京王閣競輪

KEIOKAKU KEIRIN

27#


12月27日

検車場レポート

1R


佐藤和也選手

 オープニングレースの1番車を手にしたのは西本直大だ。先のレインボーカップ・A級ファイナルで3着に入りS級に特進。早速、追加あっ旋が入り、今年最終戦でS級復帰を飾る。

 「S級は2年ぶりですね。前回のレインボーでは調子が良かったし、今回も変わらず。S級戦はどうですかね。走ってみないとわからないけど、今度はなんとか頑張ってS級に定着したいですね。戦い方はA級のときと変わらずに。先行がメーンではないけど、流れ次第では思い切って行こうと思ってます」

 対戦するのは佐藤和也(写真)と、篠原龍馬。佐藤は前回の広島記念では5114着と、2勝を挙げる活躍ぶり。

 「前回は初日以外は良かったし、初日ももう少しで3、4着に残れるところだった。追加は2、3日前に入りました。広島が終わってからは感触をつかむ感じで練習して。調子は変わらず良いですね。京王閣は悪くないし、バンクのイメージも頭にあるので」

 篠原龍馬は直前にアクシデントが発生も、ケアを十分に当所入り。

 「調子は悪くないけど、筋トレ中に腰を痛めてしまって。でも和歌山が終わってからは日にちもあったし、しっかり休みを入れながらやってたので大丈夫だと思います」

 

2R


中井太祐選手

 前回の広島記念で1419着と2勝をマークした中井太祐(写真)。状態も前回からキープしたまま、好調を実感しているようで表情も明るい。

 「近況は良い感じで来られていますね。調子も良いですし、内容も悪くないと思います、自分としては夏くらいから感触が良くなってきて。なにかを変えたわけではないんですけど、練習で手応えをつかんでそれがそのままレースで出せています。グランプリシリーズは初めてなんですけど、やっぱり雰囲気が良いですね。勉強できれば良いです」

 その中井と連係する東口善朋は、前回の佐世保記念3日目に落車。今シリーズでの状態が心配される。

 「前回落車してしまって。その前から調子が上がっていたので残念でした。落車したあとは体のケアを中心にやってきましたけど、ひとまず初日を走ってみないとわからないですね。年明け早々に地元の記念があるのでここから調子を上げて、良い感触をつかんで和歌山に向かいたいです」

 

3R


筒井敦史選手

 ここは筒井敦史(写真)が点数上位の存在。直近のバック数20本を超える小川祐司の番手でレースを有利に運ぶ。

 「1着も増えて上がってきてたけど10月大宮の落車で勢いを殺された感じ。練習の感じはずっといいけど、レースは別物ですね。まだ3.92のギアをモノにできてないところもあるし。ただ、すごいまくりでも飛んでこんかぎり小川君の番手はチャンスのある位置。なんとか勝ち上がりたいですね」

 小川祐司にとっては先行一車といっていいメンバー構成。状態にも自信がありそうだ。

 「アドバイスをもらって、前回(12月平F1)の2日目にセッティングを変えた。今までと全然違うんだけど、感じはすごくいいですね。追い風も向かい風も関係ない。練習では2周駆けてずっと同じタイムで走れたので。前回も良かったけど、今回はそれより上がってます」

 椎木尾拓哉には負けられない理由がある。

 「11月函館記念で落車した影響はない。最近は1着が多いけど、前回(12月和歌山)の準決勝が良くなくてショックでしたね。ダービーの賞金が3月のも5月のもギリギリみたいなんでしっかり勝ち上がらないと」

 

4R


吉川誠選手

 このレースは木村弘が思い切ったレースを展開するか。後ろには点数上位の齋藤登志信、荒澤貴史が付いており、今から緊張が走る。

 「川崎(784着)は成績は良くなかったけど、調子は決して悪くないので。川崎が終わってからは中3日だからケアを中心に調整してきました。追加は1、2週間くらい前に入ったから大丈夫。京王閣は特にイメージはないけど、400バンクは好きなので。自分のスタイルを変えずに、力を出し切ります」

 吉川誠(写真)は11月熊本F1、12月松山F1と続けて直近2場所を優出。良い流れで当所入り。

 「決勝に乗れたのはたまたまだけど、(5月に)怪我をしてから最悪は脱したって感じですかね。僕自身、調子が良いのか判断できてないんですよ。周りの人は動けてるねと判断してくれてるだけで。でも、タイミングがきたらしっかり仕掛けることを心掛けてます。相手になにをするかわからないと思わせるのが理想なので、明日は自分らしいレースをして出し切ります」

 

5R


久米康平選手

 先日行われたレインボーカップ・A級ファイナルでは畑段嵐士にゴール寸前差され2着。悔しさを味わった久米康平(写真)だが、早速S級復帰初戦を迎える。

 「レインボーカップはいつもはやりきったら満足なんですけど、やりきって悔しかったんで、やっぱり1着が欲しかったんだなと。今回の追加は2日前に言われました。A級は正直言って刺激がなかったんで、早くS級に戻ってきたい気持ちはありました。半年かかってしまいましたけど。今回はしっかりと雰囲気を感じながら、いつも通り自分の走りをしたいですね」

 地元の鈴木雄一朗は、12月佐世保記念で2連対。前回の平塚F1でも予選は好走と状態は良い。今回(F1シリーズ)は地元勢が岡田征陽と2人だけと一段と気合も入る。

 「今回地元が(岡田)征陽さんと2人だけなんで、頑張りたいですね。いつも練習している場所ですなんですけど、呼んでもらったときは空回りしてるんで今回は自然体でいきたいです。前回の平塚もジャンから逃げて3着と成績は悪くないんでしっかりと。練習も調子は変わらず良いですね。またすぐ立川記念だし、今回、次と頑張りたいです」

 

6R


松浦悠士選手

 前回の地元記念は惜しくも決勝進出を逃した松浦悠士(写真)だが、1142着とシリーズ3連対。今度はグランプリシリーズで存在感を発揮するか。

 「広島記念から間がなかったけど、練習もしっかりできたし、広島のいい感じをキープできてると思う。前回で記念クラスとも戦える手応えをつかめたし、ビッグレースの雰囲気を楽しみながら頑張りたい」

