はこだて競輪

HAKODATE KEIRIN

11#


5月17日

検車場レポート

1R


 オープニングレースは大塚玲に期待が集まる。今年はFIシリーズでコンスタントに優勝争いを演じている。今シリーズは久々の記念参戦で気合が入っている。
 「最近はしっかり決勝に乗れてるんですけど、もうちょっと上に行ければって思ってます。松阪が終わって、ゴールデンウィークの期間はゆっくり休んで、その後はしっかり練習してきました。練習の感じがよかったんで、今回は楽しみです。勝ち上がって決勝に乗りたいですね。ノリ(小林則之)さんには勝たせてもらうことが多いし、相性がいいんですよ」
 小林則之は前回の地元静岡で久々の決勝進出。調子は上向いている。
 「前回は決勝に乗れたというよりも体が勝手に動いた感じですね。終わってから間隔が空いたので、けっこう追い込んで練習しました。ちょっと疲れが心配です。3日目、4日目ぐらいに一番よくなりそうなんですが、初日はしっかり突破したいですね」

2R


 小泉俊也は1月平記念の落車で長期欠場を余儀なくされたが、復帰3場所目の前回立川では2勝を挙げるなど順調に回復している。
 「もう落車のケガは全く問題ないです。ケガをする前の状態まで戻ってます。立川の感触も悪くなかったし、終わってから練習もしっかりやってきました。あと少し足りないところはあるので、これから上積みしていきます」
 森田康嗣は地元のトップバッターとして登場。前検日当日に予備から繰り上がったが、不安はない。
 「練習はいつもどおり普通にやってました。状態は大して変わらないですね。地元なんで気合で頑張ります。小泉さんと一緒に走るのはたぶん初めてですね。強いのでしっかり付いていきます」

3R


天田裕輝選手

 天田裕輝(写真)は今年に入って優出ゼロ。なかなか波に乗れないが、徐々に復調している。
 「自分の中では調子はだいぶ上がっているんですけどね。展開だったりとか、なかなかかみ合わない感じです。頑張ってやっていくしかない。明日は細切れなんで、チャンスを逃さずに行けるように。思い切って仕掛けたいですね」
 泉文人はS級点のボーダーライン上にいる。これからは一戦一戦が勝負だ。
 「今がボーダーぐらいで、上げていかないと厳しいけど、点数ばかり気にしているとレースが小さくなってしまう。持ち味の積極的な走りを心がけていきます。4月ぐらいに昔のフレームに戻して、感じもよくなってます。函館はA級時代に優勝もしているし、走り方は分かっています」

4R


 1月平記念の落車から3月に復帰した大竹歩は順調に回復。4月取手で決勝に勝ち上がると、前回の千葉も363着とまとめた。
 「(調子が)戻ってきたとは思うけど、まだレースで逃げ切れたりできてない。主導権は取れてるんで、そこ(押し切れる脚)が怪我前と違うんかな? 自分でも押し切れたなって思うレースが何個かあるし、押し切れるようになれば戻ったなと言えると思う」
 前田拓也も調子は上向き。4月静岡、5月広島で連続優出と流れよく今シリーズに乗り込んできた。
 「何とかですね。まだ気は抜けないけど、一時のことを思えば。(課題は前に離れる時があること)そこをレベルアップできるようにと思ってる。練習も順調にできてるし、引き続きいい感じ。(初日も大竹の番手で)モノにできるようにというか、一緒に勝ち上がりたいね」
 近畿ラインは強力だが、4月松阪で優勝するなど復調一途の上原龍も侮れない。
 「今年に入ってから腰がすごくよくなってきた。練習も普通にできるようになったし、強めにやってもケアをすれば大丈夫になった。ちょっと戻ってきてますね」

5R


大森慶一選手

 大森慶一(写真)は4月当所を補充で走ってから、中20日とスケジュールが空いた。一時調子を落としていたが、この間の練習で地元記念に向けて仕上がったようだ。
 「まず乗り込みで長い距離を乗って、後半1週間はバンクに入ってやってきた。(菊地)圭尚さんも来てて『仕上がってるな』と言われたし、自信を持って走りたい。あとは結果を残せるように。最低でも準決勝、最高は決勝ですね」
 ダービーは4日目で帰郷となった安部貴之にとっては仕切り直しの一戦だ。
 「自分の脚的には悪くなかったんですけど、人の後ろで展開もあってダメでした。終わってから練習はしっかりやってきました。調子もいいと思います。自力でしっかり頑張ります」
 前回の5月大垣は925着と振るわなかった伊早坂駿一だが今回は自信ありげ。
 「前回はあまりよくなかったけど、直前の練習の感じはよかった。今回からニューフレーム。練習で乗ったら流れるし感じがいい。今回は楽しみです」

6R


 今期からS級に復帰した阿部大樹はここまでFIの優出3回、競走得点も105点を超えている。ここ2場所はひと息だが、今回は大丈夫そうだ。
 「(今期ここまでは)いいっすね。ただ体は問題ないけど、ここ2場所は新車で行ってよくなかったので今回は戻してきた。セッティングもよかった時のものなんで。今回はいいメンバーがそろってるけど、1回は目立ちたいですね」
 年頭の立川記念で落車してからよくなかった飯嶋則之だが、4月静岡、5月川崎とここへ来て連続優出。調子を戻している。
 「もうちょっとほしいけど、ちょっとは戻ってきました。感じがよくなって、2歩ぐらいならガガッと踏めるようになってきた。10歩踏めれば戦えるようになるんですけどね。今回で5歩踏めるようになりたいです(笑)」

