茨城 88 SS 11.2
7 稲垣 裕之 37 京都 86 S1 1身 11.4 B
4 佐藤慎太郎 38 福島 78 S1 1/2身 11.2
2 村上 義弘 40 京都 73 SS 3/4身 11.4
9 石井 秀治 36 千葉 86 S1 1/2身 11.1
6 松岡 貴久 31 熊本 90 S1 1輪 11.3
3 岩津 裕介 33 岡山 87 SS 3/4身 11.4
5 平原 康多 33 埼玉 87 SS 4身 11.9
8 脇本 雄太 26 福井 94 S1 大差 14.4

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