 対する鈴木謙太郎は前回から20日以上の間隔が空き、練習十分なようだ。

 「前回からかなり空きましたね。練習はバッチリやってきました。グランプリシリーズは初めて。練習の感じはすごくいいんで、たぶん大丈夫だと思います」

 

7R


山本直選手

 「調子は最高です!」と、好気合なのは山本直(写真)。前回の12月松阪では優出を逃したものの、ここ最近はF1ではもちろん、記念開催でも存在感示している。年末、注目の舞台で今年最後のアピールだ。

 「前回から中22日空いたのでガッツリ練習してきました。練習での感じはすごく良かったので、今回は楽しみ。力を出し切って勝ち上がりたい」

 受けて立つのは実績上位の新田康仁。今回は自転車を新調し、最終戦を締めくくる。

 「前回、同じタイプのものを作って失敗したので、ダメだったところを修正してまた作ってもらいました。うまくいってくれればいいですね。体調はまだ5、6割くらいだけど、来年に向けてここで良いレースをしたいですね。しっかり位置を取って、仕掛けるべきところで仕掛けて」

 上田隼はS級点確保へここが勝負駆け。意気込みは人一倍大きい。

 「今回はS級点を取りにきました。準備はしてきたし、気持ちも日に日に上げていって。山本君が先行しそうだけど、新田さんだって逃げないわけではないので考えていきます。自分のレースをやってそれで(S級点が)ダメだったら仕方ない」

 

8R


岡田征陽選手

 競輪祭では9388着と振るわなかった池田勇人だが、前回の12月松阪F1では126着で優出としっかりと状態を立て直してきた。

 「前回の松阪終わったあとにフレームを換えました。練習でも試してきたんですけど、問題なく走れていますし、手応えはつかんでここにきています。ただレースで走らないとわからないので、あとは走って煮詰めながらになりますね。(岡田)征陽さんとは決まったり、決まらなかったりです。(準決2着権利も)そこは気にせず、とりあえず自分の走りをするだけですね」

 近況はやや停滞している地元の岡田征陽(写真)は、ワンツー実績もある池田を目標に準決勝進出を目論む。

 「(池田)勇人君の後ろで頑張るだけです。すぐ立川記念もありますし、ここから仕上げていきたいですね。状態は可もなく不可もなくなんですけど、空いた期間に乗り込んできたので、それが年明けまでつながってくれればいいです」

 

9R


近藤隆司選手

 予選のメーンは今年S級最多勝の近藤隆司(写真)が中心となる。直前の広島記念でも決勝3着に入るなど調子は引き続き良好。今シリーズは特選組の機動型とも互角の勝負が期待できそうだ。

 「広島のあとも練習はずっとやってきたし、感じも変わらずだと思う。グランプリシリーズは去年も走ってお客さんが多いのに感動した。今年も呼ばれてうれしいですね。今年最後のレースで怪我なく終わりたいし、決勝にいきたい。しっかり自分のレースをします」

 近況、安定している山田幸司は、近藤に食い下がって南関連係を決めたい。

 「調子は普通、変わらないですね。一時良くなかったときは不調の原因があったし、今はそれがなくなった。点数どおりの状態かなと思います。初日は前も後ろもしっかりしてるので、僕もしっかりついていきたい」

 10月防府F1の落車から復帰4場所目となる高久保雄介。12月取手F1では決勝進出するなど、徐々に状態とレース勘を戻しているだけに、どこまで近藤を苦しめられるか。

 「徐々に先行したときの感じが良くなってる。今回もその調子で頑張りたいですね。もう怪我の影響はないので、持ち味が出せるように焦らずしっかり駆けたい。来年につながる走りをする。それが一番です」

 

10R


原田研太朗選手

 当所で開催された3月の日本選手権、ダービーでは初めてG1決勝の舞台を踏んだ原田研太朗(写真)は、フレームを換えて今年ラストのシリーズに臨む。

 「ここは(ダービーの)決勝で乗っているんで、伸びるところとかわかっている。今年は前半は(成績が)良かったんですけど、後半はタレてしまった感じもありますね。状態は変わらずだけど、フレームを前回とは違うヤツに戻した。いろいろパーツとかを換えて、練習の感じが良かったんであとは本番でどう出るかですね」

 竹内雄作は前回の広島記念を1124着。競輪祭に続く優出と、良好なリズムをキープしているが、あくまでコメントは慎重。

 「(広島から)短期間だし、変わったことをしても変わらないんで、いつも通りの練習をしてきました。疲れ自体は取ってきたつもりだけど、一走してみないことには。前からトレーニングで腕に違和感がある。でも、レースで集中しちゃうと問題もないし、そこのケアはしてきました」

 前回の広島記念では68着で途中欠場を余儀なくされた天田裕輝は、原田、竹内らのメンバーを見渡しシビアに展開を読む。

 「関東地区だから頑張りたいですよ。踏み合い? (原田、竹内、小松崎大地がいても)そんなに甘く考えてない。タイミングが来たら、しっかりと行きます。悪い展開でも。(前々回の千葉が)いい感じで乗れてたから(広島へ)行ったらダメでした。その前に風邪を引いたけど、そんなにひどくなかったし。自分では大丈夫だと思った…。そこからだいぶ良くなっていると思います」

 自転車のセッティングに余念のない大塚健一郎は、未勝利に終わった前回の広島記念から巻き返し本来の切れ味を取り戻すことができるか。

 「(前回で)新車がダメだったんで戻します。ただ、ハンドルとかサドルとかは新品なんで、ゼロからですね。やれることはやらないと、前回のことも(ファンに)失礼なんで。もう来年の勝負は始まってますから」

 