7R


 2月名古屋の準決勝で落車している戸田康平だが、その影響を全く感じさせない走り。ここ5場所で6勝を挙げ、4月久留米では決勝にも勝ち上がっている。
 「だいぶ点数も上がってきましたね。今年に入ってから練習でタイヤ引きをやり始めた。それがいいのかは分からないけど、思い当たる変えたとこはそこだけですね。これからもっと上げていけたらと思うし、いい状態で記念を走れるので頑張りたい」
 鈴木謙太郎は2月奈良記念の2日目以来、勝ち星から遠ざかっている。ダービーでも998着と大きな着に終わっているだけに、そろそろ浮上のきっかけが欲しい。
 「よくはなってるんです。成績は変わらないけど、体の反応はよくなってる。もう少し、ほんのちょっとで変わると思うんですよね。最近は勝ちぐせがなくなってる。上がってこない原因はそこだと思うんで、そろそろきっかけが欲しいですね」

8R


山田敦也選手

 「3月和歌山での落車の影響はあった」と話す櫻井正孝だが、前回の5月千葉でその和歌山以来となる決勝に進出。ようやく状態が戻ってきた。
 「前回ぐらいからつかんだ感じですね。流れもよくなってきたかな。最低でも中団、緩んだら(早めに)行ければ。後ろの山田さんも信頼できるし、しっかり頑張りたい」
 番手の山田敦也(写真)は前回、5月広島の準決勝9着で悪いものは出し切ったと思いたい。
 「前回、9着だから逆に開き直れていい感じですね。終わってからは今回までいようと思って、(冬季移動先の)沖縄でやってきた。いい調整ができたと思うし、よくなってる感触はある」

9R


太田竜馬選手

 前走の5月千葉は初日こそ仕掛けが遅れ4着の太田竜馬(写真)だが、その後は逃げて1着3着。力を出し切りさえすれば強い。
 「千葉は残り2日間で取り返さなヤバいと思って走りました。500は長かったですね(苦笑)。(仕掛けの)タイミングが合う時もあるけど、(S級のレースに)慣れたとは言えん。まだまだですね。自分の力を出せてるとは思ってないです」
 池田憲昭は4月前橋の予選で太田とワンツー。太田の逃げを交わしている。
 「状態は悪くないんですけどね。(最近は決勝に乗れず)弱いっす。太田君とは前橋の初日に一緒でした。強いんだから普通に走ってくれればいいんですけどね。ダービー終わってからは普通に練習して来ました」
 年頭は好スタートを切った三上佳孝だが、ここ3場所は予選で大敗続き。「一時は崩れたけど、感じは戻ってる。あとは流れがよくなれば」と話すだけに、太田を相手にどう立ち回るか。

10R


浅井康太選手

 ダービーでは決勝3着で惜しくも優勝を逃した浅井康太(写真)。その後は宮城県で開催されたトラックの全日本選手権に参加して、中2日で今シリーズを迎えた。
 「全日本トラックに13、14日と参加して中2日。ちょっと刺激が入った感じですね。あとは今回というより、今後につながる練習をちょっとやった感じ。明日(初日)は自力なんで自分らしいレースができれば」
 新山響平は昨年大会の覇者。ダービーは一次予選で勝ち上がりを逃したが、連日積極的な走りに徹した。
 「今回は練習量を落としてきました。そんなつもりはなかったけど、(ダービーでは疲れが)残っていたのかな。その辺が難しいですね。今回は逃げて結果が出せるように。連覇? まずは決勝に乗らないことには」
 守澤太志はダービーでGI初優出。勢いそのままに迎えた今シリーズはいきなり新山の番手となった。
 「新山君とは取手(2月全日本選抜)の最終日に連係してワンツーでした。(新山が)逃げて脚一杯になって、それを差しただけですけど。ダービーが終わってからはちょっと休んでから乗った。普通にやってきました」

11R


中川誠一郎選手

 玉野記念の後に練習中の落車で鎖骨骨折した村上義弘は今回が復帰戦。2カ月以上ぶりのレースに臨む心境を静かに口にした。
 「一生懸命頑張ります。痛みをこらえながら、早い段階で体は動かしてたんですけどね。ダービーにはちょっと間に合わなかった。これから一生懸命頑張ります。(三谷竜生のダービー優勝は)家で見てました。近畿全体で力の底上げができてるし、自分もそこに加われるように」
 中川誠一郎(写真)は2月奈良記念の落車から復帰して今回が5戦目。ダービーではシリーズ2勝を挙げるなど、持ち味のスピードが戻りつつある。
 「ダービーが終わってから全日本トラックのスプリントとケイリンに出ました。(競技を走って)自分のなかでは戻ってるなって気がします。9割ぐらい? そうですね」
 諸橋愛は杉森輝大に任せず自分で戦うことを決意した。
 「4月松山の初日にも杉森君に付けてない。1回付けないと言ったからには、(杉森の)調子がいい、悪いは関係なくね。ダービーで落車したけど、その日帰って練習したんで。痛かったけど、動けてはいたし、僕は落車しても乗れるようだったらその日に乗るようにしてる。ただ影響はゼロじゃないんで、一走してみて。そんなに悪くないけど、どうかな?って感じです」

