ひらつか競輪

HIRATSUKA KEIRIN

35#


決勝戦レポート

鈴木 竜士(茨城)

仲間の番手から栄光つかむ

 「(吉田)拓矢の頑張りに尽きますね。本当にいい関係かなと思います」
 鈴木竜士は、吉田への感謝の言葉を繰り返した。同期同県の後輩として、互いに切磋琢磨して力を付けた。初連係となったルーキーチャンピオンレースでは吉田の前回り。昨年のヤンググランプリは別線で力勝負を選択。しかし、今年の大一番では命運を託した。
 「(作戦は)太田君(ライン)の後ろから始めようと。あと拓矢に任せていました」
 赤板の2コーナーで前に出た吉田は、中団のもつれを誘ってマイペースで先行。最終ホームからギアをトップに入れる。番手の鈴木は、3番手の外併走からまくってきた太田をブロックするも止められない。
 「拓矢は冷静に走ってくれたし、良いレースでした。自分はもっとやれることがあったかなと思う。必死だったし、もっていくしかないと」
 上をいかれた鈴木だったが、吉田が太田を張ると空いた内コースに吸い込まれる。「拓矢、ごめんと思って踏みました」。インから先頭に躍り出ると、迫る太田、さらに、その間を割ってきた山岸佳太を阻んで激戦を制した。
 「1着とはわかったけど、ゴール前で接触したので車体故障とかで審議が上がったらやばいなと思っていました。でも、ゴール後に拓矢が(審議にはなっていないと)声をかけてくれました」
 エリート集団と言われる107期。その中でも新山響平、吉田と並び、早々にS級で活躍した。順風満帆な航海かに思われたが、今年一年は結果の出ない苦しい日々。それでも信じた道を突き進み、年末に大輪の花を咲かせた。
 「本当に今年1年は苦しかったというか、成績もともなわないし、やってきたトレーニングとかもすぐに結果が出なくて。もどかしかったんですけど、拓矢のおかげで、最後にこうやって締めくくれてよかったです」
 次の連係は、さらなる高みで。この優勝を追い風に、今後の邁進を誓う。
 「次は(吉田の)前で頑張れるように。そのためにはGIに出ないことには。(今後は)しっかり先行でGIを獲れるように頑張りたいですね。もちろん、GIは獲りたいって気持ちはありますし、その前に記念なりGIIなりも、しっかり決勝にコンスタントに上がって、優勝狙える位置まではいたいです」

 太田竜馬は、鈴木に屈して準V。狙い通りのポジションから仕掛けるも、あと一歩届かなかった。
 「あの位置(3番手)を取れたら勝ちだと思っていました。(まくり切って)いったと思ったんですけどね。内から鈴木さんが来て。寄ってこられて、あれでフラフラになってしまった。止まった感じはなかったけど、車輪は負けているなと。途中まではよかったけど、しゃあないですね。力は出し切れたし、来年(のヤンググランプリ)は、運が向いてくれれば優勝できるかな」

 堀内俊介は、直線で最内のコースを踏むも3着まで。
 「先輩たちのアドバイスで内にいこうと。でも、普段は内にいく競走をしていないから、いけるか不安はありました。(2センターで内)コースが空いて、チャンスと思ったら鈴木君が降りてきて。そこで、バックを踏んでしまいました。鈴木君が外をいってくれれば…。今回はああいうレースでしたけど、もっと大きいレースで戦えるように力を付けたいです」

 吉田拓矢は、大一番でも持ち味の先行勝負。鈴木を優勝に導くも、8着に終わって眉をひそめる。
 「(出切ってからは)誰もこないと思って。あとは来たのに合わせようと思っていました。残れるように駆けたんですけど、あれで残れていないのは力不足ですね。(1月はあっ旋がないので合宿などにいき)次は、力を付けた姿を見せられるように」

 吉田ラインを追った新山響平は、太田と3番手で併走。バックで抜け出し、2センターから大外のコースを踏むも車は伸びなかった。
 「組み立ては、考えていた通りバッチリ。間違っていないとは思うけど…。技量と脚力が不足していますね。退かすとかもそうですし、覚悟も足りない。もう、甘えられないので、しっかり厳しく練習して。ラインを大切にした競走を考えます」

 バックを後方で通過した山岸佳太は、2センターからぽっかりと空いた中のコースを一気。直線で鋭く伸びるも、最後は鈴木に締め込まれた。
 「今回は自分のために、悔いが残らないようにと思っていました。ホームで(吉田が)流しているところで、吹っ飛んでいきたかったけど。2センターでは車が伸びていたし、いけるかなと思ったんですけどね。まあ、見せ場は作れました」

レース経過

 号砲で新山響平、取鳥雄吾に山岸佳太と単騎の3人が飛び出し、周回は新山、取鳥、山岸、太田竜馬―小川真太郎、吉田拓矢―鈴木竜士、竹内翼、堀内俊介の並び。
 青板4コーナーから吉田が動くと、新山も合わせて1センターで誘導員が退避。2コーナーから先頭に立った吉田のラインに乗ろうとした竹内を制して太田が3番手に続くが、下げた新山と併走になる。後方からの動きはなく最終ホームから腹を決めた吉田がペースアップ。外併走の状態から太田は2コーナーまくり。鈴木のけん制も乗り越えて2センターでは逃げる吉田に並ぶ。すると吉田が自ら太田をけん制。これで空いた内を鈴木が突くと直線で太田との伸び比べを制してヤンググランプリを制覇。2着には太田、バックから空いた内に切り込んだ堀内が3着に食い込んだ。

 

車番 選手名 年齢 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 S/B
2 鈴木 竜士 23 茨城 107 S1 11.7
1 太田 竜馬 21 徳島 109 S2 1/2輪 11.7
4 堀内 俊介 27 神奈 107 S2 1/2輪 11.5
8 山岸 佳太 28 茨城 107 S2 1/4輪 11.4
5 取鳥 雄吾 22 岡山 107 S1 1身 11.5
3 新山 響平 24 青森 107 S1 3/4身 11.8 S
9 小川真太郎 25 徳島 107 S2 1/2輪 11.8
7 吉田 拓矢 22 茨城 107 S1 1輪 12.1 B
6 竹内  翼 26 広島 109 S2 3/4身 11.5

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