11R


小林優香選手

 昨年は3着で悔し涙を流した小林優香(写真)が名実ともに“女王”となるために、この1年間でさらに強さを増して大舞台に帰ってきた。今年は笑顔で1年を締めくくる。

 「昨年の悔しさは忘れていないです。前々回の熊本、前回の小倉と考えすぎて気持ちで負けました。でも勝つ時はどうすればいいかわかったんで、ある意味よかったです。お客さんにも迷惑かけましたし、指導してくれる方にもそろそろ恩返しをしたいですね。久しぶりに練習できる期間もあってすごい万全の状態です。追い込んできて脚の状態も良いです。今年はこれに向けてイメージしてやってきたし、平常心で臨めば獲れると思うので、自分らしいレースをしたいです」

 石井貴子は今年の前半戦は苦しんだものの、9月松戸オールスターで開催されたガールズケイリンコレクションで悲願の地元V。松戸のとき同様再び、ライバル小林優を撃破となるか。

 「前回の平が終わってからは5日間体調を整えることを優先してきました。体力的に充実したほうが自分は力を出し切れると思って5日間を過ごしました。ここに向けて特別な思いはあるんですけど、武田(豊樹)さんが言ってたんですがグランプリは9人であったり、7人であったりのご褒美の場所。そういう場所に来られてうれしいです。1年を通して勝負ごとの移り変わりは激しいですが、コツコツやってきたのが大きいです。自分から動けるように練習してきましたし、ここだというチャンスに思いっきり攻めていきたいです」

 106期ビッグ3の一人で、今やガールズを代表する先行選手となった奥井迪。この大舞台でも先行にこだわり、いつも通り魅せるレースをする。

 「発走機についたら緊張もすると思うんですけど、今はまだ緊張もないですね。いつも通り気負わず、普段通りを心掛けて先行スタイルでいきます。初めての大舞台(ガールズケイリンコレクション)となったのが3月ここで、最後もここで良い結果で終われれば最高ですね。平が終わっていつも中5日なら追いこんでくるんですけど、疲れも残ってたんで疲れを取ることに集中しました。ようやく疲れも取れてきましたね。やることは変わらず1年間貫いてきた先行で、力を出し切りたいと思います」

 

 

【29日11Rヤンググランプリ】

 「中部4連覇がかかっているので」と、気合が入るのは岐阜の川口聖二。今年9月の函館F1でS級初優勝すると、11月松山F1で2V目を達成。ここにきてさらに勢いが増している。

 「去年優勝した近藤龍徳さんから今回のためにと、スーツをオーダーで作ってもらい着てきました。先輩の思いを背負って、気持ちを込めて走ります。(11月)富山の前に自転車をいじったら良くなって、そのあと松山を優勝したから、今回もそのときのままでいきます。前回(立川)が終わってからはしっかり練習しました。野原君は獲りにいくレースをすると強いし、渡邉(雄太)君もそう。明日1日あるんで、じっくりイメージトレーニングします。あとは近藤さんから優勝したときのガッツポーズも教えてもらったので(笑)」

 同じ中部の谷口遼平が番手を回る。

 「僕が番手の方が収まりがいいと思うので。川口君も自力でやりたいと言ってたし。僕は人の後ろは初めて。器用にレースをするのはなかなか難しいと思うけど、コースができるかも分からないけど、一発レースなので思い切って走りたい」

 渡邉雄太に杉森輝大が付け、東日本2人は協力してレースを進める。

 「ここに向けて特別なことはしてないけど、1日1日を大事に頑張って練習もしてきました。先行で頑張りたいけど、着も内容も意識していきます」

 杉森輝大は、前検当日に渡邉と話して番手を選択。

 「渡邉君は積極的な選手だし、今後のことを考えると良い経験にもなると思うので。前回(広島記念)が終わってからは休みを入れて、そのあとは刺激を入れて練習してきました。状態は悪くないし、やるからには勝ちを狙います」

 「これでやり易くなった」と、話すのは野口大誠で、勝負強さはメンバー随一。ここは単騎で優勝を獲りにいく。

 「東の2人が並んでラインが3つできたのは大きいですね。単騎が多いとやりづらいし。成績はどうか別にして、一発勝負は好きなので。前回(佐世保記念)が終わってからはいつも通り練習してきました」

 

 

【30日11Rグランプリ】

 グランプリ出場の9選手も27日に京王閣入り。園田匠は初めてのグランプリに今からこころを躍らせる。

 「1番車は想定してなかったですね。持ってると思ったし、いい意味でも悪い意味でも目立てたかな。佐世保記念からはいつもどおり。今さら違うことをやってもね。後悔しないように、今までやってきたことを出し切るだけ。こういう経験はないんで、(開催中の)調整の仕方とかがよくわからない。いつもガンガン練習してるんで、開催中もしっかり練習しときます」

 稲垣裕之もデビュー15年目でグランプリ初出場。憧れの舞台にようやくたどり着いた。

 「(SSの赤いパンツは)重たいですね(苦笑)。(グランプリ本番は)たぶん緊張すると思うけど、それも楽しみたいです。(今年1年は)思ったとおりにいかないものだとは思ってたけど、予想以上に(7月の)手足口病の影響もあった。それでもうまく立て直せたし、調子の悪い中でどうしのぐかも大事なことなので。開催中、3日間の過ごし方はこれまで見てきたし、経験した方とかから聞いてリラックスして過ごしたい」

 山崎芳仁はいつものリラックスムード。暮れの大一番に新車を投入する。

 「直前は雨が降ったり天気がよくなかったけど、そのなかでやれることはやってきました。今回はメーカーも変えて(新田祐大に付け切れるように)新車にする。踏み出しでつけきれれば、あとは何とかなると思うんで、そこだけ集中して。(新車は)不安ないです」

 

12月28日

検車場レポート

1R


佐藤和也選手

 「考えていた通りの展開でした」とは、7番手からのロングまくりで前団を仕留めた佐藤和也(写真)。レインボーカップファイナルで特進を遂げた西本直大が果敢に風を切って逃げたが、打鐘の4コーナーから車間を詰める勢いで最終バック過ぎに西本をとらえるとそのまま押し切った。

 「(最終)ホームではキツかったけど。1コーナーに入ったら、行けると思いました。風を読んで、ホームからは(逃げている選手が)掛からないと思った。あれじゃ自分が駆けてももたない感じだったんで、そこから行けばと。行くところで行けているし、出切ってからも回せました」