12R


菊地圭尚選手

 地元のエース、菊地圭尚(写真)はメーンの12Rに登場する。4月の函館FI開幕戦、ダービーを走ってからの今シリーズ。気の抜けない3番勝負もいよいよクライマックスを迎える。
 「いい流れで地元記念を迎えたい気持ちがあったけど、ダービーで思うような結果を残せなかったんで。でも最終日1着で気持ちが上がるような終わり方ができた。ダービーが終わって、1週間前からここに来て調整してた。ここ3日ぐらい雨が降ったけど、その前はきっちり乗れた。あとは気合いですね」
 新田祐大はダービーからの中9日間、みっちり練習してきたと話す。
 「ずっと練習漬けでした。疲れはないですし、今シリーズも何とか乗り切れるように頑張りたいですね。(状態は)走ってみないとわからないけど、期待に応えられるように頑張りたい。全日本トラックには出てない。1日だけ日帰りで(観戦に)行った感じです」
 1月平記念の落車からやや調子を落としていた吉田敏洋だが、ダービーでも準決勝に進出するなど徐々に体調とレースがかみ合ってきている。
 「(最終レース発走の)4時半だと寒そうですね。まあダービーが終わってからは2、3日休んで普通に練習できたんで。自分のできることを精一杯やります」

5月18日

検車場レポート

1R


大坪功一選手

 丸山直樹が切った上を小笹隼人が叩いて打鐘前2コーナーから主導権。小林則之にフタをされた東矢昇太は4コーナーから内に切り込み3番手を奪うと2センターからまくり追い込み。続いた大坪功一(写真)が外を鋭く伸びてオープニングレースを制した。

 「東矢君の判断が良かったですね。あそこ(打鐘)で引いていたら厳しかったと思う。東矢が一回踏んで止まりかけたから、出切れないかなって思ったので自分で踏み込む準備もしていました」

 東矢同様に内から上昇を図った小林だったが、福田拓也とからんで抜け出せず。バックから自力に転じた大塚玲が何とか2着で勝ち上がりを決めた。

 「朝イチで1番車ってのもあって緊張しましたね。でも苦しい展開の中でも突っ込めたし悪くはないと思う」 

 4コーナーで川木敬大のけん制を受けた東矢昇太だったが、上手くしのいで一次予選を突破した。

 「上手く走れたしいい位置も取れました。出切れるかなって思ったところでワンテンポ遅れて当たられたからキツかったですね」

 

2R


 打鐘前に飛び出した野口正則に守谷陽介が襲いかかる。野口に突っ張られた守谷は最終ホームで3番手に降りるが、もつれたところを小泉俊也が反撃に出る。好スピードで前団を飲み込んだ小泉がそのまま力強く押し切って快勝。ラインを上位独占に導いた。

 「風が強くて、ずっと重かったです。守谷君が降りて前が緩んだんで、行くしかないなって。それで行けるかどうかは運と実力ですから。状態はだいぶ上がってます。1年前に優勝していた頃の感じにもっと近づけたいですね」

 地元の森田康嗣が懸命に続いて2着。レース後は小泉の強さを称えた。

 「小泉さんは強いですね。強い人の後ろを回れてラッキーでした。余裕はあったんですけど、最後に外したら風が強くて…。でも、しっかり決まってよかったです」

 北日本コンビの後位を選択した宮倉勇がしぶとく3着に流れ込んだ。

 「徐々にスピードが上がっていく感じで強かったです。ラインで決まりやすいようなまくりで、ありがたいですね。自分の状態もいいと思います」

 

3R


菅原晃選手

 後ろから2番目の位置を取った利根正明は泉文人の上昇に続かず、その上を打鐘で切った天田裕輝を叩いて主導権を握る。番手の菅原晃(写真)はバックから車間を切ると直線でも天田をけん制。ゴール寸前で利根をとらえた。

 「利根が強かったです。もうちょっとタレてくるかなと思ったけど、(来期)A級に落ちる脚じゃないですね。僕は打鐘ぐらいは思ったより余裕がなかったけど、バックぐらいから余裕が出てきた。セッティングを大幅にいじって来たけど、今日1着なんでいじりづらいですね」

 天田裕輝は菅原をとらえ切れず。九州勢に頭脳プレーにまんまとやられてしまった。

 「(利根は泉が)切ったとこをカマすのかと思ってたら付いてこなかったので。うまく作戦にはまった。思ったより内が重くて少し離れたし、前(菅原)も余裕がありそうだから見ちゃった。でも感覚自体は悪くないです」

 逃げた利根正明は3着。落ち着いたレース運びで一次予選を突破した。

 「前から2番目が欲しくて、切って切ってがよかった。そのイメージしかしてなかったので。バックで(菅原の)気配がなくなって、あとは全部菅原さんがやってくれたんでしょ? 僕も思ったより600m行けたし、感じがよかった」

 

4R


 竹山陵太の動きに続いた上原龍が打鐘前で誘導員を下ろすと、そこを齋藤友幸が叩く。しかし、前受けから下げて反撃態勢を整えていた大竹歩が齋藤を叩いて近畿3車がきれいに出切る。逃げた大竹が押し切るかにライン3番手から鋭く中を割った鷲田幸司が鮮やかに突き抜けた。

 「風が強くてタイムも良くないから、走る前から出番はあるなって思ってました。(上がりタイムが)12秒台の競輪なら何とかなりますから(笑)。前回は色々試して失敗したけど、それが今回につながってますね」

 2着には逃げた大竹歩が粘り込み、ホッと胸をなでおろした。

 「ホームから1コーナーまでが向かい風できつかったですね。それを2回受けたわけだし最後は止まってしまった。でも前田さんに差されていないので悪くないけど、まさか鷲田さんに差されるとは…。今日の風ならあの距離がギリギリですね」

