ひらつか競輪

HIRATSUKA KEIRIN

35#


決勝戦レポート

浅井 康太(三重)

今年初優勝がグランプリ制覇

 「今年一年間、自分はどうやったら勝てるかを考えてやってきた。このグランプリにかけてました」
 昨年は記念6Vを含めて、グレードレースを7度の優勝。今年はここまで優勝のなかった浅井康太だが、グランプリVを逆算しての戦いに焦りはなかった。グランプリチケットをかけた賞金争いにも早めにカタをつけ、11月競輪祭のラストGIを待つことなく7年連続のグランプリ出場を決めていた。
 「最高です。結果っていう結果が残せてなかったので、最後に結果が残せてよかった」
 今年を締めくくる最後の大勝負で初優勝。シャンパンファイトのあとのVインタビューが、浅井にとっては初の“お立ち台”だった。
 久しぶりにグランプリの舞台に戻ってきた深谷知広とのタッグ。一昨年、単騎で獲ったグランプリとは違うシチュエーションだったが、深谷への信頼は揺るぎなかった。
 「自分は深谷君を信頼して付くだけでしたね。深谷君も落ち着いてホームで駆けていたし、あとは徐々に上がっていく感じだったので、これはまくりはキツいだろうなとは感じましたね。深谷君が落車したのは残念だけど、気持ちが伝わってきて自分が勝てたと思う」
 打鐘で出て主導権を握った深谷は、冷静に最終ホーム目がけペースアップ。6番手から反撃に出た三谷竜生を不発に追いやると、3番手からまくり上げた平原康多も、深谷と息の合ったコンビネーションで阻んだ。
 「新田(祐大)君と平原さんも見えたので、ちょっと前に踏みながら様子を見たんですけど、そのタイミングで諸橋(愛)さんに突っ込まれて、車体故障しかけたっていうのはある。でも、しっかりゴールまで踏み切れました。ここで冷静にいられるように精神面でも鍛えたと思うし、落ち着いて考えられるのも、今年1年間で成長した部分だった。それが結果につながったのかなと感じています」
 外の平原、新田のスピードが鈍ると、イチかバチかで中割りに出た諸橋愛に当たり負けすることもなく、浅井は冷静沈着な立ち回り。ゴールを先頭で駆け抜けた。
 「ゴールしてからは2年前の景色が思い浮かびました。(山口幸二氏に並んで2度目のグランプリ制覇は)やっぱり中部の偉大な先輩方に追いつくことが自分の目標であったし、あとは(グランプリを3度制している)山田裕仁さん、(山口)幸二さんに育てられたっていうところもあるので、その人たちを超えて自分が若い子たちにいろいろ教えたい」
 深谷、竹内雄作といった中部を代表する機動型だけではなく、若手、ベテランを問わず多くのアドバイザー役を担う浅井。18年は2度目の純白に輝くグランプリチャンピオンユニフォームをまとい、中部地区、そして輪界をリードしていく。
 「やっぱり1番車っていうのは、競輪界で一番格好いいユニフォームだと思ってる。自分が一番格好いいぞっていうレースをみなさんに見せて、一番上位で戦えるように、来年もグランプリに出られるように頑張りたい。競輪選手である以上、進化し続けるので、それを見続けてほしいと思ってます。これからも浅井康太を応援し続けてください」
 輪界の頂点に立っても、まだ道半ば。これからも続く進化を浅井が約束する。
 
 平原の余力を見極めた武田豊樹は、最終2センターで浅井後位に入ってから外に持ち出す。落車のアクシデントもあって振られたが、懸命に立て直して2着に追い込んだ。
 「最後の勝負どころまで我慢していた。我慢しすぎて車が出なかった。もうちょっと早めでもっていうもあるけど、そこら辺は難しい。落車して腰抜けになったっていうのもある。自信がないわけじゃなかった」
 
 「スタートでダメだと思った」とは、1番車を得ながら、周回中、まさかの8番手に置かれた新田祐大。一度は動いたものの、勝負どころでは再び8番手。新田のエンジンをもってしても3着が精いっぱいだった。
 「深谷君が掛かっていたし、三谷君が(まくって)行ったのも見えた。このスピードなら三谷君は飛ぶだろうなと。飛んだところかその前に行くかを考えていた。でも、(重要なのは)そこではなかった」
 
 唯一、3車のラインとなった関東勢。3番手を確保した平原康多は、車間を詰める勢いで最終2コーナーからまくるも逃げる深谷に合わされ不発。力負けを認める。
 「(深谷が)掛かってたから、結果的には(仕掛けて)行かない方が獲れたかもしれない。でも、自分のスタイルで勝負した。それで行けないんじゃ弱いだけです」
 
 落車に巻き込まれた深谷知広は、棄権することなく最後の力を振り絞ってゴールにたどり着いた。
 「もうちょっとでしたね。自分としても最低限のことはできたかなと。体はいまのところ大丈夫です」

レース経過

 号砲と同時に桑原大志がいち早く飛び出してスタートを取る。桑原が三谷竜生を迎え入れて即席ラインの2人が前受け、中団に深谷知広-浅井康太の中部コンビ、平原康多-武田豊樹-諸橋愛の関東勢が収まり、新田祐大-渡邉一成の福島コンビが後攻めで隊列は落ち着く。
 青板のバック過ぎから新田が上昇。3番手の外で止まると、併走を嫌った深谷は車を下げる。平原は赤板から踏み込み、2コーナーで誘導員を下ろして先頭に立つ。今度は深谷が仕掛け、打鐘過ぎに平原を押さえて先行策。これを受けた平原が3番手に収まる。6番手となった三谷は最終ホームから反撃に出るが、4番手で外で苦しくなる。2コーナーで後方8番手から新田が大外ををまくり上げると、3番手の平原はバック前から仕掛ける。これを外に振りながら浅井が早めの追い込み勝負。2センターでインを突いた諸橋は4コーナーで浅井を押し上げた時にバランスを崩して落車、逃げる深谷と桑原が巻き込まれる。浅井が直線で力強く抜け出し、2度目のグランプリ制覇を果たした。平原が不発の展開から懸命に追い込んだ武田が2着。人気を集めた新田は3着まで。
 

車番 選手名 年齢 府県 期別 級班 着差 上り 決まり手 S/B
9 浅井 康太 33 三重 90 SS 11.5
8 武田 豊樹 43 茨城 88 SS 1/2身 11.4
1 新田 祐大 31 福島 90 SS 2身 11.4
2 三谷 竜生 30 奈良 101 SS 1/4輪 11.4
7 渡邉 一成 34 福島 88 SS 1身 11.4
3 平原 康多 35 埼玉 87 SS 4身 12.3
6 桑原 大志 41 山口 80 SS S
4 深谷 知広 27 愛知 96 SS B
5 諸橋  愛 40 新潟 79 SS

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