 最終2コーナーでのけん制及ばずの吉村和之は、西本の番手からスイッチ。佐藤、山田敦也を追いかけ、ゴール前で山田を交わして2着。

 「(ブロックして)戻って前が2車で、後ろに3番車の大竹(慎吾)さんがいたんでもう一回振った。あとは(山田)敦也の車輪を目標に(準決)権利のとこまで届けばいいなと思った。重たかったけど、ギアが一番(3.93)掛かっていたのもよかった」

 「脚がない…。うまくかみ合ってないですね」とは、佐藤マークで3着に沈んだ山田敦也

 

2R


松岡孔明選手

 中井太祐が赤板で主導権。中団をキープした松岡孔明(写真)が最終2コーナーからまくる。松岡は車間を切って待ち構えていた東口善朋のけん制も乗り越えると、そのまま1着でゴール線を駆け抜けた。

 「中井君が出切るところで1回脚使わせようと思って先に動きました。最終ホームではまだ流れてて、あそこじゃカマしてもキツいと思った。状態としてはだいぶ良くなっています。一番いい時に近いところまで戻ってますね。思ったより仕上がってるしよかったです」

 2着には松岡の踏み出しには離れたものの、東口のけん制の隙に内をすくった加倉正義が2着に入った。3月名古屋ダービーに向け賞金を上積みしたい加倉は「今日は大きかったね」と、検車場に引き揚げてくると笑顔で話し出した。

 「あそこで離れているようじゃキツいけど、自分も余裕があったら付いていけたんだけど。僕も8、9割の感じで付いていってたし、東口君も余裕があったから思わず。なんとかリカバリーできたし火事場の底力です」

 

3R


筒井敦史選手

 筒井敦史(写真)が節目の通算200勝を達成した。レースは後ろ攻めの小川祐司が押さえて主導権。森田康嗣の反撃に合わせて椎木尾拓哉が先まくりを放つも、3番手まで迫ったところで力尽きる。大勢は決し、番手の筒井が直線で追い込んで勝利した。

 「大舞台の予選で200勝を達成できました。うれしいですね。まくりが飛んできたらと思って、そこだけ気を付けてました。あとはあまり張り過ぎるとしゃくられるから。でも、久しぶりに緊張しましたね。最後は小川君を残そうとギリギリまで待って踏んだけど、後ろから(大坪功一が)迫ってたのでヤバいと思った。僕はなにもやってないし、小川君の頑張りに尽きます」

 3番手を回った大坪功一が、2着に入る。

 「ここは直線長いし、とりあえず椎木尾を退かして。だけど最後ちょっと力みましたね。余裕はあったけど、退かしてから踏んだから踏むタイミングも狂ったし。抜けると思ったけど。力んだのとタイミングの2点でした」

 小川祐司はゴール寸前で末を欠き3着に。

 「ちょっと焦りましたね。行けると思ったし、4コーナーから伸びなかったですね。緊張しました。落ち着いていればイエローラインも切ってなかったと思うし。ホームが向かい風だったけど、それでも行けると思ったんだけど、最後タレました。でも、結果ラインでワン、ツー、スリーだったのでよかった」

 

4R


齋藤登志信選手

 齋藤登志信(写真)、荒澤貴史を連れて木村弘が、吉川誠を押えて赤板で早めに主導権を握って出る。北日本ラインに単騎の吉本哲郎が続いて、5番手を吉川と永田隼一で併走。腹を固めて逃げる木村の後ろで、齋藤が絶好の展開をモノにして白星発進。

 「(木村は)S級の点数が掛かっているのに、ああいうレースをしてくれた。小さいレースじゃなくてね。あれが(木村は)これからにつながってくると思いますよ。グランプリの雰囲気も、(齋藤が出場した04年の頃と)かなり変わってきた感じがしますね」

 北日本ライン3番手の荒澤貴史が、直線で木村と齋藤の間を踏んで2着も反省交じりで振り返る。

 「(木村)弘は吉川が突っ張り気味だったから、早めになっちゃいましたね。そこからはもう出さない感じでした。自分は(最終)2コーナーで詰まって内を空けてしまった。あれが良くないです。1番(井手健)が外に来たけど、内に来られたらまずかった。最後も内、外を迷ったんですけど、弘と(齋藤)登志信さんの間を行くしかなかった」

 

5R


山内卓也選手

 赤板過ぎに先頭に立った高橋和也に対して、前受けから7番手まで下げた久米康平が打鐘の3コーナーから仕掛けて最終ホームで叩き切る。叩かれた高橋は3番手を確保すると、バックからまくり返して4コーナーで久米をとらえる。最後は高橋の仕掛けに乗った山内卓也(写真)が、直線で差し切った。

 「(高橋)和也が強かったですね、練習でも強いですし。オッズ見て1番人気だしこれは絶対勝たないと、と緊張しました(笑)。今年は本当に勝ち星が少なかったんでよかったです。感じは上がってきてたんで、そろそろ1着欲しかったですし。予選っていうのもあっていい緊張感の中で走れました」

 高橋和也は2着にも、反省の弁を口にした。

 「先行するつもりだったんですけど、すごい勢いで久米君にカマしてこられて。それでも3番手に入れたんで、そこがよかったですね。余裕はなかったんですけど、追いつく勢いで行ったら出られた。最後はタレちゃってキツかったんですけど、結果(ラインで)ワンツースリーなんで良かったです」

 

6R


松浦悠士選手

 竹澤浩司が主導権を握ると、松浦悠士(写真)は狙いどおりの中団4番手を確保。ホーム過ぎから来た鈴木謙太郎の巻き返しに「自分のタイミングじゃなかった」と、振り返るが、合わせて外に持ち出すと鮮やかに前団を飲み込んだ。

 「キツかったですね。もう少し待ちたかったけど、鈴木さんも見えてたんで。1着は調子のバロメーターだし、勝てたんで(前回の状態を)キープできてる。明日しっかり3着までに入りたいですね。そしたら記念でも決勝に乗れると思うので」