 絶好展開を生かせず3着の前田拓也はガックリと肩を落とす。

 「大竹君も強かったけど…。カマシに行ったときに口が空いて向かい風を受けて脚を削られてしまいましたね。最後は余裕もなかったですね」

 

5R


 中団から先に動いて切った三登誉哲を打鐘で伊早坂駿一が叩いて先行策に出る。快調に飛ばす伊早坂に対し、岡本大嗣をさばいて3番手を確保した三登が直線一気に追い込んだ。

 「1回切って動けたし、判断は間違ってなかったと思います。ホームで行こうと思えば行けたんですけど、前がまだ駆けてなかったので、合わされてしまうかなって。それなら3番手から勝負しようと。ラインで決められなかったのが残念です」

 前受けから8番手まで下げた安部貴之は懸命にまくり上げたが、2着に入るのが精いっぱいだった。

 「(三登が)切って徹底先行(の伊早坂)を出されたら厳しいですね。僕もそんなに自力があるわけじゃないですから。この展開だけはしたくなかったので、前は取りたくなかったんですが…。アタマまで行けてないし、地元の大森(慶一)さんに迷惑をかけてしまった」

 逃げた伊早坂駿一は3着。今回から投入した新フレームの効果が出た。

 「硬めの新フレームなんですけど、すごくいいですね。踏み直したら伸びていきます。前のフレームよりもいいところしかない。(三登が)切ってくれて行きやすかったし、感じよく踏めました。かかっている感じがしました。脚に刺激が入ったので、もっとよくなるはず。準決勝が目標なので明日ですね」

 

6R


望月永悟選手

 後ろ攻めから上昇した水谷将司に対し、阿部大樹は誘導員を残して車を下げる。水谷の動きに続いた蒔田英彦は阿部にフタをして打鐘から主導権を握る。人気の阿部は7番手で動けず、中団から先まくりに出た水谷も不発に終わると、蒔田マークの望月永悟(写真)がゴール寸前でとらえた。

 「蒔田も腹をくくってたみたい。でも、あの展開が一番最高だし、蒔田もそのアタマしかなかったみたいですね。あとは各々の仕事をできればと思ったら誰も来なかった。最後は自分では踏んだけど、蒔田が粘ってくれた。蒔田となら勝っても負けても気持ちよく走れますね」

 蒔田英彦は満点に近いレース内容を満足げに振り返る。

 「水谷君が前を見たときに行こうと思った。(前に出たのが)けっこう早かったので、どうしようかなと思ったけど、後ろを見てきてなかったのでペースで。あれなら(阿部が)来ても一車だと思ったから落ち着いていけました。(展開が阿部と)逆なら僕は3着に入れてない。今日は展開ですね」

 7番手まくりの阿部大樹は何とか3着に食い込んだ。

 「行こうと思えるタイミングが全然なかった。蒔田さんが要所、要所踏んでたし、あれはキツいですね。後ろも連れ込めなかったし…。脚は軽いけど、道中溜めることができなかった」

 

7R


 川口公太朗が打鐘で切った上を鈴木謙太郎が叩いて先行態勢に入ったが、力ずくで巻き返した戸田康平が最終ホーム手前で先頭に躍り出る。踏み出しでやや口が空いた島田竜二は付き直すとゴール前で逆転を狙ったが、軽快に踏み直した戸田が力強く押し切った。

 「出切るまで余裕はなかったですけど、うまいタイミングで仕掛けられたしバックの追い風に乗ってスピードを乗せられました。最後もしっかりと踏み直せたし感触は良いと思います」

 戸田に食い下がり2着の島田竜二は検車場に引き揚げてくるなり、その場に倒れ込む。

 「いやーきつかったですよ。やっぱり抜けない(苦笑)。これで3回目ですね、差し損ねたのは。脚質的に合わない感じ。ドンドン伸びていく感じで追いつかなかった」

 戸田に叩かれながらも立て直して続く形となった鈴木謙太郎が3着に入線した。

 「突っ張ろうかとも思ったけど、戸田君が良いスピードできたから受けてもいいかなって。余裕はあったんですけどね。全然詰まっていく感じがしなかったし、強かった。自分の状態的には上向いているので悪くないと思います」

 

8R


 後ろ攻めの廣田敦士が打鐘から先制。これに合わせて動いた月森亮輔が3番手を確保すると、最終2コーナーから力強くまくり切った。

 「前々に動いて、後手は踏まないようにと思ってました。まさか3番手を取れるとは。櫻井(正孝)さんと取り合いになるんじゃないかと思ってました。とりあえず勝ててよかったです。今期は1勝しかできてなかったので。記念の勝ち上がり1着は初めてです」

 佐竹和也が2着に流れ込み、中国ワンツー決着となった。

 「月森君が脚を使って位置を取ってくれたのがよかったですね。ホームで(伊藤太一に)内をすくわれて、口が空いてしまったけど、様子を見ながら付いていけました。ワンツーが決まってよかったです」

 廣田敦士は強風の中で持ち味を存分に発揮。3着に逃げ粘った。

 「風も強くて、めちゃめちゃ重かったです。フォームもバラバラでした。ホームで一気に行かれるんじゃないかと。かかっている感じはまったくなかったです。松崎(貴久)さんのおかげです」

 

9R


池田憲昭選手

 打鐘過ぎ4コーナー、最終ホームでも仕掛けをちゅうちょした太田竜馬だったが、仕掛けてさえしまえば出色のスピード。上がり11秒フラットの好タイムで前団を飲み込んだ。

 「ちょっとタイミングが合わなかったですね。行ったら行ったで行けるかもしれないけど、あかんパターンやろと思った。そこからは(前も)もつれてたんでまくりやすかった。まくった感じも重くなかったです」