 鈴木マークから外を伸びた佐藤悦夫が、藤原誠と僅差の2着争いを制した。

 「よく(届いた)ですね。山降ろしでどれだけと思ったけど、藤原さんは届かなそうだったから。ギリギリだけど、この2着はデカいですね。(鈴木)謙太郎のスピードをもらえたし、僕も悪くないですね」

 藤原誠は寸前のところで、勝ち上がりを逃した。

 「直線が長かったですね。早くゴール来てくれと思ってました。竹澤は点数以上の脚を発揮してくれて、よく頑張ってくれました。僕が2着は取らないといけなかったけど、鈴木君との併走でいっぱいになってました」

 

7R


山本直選手

 中団のインで新田康仁に閉じ込められた山本直(写真)だったが、打鐘を迎えてペースが上がらずも動じることなく我慢の併走。3コーナー過ぎから新田が仕掛けて最終ホームで主導権を奪取すると、新田ラインを追った山本がその上をまくって1着。

 「落ち着いていけました。ちょっと遅れたけど、あそこで(前のラインに)付いて行かないと。前回の前までが結構、レースが詰まっていて、今回は中20日以上空いたんで練習してきました。練習でもスピードが上がっていたし、ちょっとは脚が上がっているかなって思います。点数も高いから、今回(S級1班の競走得点を)取れるように頑張りますよ」

 絡まれて前の山本に遅れ気味だった佐竹和也が新田にもってこられると、上田隼から切り替えていた有賀高士が内を突いて山本に4車身離れた2着に入った。

 「もうあそこは本能で空いているコースに入って行きました。ただ、その前に新田が来たのも自分にとっては想定外だったし、レース自体は見えてないですね。あとはもうバックを踏まないように、ひとつでもいい着を取ろうと思いました」

 有賀との連結を外した服部竜二だったが、直線で外を踏むとシャープに伸びて3着。

 「久々にあんなに出ましたね。最近はあんなことないですから。(3場所前の)佐世保記念から自転車を換えて、まだセッティングが出てないけど良くなってきてうれしいです」

 

8R


池田勇人選手

 チャレンジャーの井上公利が打鐘で主導権を握る。最終ホームを通過し、松山桂輔が1コーナーから中団まくりを放つと、大森慶一が合わせて番手まくりを敢行。両者で力比べとなったが、その外を池田勇人(写真)が猛スピードでまくって快勝した。

 「前との車間が空いてしまったとか全く考えられなかった。今朝から体調が悪くなってそれどころではなかったので。必死でした」

 岡田征陽がきっちりマークし、埼京ワンツー。

 「前があれだけ空いたのでヤバいと思いましたね。後ろに付いていても苦しかった。付いてただけだから状態はわからないけど、最後、コースに迷ってしまった。その辺を修正していきます」

 大森慶一は奇策を講じたが、池田のパワーに屈して3着。

 「あれしかないと思って。井上君は早めからフカしてたし、あそこでけん制しても、その上を池田君に行かれると思ったので。あれでまくられたんだから(池田が)強いですね」

 「難しかったですね」と、話すのは7着に終わった松山桂輔。「前が詰まったし、あそこで待つと後ろから来ると思って焦って踏んだので。そしたら番手まくりされて…。でも、僕が行かなくても池田君は来てたかも」。

 

9R


近藤隆司選手

 中団から先に動いた高瀬卓を叩いた高久保雄介が打鐘過ぎから一気に駆ける。人気の近藤隆司(写真)は7番手で車間がなかなか詰まらずヒヤリとする場面もあったが、バックから勢いよく外に持ち出すと直線で前団をゴボウ抜きにした。

 「(車間を)空けて詰まったらと思ったら、なかなか詰まらず遅めになってしまった。でも、勝ちたいと思ってスレスレを行ったので、そこはよかった。山田さんも付いてきてくれたんでね。車間が空きながらも落ち着いていけたのでよかった」

 後方に置かれながらも力でまくった近藤に山田幸司もピタリと続いた。

 「キツいっすね。強いです。ホームで口が空いて、いつ行くのかなと思ったし、3回くらいケツ上げるフェイントがあったんで。オッズ通り、抜けないですよ」

 番手絶好の金田健一郎だったが、最後の最後で南関コンビの強襲に遭い勝ち上がりを逃した。

 「高久保君も頑張りましたよね。そんなに余裕はなかったし、あれ(近藤のまくり)は無理。普通なら止まってると思いますよ。決めたかったけど仕方ないです」

 

10R


小松崎大地選手

 打鐘で竹内雄作に出られた小松崎大地(写真)だったが、冷静に4番手をキープ。竹内に原田研太朗が襲い掛かると、最終2コーナー手前から天田裕輝のまくりに合わせて発進。柔軟な対応力を見せて、中村浩士とラインでワンツーを果たした。

 「打鐘のところで出られてしまったのは、(竹内との)脚の差です。うまいことやらないと、(竹内を)すんなり駆けさせてはダメなんで。反省点はいっぱいあるけど、デキ自体は悪くない。それに自分で動いてレースを作れていると思います」

 流れ込んだ中村浩士が、勝負どころでの小松崎の立ち回りを称えて汗をぬぐう。

 「ああなればスピードが上がってくれるし、みんなが脚を使った状態で僕らにチャンスが来ると思った。そこを確実に仕留めていければ問題ない。(レースを走り出すと頭の中が)ゴチャゴチャになっちゃう選手が多いんですけど、小松崎君はそんなこともなくいい動きだったね」

 最終2コーナーから大塚健一郎が遅れて援護を失う格好となった竹内雄作は、まくられながらも3着に踏ん張る内容の濃いレース。しかしながら、引き揚げて来たその表情は険しい。

 「ちょっと体の使い方がうまくできてない感じがします。それでなのか体がダルい。ケアして(2日目以降に)修正できるように」

 最終ホーム、8番手からまくり上げた天田裕輝は、小松崎を乗り越え切れずにシンガリ負け。

 「立て直すのにワンテンポ遅れた。そこが早ければ良かったんですけど…。負けたのは悔しいですね」

 

11R


石井寛子選手

  ガールズグランプリは小林優香がまくって初優勝。2度目の挑戦で女王に輝いた。レースは奥井迪の後ろがもつれると、この3番手に入った小林優が1センターからスパート。小林優は力でねじ伏せると、最後は石井寛子を振り切ってゴールした。

 「去年はスタートで後方になってしまったので、今年は前の方に行こうと思ってました。奥井さんも(末脚が)粘るのも想定してたけど、スピード的に乗っていたので。ホッとした気持ちの方が強いですね。やっと自分自身を信じられました。グランプリ前の2戦は、この勝ちにつながる負けだったと思います。でも、落ち着いてみるとやっぱりまだまだですね。もっと練習しないと」

 石井寛子(写真)が上手く小林優の後ろに入り、マークして準優勝。小林優の強さを改めて思い知らされるも「やっと本来の持ち味を出せました」と、納得の様子を浮かべる。

 「今日はレース運びは100点満点だったと思います。最後は敵わなくて力で負けたけど、大きなレースで久しぶりに前の方で勝負ができたのでよかった」

 4着に入線した小林莉子が、繰り上がって3着となる。

 「ホームで落車を一瞬覚悟したけど、まずは誰も転ばなくてよかったですね。ホームで怯んで(小林優の)3番手になったのは反省です。あそこで踏んでサラ脚で小林(優香)さんに付いていかないと。今回、(前回に)落車して立て直して参加したけど、自分の弱点も見つかったので、来年1年間、さらに考えながら少しずつ力を付けていきたい」

 梶田舞はあわや落車の展開に。力を出せず、不完全燃焼に終わる。

  「内に避けたあと、どこにもぶつからないでよかったし、他の人を巻き込まなかったので。それだけでもよかった。やろうとした組み立てをしたので。また来年頑張ります」と気持ちを切り替えた。

 

 

 【29日11Rヤンググランプリ】

 近畿勢は3人そろったが、奈良コンビと野原雅也で分かれて勝負。唯一の1班で、当大会2度目の出場となる野原が人気の中心となりそうだ。

 「今年最後だし、今年の方が緊張しますね。前回(佐世保記念)決勝に乗れたのはたまたまだけど、その前にセッティングを大幅に変えたら感じが良くなりました。そのあとは高知を腰痛で欠場したけど、しっかり練習ができました。単騎だから先行はないけど、よく考えて走ります」

 その奈良コンビは、元砂勇雪が前回りを志願した。

 「ルーキー(チャンピオンレース)のときは栗山(俊介)さんが前だったけど、今回は僕が前で頑張りたい。前回(高知)が終わってからしっかり練習ができたし、感じも良かったので。どこかに潜り込んだりすることなく、外を踏むレースで力を出し切ります。奈良から優勝者を出せるように」

 栗山俊介は大一番に新車を投入し、心機一転して挑む。

 「頼んでいた新車が間に合ったので今回から。セッティングも出してきました。最近のなかでは一番仕上がっていると思います。一発勝負だし、最後コースがあればコケるのも覚悟で突っ込んでいきます」

 日野博幸は体調を崩し、実戦を1か月欠場。不安を抱えながら、ぶっつけ本番で挑む。

 「ずっと落車した影響かと思ってたけど、(11月)静岡でこれは違うしヤバいと病院に行ったらバセドウ病と診断されて。体重も8kg落ちました。症状が落ち着いてから、練習はここ何日しかできなかった。誰かと連係すると迷惑をかけるかもしれないし、それだったら自分で前々に行った方がいいと思うので。その方が納得もいくし。不安もあるけど楽しみです」

 

【30日11Rグランプリ】

 本番を2日後に控えたグランプリメンバーはリラックスムード。7R終了後の公開練習では場内の雰囲気を、そして最終レース終了後のバンク練習ではヤンググランプリ出場メンバーらとバンクの感触を確かめた。

 今年は単騎での戦いとなる浅井康太もゆっくりと1日をすごした。本番へは早くから入れ込みすぎず、徐々に気持ちを入れていく。

 「(公開練習を走って)いい雰囲気でしたね。お客さんの声援も多かったし、それはうれしかった。なかにはヤジもあって、それも競輪らしいなと思いました。それはそれでいいレースをしてやろうと思えるので。明日(2日目)の公開練習で、また一緒の雰囲気を味わって気持ちを高めていきたい。まずはグランプリまでのんびりして、レースで爆発させます」

 今回で6度目の出場となる平原康多も、シリーズの過ごし方は心得ている。

 「(ここまでに)練習しすぎて腕がしびれました。古傷じゃなくて筋が痛くなったので、後半はケアしながらやってきました。普通にマイペースで。(武田豊樹との連係で)前を回るときは自分のタイミングで動いてます。自分のタイミングで仕掛けるんで気持ちの楽さはありますね。でも、後ろのときは違う責任感が出てくるので大変です」

 村上義弘は「徐々にですね」。公開練習で本番の雰囲気を確かめると、2日間かけてじっくりと戦闘態勢を整えていく。

 「伊東(記念)の前にハードにやった。そのあとは前夜祭もあったりバタバタしたけど、最終調整は稲垣(裕之)とやりました。(やり残したことは)ないと思います。日々それがないように意識してる。12月はレースを走ったし、グランプリに向けて特別やったこともない。やり残したこともないです。このスケジュールの中でやれることはやりました。あとはいい状態で過ごしたい」

 

 

12月29日

検車場レポート

5R


小川祐司選手

 先行一車の小川祐司(写真)は、慌てず騒がずホーム手前から一気のカマシ先行。ライン3車できれいに出切ると、そのまま押し切った。

 「打鐘で焦って行きそうになったけどよかったです。昨日セッティングを変えてアップはキツいけど、実走は楽になった。どうしても前乗りになって末が落ちるのを直したかったので。前回(2年前の立川)の寺内大吉記念杯は343着だったので、これで前回を越えられましたね」