 太田の仕掛けに口が空きそうになった池田憲昭(写真)だったが、何とか続いて2着に流れ込んだ。

 「千切れるかと思いました。打鐘4コーナー、ホーム手前も(太田が仕掛けず)その時点で売り切れ。あれで(自分みたいな)スプリンターの抜きはない。付いて行けてよかったです」

 判断よく打鐘から叩いて主導権を握った吉田裕全の番手を回った尾崎剛が3着に食い込んだ。

 「吉田君が頑張ってくれました。あそこ(打鐘)で切らないとキツくなるなと思ったし、動きは最高でした。もう少し仕事ができればよかったけど、余裕がなかったです。まだまだ技術、脚不足ですね」

 

10R


浅井康太選手

 S班の浅井康太(写真)が貫録を示して白星をゲットした。打鐘過ぎに3番手まで追い上げると、最終ホーム手前から巻き返しを狙った新山響平をけん制して近畿ラインを逃がす形を作る。最後は南修二のブロックもスルリと交わして抜け出した。

 「巧いこと行きましたね(笑)。自分でもまだまだ動けるんで。しっかり勝ちにいって勝てて良かった。今までは余裕を持ちすぎて失敗することもあったけど、その辺を考えて走れた。抜群のタイミングで新山君を張れたしレースも見えている」

 逃げた松岡健介マークから直線で追い込んだ南修二が2着に入線した。

 「難しかったですね。(浅井にタイミングを)ずらされた感じで…。調子は普通ですけどね」

 浅井追走の金子貴志だったが、南をとらえることはできず、惜しくもワンツーはならなかった。

 「変に風が舞ってて付いているだけでもきつかった。南君の内が一瞬だけ空いたけど、そこだけは危ないと思って外を踏んだけど届かなかった」

 逃げた松岡健介は直線で末を欠き6着に敗れた。

 「新山君が自分の横まで来てくれたほうが、かえって力が入ったかも。でも、4コーナー、駆け出しのところで久々にガツンと入ったし、いいと思う」

 

11R


脇本雄太選手

 脇本雄太(写真)が会心の逃げ切りを決めた。赤板前から絶妙のペースで駆けて別線をシャットアウト。村上義弘の追撃も振り切った。

 「(村上が後ろで)気持ちは入りました。目に見えない何かがあるんだと思います。それと単純に暖かくなって踏めるようになってきました。風は舞っている感じで強かったんですが、バンクは軽いですね。きつかったけど、ナショナルチームの練習でもがいてきた成果が出ました」

 復帰戦の村上義弘は脇本を交わせなかったが、近畿ワンツー決着で優秀戦にコマを進めた。

 「杉森(輝大)君が出切った時にどう対処しようかと思っていたけど、それ以上に脇本が強かったです。走るたびによくしていければと思います」

 単騎の諸橋愛が脇本ラインを追走から3着に食い込んだ。

 「考えていた展開ではなかったんですけど、余裕はありました。バックですごいいい感じだったので、まくればよかったですね。そこだけが修正点です。思ったよりも車は出ました」

 中川誠一郎は脇本に上昇を阻まれ、杉森に離れた岡田征陽に下りてこられる最悪の展開。仕掛ける態勢を整えられぬまま9着大敗した。

 「初手の位置とかは特にこだわりはなかった。今日はしょうがないですね。(流れが)向いてないときはこんなもんなんで。でも重かったです」

 

12R


新田祐大選手

 吉田敏洋、阿竹智史、小原大樹の順で動くと、そこを打鐘過ぎ2センターから新田祐大(写真)が一気に叩いて主導権を握る。菊地圭尚が続いていることを確認した新田はそこからハイペース。別線の反撃や菊地の追撃を振り切った。

 「チャンスを逃さず行けたんで、それが勝機につながった。(菊地が口が空いていたが)あそこはキツいところ。一人で行ってもダメなんで、(再度、菊地と)合体した瞬間にフカせば決まる。それでたまたま1着だっただけです。感触としては疲れもあるし、まだまだ。(ナショナルチームで一緒のメニューをこなした)脇本(雄太)も一緒なんで。前のレースでいい刺激をもらったし、負けられないなと。そういう気持ちで走れたのがよかった」

 ゴール前で新田に激しく詰め寄った菊地圭尚だったが、逆転はならず。

 「新田のおかげです。今日は行きましたね。でも、順番で(タイミングが来れば)って話だったんで。正直、抜いたと思ったけど、最後のハンドル投げで抜き返されました」

 切って北日本ラインを受けた小原大樹がそのまま3着に流れ込んだ。

 「脚がなかったですね、最後。俺もあれ(切って新田を受ける)をしないとないなと思って。(新田が)1車なのかなと思ったら、すかさず圭尚さんが来たし、最後ももう一杯でした。でも体は動いてるんで」

 打鐘過ぎに阿竹をすくい返した吉田敏洋だったが、新田の先行を相手に5番手では巻き返しも叶わず。

 「ちょっと判断を誤った。(新田に)無理やり切らされたし、早かったので一瞬抜いたとこを阿竹に出られた。焦ってすくい返したけど、あれはダメでしたね。(二次予選から)やり直し、頑張ります」

 

5月19日

検車場レポート

6R


小泉俊也選手

 後ろ攻めから打鐘で押さえた戸田康平の番手に東龍之介が追い上げる。番手は東が取り切ったが、前団がモツれたことで北勢にとっては絶好のまくり展開に。小泉俊也(写真)が1コーナーからまくると、ラインで上位独占を決めた。

 「3コーナーの追い風で吸い込まれましたね。打鐘で一本棒になってたので、やっちゃったと思ったけど、東君のおかげ。ダービーのファイナリストがついて気合いが入りました」

 小泉を交わせなかった守澤太志だが、2着の結果にも満足げ。

 「4コーナー回った時点で(内に)東君もいたし警戒してた。小泉さんがいいところで仕掛けてくれたし抜けないですね。すんなり番手(回り)は弱い(苦笑)。前回よりはよくないけど、悪くない感じはある。3人で決まってよかったです」

 3着に続いた森田康嗣は予備からの繰り上がりで準決勝進出を決めた。

 「僕は2人に付いて行っただけなんで。前の人のおかげですね。あーよかった。(小泉が)すごい加速だったです」

 

7R


松岡健介選手

 後ろ攻めにこだわった大竹歩がカマシ気味に仕掛けて打鐘前に先頭に躍り出る。追い上げを狙った阿竹智史は鈴木裕を締め込みつつ鷲田幸司をすくって3番手を確保。車間を詰めながら大竹を交わした松岡健介をゴール寸前でとらえた。

 「鈴木君と併走になるかなって思ったけど、(鷲田が)遅れているのが分かったのでしゃくり上げようと。後ろが池田(憲昭)君じゃないのが分かったので内を気にしながら1着を取れるところから踏もうと思いました。脚がたまっている感じがしなかったわりに車は伸びてますね」

 絶好展開を生かせず2着の松岡健介(写真)だが、後輩と2人で勝ち上がれたことを喜びながらレースを振り返る。

 「緩んだらすぐに出ていこうと思ってたけど、2コーナーから踏み上げていってたので。後ろの状況も分かっていたし、残せるかなって思って車間を空けて。1着を取りたかったですけど、残すならあのタイミングで踏むしかなかった。風が強くて(状態は)分からないですけど(大竹と)一緒に勝ち上がれたので」

 松岡の援護を受けて懸命に粘った大竹歩が3着で準決勝の切符をつかんだ。

 「準決にいけるとは思っていなかったから嬉しいですね。自分が残れる距離を考えたらあそこがギリギリかなって。2コーナーで再加速できて良かった。やっぱり函館は相性がいい。これをきっかけにしたいですね。自信にもなりました」

8R


杉森輝大選手

 後ろ攻めの利根正明は青板バックから動いて中団の廣田敦士にフタをする。廣田が車を下げ、中団になった利根は2コーナーから先制するが、すかさず巻き返してきた廣田は大塚健一郎のブロックをかいくぐって利根の番手に入る。最後方に置かれた単騎の天田裕輝が最終ホーム手前から仕掛けると、これに合わせるように2コーナーからまくった杉森輝大(写真)が後続を千切って圧勝した。

 「展開は読めたんですが、(廣田、利根の)どちらかが中団取りに出たら難しくなりますからね。前々に踏んで緩んだところで仕掛けようと考えてました。状態的には何とも言えないですね。でも、去年の後半から調子が落ちて、最近はちょっとずつよくなってます。明日もしっかり頑張ります」

 利根との連結を外してしまった大塚健一郎は吉田敏洋を飛ばして3番手で立て直す。杉森を張りながら前に踏む廣田の内をすくい、直線で天田をけん制すると2着に食い込んだ。

 「2着でよかったです。利根のおかげで(準決勝に)乗せてもらった。気持ちは伝わったし、力強かった。十分にやってくれました。連結を外してしまったのは情けないですね。僕のマイナスポイントです」

 杉森に合わされ、大塚にもけん制された天田裕輝だったが諦めずに外を踏むと3着に入った。

 「自分でやって何とか3着に入れたんでよかったです。だいたい予想していたとおりの展開でした。あれで自分が先に仕掛けるか、杉森さんか。思い切って先に仕掛けました。後ろになってしまった方が早く仕掛けられる利点がある。結果はダメだったんですけどね。外、外を踏んでキツかったです」

9R


阿部大樹選手

 5番手の川口公太朗も合わせて動くが、構わず叩いた太田竜馬が赤板ホーム過ぎから先頭に立つ。すかさず追い上げた阿部大樹(写真)は3番手の国村洋をキメに行きながら上手く4番手を確保。東矢昇太の巻き返しに合わせて2コーナーからまくると節目の200勝を達成した。

 「始まるのが早くて、すぐ叩きたくないな。だったら中団勝負。3番手でからんだら、4番手は取れるなと思った。あそこは落ち着いてましたね。気持ち冷静に走れました。感覚的にはよくないので、1着取れてラッキー。200勝は狙ってなかったとはいえ嬉しい。練習仲間の新井(剛央)さんが199勝で足踏みしてるのを抜けたので(笑)」

 バックで東矢に前に入られてしまった岡田征陽だったが、2センターから内に切り込むと何とか阿部とワンツーを決めた。

 「後ろにいるかぎりからみはある。そこは想定内。ただ感覚的に悪いので車をいじります。課題は分かってるし、今日は全然ダメだったんでね」

 岡田の動きに続く形から外に持ち出した川口公太朗が3着に突っ込んだが表情は浮かない。

 「中団から切っただけだし脚はたまってました。でも阿部さんのとこ勝負しないとダメですね。林(巨人)さんに申し訳ない。東矢さんが駆けていったし、菅原(晃)さんも降りてきてヤバいかなと思ったけど、たまたまですね」