 番手の阪本正和は2着の結果にも笑顔が絶えない。

 「昨日から寝られなかった。(競られて)9着を覚悟してたのに、まさか2着するとは。8番(松永将)が切ってくれて、あれで気持ちが楽になった。いやぁホッとしましたね」

 3番手の大竹慎吾まで続いて、小川ラインでワンツースリーが決まった。

 「47のギアが合わなくて、今日から46×12(3.83)に落としてる。今は次のフレームが来るまで我慢ですね。今日も4コーナーまでは余裕があるのに、踏み脚が足りない」

 

6R


鈴木雄一朗選手

 逃げた高久保雄介の番手に、藤田大輔が粘ってもつれる展開に。すると、前受けから車を下げた鈴木雄一朗(写真)が2コーナーからスパート。鈴木は力強く前団をまくり去ると、最後は伊藤大志を振り切って勝利した。

 「仕掛けるべきところで行けなかった。本当なら前に追いついたところ、ホーム過ぎで行くべきだったけど、緊張してたからか、見てしまいました。行っていればもっと楽に(ラインの)3人で出られたのに。仕掛けてからも高久保君に踏み直されたからヤバいと。3人で決めたかったですね。丸山(貴秀)さんに申し訳なかった」

 伊藤大志がしっかりとマークし、2着を確保した。

 「キツかったですね。前を取らされたから、とりあえず引くしかなかった。今日はバンクが重たかったですね。スタートでけん制が入ったからのが逆に良かったのかも。あれでみんなが脚を使ってくれたから」

 高久保雄介は懸命に逃げたが、まくられ6着に沈む。

 「とにかくキツかった。後ろがちぎれたっぽい感じがしたので、追い上げてきて内に詰まったら終わりだから緩められなかった。僕としても主導権を取ることを心掛けているので、あれでも逃げ切れる脚をつけていかないと」

 

7R


鈴木謙太郎選手

 海野敦男が前に押し上げて4番手となった鈴木謙太郎(写真)は打鐘過ぎに仕掛けると、初手からの後位の競りは松尾透が踏み出しで遅れ、すんなり山下渡に軍配。最終ホームでラインごと出切ると、鈴木はそのまま悠々と押し切った。

 「小川(祐司)さんが落ち着いて駆けてたし、自分も落ち着いていこうと思ってました。自分ももつところから仕掛けようと思ってたし、そこは思った通り仕掛けられました。負けたら自力やめるくらいの気持ちでした(笑)。この番組で負けたらダメですよね。しっかりラインで決まってよかったです」

 鈴木の後位を死守した山下渡が2着に続き、茨城ワンツーを決めた。

 「(鈴木)謙太郎が強かったです。謙太郎と自分で売れてたんでワンツーでよかったです。競りは勝負どころでしっかり勝ち取れるように集中していました。謙太郎が出切ったあとも後ろから誰かきたらしっかりブロックしようと思ってて。状態も朝は重かったんですけど、顔見せで軽くて、レースになっても軽かったですね。昨日も付いていけてたし、コースも見えてたんですけどね。浦川(尊明)さんみたいにコースを突いていけるようになりたいです」

 

8R


天田裕輝選手

 後方から押えて出た山本直が先行態勢を取るが、単騎の坂本亮馬、松岡孔明は切り替えず、さらに前受けの小松崎大地はすんなり下げて天田裕輝(写真)に労せず3番手が転がり込んだ。そのまま山本が腹をくくって主導権。天田は最終2コーナー手前から踏み出すとあっさり前団を飲み込んで、関東3車で上位独占をメイクした。

 「自分が一回切る展開かと思ったけど、小松崎さんが引いてくれた。そこからも小松崎さんが内に来たしラッキーだった。今日は展開ですね。いい位置に入っても油断はしないで、落ち着いていけた。小松崎さんは力があるし、カマシで来るかとも思っていた。それでどこからでも出られるようにはしていた。自然体で考えずにいけてるし、久しぶりに(ラインの)3人で決まったのがよかった」

 切り替えた筒井敦史の中割りを封じて追い込んだ岡田征陽が、横一線のゴールも天田を交わせずの2着。

 「筒井さんもコースがなくて、押してもらう形になって俺も恵まれた。あれだけ(天田が)すんなり(3番手を)回れたらね、思いのほかすんなりだったし強かった。自分も今日の方が軽かった。(脚の感じも)昨日より今日だし、また明日ですね」

 関東3番手の佐藤悦夫は、直線で外に進路を取って岡田に迫る3着。

 「俺も必死でした。内から2番(筒井)も来ていたし、外は(齋藤)登志信さんも来ていた。後ろから食われるんじゃないかと思って。とにかく決勝に乗りたかったんでよかったです。自分も踏めているから(岡田の)横までいけたんでいい感じですね」

 

9R


原田研太朗選手

 赤板前からレースが動きだし、打鐘で前に出た原田研太朗(写真)を高橋和也が叩く。8番手に置かれた池田勇人がカマし、佐藤和也に内をすくわれた原田は7番手になってしまったが、2コーナーまくりで豪快に前団を飲み込んだ。

 「だいぶ焦りましたね。まさか内におるとは思わんかったんで、なんで内から?、あれっと思いました。でも勝ててよかったです。仕掛けてからも伸びていく感じはあったし、セッティングもいいような気がする。ハンドル幅を広げて、周回中から楽な感じがします。昨日のレースがあったんで慌てずできたし、決勝も自分の走りをするだけです」

 大塚健一郎が離れてしまい、原田は1車でまくり切る。2着には逃げた高橋マークの吉村和之が入線した。

 「まさか先行するとは思わなかったし、(高橋が)すげえっすね。(高橋)和也は強いんで、2車だしチャンスがあったら狙ってけと言ってたけど、意外に早く(レースも)動いたんで(早く前に出る形になった)。でも(原田マークの大塚)健ちゃんがいないとは思わなかった。2人で来ると思って前に踏んだけど、意外に1人?って。それだけ和也が掛かってたってことですね。僕は展開でしょ。もう少し余裕が欲しいですね」