10R


中川誠一郎選手

 S班の中川誠一郎(写真)が自慢のスピードを発揮。豪快にまくって二次予選を突破した。

 「重いし、キツいし、やっぱりこのバンクは苦手ですね。もっとスムーズに踏めればいいんでしょうけど、なかなか…。トラック競技に出ていたのでその疲れも残っている」

 植木和広にからまれたのもあり、番手の柳詰正宏は離れてしまう。2着には逃げた蒔田英彦をリードした中村浩士が入線した。

 「蒔田君がタイミングを度外視した力任せというか、力ずくでねじ伏せるような仕掛けをしてくれたおかげ。本当にいいレースをしてくれました。中川君は来るだろうと思っていたけど、あれは止められないですね」

 初日に続き力強い走りを披露した蒔田英彦が3着で二次予選を突破した。

 「ある程度、想定していた展開でしたね。(伊早坂に)押さえられていたけど風が強いから外は外でキツいと思ってました。その辺も冷静でしたね。いいタイミングでいけたし、下りを使って出切れると思ってました。ホームの向かい風はキツかったけど、バックはスピードに乗せられたし流れました。嬉しいですね。函館は相性良いし、苦手なイメージはないですね」

11R


新山響平選手

 赤板過ぎに先行態勢に入った鈴木謙太郎に対し、打鐘で三登誉哲が襲いかかる。両者のもがき合いを見極めた新山響平(写真)が最終ホームから反撃。豪快に前団を飲み込んで人気に応えた。

 「三登さんは中団取りかと思ったんですが、先行争いになったので、待ってから仕掛けました。1コーナーで振られてちょっと怖かったけど、その後はしっかり踏めました。バック追い風でスピードに乗せられました。脚の感じは悪くなかったです」

 完璧マークで2着に流れ込んだ大槻寛徳は新山の強さを称えた。

 「新山には出し切るレースをしてもらえればって思ってました。まさか三登が(鈴木と先行争いを)やるとは思わなかったですね。1センターぐらいで新山が止まって、一瞬、内に降りようか迷ったんですが、そこから強かったです。あれで差せれば格好いいんですけど、現状では無理ですね」

 打鐘過ぎから前との車間が空いてしまった安部貴之だが、懸命に前の2人を追って3着を確保。北日本ライン3車で確定板を独占した。

 「ラインのおかげです。ありがたいです。新山は本当に強いですね。前に追いついてもういっぱいでした」

12R


村上義弘選手

 優秀の「巴賞」を制したのは今回が練習中の怪我から復帰戦となった村上義弘(写真)。赤板過ぎから脇本雄太が一気に前に飛び出して主導権を握ると、別線の巻き返しは叶わず。好展開を生かして、復帰2戦目で早々と勝ち星を挙げた。

 「早い段階から脇本が頑張ってくれた。後ろも(南)修二で信頼しているしね。でも道中は苦しかったです」

 単騎の諸橋愛は近畿ラインを追走。そこから外を鋭く伸びて、2着に突っ込んだ。

 「思ったより出てますね。実はダービーは2日目から腰に違和感があって…。ダメですよね。今回、腰は大丈夫。ダービーに向けて調整してた分が今回出てるのかな」

 逃げた脇本雄太は3着に粘った。

 「浅井(康太)さん、新田(祐大)さんのどっちかがやってくると思った。浅井さんが中団(外)にいるのを見て、ああいう感じで行こうと。2日間(長い距離を)走って、体はキツいっす」

 外併走から懸命にまくり上げた浅井康太だったが、南の外で力尽きた。

 「先行するつもりでいたけど、ワッキー(脇本)が一気に行ったんでできなかった。。でも、あそこまで行けたし、久々の自力にしてはいいのかな。明日はもっと出ると信じて頑張ります」

 打鐘から内に詰まりっぱなしだった新田祐大は見せ場なく6着に敗れた。

 「よくないレースをしちゃいました。明日はしっかり走れるように。組み立てが瞬時に立てられなかったので、その辺を対応できるようにしたいです」

 

5月20日

検車場レポート

10R


浅井康太選手

脇本雄太選手

 脇本雄太の上昇に合わせて踏んだ阿部大樹が打鐘から主導権。浅井康太が内を締め込んで脇本を3番手に迎え入れると、その外を小泉俊也がまくり上げる。これで隊列が短くなると、立て直した脇本がバックまくり。続いた浅井康太(写真)がゴール寸前でとらえた。

 「みんな踏んでいたからキツかったし、入れないかなって思ったけど空いたので。ワッキー(脇本)はその後も絶対仕掛けるし、あそこは入れるところ。自分たちもモタモタしてたら中川さんが来ると思ってたけど行ってくれたんで。最後抜けたのはたまたまですよ」

 脇本雄太(写真)も苦しい展開をしのいで2着で決勝戦の切符をつかんだ。

 「諸橋さんに張られてタイミングが遅れた。自分のタイミングで行けていれば打鐘で阿部君を叩けてたはず。リカバリーできたのは浅井さんのおかげですね。でも、まだチャンスはあると思っていました」

 脇本ラインの3番手を回っていた阿竹智史が3着に流れ込み、久々の記念決勝に勝ち上がった。

 「何度か3番手を回ったこともあるけど、やっぱり脇本君とは相性が良い。自分は浅井君だけ見てました。ホーム手前でバックを踏んだけど、内だけ締めながらついていきました。(脇本の)スピードも良かったし、最後は大塚さんだけに気にしていました」