 打鐘からハナに立った高橋和也は池田のカマシを合わせると、最後は大塚の強襲も凌いで3着に。内容、結果ともに納得のレースを笑顔で振り返る。

 「4か5着かなと思ったけど、残れると思わなかったですね。(池田のカマシが来たが)あそこで駆けないと出た意味がなくなると思ったので。2車で先行して3着まで行けたんで感じはいいですね。いい感じで走れてると思います」

 

10R


竹内雄作選手

 赤板過ぎから突っ張った近藤隆司は、竹内雄作(写真)の動きを警戒。中団にいた松浦悠士が打鐘の4コーナーから内をしゃくり番手を奪取すると、同時に後方から竹内も一気に仕掛ける。竹内はバックで近藤をまくり切ると、そのまま力強く押し切った。

 「自分も掛かっている感じじゃなかったのでキツかったです。昨日よりも今日の方がキツいですね。展開としては自分が踏み出したタイミングで松浦君がしゃくっていったのが見えてました。あの時点では自分も仕掛けていたので、展開も自分に向きましたね。あとは落ち着いていけたと思います」

 山内卓也は竹内の仕掛けにしっかり続き中部ワンツー。

 「(近藤の突っ張りは)逆だったら僕たちがしてたと思うし、想定外ではなかったです。ほぼ2分戦だし、突っ張りもあるかなと。僕は(竹内)雄作の駆け出ししか見てなかったです。しっかりと付いていけました」

 3着で決勝にコマを進めた松浦悠士だが「最後は友定(祐己)さんには申し訳ないことをしてしまいました」と、まずは反省の弁を口にした。

 「レースとしては竹内さんがあんなにスッと引くとは思ってなかったし、近藤さんがふっと上に上がったんであそこで行こうと。決めていたわけではなく番手に行ったのはとっさの判断です。状態としては悪くないです」

 近藤隆司は先行策に出るもシンガリ負けに。

 「先行は甘くないですね。松浦君がこっちの番手に来ると思ってなくて余裕を持ちすぎました。思ったより冷静じゃなかったのかもしれないです」

 

11R


川口聖二選手

野原雅也選手

 単騎の野口大誠がここ一番での勝負強さを見せて、01年の荒井崇博以来となる九州地区からヤンググランプリのチャンピオンに輝いた。

 「単騎だったけど、ここでは野原(雅也)君の脚が上だと思っていたのでそこから勝負をさせてもらいました。本当にそこ(野原の後ろ)を逃したら優勝がないと思っていたので、集中して臨みました」

 冷静な分析力で一発にかけていた野口の読みがズバリ。打鐘から元砂勇雪と渡邉雄太の壮絶なモガキ合い。最終1センターからまくった川口聖二の上をさらにまくって出た野原に乗ると、直線の入り口で渾身の力で踏み込み最後はハンドル投げで川口をとらえた。

 「(ギアを当日変更で3.)85から92に上げて一発にかけていた。それが的確に当たった。(ゴールしたあとの歓声で)本当にその時、優勝したっていう実感がわいてきました。一年を通してここを優勝することを目指していたんで、いい年になりました」

 105期の在校ナンバーワンとして、大舞台でのチャンスをモノにした野口が来年を見据える。

 「今回はまくり追い込みみたいな感じになったんですけど。これからは九州を代表する先行選手になって、九州を盛り上げていけるような選手になりたい」

 まくり合戦を制して野原のまくりを合わせた川口聖二(写真)だったが、最後は野口に半車輪交わされて悔しがることしきり。

 「“持ってない”ですね。優勝したと思ったんですけど…。(ヤンググランプリで3年連続優勝者を輩出していた)中部の流れを止めてしまった。岐阜に帰れないです。優勝できなかったら、2着も9着も一緒なんで。(展開は)もうこうなるだろうと思っていた。2周から(踏み合いが)始まると。あそこしかないと思って(まくって)行って、それで正解ですけど。勝ちにいって勝てなかった…」

 中部コンビのまくりを追った野原雅也(写真)は、川口の後ろまで迫ると最終2コーナーでその上を踏み上げる。が、川口に合わされV逸の3着。

 「誰かがカマしてモガキ合いになると思った。そこから川口君の後ろに行こうと思っていたんですけど、自分の勢いも悪くなかったから(まくって)行けると思って外を踏んだ。一瞬の迷いがありましたね。それで4コーナーで川口君が肩ひとつ出ていて、乗り越えられなかった…」

 渡邉との消耗戦に敗れた元砂が力尽きると、栗山俊介が切り替えるもかぶって終了。

 「(元砂が)頑張ってくれたけど、自分は付いているだけでなにもできなかった。(最終)1センターで自分で行ける感じはあったんですけど、杉森(輝大)さんも余裕がある感じだったから見てしまった。番手を回ることはそうそうないんで勉強ですね」

 

 

【30日11Rグランプリ】

 いよいよ明日30日に運命の号砲が鳴る。グランプリ出場メンバーは7R終了後に公開練習、全レース終了後の指定練習では福島コンビをのぞく7選手がバンクを周回。本番へ最終調整を行った。

 昨年覇者の武田豊樹は明日の本番へ公開練習、指定練習で汗を流した。

 「(徐々に気持ちも)そうですね。ラインの先頭を走るか走らないかで責任感が違うし、去年僕がグランプリを勝ったことで今年は関東の後輩が頑張ってくれた。僕もグランプリを先頭で走るのは最後かもしれないですからね。あとはしっかり走るだけです」

 メンバー最多、16度目の出場となる神山雄一郎は指定練習でも一人黙々とバンクを周回。悲願の初優勝へあとは号砲を待つばかりだ。

 「関東地区(のグランプリ)ということもあって、イメージ通り、リラックスして過ごせてますね。イメージは悪くない。でも、みんな強いからね。あとは自分の力を出し切れれば。ほんと、そこだけです。精いっぱい頑張るだけですね」

 新田祐大は指定練習には参加せず。G1を2勝の1年を締めくくる最後の大一番へも「何も考えてないです。いつも通り。(今日も)レースの日じゃないんで、レースのことも考えてないですしね」と、“無”を強調した。

 

▲TOPへ