 9番手から4コーナー内に切り込んだ大塚健一郎だったが、阿竹を交わせず4着まで。

 「(前がやり合って中川)誠ちゃんの出番かなと思ったけどね。これが実力ですよ。(完調まで)もうちょっとですね」

 逃げた阿部大樹は「予定と違った。(作戦は)ワッキーとやり合うか、浅井さんとからむか。そしたら普通に突っ張っちゃったんで。せっかく付いてくれたのに諸橋さんに迷惑かけた」とレースを振り返った。

11R


村上義弘選手

松岡健介選手

 新山響平が松岡健介を警戒しながら打鐘前に踏み込む。叩かれた蒔田英彦が地元の菊地圭尚の位置で粘ると、もつれた前団をめがけて松岡がタイミングよくスパート。あっさり新山を叩いて先頭に立つ。車間を空けて松岡をガードした村上義弘(写真)が鋭く追い込み、2連勝で決勝に進出した。

 「(松岡が)強かったです。あいつのおかげです。苦しい戦いが始まるので、これからが勝負です。一戦一戦、集中して走ります」

 松岡健介(写真)が2着に粘って近畿ワンツー決着。プレッシャーのかかるレースで結果を残した。

 「隊列が一本棒にならなかったのがよかった。23歳の新山が俺なんかを警戒してくれていいのかなって。気持ちよくなりました。集中して走れました。いつまでも引き出し役ではダメだし、(村上と)2人で決められれば、もっと認めてもらえると思います」

 単騎の小原太樹が天田裕輝との際どい3着争いを制した。

 「松岡さんは村上さんを付けて積極的に行くだろうと思ってました。レースは見えてました。天田さんが最後、内に行って詰まってくれたのがよかった。最近は団抜きの練習をしているから体はきついですね。長距離の練習でスピードがちょっと落ちてきています」

 天田裕輝にとっては悔しすぎる4着となった。

 「ダメでも追いつきざまに行けないと。単騎というのもあって無意識のうちに狙ってしまった。ダメでも行くべきでしたね。悔しいです。(中割りは)いきなりは難しいですね」

12R


新田祐大選手

大竹歩選手

 6番手の大竹歩にフタをした川口公太朗が打鐘前から先頭に立つと、守澤太志が後続の動きをけん制する。前受けの新田祐大(写真)は守澤のアシストで単独の3番手になると、ホームから一気のカマシ。ラインが折り重なったことで守澤との連結が外れ、番手に大竹が入るピンチを力でしのいで押し切った。

 「今日は前に出て動くタイプが2人。それを動かしながらレースを組み立てられればと思った。守澤が(2センターで)1回仕事してくれてチャンスを作ってくれたんで、内に詰まりたくないと思った。そのあとは力任せに行った感じでした。大竹だけは見てたけど、後ろまではどうなってるか分からなかった。決勝は勝ちあがれなかった(北日本の)人たちの分もしっかり結果を出せるように」

 ホームで杉森輝大ら3名が落車。カマしに行った大竹歩(写真)は新田の番手にすっぽりとはまる形になったが逆転はならず。記念初優出は決めたが、新田との実力差をまざまざと見せつけられた。

 「あそこのカマシは得意分野だし、ワンテンポ置いてからでもカマせると思ったけど…。その外を行ける行けへんのレベルじゃなかった。(結果、新田の番手に)勝手に収まった感じ。あんなキツかったのも、マークの決まり手がついたのも初めて。(新田が)異次元の走りでしたね。ちょっと情けないです」

 アンコになって新田との連結が外れた守澤太志だったが、4番手で立て直すとゴール前で南修二をとらえて3着に。決勝戦最後の切符をつかんだ。

 「1コーナーで接触しちゃってるし、内にも人がいたし、どうしようもないですね。ああなっちゃったら。でも何とか届いたので。新田はいいところで行ったと思います。打鐘の4コーナーだから自分は締め込まれてキツくなるので。これからは新田と色んなパターンで決められるようになっていきたい」

 

 

<最終日・9R KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)>

 最終日の9RにはKEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)が行われる。1番車に選ばれたのは北日本の高橋陽介。調子、そして競技用の自転車にも自信をのぞかせる。

 「しっかり練習はできた。ダービー(の成績)はダメだったけど、脚の感じはよかった。地区プロ(1KmTT)でタイムも出たし、セッティングも出てる。競技は得意なので自信を持って仕掛けたい。どこか詰まったところでカマシかまくり。タイムを狙う走りがしたいです」

 普段は追い込みの伊勢崎彰大だが、このレース形態ならダークホース的な存在。自分が2番車だと知ると、「いい車番に入った。これでテンションが上がった」と笑顔を見せる。

 「あとは流れですね。3、4日前にやった千葉の記録会でも若手を含めてトップタイムでした。風が強そうなので、そこを考慮して仕掛けられるところで仕掛けられるように。ダービー前から練習してたし、ここ1カ月で体重を5キロしぼりました」

 伊藤成紀は前回の川崎FIで完全優勝。勢いに乗って一発勝負に参戦する。

 「S級の優勝は2回目。久しぶりですね。直前の練習で自分の自転車が壊れてしまったので、急きょ師匠(丸山繁一・兵庫・59期)のフレームを借りてきました。同じメーカーなので大丈夫だと思います。カーボンに苦手感は強いけど、楽しく走れて結果がよければいいですね」

 五十嵐力が競走得点では最上位だが、勝手の違う競技用フレームに弱気なコメントが口を突く。

 「競技はよくない。不安ですね。来る前にモガいたときの感じだと不安だな。状態はいいと思う。悪くないけど、頑張りますとしか言えないですね」

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